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ほぼ日刊イトイ新聞

2021-04-23

糸井重里が毎日書くエッセイのようなもの今日のダーリン

・忘れちゃなんねーなーと、つくづく思うのは、
 人は、100人いたら100人みんなちがうってことだ。
 同じようなところもあるさ、それはそうだ。
 だけど、とにかくものすごく別のものだってこと。
 だから「かけがえのない」って言うんだろう?

 目鼻口耳の位置は、だいたい同じだし、
 首の上に頭があるとか、手足がどう付いてるかとか、
 共通しているところはもちろんあるんだけど、
 卒業写真見てたって、全員がちがう顔してるだろう。
 そのなかに同じ人が見つかった、なんてことはないよね。

 目で見てわかるちがいだって、こんなにあるんだから、
 感じ方やら、思いやら、考えていることなんか、
 見えるところ以上にみんなちがっているんだよねー。
 ちがっているな、と知るような機会がなければ、
 気づかないでもいられるんだけど、
 ちょっと話してみたら、「あ、ちがう」ってわかるよ。 
 100人どころじゃない、78億人いたとしても、
 同じ人間は一組もないんだ、みんなちがうんだよね。

 そのことは、絶対的な事実で疑いようがない。
 人の数だけ別々の人がいる、ってすごいことだと思う。
 「天は人の上に人をつくらず、人の下に人をつくらず」も 
 「汝の隣人を愛しなさい」も、「民主主義」も、
 みんな「人はみんなそれぞれちがう人」が前提なんだ。
 みんなちがう人で、それぞれのみんなが、
 すべてそれぞれに尊重されるべきだっていうのが、
 みんなちがう人間が発明した大事な約束だったのだ。
 凄みさえある大原則が前提で、世の中ができてる。
 でも、それがいちばん守れる約束のはずなんだ。

 だいたい、人に不幸をもたらすような
 人間のやってきたことというのは、
 「あいつら」とか「敵」とか、ひとくくりに見ているの。
 それに比べたら、犯罪ドラマにでてくる殺人者なんかの
 「憎くて憎くて殺しました」のほうが、まだましかもよ。
 今日はもう、これくらいにしておくけどね。
 顔がみんなちがうけど、それ以上にこころもちがう。
 これを書いてる人も、読んでる人も、みんなちがう人だ。

今日も、「ほぼ日」に来てくれてありがとうございます。
とにかく、「ひとくくり」の考え方には、気をつけたいね。


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