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ほぼ日刊イトイ新聞

2021-07-27

糸井重里が毎日書くエッセイのようなもの今日のダーリン

・実際、ほんとうに、いま、人は家でテレビを観ている。
 昨日は、こんな事態は想像してなかったと書いたけれど、
 ぼくなんかが想像してようがしてまいが、
 いま日本では、とてもたくさんの人たちが、
 オリンピックの中継や録画のテレビ番組を熱心に観ている。
 ここに至るまでの複雑な道すじも、
 あちら立てればこちらが立たずの判断や駆け引きも、
 まだだれも忘れてないくらい最近のことなのに、
 景色がまったくちがったかのようになっている。

 人のこころ、特にたくさんの人のこころというのも、
 ひとつの自然現象のようなものなのかもしれないと、
 つくづく感じている。
 こんなことを言っているじぶんも、
 その自然の一部分だということもわかっている。

 景気や不況といった経済の波を動かしているのも、
 なんと、大きなところでは人のこころであるわけで、
 さんざん数式や理論を持ち出して説明したとしても、
 不安や、気分や、悲観や楽観や、捨て鉢や、強欲という
 人のこころの大集合が起こす現象には追いつかない。
 そのことのひとつのモデル的なストーリーを、
 たったの数日で見せられているような気がする。

 ともかく、街に「よろこびたいときによろこぶ」ことや、
 「なにかを熱心に応援すること」や、
 「海外からお客(選手たち)がやってくること」など、
 これまで我慢していたことをやれる機会が増えた。
 さらには、予告なしに大きな変化があったよ。
 新聞やテレビが「肯定的」なことを告げているのだ。
 ずっとあらゆる角度から不安や不信についてばかり、
 大きな文字で伝えてきた新聞やテレビなどのメディアが、 
 「よろこび」や希望を伝えるようになっている。
 たった数日の変化だが、これは、ずいぶん大きいな。

 こんなとき、木々の一本のようなひとりの人間としては、
 「三密回避、手洗い、マスク」を守り、
 せっかく来てくれたお客さんに歓迎の気持ちを、
 がんばる選手たち関係者たちに応援の気持ちを持って、
 家でテレビ観戦しましょう、ということでやっております。

今日も、「ほぼ日」に来てくれてありがとうございます。
あと、ぼくはワクチンの役割は最高に大事だと考えてます。


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