バブー&とのまりこの パリこれ! 住んでみてわかった、パリのあれこれ。


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「コロナ禍のバカンスで
日本との違いを実感?!」

 
     
バブー&とのまりこの パリこれ! 住んでみてわかった、パリのあれこれ。
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「コロナ禍のバカンスで日本との違いを実感?!」

バブー

オリンピックの閉会式が行われ、
3年後のパリに引き継がれるシーン
超「密」な状態で
大量の人たちが大盛り上がりしていて、
同じコロナ下の世界なのか?!
と驚いた方も多かったはずだよね?!
ボクたちのところにも日本から
たくさんメッセージが届いたよ。

とのまりこ
もちろんフランスにも、
色々な考えの人たちがいますが、
あのシーンで映った、
同じコロナ下とは思えないパリの様子が、
フランスの様子そのものだった気がします。

例えばこの原稿を書いている今日だって、
新規感染者数は1日に2万5千という数字。
日本よりずっとずっと数値的には悪いのに
(しかも人口はずっと少ないのに)、
バカンス真っ最中の今、
みんないつものように長期のバカンスを取って
あちこちに旅行して夏を謳歌しています。

強いていえば、去年も今年も、
フランス国外やヨーロッパ圏外に出るのは諦めて、
旅先をユーロ圏内にしている人が多いかな、という
印象なくらい。
フランスは完全に「withコロナ」なイメージ。
そこに悲壮感は全然ありません。

バブー
そんなボクたちも、
今年は夏休みに日本に帰るのは諦めて、
フランス国内のバカンスにした、
典型的なチーム。

フランスの南の方に移動して
4家族合計16人で家を借りて
バカンスを過ごしているよ。

ちなみに大人たちは全員ワクチン接種済。

フランスでは、
先日ご紹介した「衛生パスポート」
50人以上集まるような場所、美術館、コンサート、
レストラン、カフェ、長距離移動の交通機関etc、
色々な場面で適用になったため、
ワクチン接種済か陰性証明がないと
色々な場面で支障が出る。
だからみんな、準備万端なんだ。


▲プール付きの大きな家を借りて、4ファミリーでバカンス満喫中。

とのまりこ
パリから約760kmのここにたどり着くまでに、
中世をテーマにしたテーマパークに寄ったり、
欧州最大の砂丘である
「ピラ砂丘」に寄ったりしましたが、
いつも通りにバカンスを楽しむ人々の姿を見て、
日本との大きな違いを改めて感じました。


▲中世をテーマにしたテーマパーク。超密です。
ショーの最中はもちろんマスクは着用ですが、超密です。


▲目の前で人間が喋って色々説明してくれたり演技をしたりというのが多い
このテーマパーク。
お客さんたちはマスクをしていますが、演者たちはマスクもなしで大声で喋りまくり。
日本だったら炎上するかも‥‥なんて思いながらも、楽しみました。


▲こういう場所に入るには全て「衛生パスポート」のチェック。
ワクチン接種済の証明か、陰性証明を見せて入れてもらえます。


▲テーマパークの入り口手前には、すぐに結果が出るコロナ検査のテント。
もちろん無料でワクチン接種前だったり
陰性証明を持っていない人たちが検査を受けてました。
こういうのが早いのがフランスすごい。

「人のために移動しない日本」
「人の目を気にして移動しない日本」
「移動したら悪者のように扱われる日本」

「自分のしたいようにする、
行きたいから行くフランス」

本当に真逆なのです。

今一緒に過ごしているフランス人たちにも、

「なんでフランス人はコロナ下でも
全く気にせずに
いつも通りにバカンスに出かけるの?」
「日本は、感染を運んではいけないから、
どこかで感染したらいけないからと
自粛する人が多いんだけどさ」

と毎日質問をぶつけて議論しているのですが、

「だって禁止されてるわけじゃないのに
なんで出かけちゃいけないの?」
「っていうかなんで日本人は出かけないの?
じゃあお盆の時期みんなどうしてるの?」
「その質問の意図がわからない。」

という感じで何にも答えが出ない状態です。。。


▲ヨーロッパ最大級の砂丘へ。人気の観光地で人がいっぱいですが誰もマスクはしてません。

バブー
ちなみに、
今年は日本に帰るのを諦めたという
同じシチュエーションの友人・知人たちも
多いけど、
「帰ると家族や親戚に迷惑がかかるから」
「近所の噂とかで
何を言われるかわからないから」
と、周りからの目、そしてその反応を怖がって
という人がほとんどだよ。

そしてそれぞれの理由があって、
今日本に帰っている友人・知人たちも
たくさんだけど、
SNS上ではあたかもパリにいるように配信して、
日本に帰っていることを隠している人も‥‥。

日本の空気感、フランスの空気感
両方を体験しているボクたちとしては、
「withコロナ」で、
自分たちのやりたいことを
そのまま楽しんでいるフランスの国民性を
ちょっぴりうらやましく感じたりしちゃうよ。


▲入り口には「マスク義務」と書いてありましたが‥‥、
砂丘にいる人は98%、マスクをつけていませんでした。

 

*とのまりこさんの新刊が出版されました*


「シンプルシックで心地よい暮らし
パリの小さなアパルトマンで楽しむおうち時間」
出版社 : 世界文化社
発売日 : 2021/5/29

 

 

※この連載を再編集し、
 書き下ろしも入れて新潮文庫になりました。
 こちらをぜひご覧ください!(2015年8月出版)

フランス雑貨のお店オープンしました。
バブーくんは日本滞在時に、お店にいます。

「Boîte」(ぼわっと)
東京都杉並区西荻北4丁目5−24
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2021-08-10-TUE

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illustration:Jérôme Cointre