バブー&とのまりこの パリこれ! 住んでみてわかった、パリのあれこれ。


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「学校へ行くのに
 いちばん大事なものは
 連絡帳?!」

 
     
バブー&とのまりこの パリこれ! 住んでみてわかった、パリのあれこれ。
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「『出会い系アプリ』が
大流行中?!」

バブー

この「パリこれ!」にもたびたび登場する
ボクの仲良しのお友達パリジェンヌ
Solaちゃんも、この9月から
なんとフランスの学校の中学生!

フランスの小学校は5年。
中学校は4年だから、
日本でいえばまだ6年生ではあるんだけどね。

子供がひとりになることが禁止されている
(詳しくは以前の「パリこれ!」を見てね!)
このフランスで、ついにひとりで登下校。
幼稚園も小学校も、
みんなパパかママかベビーシッターさんと
登下校だからね。

まだまだ不安げなSolaちゃんの登下校に
ついていってみたよ!

とのまりこ

学校まで歩いて20分。
通学中、Solaちゃんが
大事そうに持っているノート。
なんでカバンにしまわないのかと思ったら、
学校を出入りする時に、
絶対に見せなくちゃいけないノートなんだそう。

これ、いわゆる、日本でいう「連絡帳」。
裏表紙には個人情報や写真や時間割があって、
学校の出入り口で先生が全ての生徒の
ノートをチェックしていました。

この日の下校時間、15時半に学校から出てきた
Solaちゃんや周りの生徒たちもみんな、
ノートを手にして出てきてます。

バブー
本人確認以外にね、
一体何を見ているのかと思ったら
どうやら先生がチェックしているのが時間割。

なんとフランスの中学生、
始まる時間や終わる時間が
曜日によって変わるんだ。
朝8時半からだったり、9時半からだったり。
帰りは15時半だったり、16時半だったり。

学年ごとというわけでもなく、
同じ学年でもクラスごとに違うんだって!
だからSolaちゃん、
「お友達と一緒に登校する朝もあるけど、
 今日はひとりで行くの。
 だって時間が違うから。」
って言ってたんだ!

なんだかまるで大学生みたいだね。

とのまりこ
ノートを忘れると、絶対に学校には
入れてもらえないんだそう。
もちろんフランス国内でも、
細かいルールは学校によって違いますが、
基本は公立の学校も私立の学校も一緒
(私立によってはアナログではなくて
 カード式になったり、
 高校になるとカード式が増えたり
 という違いがあるそうです)。
テロ以降、こういうことが
どんどん厳格に
厳しくなっているのは
どこの学校も同じだそう。

中学生の子供を持つ友人何人かに聞いたところ
どの学校もこの「連絡帳ノート」は
絶対的な存在で、忘れると入れてもらえない、
と言っていました。

毎日の連絡事項以外にも、
遅刻や早退をする時に
親のサインをもらって提出する
チケットのページとか、
申し込んでいる給食を食べないで外に出る場合
(フランスの学校は一度家に帰って
 お昼ご飯を食べるのもOK。)など、
前もってしている申請とは
イレギュラーな行動をする場合などに
必ず出すチケットページとか。

大切なものが
ギッシリ詰まっているノートなんだそう。

バブー
「適当大王国」っていうテーマが多い
おフランスだけど、
こと子供の安全のことになると意外にも
日本よりもよっぽど厳格に管理されている
印象があるなあ。

ちなみに、フランスの学校、
キックボードで通う子がとっても多いよ!
日本でいう自転車通学みたいなものかな。
幼稚園も小学校も中学校も。
あっちもこっちもキックボード。

日本では見ない光景だから
なんだかちょっと不思議だよね!

さらにさらにちなみに、
フランスの中学校や高校の前を通ると、
校門の外で
タバコを吸っている生徒が多数。

これって衝撃の事実だけど、
おフランスじゃ日常的な風景。
Solaちゃんの学校でもちらほら見かけた
このタバコ事情に関しては、また違う回に!

 


※この連載を再編集し、
 書き下ろしも入れて新潮文庫になりました。
 こちらをぜひご覧ください!

 

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2016-09-20-TUE


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illustration:Jérôme Cointre