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ほぼ日刊イトイ新聞

2021-08-02

糸井重里が毎日書くエッセイのようなもの今日のダーリン

・実に久しぶりにイッセー尾形さんと会って、
 「ほぼ日の學校」のことでずいぶんたくさん話をした。
 イッセーさんは、昔に遡るほど無口な人だったから、
 昨日が、いちばんたくさんしゃべった日かもしれない。
 神田の古書店街にはよく来ているらしくて、
 その途中で、ぼくが歩いているのを見たとも言っていた。
 そんなふうに神田を訪れている人はけっこういるもので、
 いま地元民みたいな顔をしているぼくにしたって、
 最初に神田に来たのはやっぱり古書店だった。

 18歳、飯田橋にある大学に入ったばかりのころだった。
 高校時代の先生に借りた本を電車に置き忘れてしまって、
 紛失届を出しても見つからず、大変なことだと困っていた。
 神田の古書店に行けばあるのではないかということで、
 それを探しに来たのがはじめてだったと思う。
 まだ東京の地図も頭に入ってなかったから、
 いまで言うJRの神田駅で降りてしまって、
 神保町の書店街まで迷いながらずいぶん歩いた。
 結局、探していた本は見つからなくて、
 それを貸してくれた先生も「気にしなくていい」と、
 とてもやさしく許してくれたという結果になるのだけれど、
 それからも神田にくる用事は本のことばかりで、
 しかも、本をバッグに詰めて運んできて、
 それを売ってお金をつくるという目的が多かった。
 それほど自由に本が買えるわけではなかったから、
 せっかく買って読んだ本を売るのは、なかなか悲しかった。
 本を売って少しのお金をつくって、
 そのお金でまた本を買って帰ったりもしていた。
 神田で、あの時代のぼくに会ったら、
 なにかうまいものでも食わせてやりたいものだな。

 イッセー尾形さんが、映画や舞台の仕事をしている合間に、
 神田に本を探しに来ているというような話は、
 なんか、同年代の男の生活時間として、いいなぁと思った。
 詳しくは訊いてないのだけれど哲学関係の本らしい…。
 「で、そのほぼ日の學校でなにをしましょう」という話は、
 あっちに転がり、こっちで広がりだったけれど、
 だいたいの目鼻もついて、ちゃんと日程も決まった。
 だれとなにをしようと、ぼくは最初の生徒役になるので、
 毎日のように「今日もおもしろかった」と手帳に書く。

今日も、「ほぼ日」に来てくれてありがとうございます。
いずれ、本ばかりじゃなくの神田観光ツアーとかやりたいね。 


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