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ほぼ日刊イトイ新聞

2020-12-05

糸井重里が毎日書くエッセイのようなもの今日のダーリン

・「お腹がいっぱいで苦しいというとき、
 どうすればいいのか?」ということについて、
 いいことを考えてしまった。
 「時間が解決してくれます」ということだ。
 時間が経てば、その問題は自然に解決すると知った
 (だが「お腹が減って困っている」というときには、
 「時間は解決してくれない」ということもわかった)。

 思えば、「時間が解決してくれます」ということは、
 世の中にいっぱいあるんじゃないだろうか。
 ただ待てばいいというだけのことなのに、
 あせってなんとかしようとジタバタして、
 逆効果になったり、ものごとをこじらせたりしてること、
 けっこういっぱいあるような気がするんだ。

 当事者からしたら、失恋の痛手というようなものも、
 永遠に癒やされることのないものかもしれないが、
 他人の皆さんは、「時間が経てば忘れるよ」と言う。
 なんと無責任なと思うのは失恋のご本人だけで、
 他人は胸の痛みも食欲のなさもやがて治ると知っている。

 ダイエットしようと食事を制限しているのに、
 ついつい守れずに食べてしまうなんて問題も、
 ほんとうは「食べずに時間をやり過ごせ」と言える。
 もちろん、禁酒だとか、禁煙だとかも同じことだ。
 ただただ酒を飲まずに、タバコを吸わずにいれば、
 「時間が解決してくれます」。
 言ってしまえば、ただそれだけのことなのだ。

 でもね、「時間が解決してくれます」の
 「時間」というのは、「いのちの消費過程」なので、
 けっして無料ということではない。
 だから、「時間が解決」的な問題だけのために、
 時間をつかってしまうのは、お得なプランではないのだ。
 だから、「他のことをしている」のがおすすめである。
 「問題」そのものを忘れて、他のことをする
 …そのことを「気を紛らわせる」とも言う。
 なかなかテクニックの要るやり方でもある。
 しかし、忘れっぽい人なら、簡単にできることでもある。
 老人になると、忘れっぽくなるのでいろいろ便利である。

今日も、「ほぼ日」に来てくれてありがとうございます。
こういうことをぐだぐだ話しているのって、たのしいんだ。


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