バブー&とのまりこの パリこれ! 住んでみてわかった、パリのあれこれ。


3 2 8

「パリには自由の女神像が
2つある?!」

 
     
バブー&とのまりこの パリこれ! 住んでみてわかった、パリのあれこれ。
3 2 8
「パリには自由の女神像が
2つある?!」

バブー

「エッフェル塔」
と言えばパリを代表するモニュメント。

「自由の女神像」
と言えばニューヨークを代表するモニュメント。
だよね。

でも実は、ボクが住むパリにも
「自由の女神像」があるって知っていた?!
しかも2つも!

1つ目はセーヌ川クルーズに乗る機会があると
お目にかかれる、まあまあ有名な、
セーヌ川の中州さんぽ道に立つ像。

そして2つ目はパリっ子の憩いの場、
「リュクサンブール公園」の片隅に
ひっそりとたつ、
実はあまり知られていない像。

とのまりこ

ニューヨークの「自由の女神像」が
あまりにも有名過ぎて、
あちらが本家本元だと
思い込んだりしてしまいますが、
実はニューヨークの「自由の女神像」は
アメリカ合衆国の独立100周年を記念して
フランスがプレゼントしたもの。

その原型になったのが
前述のパリにある「自由の女神」2つ目の像、
パリっ子憩いの公園
「リュクサンブール公園」のはじの方の
木立の中にひっそりと佇む
小さな「自由の女神像」なのです。


▲リュクサンブールの中にある自由の女神像。
公園のはじの方の木立の中にひっそり立っていてあまり気づかれない感じ。
よくある銅像タイプのサイズで割と小さい。

バブー
だから本家本元は
この「リュクサンブール公園」にある
小さな「自由の女神像」ってことなんだね?!

そして、フランスからプレゼントされたお礼に。
パリに住むアメリカ人たちが
フランス革命100周年を記念して
送り返したものが、セーヌ川に立っている
「自由の女神像」なんだよ!

こちらは11.5メートル。
ニューヨークに比べたらずっと小さいけれど、
セーヌ川沿いをお散歩していたら目に入る、
リュクサンブール公園の本家本元よりは
ずっと大きな「自由の女神像」だよ。


▲パリ15区の16区の間のセーヌ川に立つ自由の女神像。
セーヌ川クルーズがこの先でUターンすることも多いので
観光客が目にする機会があるのはこちらの自由の女神像。

とのまりこ
セーヌ川に立つ「自由の女神像」。
エッフェル塔近くの「ビルアケイム橋」の下から
細長くのびるセーヌ川の中の中州、
「白鳥の散歩道」と呼ばれている
美しい散歩道の先端にあります。


▲「白鳥の小道」と呼ばれているセーヌ川の中洲の散歩道の先端に立ってます。
この写真でいうと写真に写っているのとは逆の背中側に自由の女神像。

先端まで歩いて行っても、
「自由の女神像」は背中を向けている。

 


▲「白鳥の小道」の先端に立つ自由の女神像。
ニューヨークの方向を向いているため背中しか見えません。

散歩道から橋の上に上がるには
常に女神の背中側から。
そして橋の上を通過しても
女神は背中しか見せてくれない。

中州の先端まで行けば正面側に回れるけれど
かなり見上げるような感じでちょっと見づらい。


▲顔側に回って、ギリギリいちばん後ろまで下がってもこんな感じで画面いっぱい。
そしてこちら側からは橋の上に上がれないので実はほとんど人も来ない。

もうひとつ先の橋までわざわざ行って
その橋から見れば正面だけど
かなりかなり遠目‥‥。

なぜ散歩する人たちと顔を合わす方向を
向いていないのだろうと不思議なのですが、
実はこれ、
ニューヨークの方向を向いているから。

バブー
この女神様は、横を歩くボクたちじゃなく、
遠くニューヨークを見つめているんだねえ‥‥。
というわけで、近くに行っても
背中しか見ないことが多い女神様。

近くでこの「自由の女神像」を
正面から見るチャンス。
それは観光用のセーヌ川クルーズ。
クルーズ船がUターンするのが大体この
「自由の女神像」を超えたところなので
正面からじっくり見れる唯一のチャンスなんだよ。


▲「自由の女神像」の正面を近くから見るにはセーヌ川クルーズ船からが最高の場所。
後ろにエッフェル塔も入ってパリとニューヨークのコラボ?!

パリに住んでいる人よりも
観光客の方が女神様の顔を見る機会が
多いのかもしれないね?!

 

※この連載を再編集し、
 書き下ろしも入れて新潮文庫になりました。
 こちらをぜひご覧ください!

フランス雑貨のお店オープンしました。
バブーくんは日本滞在時に、お店にいます。

「Boîte」(ぼわっと)
東京都杉並区西荻北4丁目5−24
【地図】 【駅からの道順はこちら】

 

2018-10-23-TUE


まえへ
トップへ
つぎへ
illustration:Jérôme Cointre