大気汚染問題への取り組みのひとつとして、
車を減らしていく方向に
いろいろなところからアプローチしているパリ。

10月1日には
毎年恒例になりつつある
「Journée sans ma voiture」
＝「ノー車デー」
が実施されたよ。

▲2015年開催時のシャンゼリゼ通り

2015年に始まって、今年で３年目となる
パリの「ノー車デー」。
今まではパリの観光エリアなど
主要な場所だけだったのですが
今年はなんと、パリの東西にある２つの森と
パリの外側をぐるりと囲むようにして走る
環線道路以外は、パリの全域で実施。

11時から18時まで、日中、
バス、タクシー、救急車など緊急車輌など以外
基本的に一般人の車全てNGというもの。
（上記の許された車輌も30km/hの速度
という制限付き）

パリに入ってくる道路なども封鎖されて、
という徹底ぶり。
まさかパリ全域になると思っていなかったので
びっくり。

環境問題に取り組むために
こんな風に徹底的に対策をして
チャレンジしてみるのは素晴らしいことだし。

けっこう困る人が続出するのではないかという、
場所を封鎖してイベントなどを、
実際に敢行してしまう
この国の潔さみたいなものには、
いつも感心しちゃうんだけど。

そんなパリ全域で実施して、
大きなトランクかかえて帰って来る家族の
お迎えに行く予定だった人はどうするの？

パリでレンタカーを借りる予定だった
観光客はパニックにならない？！
大丈夫？？

ボクたちは地方にお出かけの予定だけど
車で出かける以外方法はなし。
どうすればいいの？！

なんていう疑問が続々と‥‥。

▲ノー車デー当日朝のパリ。

パリ市の公式サイトには
そんな想定されそうな質問に
答えているページがあるのですが、
答えはただひとつ。

「車は使わない。電車など
公共交通機関を使いなさい。
もしくは11時前か18時以降に予定を変える。」
というもの。

大きな荷物を運ばなくちゃいけないだろうが、
自家用車ではお迎えにはいけないし、
出かける予定があるなら、
11時〜18時の開催時間以外に行動すればいいし、
レンタカーを借りたり返却するなども
上記と同じく時間外にすればいい‥‥などなど。

気持ち良いくらい容赦なく
「ノー車デー」の規則を守らなくてはいけません。

こんな時、ついつい日本で同じことをしたら
どうなるだろう‥‥
という想像をしてしまう私。

いくら環境問題への取り組みとはいえ、

『いついつの日曜日は、
東京都内全域、何があっても
自家用車やスクーターなどの走行は
日中禁止します。
なんとか公共交通機関か
自転車か徒歩で行動するように。』

なんてお達しがくだったら、
文句もなく混乱もなく
東京都民に受け入れられて
無事に実施されるのだろうか‥‥。
と色々妄想をふくらませています。

みなさんはどうなると思う？！

パリの「ノー車デー」。
その日車がないと、困ったことになる！！
という状況になければ、
美しいパリの街を、車を気にすることなく
おさんぽしまくれるから
最高に気持ちいいんだけどね！

パリに来る時は、
ストなどだけじゃなくて、
こんなイベント情報もチェックしないと
困ったことになってしまう可能性があるので
みんな注意してね。
この「ノー車デー」も
毎年恒例のイベントになりそうだからね。

ボクたちは11時より前に
パリを抜け出して、なんとか地方に
脱出したよ！

※この連載を再編集し、
　書き下ろしも入れて新潮文庫になりました。
　こちらをぜひご覧ください！