日本って、レストランやカフェで
「すみませ〜ん！」
と声を出せば店員さんが
すぐに飛んできてくれるよね？！

フランス、呼んでもすぐには飛んできてくれないし、
まずもってあまり
「すみません」「すみません」
と、声はかけないんだよ。

先日、TOBICHI2での「ぼわっと」帰り。
青山にある人気のカフェで
ご飯を食べて帰りました。

夜遅くなのに、広いカフェの席は満席。
20テーブル以上の広いフロアを、
３人くらいの店員さんが
忙しそうに走り回っているけれど
全然オーダーに追いつかない感じ。

あっちこっちからひっきりなしに
「すみませ〜ん！」
と声がかかっている様子を見て。
あ、そうか！用があればすぐに
「すみませ〜ん！」
って声をかけていいんだっけ、
と思い出したのでした。

フランスのカフェやレストラン。
何もかもがスローペースで進むのが当たり前。
メニューを持ってきてもらうまでに10分。
オーダー取りにきてくれるまでに20分。
お会計をお願いしてから30分‥‥。
な〜んてこともしばしば起こるし。

まずもって「お客様は神様じゃない」国だから、
「すみませ〜ん！」と声をかけても
すばやく飛んできてくれるなんてこともない。

だからお客さんの方も
ゆったり構えるのが当たり前。
「すみません」と声をかけること自体が
あまりないんだよね。

もちろん、ちょうど近くを通りかかった
ギャルソンに声をかけたりすることは
あるけれど。

基本的に
「すみませ〜ん！」
を要求したかったら、
やみくもに声をかけるのではなく
店員さんと目が合うのを待って、
誰も聞こえないような小声で、
口パクのように
「すみません」と言いながら、
目と目で会話する感じ。

そして一度それが伝わったら
あとは待つだけ。
すぐに飛んできてくれないからといって、
「すみませ〜ん！」
を連発したりはしない。
だって言ってもムダだもん！

店員同士おしゃべりに花が咲いてたら
終わるまで来てくれないし。
外でタバコを吸ってたら、
吸い終わるまで来てくれないし。
（まずもって店員さんが仕事中に吸うんかい！
　と思いますが、吸うんです。ザ・おフランス）

フランスは何かをお願いしたい自分に
気づいてくれる誰かを待って、
「すみませ〜ん！」を伝える感じ。

日本は「すみませ〜ん！」をお店全体に伝えて
いちばん早く気づいてくれた人に
一刻も早く来てもらう感じ。

そんな違いだよね。

さらに、日本の居酒屋さんや
ファミレスに行くと、
なんと「すみませ〜ん！」を
声を出さずに即時伝えられる
「ピンポンボタン」があることに
毎回驚愕する私ですが、
待たされ過ぎて
「ピンポンボタン」を設置するなら
この国でしょ‥‥
と思ってしまうフランスの
のんびりペースも案外いいものです♪

「すみませ〜ん！」とやたらと声をかけ、
すぐにでも対応してもらえないといつまでも
「すみませ〜ん！」と呼び続ける
ジャポンスタイルは
フランスのレストランですると
ちょっと恥ずかしい、
お行儀の悪い感じにもなってしまうので、
みなさんフランスに行く時には
「目と目で通じ合う」作戦で
「すみません」伝えてみてくださいね！

先週末は、
TOBICHI2での「ぼわっと」イベントに
たくさんの方に遊びにきてもらって
みんなにかわいがってもらっちゃった！
みなさん本当にありがとう！

ブイちゃんと糸井さんも
毎日遊びに来てくれてね。
1日目、ボクたちはガルガル大げんか！
2日目、顔を背けて
お互いを見ようとしないボクたち。
3日目、ちょっと微妙な距離感を保ちながらも
なんとなく近づいてみたり、震えてみたり、
でもお互いが気になって
見つめあったりするボクたち。

ちょっとずつ大げんかの仲直りを
していたんだけど、
またしばらく会えなくなっちゃうから
残念だなあ‥‥。
ブイちゃんボクのこと忘れないでね。
また次もけんかに逆戻りかもしれないけどさ！

※この連載を再編集し、書き下ろしも入れて新潮文庫になりました。
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