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ほぼ日刊イトイ新聞

2024-10-22

糸井重里が毎日書くエッセイのようなもの今日のダーリン

・日曜日の夜中に前橋から東京に帰ってきて、
 その夜は興奮が残っていたせいでわからなかったけど、
 翌日はもう「ぬけがら」のようになって倒れていた
 …のだけれど、すっごいお誘いがあった。
 「セ・リーグクライマックスシリーズ最終戦」だって! 
 あきらめていたどころか、テレビ以外で見られることなんて
 想像もしていなかったのだけれど、
 ソファの上で「ぬけがら」になったまま即答した。
 「行きます行きます!」
 もちろん行ったさ、見たさ、以下略さ。
 この先は、おちついて見られる日本シリーズだ。
 そして、野球そのものをたのしめるワールドシリーズだ。
 今年の野球関係の悩みは、もうなくなったのである。

・しかし、悩みといえば、他にもあったあった。
 あんまり切実な悩みについては、人には言わないが、
 ひとつ「おもしろい悩み」が、いまのぼくにはある。
 一年ぐらい前まではにこにこと遊んでくれた「娘の娘」が、
 ぼくに対して、すっごく「ツン」になってしまった。
 ふつうは「ツンデレ」という言い方をするものだけれど、 
 「デレ」の成分があんまり思い当たらないので「ツン」だ。
 娘(つまり娘の娘の母ですね)の解説によると、
 すっごく「恥ずかしがり」になっているのだというが。
 じぶんの家族や、ぼく以外の人や、子ども同士の前では、
 陽気に最高の笑顔を見せている。
 それはぼくも目撃しているし、写真や動画でも見ている。
 祖父にあたるぼくにばかり「ツン」なのである。
 表情を固くしたり物陰に隠れたりもする。
 ぼくは、『みてね』の2年以上前の写真とかを見ては、
 「このころは、おれにもあかるく接してくれたなぁ」と
 懐かしんだりするばかりなのだ
 (おもちゃを買ってあげる場面だけでは、
 ふつうに会話してくれるんだけどね)。
 一昨日、前橋の帰りは、娘に運転を代わってもらって、
 娘の娘が補助椅子付きで助手席、
 ぼくが後部座席に座っていたのだが、埼玉の県境あたりで
 「ツン」だった娘の娘が気絶するように眠ってしまった。
 眠ってしまえばすっかり素直な表情に戻っている。
 それをいいことに、ぼくは彼女の頭を撫でた。
 「片思いの達人」…じぶんがそういうものに思えた。

今日も、「ほぼ日」に来てくれてありがとうございます。
そういえば、娘の娘ばかりじゃない。犬も、妻も、みんなだ。


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