バブー&とのまりこの パリこれ! 住んでみてわかった、パリのあれこれ。
2003年、フランスに単身で渡り、 現在はパリを拠点にヘアメイク&フォトエッセイストとして 活躍しているとのまりこさんが、 愛犬のバブーくん(アイルランド出身)を相棒に、 パリ暮らしのちょっとびっくりな出来事や、 へぇ〜っと感心する習慣などなど(*)をお届けします。 *もちろんすべてのフランス人やフランス全土に共通しないこともあります。 週に1回、でも気まぐれにもっと更新するかも? すてきな写真とともに、おたのしみください。 Amusez-vous bien!

 
とのまりこさんと バブーくんのプロフィール
 




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「フランス語の表現『冷たい血』って何?!」

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「フランス語の表現
『冷たい血』
って何?!」

バブー

みなさんこんにちは。
いよいよ夏休みも最後の1週間。

今の時期のフランスは、
どのスーパーや文具を扱う店に行っても、
新学期用の学用品のコーナーがいっぱい!

フランスの新年度は9月から。
新しい学年が始まるということで
学校から渡された「準備するものリスト」の
細かい指示と睨めっこする人の姿が、
いっぱい見られるよ。
詳しくは以前のコラムをぜひ読んでね♪


バカンス最後の週。人が少なく1年でいちばん静かだったパリに、
少しずつ住人が戻り活気づいてくる時期。

とのまりこ

さて、今日はフランス語の表現、
『血』の話。

新聞などの見出しでたまに見かける
『sang-froid』(サン・フロワ)。
これはいったいなんでしょう。


フランス語の表現『冷たい血』って何?!

『サン』は『血』。
『フロワ』は『冷たい、寒い』という
フランス語。
つまり直訳すると『冷たい血』。

冷たい血ってなんだ? という感じですが、
これ、フランス語で
『冷静』という意味。
「冷静さを保つ」
「冷静さを持ってる」
「落ち着きがある」
などの表現で使われます。

「人間らしい温情に欠けている」という
日本語の「冷血」という言葉とは、
ちょっとニュアンスが違います。

バブー

じゃあ逆に『熱い血』っていうのはあるの?
って思うと、これがちゃんとあって、
『sang chaud』
(サン・ショ/『ショ』はフランス語で暑い、熱い)
という『熱い血』。

これはなんとなく文字通りわかるように、
感情のたかぶりや興奮具合を表していて、
『冷たい血』とは反対の意味で、
気性が激しく血気盛んなことを言うよ。

日本語でも
『血気盛んな』『血の気が多い』と
『血』が使われるから、
こっちはすぐにしっくりくるよね。


とのまりこ

『熱い血』の反対言葉で
『冷たい血』と考えると
ストンと頭に入るフランス語です。

さて、我が家も夏休み最後数日。
2か月とはいえ、あっという間に過ぎた
夏休み。
8才の息子は、フランスの学校では
9月から3年生に進級します。
「準備するものリスト」の足りないものを求め、
私もスーパーに走らなくては‥‥。



バブー

「こんなとき、日本だったら
100円ショップという、
なんでも揃うしなんでも安い、
神様みたいなショップがあるのになあ」
って思い出しながら、
とってもお高いスティックのりとか
ファイルとかバインダーとかノートを
揃えることになるんだよ。

円安の影響でユーロで買うと
なんでもお値段が恐ろしいことになる上に、
フランスは文房具が高いのだ!

1日の中で肌寒い時間も増えてきたパリ。
だいぶ秋の気配を感じるようになったけれど
日本はまだまだ暑いのかな?
それでは今週もステキな1週間を。


引き出しに特製ベッドを作ってもらい寝かされるボク。
夏休み中遊び相手をして(あげて)いた8才の兄弟も、
もうすぐ学校が始まって、ボクの静かな平日が戻ってくるはず‥‥。。

 

 

 

 

 

 

 

 

*とのまりこさんの本*


「シンプルシックで心地よい暮らし
パリの小さなアパルトマンで楽しむおうち時間」
出版社 : 世界文化社
発売日 : 2021/5/29

 

 

※この連載を再編集し、
 書き下ろしも入れて新潮文庫になりました。
 こちらをぜひご覧ください!(2015年8月出版)

フランス雑貨のお店オープンしました。
バブーくんは日本滞在時に、お店にいます。

「Boîte」(ぼわっと)
東京都杉並区西荻北4丁目5−24
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2025-08-26-TUE

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