バブー&とのまりこの パリこれ! 住んでみてわかった、パリのあれこれ。


5 1 7

「一輪車が
サーカスで人気?!」

 
     
バブー&とのまりこの パリこれ! 住んでみてわかった、パリのあれこれ。
5 1 7
「一輪車がサーカスで人気?!」

バブー

6月、日本は梅雨の季節に突入しているのかな?
フランスには梅雨はないよ。
この時期は、太陽が沈むのが夜の10時近く。
1年で最も日照時間が長くなる、
ついつい夜更かししてしまう季節だよ。
暗くなってきたなあと思ったら
もう夜中近くって感じだからね‥‥。

「なんでまだ昼間なのに
寝なくちゃいけないの?!」
っていう子どもたちからの疑問と
親たちが日々闘う季節でもあるんだよ。

とのまりこ
さて、季節も良くなってきたので、
先日息子と友人の子どもたちを連れて
パリ郊外の遊園地に遊びに行きました。

その遊園地には、
毎年ミニサーカスをする
家族が常駐していて、
1日に2回ショーを見せてくれます。

ちなみに、フランスではこんな風に
家族で小さなサーカス業を営み、
全国を巡業していたりしている人たちがいます。
このファミリーは毎年、春から秋の
この遊園地がオープンしている期間、
敷地裏手にキャンピングカーを停め、
そこで寝泊まりしながらショーをして暮らしてます。

家族経営のサーカスは、
毎年大体同じ場所で出会えるので、
サーカスファミリーの
子ども達が成長していく姿も見れたりと
色々感慨深い、素敵な催しなのです。


▲今年のサーカスで登場した一輪車。
息子くんがちょっと乗り回すだけで「おおお〜すご〜い」とみな反応。
フランスでは練習すれば乗れるようになるものという認識はない存在の、一輪車。


▲遊園地で毎年春から秋までサーカスショーをするファミリー。
いちばん右の娘ちゃんは大人っぽいけれどまだ13歳。
右から2番目の息子くん15歳は去年は腕を骨折していて
サポート役だけをしてました。今年は復活。

バブー
その遊園地のサーカスのショーでね、
今年は一輪車が登場したんだ。
サーカスファミリーの息子くん(15歳)が
一輪車に乗ってクルクル走りまわったり、
縄跳びを飛んだりの曲芸。
観客たちは大人も子どもも大喜び。
一緒に行った友人の娘たち(中学生と小学生)も、
「うわっ!! すごい! すごいんだけど。
一輪車乗ってる。ヒャッホー♪」
と大喜び大騒ぎしているので、ふと気づいたよ。

そういえば、フランスって
子どもの遊びとして一輪車がないってね。


▲ちなみにこれは去年行った時の写真。骨折して出れない息子くんの代わりに、
夏休みで遊びに来ているといういとこの女の子(右から2番目)が
おまけでショーに出ていた。家族経営のミニサーカスならではの楽しさ♪


▲子どもたち真剣。一輪車はもうものすごい曲芸に見えるらしいのです。

とのまりこ
確かにフランスで一輪車といえば、
サーカスとか大道芸人が曲芸として
乗っているもの、というイメージ。

自転車やキックボードやローラーブレードは
とても盛んで、小さい子も大人も使うのに、
一輪車って確かに見たことがない。

日本って、一時期、体育の授業に導入された
時代もなかったでしたっけ?
少なくとも小学校とかに一輪車がたくさんあって、
乗れたりしますよね?
パリの日本人小学校にも一輪車がたくさんあって、
ああここにはやっぱりこれがあるんだなあ。
なんて思ったこともあります。


▲(上の写真二枚)ちなみにこれは、近所の公園に
毎年春夏になるとやってくるサーカスファミリー。
こちらも会いにいくたびに子どもたちが大きくなっていくのが楽しみ。
正直パフォーマンスのレベルはそこまで高くはないけれど
暖かい気持ちになるアットホームさがファミリーサーカスの魅力♪

私が子ども時代を過ごした昭和なんて、
まさに一輪車一大ブームの真っ只中で、
毎日のように一輪車で
かけずり回っていた記憶があるし、
徒歩10分くらいの商店街やスーパーに
一輪車で買い物をしに行っていた記憶とかがあり、
そんなことをサーカスを見て驚く
友人の子どもに話したら、
「えっ?! 嘘でしょ?!
乗れるの?! まりこ何者?!」
的な眼差しでキョトンとされました。


▲写真を見返してみたらやっぱりこちらのファミリーサーカス団でも
一輪車のシーンで大盛り上がりでした。

バブー
パリに一輪車を持ってきて、
公園で乗り回していたら、
もしかしてヒーローになれるかもしれないね?!


▲以前のこのコラムで紹介したのですが、このムッシューが乗っている電動一輪車は
けっこう見かけるパリ。
なぜか普通の一輪車はサーカスや大道芸でしか見かけない。

 

 

*とのまりこさんの新刊が出版されました*


「シンプルシックで心地よい暮らし
パリの小さなアパルトマンで楽しむおうち時間」
出版社 : 世界文化社
発売日 : 2021/5/29

 

 

※この連載を再編集し、
 書き下ろしも入れて新潮文庫になりました。
 こちらをぜひご覧ください!(2015年8月出版)

フランス雑貨のお店オープンしました。
バブーくんは日本滞在時に、お店にいます。

「Boîte」(ぼわっと)
東京都杉並区西荻北4丁目5−24
【地図】 【駅からの道順はこちら】

 

2022-06-07-TUE

まえへ
トップへ
つぎへ
illustration:Jérôme Cointre