先週はボクたち、急に思い立って
１週間のバカンスに行ってきたよ！
出発前日までホテルも取っていなかった
“突発的旅行”。

「さ〜てどこに行こうか？！」
「バスクでしょう〜♪」

ということで、バブー家全員一致で
即決した大好きな地方。
バスク地方に行ってきたよ！

▲真冬の閑散期。
　こ〜んなビーチを見て頂いたらわかるように、
　貸切状態のバスクだったので
　写真は前回の夏の賑やかなので紹介するね！

バスク地方。
日本でもここ数年どんどんどんどん
知名度があがっているような気がしますが、
それでも「モンサンミッシェル」
「アルザス」「ロワールの古城巡り」なんて
フランスの定番地方の旅で見かける言葉よりは
まだまだ聞きなれない方も多いはず。

でもほぼ日手帳のカバーでも
「バスク織り」が以前あったから、
ほぼ日ファンの方は知っている人が多いかも？！

バスク地方というのは、
フランスとスペインの国境をまたがるエリア。
ピレネー山脈の両麓にあって、
海にも面している、「山と海」両方がある場所。

フランス側に３領域、スペイン側に４領域、
合計７つの領域から成ります。
バスク地方伝統の「バスク織り」に
７本のストライプが入っているのは
この７つの領域を象徴しているから！

▲バスクの街並み

▲バスク織りのストライプ

▲バスク柄の食器（バスク料理を出す多くの店がこの食器）

真っ白な壁に赤い木枠が鮮やかな家々が並ぶ
かわいい村や町が多いところだよ！

高級リゾート地「ビアリッツ」。
ピンチョスやバルがいっぱいで
世界一グルメな街だと言われる
「サンセバスチャン」。
フランク・ゲーリーが設計した
グッゲンハイム美術館のある「ビルバオ」。
牛追い祭りで有名な「パンプローナ」。

ぜ〜んぶバスク地方だよ！

▲ビルバオのグッゲンハイム美術館。
　フランク・ゲーリー設計のシルバーの
　かっこいいデザインの建物の前には
　美術館のシンボルにもなっている大きな大きな子犬。

▲サンセバスチャンのピンチョスやバルが並ぶ通り
　旧市街のいたるところにあるバルでは
　カウンターにピンチョスが並び
　好きなものをつまんでは一杯ひっかけはしごをする。

▲バスク地方の発砲ワイン「チャコリ」は注文すると
　こうやって高いところから注ぐ

▲サンセバスチャンの海岸
　バスク地方の海に面した町は
　夏のバカンスではいっぱいになるリゾート地。
　世界中からサーファーも集まってくる。

フランスとスペイン、
違う国をまたがるエリアなのに、
そこに住む人たちはバスク人とも呼ばれ、
スペインでもフランスでもない、
バスク独特の文化を持っているところ。
バスク語というのもあって、
今でも駅や通りの標識とかには
それぞれの国の言葉に加えて
今でもバスク語でも表示されているんです。

もちろんこのバスク地方だけではなく、
ドイツ、スイス、イタリア‥‥etc
いくつもの国と大陸でつながっているフランス。
「気づけばそこは違う国？！」で書いたように、
「国境」と言ったって目に見える線が
引かれているわけではなく、
違う国と違う国が陸地でつながっていて。

しかもこのバスク地方のように、
２つの国が混じり合う独特の文化が形成される。

どの国とも国境でつながっていない
島国日本が標準になっていると
とっても不思議な気持ちになるよね？！

海も山もあって、
フランスとスペインの両方のいいとこ取りをした
おいしいものだらけのバスク。
いつか１年くらい住んでみたいな〜って
言ってるんだけど、今回もまりこちゃん、
真剣に不動産情報を眺めていたよ。

なんでこんなにバスクが好きかって、
そりゃ〜おいしいものだらけ！
そしてかわいい美しい街並み。
海リゾートも楽しめるし
山の大自然も楽しめる。
バスクリネンはシンプルで素敵だし。

そしてこの人たちは一体
昼間っからな〜にやっているんだろう？！
と、まっ昼間、いやむしろ朝から
バルで一杯ひっかけて、楽しそうにワイワイしてる
かっぷくのいいおじさん達がゴロゴロ。
幸せでおいしい空気がそこら中に流れてる♪

以前からいつか
「フランスのおじさん」をテーマにした
何かをやりたいと思っている私だけど、
真っ先に思い浮かぶのが
バスクで見かけるムッシューたち。

ボクたちがお昼ご飯を食べたとあるバル。
レシートを見てみたら、
ビールもチャコリ（バスク地方の発砲ワイン）も
サングリアも、水やコーラよりずっと安い！

おいしいものだらけで、太陽がいっぱいで、
海も山もあって‥‥。
どこに行っても生ハムが
天井からぶら下がっていて。
ワインは水よりも安し。
そりゃ〜昼間からグラス片手に
おしゃべりしちゃうよね♪

バルの床にはおこぼれもいっぱいでさ。
ついつい拾い食いしちゃって
ボクも先週１週間で
一体何度怒られたか‥‥。

怒られても怒られても。
ボクもやっぱりバスク大好きです。
陽気なムッシューたちが
時々こっそりボクに
おすそ分けをくれたりしたことは
まりこちゃんには秘密です。

※この連載を再編集し、
　書き下ろしも入れて新潮文庫になりました。
　こちらをぜひご覧ください！