フランスは先週末から冬休みのバカンス。
学校などは２週間のお休み。
ボクたちも毎年恒例のスキーバカンスに
来ているよ。

日本も年末に向けて、
仕事納め、年末年始の買い物など、
せわしない毎日を迎えている人が
多いのかな？！

さて、毎週開催される
息子の学校のフランス人ママたちとの
朝お見送りした後のカフェでの井戸端会議。

そこで話題になったのが
子どもの予防接種のことだったのですが、
BCGワクチンのことで
フランス人ママたちにびっくり仰天されたのが、
それが日本のハンコタイプの注射のことでした。

私の腕にもほんのうっすら、
いまだに残る
BCGのハンコ注射の痕（あと）‥‥。

フランスのBCG注射は
普通の注射と変わらない、
１本の針をさすだけのタイプなので、
日本では当たり前のあのBCGの痕を
見たことがある人がいないから、
みんなびっくり仰天したってわけなんだ。

ちなみにフランスでは
2007年に法律が改正されてから、
BCG注射は義務ではないよ。

フランスでは子どもの予防接種は太ももに。
むちむちの太ももに貼ってあるのは麻酔パッチ。
注射と一緒に、麻酔パッチも処方してくれます。

結核が多い国に行ったり住んだりしていた子供、
海外に長期滞在予定の人、
身近に結核にかかった人がいる場合などは、
接種を勧められるようです。

息子は０才の時に接種してもらったのですが、
その注射を見てびっくり。
「BCG」といえば「ハンコ」しか
イメージがなかったのですが、
全然違う、普通の注射だったのです。

ちなみに以前このコラムでも書いたように、
フランスでは書いてもらった
処方箋を持って薬局へ行き、
自分でワクチンを購入して、
小児科に持っていくのです。

色々な種類の予防接種。
日本脳炎（フランスにはない）以外は
日本とほとんど同じ。
全て自分で入手して、
病院に持っていき注射してもらいます。

日本では管針法（かんしんほう）っていう
特別な接種法を使っているから、
器具の先に９本の細い針がついている
あのハンコタイプなんだって。

海外ではほとんどの国が皮下注射タイプで、
普通の予防接種のスタイルと変わりないから、
ハンコタイプを見たことがない人だと、
あの見た目にビックリしちゃうんだよね。

さらっといつも通りに終わって、
痕も残らない、
息子のフランスでのBCG。

自分が当たり前と思ってきた
BCGのあの痕との違いに
（見た目も気になる若い頃は、
あの注射痕がとってもとっても嫌だった‥‥）
「一体どうして国によって
こんなにも違うのかしら」と驚いて、
少し調べてみました。

すると、日本のハンコタイプは
皮膚表面で確実に免疫反応を起こせるとか、
医療従事者の技術の差が出にくいとか、
大量摂取に向いているとかのメリットがあるそう。
痕が残るというデメリットと引き換えに、
安全性・確実性を取っているそうです。

太もも注射は赤ちゃんだけかと思っていたら、
去年、息子が７歳くらいのときの注射でも、
「麻酔パッチは太ももがいいよ」と勧められました。

さて、ボクたちは年末年始、
ここ数年恒例になっている
フランスのスキー場でのバカンス。
クリスマスは家族＆親戚で過ごす人がほとんどな、
とても重要なイベントだけど、
フランスに家族のいないボクたちは、
クリスマスだからこそすいている
スキー場を狙って、この時期に来ているんだ。
来週はスキーバカンスのことをなにか
お伝えできたらなあなんて思っているよ。

それではみなさん、
今週も素敵な一週間を！

エッフェル塔の上が隠れる寒寒した日も増えた、
どんよりが多い冬のパリ。
フランスは２週間のクリスマスバカンス中。

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「シンプルシックで心地よい暮らし
パリの小さなアパルトマンで楽しむおうち時間」
出版社 : 世界文化社
発売日 : 2021/5/29

※この連載を再編集し、
　書き下ろしも入れて新潮文庫になりました。
　こちらをぜひご覧ください！（2015年8月出版）