日本に一時帰国中の
ボクの飼い主まりこちゃん。
一方ボクはパリで３週間のお留守番中。
大学生の双子のかわいいお姉さんと、
素敵なお庭のある家で可愛がられて過ごして
とっても快適なお留守番生活を満喫しているよ♪

▲パリでお留守番中のバブー。
大学生のお姉ちゃんにぴったりくっついて、すっかり私たちのこと忘れている？！
帰りたくないって言われたらどうしよう‥‥。

今回の一時帰国。
久しぶりの日本を
息子と共に楽しむだけじゃなく、
日本にやってきたフランス人夫妻を
ご案内するというミッションも♪

日本が大好きなフランス人夫婦の友人。
ず〜っと憧れ続けた大好きな日本に
ついにやってきました。
前半は京都で
日本の「ワビサビ」の世界を堪能し、
後半は東京へ。

私は主に後半・東京の担当。
東京では、日本の首都である「TOKYO」で
カルチャーや街の様子や人々の暮らし、
全てを体感して観察したいということで、
銀座・渋谷・新宿・原宿・浅草・築地etc...
新宿御苑や明治神宮など美しい庭園も。
竹下通りや歌舞伎町などの賑やかなところも。
地元住人しかいない住宅地での人間観察も。
色々な面から日本を楽しんでもらいました。

▲長年憧れてきた日本についにやってきた友人のフランス人夫妻。
憧れていた日本は予想通り（予想以上）に素敵なところと大満喫しながら、
文化や習慣の違いに色々びっくりしていました。

そんな彼らが感動したり驚いたりしたこと。
色々聞いてとっても面白かったよ。
まずは日本に到着して早々に感じること
（ボクたちも毎回日本に着いたら感じること！）、
トイレが綺麗すぎて、感動！！
道路にゴミも犬の落とし物も落ちてなくて感動！
メトロも地下道も臭くないし綺麗だし。
「日本て綺麗で地面に寝れるよね。」
って言葉が出るくらい街が綺麗なことだよ。

一方、どこもかしこもゴミが落ちていない
美しい街なのに、街にゴミ箱がない！
捨てるところがなくて困り果てて。
一体ゴミが出たらみんなどうしているの？！
と疑問に思うようでした。

散歩途中でコンビニで買った
コーヒーのカップ。
日本の美味しいものを
食べ歩きしたあとのゴミ。
みな家にまで持ち帰るのでしょうか？？
（って私もよくわらず疑問‥‥。）

結局彼らは毎日困り果てながらも、
美しい日本を汚したらいけないと、
ビニールにいれたゴミを持ち歩いて観光して
家に戻ってからゴミを捨てていたようでした。

▲毎晩スーパーの惣菜コーナーの充実ぶりと安さに感動して大量に買い物をしながら、
スーパーに並ぶ自転車たちがなぜ盗まれないですむのかを議論しながら歩いて帰る２人。

町中もメトロのホームも
あちこち目に入る範囲に
ゴミ箱が設置されているパリとは、
ずいぶん事情が違うよね？！
ゴミ箱がないのはテロの防止らしいけど、
もしかして、
分別が細かすぎて難しい日本では
ゴミ箱の設置も
ややこしくなっちゃうのかな？？

京都でも東京でも神社やお寺も
たくさん観光した彼ら。
春の気持ち良い気候の中、
結婚式が執り行われている場面にも度々遭遇し、
伝統的な白無垢を着た美しい花嫁さんなど
フランスとは全く違う結婚式を見ることができて
とてもとても感動していたのだけどね、
毎回驚いて「なぜ？」「どうして？」が
止まらなかったのが、
参列者の真っ黒づくしの衣装のことなんだ。

▲今回2人がいちばん驚いていたことのひとつが、結婚式の参列者たちの服装が黒づくめなこと！

ご両親も親族も、ほとんど全ての人が
フォーマルな正装「黒」で統一しているのを見て
びっくり仰天。
フランスの結婚式では
「葬式」を連想させる「黒」は
むしろ避けることが多く
（男性陣はスーツを着る人が多いので、
ダーク系の色味が多くはなりますが）
参列者の華やかな装いが目立つので
「黒」づくしの正装文化は
びっくり仰天なのです。

ですから花嫁さんの後ろを歩く
お母様たちの黒留袖の姿にもびっくり。
お直し係で横に張り付いている神社の職員の
女性（明るい色のお着物を着ている）を
花嫁さんのお母様だと勘違いしていたようで、
日本の冠婚葬祭における「正装」を説明したり、
私も改めて文化の違いを感じながらのお散歩に‥‥。

▲フランスの結婚式では列席者は華やかなさまざまな色の服装ばかり。

そしてスーパーの前にずらりと並ぶ自転車には、
「なんで大きなチェーンの鍵をしなくて
盗まれないの？！　本当にすごい国ね。日本。」
と、自転車置き場を通るたびに
びっくりしていたよ。

自転車のことは以前もこのコラムで書いたけれど、
大きなバイク用みたいな、ぶっとい、
ぜ〜たいにペンチなどでは切れない
重くて太いチェーンを
ぐるぐるに巻いておかないと、
あっという間に盗まれるからね。

太いチェーンをつけていたって、
タイヤとかサドルとか部品を盗まれることも度々。
電動自転車のバッテリーだって
いちいち抜いて持ち歩くのがパリなんだよ‥‥。

本当に日本はどんなに安全な国か‥‥。
携帯や財布をポンって
カバンの見えるところに入れておいても
スリに会わないし。
常に身構えて用心しながら歩くパリとは
「お気楽度」が全然違うと、
ボクたちも日本に帰ると気が緩んで
楽ちんだなあ‥‥といつも思うんだ。

フランス人夫婦とびっくり仰天を
楽しみながら歩いた日本観光。
まだまだ他にもたくさんあるのだけど、
それはまたいつかの機会に♪

▲立ち止まって休憩するたびに日本でびっくりすることや疑問に思うことを話し議論する２人。
２人と話しながら私も改めて日仏間の違いやびっくりポイントを発見して楽しい日本観光♪

＊とのまりこさんの新刊が出版されました＊

「シンプルシックで心地よい暮らし
パリの小さなアパルトマンで楽しむおうち時間」
出版社 : 世界文化社
発売日 : 2021/5/29

※この連載を再編集し、
　書き下ろしも入れて新潮文庫になりました。
　こちらをぜひご覧ください！（2015年8月出版）