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2019-03-24

おしらせ

糸井重里が毎日書くエッセイのようなもの今日のダーリン

・「急がば回れ」ということわざについては、
 これを英語でどう言うのか、
 中学生のときから知っていたつもりでした。
 「Walk Don't Run」だよ、と思っていました。

 「ベンチャーズ」という「エレキギターサウンド」の
 代名詞みたいなバンドの代表曲に
 「急がば回れ」というタイトルがあって、
 その英語の原題が「Walk Don't Run」だったのです。
 でも、実はずっと「急がば回れ」ということわざが、
 「歩け、走るな」という英語と同じとは思えないなぁと、
 薄く疑ってもいたのでした。

 「急いでいる場合にこそ、たしかな遠道をしろ」という
 逆説的な言い方は、若いものには
 なかなか理解できるものではありません。
 しかし、少しずつ経験を積むにしたがって、
 「急ぐときこそ、まわりを見渡してゆっくり行け」
 ということが、とても大事な教えだったと知ります。
 これは、ほんとに役立つ原則のように思っています。
 「急がば、急げ」というような調子でやっていたら、
 結局、何度もやり直しになってしまうことも多い。
 つくづく「急がば回れ」はいいことわざだと思いながら、
 いまさらだけど、これがほんとに「Walk Don't Run」で
 いいのだろうかと検索してみたんです。
 …そしたら、あらまぁ、
 ぜんぜん「Walk Don't Run」なんて出てこなかった。
 「Make haste slowly(ゆっくり急げ)」だとか、
 「More haste,less speed(急ぐなら、低速で)」だ。
 ここには、ちゃんと「急ぐ」と「遅く」の逆説がある。

 半世紀も、一度も辞書で確かめることなく、
 「急がば回れ=Walk Don't Run」と信じこんでましたが、
 これは、ほんとに失礼いたしました、英語に対してね。
 じゃ、「Walk Don't Run」って、なんだったんだよ? 
 と、もうちょっと読んでいったら、これ、
 1955年の作曲された曲で、1966年には
 同タイトルのコメディ映画になったんだってさ。
 やっぱり「歩け、走るな」という意味だったわけか。
 50年以上も回り道して、こういうことを知ったのでした。

今日も、「ほぼ日」に来てくれてありがとうございます。
夜中にベンチャーズを聴きまくった老人でございました。


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