糸井重里
・昨日、ここの文章を、
さて、「どんな生き方をしたいですか?」と、
小学生に訊いたら、どんな答えになるのかなぁ。
だいたい、「どんな生き方があるか」なんて、
子どもも大人も、考えたことないかもしれないしね。
と書いて終わりにした。
書いた後で、ほんとはここんところを
もうちょっと書きたかったなと思ったので、
今日、そのもうちょっとを書くことにした。
人は、黙ってその人なりの「生き方」をしている。
それはそれで、まったくかまわないと思うのだけれど、
実は、知らず知らずのうちに、
「あ、こんな生き方はいいなぁ」と感じて、
そういうふうに生きたいかも(できないかも)とか、
思いながら生きているんだよね。
それは、たとえば遠くの野球選手のやってることを見て、
あるいはたとえばマンガの主人公やら敵役やら、
登場人物のことばや行動に感動して、
あるいは好きなアイドルのドキュメンタリーを見て、
さらには、学校の先生の話しぶりや態度なんかを見て、
いつも遊んでいる仲間のあるときの行動に共感して…
なんて、いろいろなところで材料を集めていると思うのだ。
たくさん本を読むことを、先に生きてきた人がすすめるのは
「いろんな生き方」があることを知れるからでもある。
そこには、立派な人や善い人ばかりでなく
悪い人の生き方や思いが描かれていたりもするし、
なんでもないように見えて、実は、
深いことを考えたりやったりしている人のことも、
人と人との複雑な関係も、たくさん描かれているからね。
運命というやつのせいで人生が急旋回をすることもあるし、
弱さや強さがなにかを起こすことだってある。
そして、むろん、本に書いてあることにも増して、
生の人が話してくれたり見せてくれることは大きな材料だ。
「ほぼ日」のコンテンツ(特に「ほぼ日の學校」)は、
そういうものを集める仕事をしているのかもしれない。
「ほぼ日」こそ、いまの「生き方」の見本帳だぞ、かな?
今日も、「ほぼ日」に来てくれてありがとうございます。
「いい生き方だなぁ」っていうのは、最高のほめことばだね。
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