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ほぼ日刊イトイ新聞

2019-12-14

おしらせ

糸井重里が毎日書くエッセイのようなもの今日のダーリン

・山に登る人は、山に登りたいんですよね。
 山に登ることを仕事にしている人もいるけれど、
 ほとんどすべての山に登る人は、山に登りたいんです。
 言い方はいろいろかもしれませんよ。
 頂上に立ったときの達成感がたまらない。
 どうやって攻略しようかと考えを巡らせるのがたのしい。
 じぶんの持っている力のすべてを出せる機会がほしい。
 理由はいろんなふうに語れますが、
 山に登ることそのものが目的と言っていいと思います。

 釣りをしている人が、いわゆる高級魚を釣ったとき、
 「これは市場ではいちまんえんくらいするぞ」とか言って
 大喜びしたりすることがあるけれど、
 船で海に出ることにも安くないお金を払っているし、
 釣りの道具を揃えるのにも大金を使っているはずだ。
 それはもう、「いちまんえん」の何倍にもなるだろう。
 でも、釣りをする人は、釣りがしたいのだ。
 魚を釣ってお金を稼ぐ漁師さんもいるけれど、
 釣り人のほとんどすべては、釣りがしたいのだ。

 人は、つらくても、苦しくても、お金がかかっても、
 たくさんの時間をとられても、危険があっても、
 「やりたいことをする」のが大好きなのである。
 それは、そのことはわかるよね? 
 金のためでもなく、健康のためでもなく、
 好きだから、していることがある、人間には。

 社会だと会社だとかでは、大人同士の会話になると、
 いくら儲かるのだとか、ブランド価値がどうだとか、
 どう得をするかを考えるのが常識みたいになっている。
 だけどね、しつこく言うようだけれど、
 人は、やりたくてやることが大好きなんだよ。
 得しようが損しようが、辛かろうが、時間がかろうが、
 関係ないんだよ、やってることがうれしいんだ。

 金曜日、ドコノコのともだち、つまり「ドコトモ」の
 みかん山に行って、みかんの採り入れをやってきた。
 たのしかったぁ、くたびれたぁ、ジュースうまかったぁ。
 このうれしさは、なんに似ているんだろうと思って、
 ああ、釣りに行ったときとおんなじだなぁと…。

今日も、「ほぼ日」に来てくれてありがとうございます。
損得を考えることが、人生の50%を超えちゃだめだよね。


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