数日前、日本のニュースで
「夫婦別姓の導入に関する発言の際、
議員席から、『だったら結婚しなくていい』
とヤジが飛んだ」
なんていうものを見かけたんだけどね。

ヤジのことはさておき、
フランスでは夫婦の姓、旧姓、
どちらもずっと使うことが普通だよ。

戸籍上のことなど細かいことは
今回は書きませんが、
社会生活上、フランスでは結婚後も
変わらず旧姓も使い続けることができ、
実際使っている人が多いです。

私も日本人同士の結婚で、
日本の戸籍上では主人方の姓に変わっていますが、
フランスでは両方の名前を使ってます。

例えば、国民全員が持っている
身分証明書（外国人の場合は滞在許可証）にだって
結婚後の名前と一緒に
旧姓が当たり前のように記載されるし、
重要な書類とか公式文書のようなものには
必ず旧姓を書く欄が出てくるんだよ。

▲フランスで結婚すると区役所から発行される「家族手帳」。
様々な場面で証明書類として指定されるここにも
もちろん両方の名前が記載されています。

銀行などの名前も変更の必要なく、
結婚後も変わらずそのまま使えます。

変えずにそのままでもいいし、
結婚後の姓と旧姓両方を
記載したければ
簡単に登録してもらえます。
私は郵便物などが確実に届くように、
銀行関係や保険などは
全て両方の名前を並べて登録してあります。

▲銀行、保険証、図書館、ディズニーランド、美術館etc...
ありとあらゆるカードも、旧姓のままのもの、両方の姓が記載されているもの、
主人側の姓のもの色々ですがどれも変更する必要はなし。

結婚後は夫婦の名前を持って
（フランスも日本と同じく
大抵は男性側の名前になる人が多い）、
でも生まれ持った名字である旧姓も
ず〜っと使い続けるイメージです。

▲銀行のカードと小切手手帳。
小切手の方には旧姓と主人の名前両方が記載され、
カードには旧姓のみが記載されていますがどちらでも問題なし。
どちらも登録されているから
どちらかが記載されていれば大丈夫ってことなんですね。

例えば人の家に遊びにいっても、
アパルトマンの名前プレートのところに
両方の名字が書かれているって家も多いよ。

在仏日本大使館のページには

『婚姻後の姓名』
ーフランスにおいては、婚姻後も旧姓を
維持する習慣があります。
このため、フランス人と婚姻しても
日本の姓は変える必要がありません。
もし戸籍上の姓を変更すると
滞在許可証申請時など、諸手続きの際に
不都合が生じることがあります。ー

なんていう記載もあるくらいです。
私はすでに戸籍上は結婚後、
主人の名前に変わっていますが、
各所での『名義変更』という
煩わしい手続きなどが一切ないのは
本当に楽チンでした。

夫婦両方に関わることや
結婚後に発生した契約などに関しては
主人の姓を使いますが、
仕事上は旧姓を使い続ける方が便利で
旧姓を使い続けていますし
どちらを使うか、両方とも記載するかなど
ケースバイケース。

公式の書類には両方の姓が記載されているので
どこにどちらか片方の名前で登録してあっても
ちゃんと本人であることが証明されるので
とにかく便利でメリットしか感じていません。

今回の記事を書くにあたって、
フランス人と結婚した友人10人くらいにも
名前について聞いたところやっぱり、
「両方普通に使えるから相手の名前に入るとか
考えたこともなくて、
どうなっているか全くわからない」という感じです。

「家長制度」や「家同士の結びつき」など
日本にも日本独特の文化と歴史があり、
すぐに同じ考えをあてはめたりは
きっと難しいいよね‥‥。
と、簡単なことではないのだと思うのだけど。

とりあえず結婚後の姓も
旧姓もどちらも公式に明記してあって
場合によってどちらを使っても大丈夫、って
とっても便利だと思うんだけどね？！

免許証や保険証に「旧姓」の欄があったら
ダメかしら？！
って思っちゃうボクなのです。

※この連載を再編集し、
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