バブー&とのまりこの パリこれ! 住んでみてわかった、パリのあれこれ。


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「どうすればいいの?!
 便座のないトイレ。」

 
     

バブー

ねえねえ、知ってる?!
フランスで出会うトイレの衝撃。
「ザ・便座がないトイレ」。

とのまりこ

家庭やレストランのトイレには
便座や蓋があることがおおいけれど、
公衆トイレや高速のサービスエリアなどでは
便座も蓋もないのが普通。

これ、なぜなのかいまだにわからないけれど、
いまだに衝撃的で慣れないことのひとつです。

フランス人に理由を聞いたら、
「そもそも同じ陶器でできている便器に
 便座がついているのとついていないの、
 何が変わるの?
 ついてなくても同じことじゃん。」
という答えがかえってきたり

「盗まれる危険があるから。」
といういずれも私にとっては
意味不明な答え。

あ、ちなみに
便座や蓋がないくらいのトイレですから、
ウォシュレットとか音姫なんてものは
もちろんございません。

バブー
みんなどうやって座っているんだろうね?!
これもまさかトイレを覗いて
ひとりひとりの行動を
観察するわけにはいかないからさ。
みんなに質問して
サンプルを取り出すしかないんだけどさ。

・そのまま座る。
・紙で拭いてから座る。
・紙を敷き詰めて座る。
・空気椅子で中腰。
・上に乗ってしゃがむ。
 (その場合は壁に向かってのことが
  多いみたい)
・片足を便座の上にあげる。

ってのが大体の答えだよね。

とのまりこ
わたし的には、
フランスのきったな〜い不潔な
公衆トイレと比べたら、
日本のあの、
きれいな床に寝れちゃうじゃないか!
と思うくらい清潔な日本のトイレですら、
外では空気椅子でしかしないタイプなので、
おフランスではちょっと大変。

なぜって「空気椅子」をするには
便座の位置が高すぎるんです。
おフランスの方々の
足が長いからなのか‥‥。
フランスの便座の位置は高い。
(ちなみにこれ、トイレだけでなく、
 洗面所の台、キッチン台、
 シャワーをかけるフック、
 劇場の椅子‥‥etc
 全てのことに共通です)
極限まで背伸びをしつつ「空気椅子」。
みたいにひと苦労なのですよね‥‥。

ちなみに、フランス人の子供たちを預かって
公衆トイレに一緒に入った時、
まさに壁の方に向かって
便器の上に乗って、
しゃがむスタイルでするのを
目の当たりにして
「便器に乗ってする」
というのも
普通にありえることだったのだと
驚いたわたし。
「落ちないように押さえててね」
って言われて驚きながら
しっかり抱えたのでした。

バブー
ボクたちイヌは、世界のどこにいっても
困らないトイレスタイルとはいえさ。
家の中のトイレシートでするのではなく、
外に散歩に行った時に
あちこちどこにでも
トイレしちゃうフランススタイルで暮らす
ボクにとって、
外なのに「イヌのトイレ禁止」の張り紙や
看板ばっかりの日本のお散歩は
ちょこっと窮屈なんだよね‥‥。

ボクにとってはフランスでのトイレの方が
どこでもいつでも簡単ラクチン♪

 


※この連載を再編集し、
 書き下ろしも入れて新潮文庫になりました。
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2016-02-23-TUE


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