バブー&とのまりこの パリこれ! 住んでみてわかった、パリのあれこれ。


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「全仏オープン観戦の
空席の理由?!」

 
     
バブー&とのまりこの パリこれ! 住んでみてわかった、パリのあれこれ。
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「全仏オープン観戦の空席の理由?!」

バブー

毎年5月下旬から6月上旬にかけて
パリで開催されるテニス大会
「ローランギャロス」(全仏オープン)。

錦織圭選手や大坂なおみ選手などを
夜中まで応援したなんて人も
きっと多いよね♪

イヌのボクは残念ながら入場禁止で
テレビで応援だけど、
人間のまりこちゃんは
今年も会場に行って応援していたよ。


▲ローランギャロスの会場内。錦織の試合をコート外のモニターでみる人たち。
一般スタイルはもちろんこちら。
みんなセンターコートや準センターのチケットが手に入らなくても
会場のモニターに食らいつくように観戦。

とのまりこ

今までは個人的に行っていたのですが、
今年はVIPのお客様のアテンドで
ご一緒させていただく機会があり、
いつもとは違うテレビには映らない
「ローランギャロス」の
一面を見ることができました。

テニスの世界4大大会の一つである
フランスの「ローランギャロス」。
当然大人気で、
世界中からファンがやってくるし、
発売当日パソコンに張り付いて
やっと入手できる人気チケット。

だけどテレビを見ていると、
思いの外空席が目立つと
思ったことはありませんか??

会場の上の方の、
安いカテゴリーの座席は
ほぼ満席なのに、
下の方のいい席に行けば行くほど
空席が目立つ‥‥というような。

スポンサー企業などの大手会社が
持っているチケットや
VIPの人たちがとりあえず取っている
みたいなチケットが多いのだろうなあと
思ってはいたのですが、
今回まさにそういうチケットを
持っている人たちが出入りする裏側を
観察することができて、納得。
そりゃあセンターコートでも
客席があんなガラガラなはずなのです。


▲名前をチェックされて入場するいちばんVIPなラウンジの建物。建物もとても素敵です♪
スーツを着て談笑するビジネスマン達の佇まいがすでに「社交の場」を象徴しています。


▲こちらVIPラウンジの会場の中。完全に素敵なレストラン。
メニューの中からフルコースで選べるスタイルで
もちろん飲み物もワインリストから選んで飲み放題。

バブー
「ローランギャロス」のチケットはね、
センターコートや
その次に大きなAコートのチケット、
プラス料金(数万円の色々な幅あり)で
特別な会場でご飯を楽しめたりという
特典をつけることができるんだ。

パッケージのカテゴリーによって、
立食スタイルのランチが付いているもの、
一人一人の名前をチェックして入るような
超VIPなレストランで
フルコースのランチが頂けるもの。
など、会場が変わるんだけど、
いずれにせよ1日中、
シャンパンをはじめとした
飲み物は飲み放題♪
もちろんお食事会場にもスクリーンや
テレビがあちこちに置いてあって、
試合を見ながらのんびりくつろげるんだよ。


▲VIPラウンジその2。こちらはローランギャロスすぐ横にあるラグビー用の会場を使ったラウンジ。
いくつもあるガラス張りのVIPルームにおつまみや飲み物が用意され自由に使えます。

とのまりこ
その他、スポンサー企業専用の
ラウンジ会場などもあり、
(もちろんこれには入れませんでしたが)
ローランギャロスの試合会場の中だけで
実はいくつも特別なスペースが
存在するのです。

今回私は3カテゴリーの特別ラウンジを
体験することができたのですが、
VIPの世界は、
私が今まで試合だけを見ていた
「ローランギャロス」とは
全く違う世界でした。

「スポーツの観戦会場」
というよりは
「大人の社交界」。

ジャケットを着て正装して
試合に夢中になるというよりは
シャンパンを片手に談笑。
フランス人のトップ選手の試合だと
多少注目度が高まり、得点が入るたびに
盛り上がったりもするけれど、
ここが「ローランギャロス」であり
テニスの試合を見に来たのだということを
忘れてしまうくらい、優雅な空間。


▲準々決勝の錦織vsナダルの試合。準々決勝ですら下の方はこんな空席が目立ちます。
緊迫した接戦試合でないとVIP席の人たちはあまり興味がないようです‥‥。


▲こちらはいちばんカジュアルなタイプのVIPラウンジ。
「社交界」という雰囲気バリバリのいちばん上のVIPパッケージに比べるとカジュアルな人が多い。
立食スタイルの食事やドリンクサービス。
立食とはいえちゃんとシェフがメイン料理を作っているところがさすがフランス!

バブー
その日のセンターコートの試合は
全て見ることができる、
という権利があるチケットでも、
みなさんが会場へと動き始めるのは
超トップ選手の試合の途中
(例えばフェデラーvsナダルのような)。
ちょっと盛り上がってきてからと
いう感じなんだって。
なんて贅沢な!!


▲ジョコビッチvsストルフの試合。上の方はほぼ満席ですが下の方は空席が目立ちます。

とのまりこ
「せっかくチケットが手に入ったから、
1日中満喫しなくちゃ!」
と私が思ってしまうような
庶民感覚はゼロな空間‥‥汗。

ご一緒したお客様が
「これはまさに、闘牛場で戦う
闘牛士や牛を眺めて楽しんでいる感じに
似ているのかもしれないね。」
と感想を漏らしていましたが、
かなり的を得た感覚です。

ちょうど同じ日に、
大手企業に勤めるフランス人の友人が
VIP接待される側で会場にいたのですが、
彼らを観察していてもやはり
試合中に休憩がてらシャンパンを飲みに
ちょっとラウンジに抜けたり、
最後の方だけ見に帰ってきたり。
錦織vsナダルという、
テニスファンには
たまらないカードをおまけにして、
素敵な笑顔で社交してました。


▲フルコースで出されるお料理は1皿1皿がとっても素敵。
フルコースの昼ごはんを食べるだけでも少なくとも1時間半はかかる。
素敵なフルコースも満喫したいけれど、センターコートにいないのももったいない!
なんて思ってしまうのは庶民の感覚なんだろうなあ・

バブー
「スポーツ」という一面だけじゃなく
「社交の場」という一面も見れた
今年の「ローランギャロス」。
庶民のボクたちには関係ない世界だけど?!
あんなにチケット入手が難しい試合なのに
たくさん空席がある理由がわかったね!
(いいのか悪いのかわからないけどさ‥‥。)


 

※この連載を再編集し、
 書き下ろしも入れて新潮文庫になりました。
 こちらをぜひご覧ください!(2015年8月出版)

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2019-07-02-TUE

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illustration:Jérôme Cointre