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ほぼ日刊イトイ新聞

2020-08-15

糸井重里が毎日書くエッセイのようなもの今日のダーリン

・緑のなかを走り抜けていきたい、真っ赤なポルシェで。
 いや、おれはポルシェを持ってないから、えーっと、
 緑のなかを走り抜けていきたい、白いスニーカーで。
 まて、こんな炎天下に走り抜けるほどの体力はあるか? 
 そうだなぁ、ハァハァいっちゃうね、マスクを外しても。
 緑のなかを歩いて行きたい、のんびりと…。
 そうだ、それでいいではないか。

 今年からは、この時期に京都にいないので、
 目の中に緑が入ってくることが少ない。
 植物の色を大量に視線のなかに飛び込ませることは、
 特に名付けられてはいないけれど、
 人間にとってとてもいい健康法なのではないだろうか。
 春夏秋冬、四季のなかでどの季節が好き? 
 そう訊かれたときに、ぼくは
 梅雨が明けるか明けないかというころの、
 雨に濡れた緑の季節が好きと答える。
 いや、訊かれたこともないし、そう答えたこともない。
 だけど、初夏のちょっと前の緑緑した季節は大好きだ。
 「緑緑した」は、「みどりみどりした」と読む。
 実はそんなことばはないのだけれどね。

 ちょっと、いかにもムダな話をしてみたい。
 ばからしい友に会ったり、たいくつな旅をしてみたい。

 毎年、8月15日に、汗をかきながら、
 生きることや、死ぬこと、死なせられることを思う。

 身近なところに小さなこどもがいて、よかった。
 彼女、一週間経ったら、もう成長している。
 こんな速度でいろいろ覚えていくものなのか。
 人間には、そんな時期があるんだと思うだけで、
 それを見る者にも勇気が湧いてくる。
 生きることが大好きなんだ、あのこは、きっと。
 薄い髪の毛の下にいっぱい汗をかいて、
 昼寝をしている姿さえも、とても、生きている。

 毎年、8月15日には、少し神妙になって願うことがある。
 たぶん、それは、みんなが願っていることだ。
 今年は、もっと気軽に、昼寝の夢で願おうかな。

 今日も、「ほぼ日」に来てくれてありがとうございます。
「真剣に」と、「寛容に」と、どっちもあるのがいいなぁ。


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