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ほぼ日刊イトイ新聞

2020-01-25

おしらせ

糸井重里が毎日書くエッセイのようなもの今日のダーリン

・このごろはもう言われなくなったけれど、
 ぼくはお酒をたくさん飲む人だと思われていたようだ。
 たしかに飲み仲間の集まる場所にいたりもしたから、
 そんなふうに見えたのかもしれないけれど、
 日頃、というか、いつも、ぼくはお酒を飲まない人間だ。

 もうひとつ、同じように誤解されていることがある。
 「本を読むの速いんでしょう?」ということ。
 読書家を自認する人からしたら、
 ぼくなんか読まない部類なのかもしれないけれど、
 小さいときから、いままでに読んできた本は少なくない。
 読まずにいるままの本も含めて、
 たくさんの本を買ったりもしてきた。
 だから、つまり、そうとうな速度で本を読んできたと、
 そんなふうに思われていたのかもしれない。
 しかし、残念でした、ぼくは本を読むのが遅い。
 いや、わざわざ遅いと自慢するほど遅いわけでもないか。
 とてもふつう、あるいはふつうより少し遅いくらいだ。
 どうしてそれほど遅いと言い切れるか。
 簡単に説明しよう。
 ぼくは、「音読の速度」で本を読んでいるからだ。
 声には出してないけれど、黙読というスタイルだけれど、
 ぼくの読み方は、ほとんど「無音の朗読」なのである。
 ひょっとすると声帯も動いているかもしれないぞ。
 「耳で聴く本」というものがあって、
 あれは、プロのナレーターや俳優さんが
 音読してくれるものなのだけれど、
 聴いているだけで、かなり時間がかかるでしょう? 
 ぼくの黙って本を読んでいる時間も、
 あれよりはちょっと速いかなというくらいのものだ。

 実を言えば、書く速度も、とても、速くない。
 これについても、朗読するように書いている。
 だから、もしかしたら「生麦生米生卵」とかは、
 やや苦労して書いたり読んだりしているのかもしれない。
 文章や発言に難しいことばを使わなかったり、
 凝りに凝った修辞なんかが見当たらないのは、
 そこらへんの理由もあるのではなかろうか。
 唐突に告白したくなった、「ぼくの読書と原稿書き」。
 こんなお仲間もいるかもしれないなと、思ってね。

今日も、「ほぼ日」に来てくれてありがとうございます。
そういえば、ただしゃべるのも、あんまり速くはないなぁ。


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