外国からの帰国者に対する対策が
厳しくなっている日本。
今日はそれの最新リポートだよ。

先週末（20日）から
パリとその周り（日本でいう首都圏）では
ロックダウンが始まったよ。
とはいえ、学校は今まで通り。
散歩やスポーツのための外出は
自宅から10km以内なら無制限でOK。
（パリは南北、東西共に約10km前後だから
10kmあればどこへでもいけるという感覚。）
しかもこの10km圏内の外出であれば
持っていなかった時、
罰金まで取られていた外出証明もいらない。

生活必需品以外のお店は閉まる、というものも‥‥。
結局、本屋、レコード屋、チョコレート屋、花屋、
理容室、鍵とか靴とかの修理屋なんかもOKになって、
「チョコレート屋OKって、なんだ？！」
その指定もなんだかよくわからないですが。
多分もうすぐイースターでかきいれどきだから、
チョコレート屋は絶対に
負けるわけにはいかなかったのでしょう。

というわけで、
「えっ、じゃあ何がしまってるの？？
雑貨屋さんとか洋服屋さんくらい？」
という感じのソフトなロックダウンになっています。

夜７時から翌朝までは外出制限があるのですが、
毎日、子供を学校にいかせて、仕事をして
という生活をしている分には何も影響がありません。

お天気もいいし、街も出歩いている人だらけで
公園も人でいっぱい活気があるし、
ロックダウン感があまりなしって感じだよ。
みんな慣れてきてしまっている感じがするよね。
感染者数は昨日も「35000」超えの数字が出ていて
状況はちっともよくならないのだけどね‥‥。

さて、今ボクたちのいるフランスから
日本に帰国すると、２週間の自主待機だけではなく、
検疫所が指定する宿泊施設で３日間隔離される、
というのが３月５日から始まったよ。
（フランスだけではなく、変異株が流行している国に
滞在していた人たちの入国に際して。）

▲空港に着いたら、まずは唾液のPCR検査。これはずいぶん前から変わらず。
レモンや梅干しの絵を見ながら、必要の量の唾液を出して提出します。

▲無事に陰性結果が出ると、この紙をもらって、手続きへすすみます。

▲空港から、三日間隔離されるホテルへの移動のバス。
ビニールシートががっつり追われていてちょっと物々しい雰囲気！
運転手には話しかけないでください、と。
感染の恐れもある中で、現場で仕事をしてくれている人たちがいるから当たり前ですね。

２週間の自主待機と言っても、日本の場合、
お願いレベル。
抜け穴だらけの政策とは言われていたけれど、
実際、行き来する人の話を聞いていれば
抜け穴だらけということがわかり心配していました。

正直、本人たちのコロナに対する
まじめな気持ち頼り‥‥。

年末年始などのバカンスを利用して
日本に一時帰国した知人たちもたくさんいましたが、
14日間待機もせずに温泉旅行に行ったり、観光したり
公共交通期間使って移動したり‥‥
かなり自由な人たちがちらほら‥‥。
やっぱり強制力がなかったら
守らない人は出てくるの当たり前よね‥‥。
せっかく島国の日本、感染者もとても少なくて
いくらでも守り方あるのに、
なんてもったいないことを、
と思っていたので、３日間の強制隔離は大賛成です。

▲今回友人ファミリーが割り当てられた部屋は、4人家族だったので、かなりひろかったよう。
1人で帰国した人からは相当部屋が狭いと言う話を聞いていたので、とりあえず広くてよかった。

▲お弁当もかなりボリュームがあったみたい。なぜか大量にお茶が配布されています。

▲お弁当のボリュームがかなりあったため、
トランクに詰めて帰ったおやつなどがまったく減らなかったそう…。

今回３日間強制隔離のレポートを送ってくれたのは、
フランスに駐在していた友人の4人家族。
日本に完全帰国になってしまったので、
こんな大変な時だけど、子供2人を連れて
日本に帰国したよ。

▲3日間の隔離中は、お酒は飲んではいけないという規則なんだそう。
結構辛い！　フランスから持って帰ったこれはオブジェになっていたそうです。

▲ホテルの様子見るとそんなにいっぱいではないと言うこと。
部屋のドアにも物々しく張り紙が貼られていますが、
しつこいくらい規則を徹底しなくてはいけないのもしょうがないですね…。

どこでも明るく楽しめるファミリーだから、
日々の様子を楽しそうに報告してくれたけど、
指示は全部館内放送。
出られないのは、つらかっただろうな‥‥。

子供がジュースをこぼして洗濯しても
干す場所が少なくて、電球にまで下着を干した、
なんてドタバタの様子も伝わってきたけれど。
でもまあこれも、日本でのコロナ拡大を食い止めるため。
３日間の隔離とPCR検査を無事に終え、
今は自分たちが用意した場所で自主隔離中。
あと数日で終わったら、
美しい春の日本を満喫してね！

▲最後のPCR検査を終えて、
無事に三日間の隔離生活を終えてホテルをできるときのバスには
ビニールカバーがかかっていなかったと、ちょっとほっとした友達から連絡が来ました。
この後彼らは自分たちの待機場所で2週間の残りの日々をすごしています。

※この連載を再編集し、
　書き下ろしも入れて新潮文庫になりました。
　こちらをぜひご覧ください！（2015年8月出版）