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急ぎ足で夏が
日を追うごとに増していく日差しに、
気持ちがついていけない。
夏に向かう速度が、
年々早まっているような気がします。
つい昨日は、
約束の時間ぎりぎりになってしまったので、
早足で向かっていたら、
到着する頃には汗ばんでいてびっくり。
汗!?
ちょうどその日、ニュースを見ていたら、
40度以上は「酷暑日」と呼ぶことになったとか。
「猛」もすごいけれど、
「酷」もすごいよね。
その先がないことを祈るばかりです。
仕事のペースをゆるめたり、
避暑に出かけたり。
暑いのが苦手な私にとっては、
どうやって夏を乗り切るかを、
真剣に考える毎日です。
今週のweeksdaysは、
t.yamai paris の初夏の服。
暑い。
でもおしゃれはしたい。
そんな方にぴったりの服をたくさん揃えましたよ。
再入荷のおしらせ
完売しておりましたアイテムの、再入荷のおしらせです。
5月14日(木)午前11時より、以下の商品について、
「weeksdays」にて追加販売をおこないます。
SLOANE
ウール天竺 ニットTシャツ
去年、このTシャツとの出会いがあり、
なんとよい素材なのだろう‥‥と感激。
無くなってしまったら困ると思い、
グレーを5枚ほど買っておきました。
着ていると、よく聞かれるんです。
「どこの?」と。
シンプルだからこそ引き立つ素材のよさ。
いつものデニムも、いつものジャケットも、
このTシャツと合わせると、
なんだか上質に見えるのです。
裾に切り替えのあるこちらのデザインは、
自然にブラウジングが生まれて、ウエストまわりもすっきり。
実はこのディテール、以前にも展開していた形で、
今回はそのリバイバルなんです。
そのあたりの話は、
代表の大貫さんがくわしく説明してくださっていますので、
コンテンツをぜひご覧ください。
カラーは、
ミディアムグレー、ネイビー、ブラックの3色です。
(伊藤まさこさん)
自分の中にいる先輩たちのこと
- 小林
- 買い物をすぐに決められるか、迷うかで言うと、
店に仕入れるものに関しては、
けっこう判断が早いかもしれないですね。
「あ、これは店に合わない」
っていうのはすぐ決められます。
けれども、自分の買い物だとちょっと迷う部分はあります。
- 伊藤
- そうなんだ?!
- 小林
- 自分のお店の場合はトンマナ(*)が
決まってるから、それに沿うかどうかだけで
いいと思うんですけど、
自分の買い物って「逆に」がありうるじゃないですか。
自分の店に置かないだろうけど惹かれるな、
っていうものがたまにあるんです。
だから自分のテイストであり、
かつ惹かれているものを選ぶか、
普段の自分のテイストじゃないけど、
なんか惹かれちゃうこっちにするか、
っていうとこで迷うことはたまにあるんです。
(*)トーン&マナー。
トーンは色調や雰囲気のこと、マナーは様式や作法のこと。
ブランドやショップにおいては、世界観を統一し、
まっすぐにイメージを伝えるための指針となる。
- 伊藤
- それは、でも、買う?
- 小林
- 買っちゃうこともありますね。
たとえばこんな馬の置物があって。
- 伊藤
- へえー! これは小林さんのテイストとは
違うものなんですか。
- 小林
- そうです。こういう具象的なモチーフがあるものって、
自分の店では選ばないんです。
これは数年前に知り合った、
元々アンティークディーラーをやってる
ブラジル出身でヘルシンキ在住の
デイビッド・ダ・シルバ(David da Silva)さん
っていう方が数年前に陶芸を始めて、作ったものなんです。
最近はけっこうこの馬の置物を作ってるんですけど。
- 伊藤
- 陶なんですね。
- 小林
- そうなんですよ。これは何年か前に
東京で初めての個展があって、
ただ見に行くつもりだったんですけど、
このおぼこい(あどけない、幼い)感じに惹かれて。
- 伊藤
- なるほど。
- 小林
- たぶん次回の展示のときはもうちょっと上達して、
この素朴な感じは戻らないかもしれないなと思って、
それで買っちゃったんです。
見るとちょっと和むというか、気に入っているんですよね。
- 伊藤
- 知り合いの画家さんが、
以前から見てくださっている人に、
「上手くなっちゃったね」って言われたそうです。
「上手くなると面白くない」って。
- 小林
- そう! それって物づくりをする人の
ジレンマだと思うんですけれどもね。
- 伊藤
- 続けていれば、上手くなっちゃいますからね。
- 小林
- 智慧の実を齧っちゃう。
でもそれも一つのプロセスだと思うので、
またそこから離れるかもしれないし。
- 伊藤
- それにしても‥‥私たち、きりがないですね。
ずっとしゃべっていられますね。
- 小林
- そうですね。
伊藤さんとお話しをして、
いろいろと思い出すことができました。
- 伊藤
- いろいろとたいへんな部分はありますけれど、
お店作りって面白いですね。
- 小林
- やっぱり面白いですね。
そりゃ、店があることによって物理的に拘束されますし、
移動したいのに持ち場に戻んなきゃいけないっていう
ジレンマがありますけれども、
移動しなくても居ながらにいろんな人が来てくれて
お話をすることによって自分が旅した気分になるというか、
そんな面白さもありますね。
- 伊藤
- お客さまから教えてもらうこととかもありますか。
- 小林
- もう、ほとんどお客さまからですよ。
- 伊藤
- そうなんですね。
- 小林
- もうそればっかりです。
僕、お店の修行とかいっさいしていませんし、
物については自分よりも詳しい方だらけだと思うので、
お客さまから教わる立場です。
27年続けてるわけなので、
いつまでもそんなこと言ってたら
あんまりよくないかもしれないですけど。
でも知ったかぶりしないで、
知らないことは教わるっていうスタンスが
大事かなと思ってます。
- 伊藤
- (ファイルを見返して)それにしても、
こういうの、ちゃんと残ってるってすごいです。
- 小林
- そうですね、これは原点として。
いろんな影響を受けているんですよ、
予備校の先輩が澁澤龍彦(*)が好きだったりとかして。
(*)澁澤龍彦(1928-1987)は小説家、翻訳家、
フランス文学者、評論家。日本の幻想文学の第一人者。
- 伊藤
- そして人生を決めるとき図書館が大きな役割を。
- 小林
- そうですね、図書館で見る本が効いてましたね。
『別冊太陽』の瀧口修造(*)特集では、
瀧口が生前オブジェの店を夢想していたと知り、
OUTBOUNDの構想の中には
そのエピソードもちょっと色濃く
影響していたかもしれないです。
(*)瀧口修造(1903-1979)は
美術評論家、詩人、画家。
収集した美術品は1万点に及び、多摩美術大学、
富山県美術館、慶應義塾大学に収蔵されている。
- 伊藤
- そうなんだ。
- 小林
- そういえば、予備校時代に池袋の西武百貨店で
12階にあったロフトフォーラムで
澁澤龍彦展(*)をやってたんですよ。
デパートなのに、さすが、すごいなと思って見てみたら、
そのインパクトがもう!
ヴンダーカンマー(**)っていうんですかね、
ああいう影響もあると思いますし。あとセゾン美術館で98年にあったバウハウス展もちょうど予備校生のときに見に行ったんですけど。あ、違う、95年だ。95年がバウハウス展で。
(*)1994年開催の「世紀末の水先案内人
澁澤龍彦展 ドラコニア・ワンダーランド」。
自らの幻想的な世界観を象徴する物を展示。
「ドラコニア」は「龍の国」の意味。
(**)Wunderkammer=驚異の部屋。
15~18世紀のヨーロッパで貴族や学者が収集した
自然物や人工物を並べた部屋のこと。
のちの「博物館」の原型となった。
- 伊藤
- 柳宗理展(*)とかもやってましたよね。
(*)1998年に開かれた「柳宗理 デザイン」展。
柳宗理(1915-2011)はインダストリアルデザイナー。
家電、生活道具、オーディオ、家具などの家庭用品から、
東京や札幌冬季オリンピックの聖火コンテナや
つり橋、地下鉄駅の設備、高速道路の防音壁に至るまで
大小さまざまな工業デザインを手がけ、
戦後日本のインダストリアルデザインにおける
最大の功労者と言われている。
- 小林
- ありましたね。それが98年でした。
大学3年生のときに見に行きました。
- 伊藤
- よく覚えてますね!
- 小林
- あれがいつだったかっていうのを
あとになって調べたんですよ。それで覚えているんです。
95年がバウハウス(*)で98年が柳宗理展。
その2つは影響を受けました。
あとで知ったのが92年にセゾン美術館で
シェイカー展(**)をやってたそうなんですよ。
それは見たかったなあと思うんですけどね。
(*)「バウハウス 1919-1933」展。
バウハウスはにかつてドイツに設立されていた
建築・デザイン・美術・工芸の教育機関。
モダンデザインの基礎となった。
(**)「シェイカー・デザイン 祈り・労働・生活の美・
19世紀アメリカにシェーカー教徒たちの残したもの」展。
家具・木工・家庭用品・道具・
衣服・テキスタイルなどを多数展示した。
- 伊藤
- それ、知らなかったです。
- 小林
- 92年だと僕は高2ぐらいだったので、
当時は知りませんでした。
シェイカー展とバウハウス展と柳展は
新見隆(にいみ・りゅう)さんという
同じキュレーターの方が手掛けたそうなんですよ。
僕の中で「セゾン美術館機能美三部作」って
勝手に呼んでるんですけど。
- 伊藤
- 当時の西武美術館、セゾン美術館はすごかったですね。
- 小林
- そうですね。やっぱりアール・ヴィヴァン(*)とか、
当時のセゾン文化の影響は強かったですし、
残り香かもしれないけど、
ほんのり今も影響を受けてる立場ではありますね。
(*)アール・ヴィヴァン(Arr Vivant)は
西武美術館に併設されていた美術書専門店。
同名の機関誌も発行していた。
系列店に渋谷西武には「カンカンポア(Quincampoix)」
という洋書店があった。あと、ごく初期の無印良品にも衝撃を受けました。
81年から83年、小学校1、2、3年生の時、
僕はシンガポールにいたんですけど、
日本人クラブっていう文化会館みたいなのがあって、
そこの売店で無印良品のテスト販売をしてたんですよ。
文房具が好きだった僕は、
そこでクリア塗装だけの鉛筆を見て、
小さい衝撃を受けたのを覚えてます。
それが後々、僕がシンプルなものに惹かれる
源流の一つになってるかもしれないです。
長く、機能的なものに惹かれてたんですけど、
OUTBOUNDをオープンしてからは
どんどんプリミティブな方向になっています。
そのきっかけのひとつが、2010年に、
ラオスで布づくりをされてた
谷由起子さん(*)を訪ねたこと。
谷さんの仕事場がラオスのルアンナムターというところに
あったんですけど、そこでレンテンや
クロタイの人たちの村に行ったとき、
素朴さが残るたくましい暮らしぶりに
けっこうな衝撃を受けたのがあとからじわじわきいてきて。
最初、OUTBOUNDをオープンしたときは、
かなりすっきりした店だったんですけどね。
(*)谷由起子さんは長くラオスに暮らし、
生活に必要なものを自らの手で生み出している
少数民族の人々と一緒にものづくりをしてきた。
「ほぼ日」ではコンテンツ「布のきもち。」シリーズで
その活動を追っている。
- 伊藤
- そうですよね、最初と今では、
お店のイメージが変わったような気がします。
- 小林
- やっぱりそうですか。2010年、ラオスショック。
どんどん土っぽい感じのものが増えてきているのは、
あの時ラオスで受けた静かな衝撃が
尾を引いてるんだと思うんですよね。
そこから「土から生えてきたようなたくましいもの」に
惹かれているんです。
いろんな背景を持った物や人が行き交う場所っていう
意味を込めて最初の店を
Roundaboutって名付けたわけですが、
ふだんも「それはどこから来ているのか」を考えます。
自分自身、親が転勤族で、転校をしていたので、
いろんなところに身を置いたから、
そういう根無し草的な部分が影響しているんでしょうね。
あとヒップホップが好きということも
関係しているかもしれません。
- 伊藤
- へえー。意外!
- 小林
- あの文化の根幹ってサンプリングにあると思うんです。
僕がやってることも、
物をいろんな文脈から引っ張って、それを再構築している。
そういうコラージュ的な部分って、
ヒップホップのサンプリング的なところと
かなりリンクしてるんじゃないかなあと思っていて。
- 伊藤
- 小林さんのことをお聞きすると、
興味が尽きません。
またあたらめてお話しさせてくださいね。
今日は、ほんとうにありがとうございました。
- 小林
- いやいや、こちらこそです。
たのしみ展でお目にかかりましょう。
- 伊藤
- はい、ぜひ!
セレクトショップは「編集」です

▲展示・販売されている服は「ほぼ日」でもおなじみのMITTANのものがたくさん。
小林さんとMITTANのことについては、こちらのコンテンツもどうぞ。
- 小林
- 一昨年、中国の杭州の美術館で
古道具坂田の坂田和實さんの回顧展(*)が
あったんですけど、
その会期後半に合わせて美術館のエントランスで
ポップアップをやらせていただいたんですよ。
(*)坂田和實は1945年生れの美術評論家、
骨董収集鑑定家、随筆家、骨董商。2022年没。
「古道具坂田」は2020年まで東京・目白で営業。
展覧会は2024年3月21日から7月21日まで、
中国・杭州の天目里美術館BY ART MATTERSで
「古道具坂田 僕たちの選択」として、
青柳龍太さんのキュレーションのもとに開かれた。
- 伊藤
- 日本から商品を持っていったんですか。
- 小林
- 持っていったんですよ。
そのときは、坂田展をご覧になる前だったり、
ご覧になったあとだったりのお客さんが
お店に立ち寄ることを前提として、
ハレーションが起きないような構成にしました。
自分なりの坂田さんへの応答として
何がふさわしいかと考えた上での陳列でした。
- 伊藤
- じゃあどこに行くときでも
OUTBOUNDとRoundaboutを
いつでもそのまま店ごと持って行けるような
パッケージにしているんじゃなくて、
その場所に合うように、セレクトし直して?
- 小林
- そうですね。
「編集」ということを意識してるんです。
- 伊藤
- セレクトショップって「編集」ってことですものね。
- 小林
- ほんとにまさに、そうです。
これが坂田展のときのポップアップの写真です。
- 伊藤
- 素敵ですねえ。
- 小林
- 大きい空間の中なので、
そのままだと訪れる人の意識が分散してしまうため、
陳列する空間を仕切る必要があると考えました。
これぐらいのサイズ感でお願いしますってことを
寸法入りのスケッチで伝え、
壁も展示台も特注で作ってもらいました。
- 伊藤
- 物がいっぱいありますね。
- 小林
- 右からRoundaboutのものからOUTBOUNDのものに
グラデーションになるように陳列したんです。
右から左に行くにつれて抽象度が上がってくみたいな。
その後ろで坂田さんの展示をやってたんですよ。
- 伊藤
- このポップアップをやってくださいと
声をかけられたときどう思いました?
嬉しかった? 緊張しましたか。
- 小林
- 嬉しいのと、当然緊張もありました。
僕は坂田さんにお会いする機会はあったにしても、
「古道具坂田」には行けずじまいだったんです。
松本市美術館の「素と形展」(*)ですとか、
「museum as it is」(**)には
お邪魔してたんですけど。
(*)2004年に開かれた、坂田和實・建築家の中村好文・
グラフィックデザイナーの山口信博による道具の展覧会。
(**)千葉県長生郡にある、
坂田和實が創設した小さな美術館。
アフリカ,ヨーロッパ、東洋の国々の日用品を展示。
- 伊藤
- そうなんですね。でも古道具坂田には行ってなかった。
- 小林
- 行きそびれちゃったんです。
「素と形展」のときに、坂田さんの著書
『ひとりよがりのものさし』が出たじゃないですか。
あれを当時買ったんですけど、
スリーブから出さないで大切にしまってたんですよ。
だけど杭州でポップアップをやらせていただくにあたって、
自分なりの応答をする上で『ひとりよがりのものさし』は
数少ない手がかりの一つになると思って、
20年近く越しに開きました。
それにしても、今まさこさんがおっしゃった
「セレクトショップは編集」って、
ほんとまさにおっしゃる通りです。
- 伊藤
- まさにそうですよね。
- 小林
- さっき、IDÉEを記念受験したって言ったじゃないですか。
そのとき、当時代表だった黒崎輝男さんが
志願者に向けてお話をされたんですけど、
「我々は家具を売ってるけど家具屋ではなく
編集をしている集団なんだ」ってことをおっしゃって。
「あ、編集ってこういうときにも使われるんだ」って
そのとき初めて思ったんです。
それがほんとに編集っていう言葉を
再認識、再定義された瞬間で。
だからやっぱり陳列は、イコール、編集です。
- 伊藤
- ただ物を並べるだけじゃないんですよね。
- 小林
- そうですよね。なのでどういう場なのかで、
どういう陳列をしたらいいかは変わっていく。
杭州の美術館のエントランスのような
大きい空間の中での展示は、
まずは空間を仕切ることで
視界をフレーミングする必要があると思って、
壁と展示台を作ったんです。
そして物の具体的な機能から抽象的な働きに
グラデーション的に移行する
というふうに見せたかったので、
什器はなるべく存在感を消した方がいいと考え、
真っ白にしました。
そんなふうに、その場所場所によって変えているんです。
- 伊藤
- 前にみんなが金沢に集まったとき、
車何台かで富山の骨董市に行ったことがありましたよね。
- 小林
- 面白かったですね、あれ。
- 伊藤
- みんな、てんでバラバラに物を見てるのに、
帰る前に「何を買ったの?」と見せ合ったら、
それぞれ、ちゃんと、その人っぽいのを選んでいるんです。
- 小林
- そうでしたね。
- 伊藤
- それを考えるとスタイリストってほんと不思議な職業で。
自分で物を作ってないじゃないですか。
でも、その人ごとにいろんなテイストがある。
つまりセレクトショップもそうなんですね。
- 小林
- 「何を選ぶか」っていうのはその人なんです。
河井寛次郎も「もの買ってくる 自分買って来る」(*)
って言ってたと思うんですけれども。
陳列については柳宗悦が
「陳列はそれ自身一つの技藝であり創作であって、
出来得るなら民藝館全体が一つの作物となるように
育てたいと思う。」(**)と書いています。
だから、ゼロから作ることだけが
作るっていうことではないと思うんですよね。
(*)河井寛次郎(1890-1966)は陶芸家。
民藝運動の中心的な人物で、この言葉は著書
『いのちの窓』に書かれている。
(**)柳宗悦(1889年-1961)は
美術評論家、宗教哲学者、思想家で、
民藝運動の主唱者。
この言葉は『民藝四十年』に記されている。
- 伊藤
- そうなんですよね。
- 小林
- 物を作っている人も、
ほんとの意味でゼロから作っているわけじゃなくって、
やっぱり今までの物づくりのベースがあって、
そこから生まれて来る、っていうのはあるでしょうし。
- 伊藤
- それこそインターネットでなんでも調べられるけれど、
わざわざ「ほぼ日」や「weeksdays」を見てくれたり、
足を運んでOUTBOUNDに来てくれるってことは、
やっぱりその人のセレクトが見たいっていうことですよね。
- 小林
- はい、そうだといいなあと思います。
- 伊藤
- ちょっと迷ってるものがあったとき、
例えば小林さんがいいって言ってくれたら、
急に自信が持てることもありますよね。
- 小林
- 僕にとっては、伊藤さんが勧めてくださった野田琺瑯が
まさにそのいい例ですよ。
ほんとにいいきっかけになりました。
だから人に伝える時は
「伊藤まさこさんが」と言ってるんです。
筋を通すって大事だと思ってて、
誰かからもらったものを自分の手柄にするのって、
一番ダサいじゃないですか。
だからそれはちゃんと伝えるべきだって、
自分の中で思っているんです。
- 伊藤
- それはありますよね。
「これは友達からもらって知ったんです」みたいに、
私もそう原稿に書きます。
- 小林
- だいじなことですよね。
- 伊藤
- 好きなものをお客様に買ってもらう方に導く、
私たち、そういう仕事であって、
「私が」ではないので。
- 小林
- そうですね。迷ってたら
絶対買った方がいいって思うんです。
やっぱり迷ってるっていうことは‥‥。
- 伊藤
- おっしゃりたいこと、わかります!
- 小林
- 迷い方の質によるかもしれないですけれど。
ほんとはめちゃめちゃ惹かれるけど、
例えば後々これも買わなきゃいけないからというような、
予算的な意味で迷ってるんだったら、
そのめちゃめちゃ惹かれるものを
まずは買った方がいいと思うんですよ。
だけど、こういうカテゴリーのものが必要で、
目の前にそれに該当するものがあり、
必要ではあるけど、自分の中で決定打がない、
っていう意味で迷ってるんだったら、
無理して買わない方がいいって思うんですよね。
- 伊藤
- 買い物って面白いですよね。
その人がすごく出る。
- 小林
- そうそう、そうそう。で、面白いのが、
パッと決められる人はパッと決めるんですよ。
- 伊藤
- 小林さんはどちらですか。決められる方ですか。
- 小林
- 僕は決められる方だと思ってるんですけど、
一度でも迷いの方に入っちゃうと
決められなかったりもします。
- 伊藤
- でも人の意見を参考にしないですよね。
- 小林
- そうですね。自分の好きで決めちゃう。
スクラップブックを抱えて
- 伊藤
- お店の設計を依頼するにあたって
当時、小林さんが用意したファイル、
とても興味があります。
今もお持ちだったら拝見したかったな。
- 小林
- ありますよ。持ってきますね。
‥‥こういうものなんです。
- 伊藤
- わぁ! ‥‥すごい。いろんな絵やシーンが‥‥。

▲資料には、詩人・写真家・デザイナーの北園克衛、現代美術家のヨーゼフ・ボイスやマルセル・デュシャン、そして第1回シュルレアリスム展の写真などがモノクロコピーでファイルされています。ほかにも画家のフェルメール、ワイエス、バルテュスの作品も。
- 伊藤
- どれも、印刷物からコピーしたものなんですね。
カラーコピーではないゆえに、
伝わるものがある気がします。
小林さんが、部屋の中で、
窓からの光が物にどう影響を与えるか、
その具合を気になさっていることも、
このモノクロ資料だと、とてもわかりやすいですね。
- 小林
- そうなんです! 嬉しいです。
こういうものを、打合せのときにお見せして。
- 伊藤
- このファイルには
いろいろなテーマの美術作品があるけれど、
だからといってバラバラじゃなくて、
とても小林さん的なまとまりを感じますね。
そしてこのファイルがあったからこうなったんだ、
ということも、この店舗にいると感じます。
たとえばこのお店の光の美しさは、
壁の厚みゆえに生まれているんだなあ、とか。
そういうことはきっと設計士のかたが
実現してくださったんですよね。
- 小林
- そうなんですよ! まさにそう。
そういうことを新関さんが読み解いてくださいました。
新関さんいわく、ある厚みを通過することによって、
外界と内界の意識が切り替わるって。
これは自分では思いつかなかったことでした。
- 伊藤
- 思いついてはいないけれど、
きっと、気づいてはいたんですね。
- 小林
- 無意識的には、そうだったんでしょうね。
新関さんはそれを言語化、具体化してくださった。
- 伊藤
- プロってすごいですよね。
- 小林
- それまでは、誰かに何かをお願いすると、
自分のやりたいことが薄まっちゃうんじゃないか。
そういうふうに恐れてたんですけれども、
新関さんのような建築家や
グラフィックデザイナーの方と組んで、
自分が思い描いてる尺以上に
イメージの着地点の射程距離が
グンと伸びるんだなっていうことを
痛感したんです。
- 伊藤
- このファイルには
小林さんの経験が詰まっているんですよ。
だから通じるんです。
- 小林
- 嬉しいですね。
イメージ的な共有はこういうファイルで、
さらに「ここでどういうことをしたいのか」という思いは、
キーワードをスケッチブックに書いて伝えました。
たとえばRoundaboutは「日常の装備」で、
新しい店(OUTBOUND)は
「非日常への導入」だと伝えたんです。
日常と非日常という構造において、
この場所を非日常に完全に振っちゃうわけじゃなくて、
非日常からちょっと手前のあたり。
非日常にちょっとだけ針の振れた温度帯です、と。
あと、Roundaboutが「質実剛健」だったら
OUTBOUNDは「詩情と肌理(きめ)」とか。
ほかにも「日記」に対しての「手紙」とか、
「本文」に対しての「行間」ですね。
- 伊藤
- すごいです。
そういう言葉はいつごろに?
- 小林
- OUTBOUNDができたのが2008年なので、
その前の年、2007年ぐらいですね。
ほかにも「収納」に対して「陳列」とか、
「具体」に対して「抽象」とか、
「探す楽しみ」に対して「眺める楽しみ」とか、
そういうようなことを書いていますね。
- 伊藤
- Roundaboutがあってこその、
OUTBOUNDなんですね。
- 小林
- そうなんですよ。
ほかにも、演奏会をやりたいなとか、
ちょっと展覧会が開けたらいいなとか、
思い描いたことをいろいろ書きつけて。
- 伊藤
- なんとなく「お店をやりたいんです、
かっこいい店を作ってください」じゃなくて、
設計された方もわかりやすかったでしょうね。
書くことによって小林さんの頭の整理にもなりますよね。
- 小林
- そうですね。
あの頃は吉祥寺にも3万ぐらいのアパートがあって、
そこを準備室的な感じで借りて篭って書いてました。
自分が思い描いていることをイメージ化したり、
言語化するような時間ってやっぱり大事だなあって、
今、思い出しました。

▲この竹細工は、高知県南国市にて竹籠製作に取り組む山崎大造さんの作品。自然の摂理に則ったタイミングを見極め、自ら山で竹を伐り、青々とした状態のまま捌き、その性質を生かした形に編み上げていくのだそう。
- 伊藤
- 今もこういうことをなさっていますか?
- 小林
- そうですね。今はキーワードというよりも、
ちゃんと自分の考えを文章にすることを
やらなきゃいけないなって。
最近、「物の役割」っていうことをよく考えるんです。
日常の装備っていうのが機能だとしたら、
非日常への導入っていうまた違う働きが
物にはあると思っていて。
ちょっとわかりやすい言い方をすると
例えばそこにある土器の壷を眺めてたら、
眺めてる間だけ、ちょっとぼーっとできるじゃないですか。
その間だけは月末の支払いのことを
忘れられると思うんですよ。
この壷のテクスチャーを仲立ちとして
“ぼーっとしてる時間・空間”に飛べてると思うんですよ。
僕らの生きている世界は、
いろんな「しなくてはいけない」や、
約束事によって動いてるんだと思うんです。
そういう約束事を共有してないと
社会生活自体が成り立たないので、
それは酸素と同じように必要不可欠なものです。
でもそれが行き過ぎると息苦しくなる。
そういうときに気に入ったものを眺めていると、
ぼーっとできるんです。
- 伊藤
- 小林さんにとって、それは景色じゃなくて物なんですか。
- 小林
- 景色も同じです。山とか森ってずっと眺めていられる。
僕らを別の領域にスイッチさせてくれるとき、
その景色や物は作用していると言えるんじゃないかなあ、
ってことを考えてるんです。
「機能」って、ある目的に対しての
物理的な補助としての働きだと思っていて、
そうじゃない作用っていうのは、
物と目的的じゃない関わり方をしたときに
立ち上がってくる、別の働きなのかなあと。
18年前、OUTBOUNDを作るときに考えてた
「非日常への導入」っていうのは
文章化するとそういうことだったのかもしれないなと
思うんです。
- 伊藤
- なるほど。
- 小林
- OUTBOUNDでも実道具、
器だったり竹籠だったり、衣服も絨毯もそうですけど、
そういう道具を紹介してるんですけれども、
その力点の置かれ具合っていうのが
Roundaboutとちょっと違っていて。
もちろん機能してくれる道具ではあるんですけれども、
それを愛でているうちに
別の領域に身を移すことができるものになりうる。
ここにある物たちは、そういう余白を
持ってるんじゃないかと思うんですよね。
RoundaboutとOUTBOUND、
2つのお店がありますけれども、
どういう違いがあるんですかって聞かれたとき、
Roundaboutではある目的に対して
補助となりうる機能を提供してくれる物、
OUTBOUNDではそこからちょっと離れて、
物自体が別の領域に繋げてくれるような窓たりうる
余白を持ってる物を扱っています、
という説明になるのかもしれません。
- 伊藤
- お客さんはそれぞれ違う感じですか。
それとも両方とも訪ねてくださるかたが多い?
- 小林
- もちろん両方来てくださる方もいらっしゃいます。
でもRoundaboutはよく来てくださるけど
OUTBOUNDの存在は知らなかったっていう方も
もちろん一定数いらっしゃいます。
逆に主にOUTBOUNDにいらっしゃる方も。
- 伊藤
- 小林さんっていろんなところで
ポップアップイベントをしていらっしゃるじゃないですか。
そういうときでも自分の空間にする、
あれはどうやって作り上げるんですか。
- 小林
- それは全て「陳列」だと思うんです。
そして基本的に反復練習のたまものだと言いたいです。
- 伊藤
- 場所によって変えますか。
- 小林
- そうですね。その物をどう見せたいか、
っていうことによって、
どういう陳列がいいかっていうのは決まりますから。
例えば「生活のたのしみ展」だったら、
あのたのしみ展自体が一つの祝祭空間だと思ってるので、
お客さんの気持ちのワクワク加減と、
そこに並んでる物にお客さんが触れることによって、
そのワクワクが増幅されるような場を目指します。
ひとつひとつの店が
そういう場であってほしいなと思ってます。
- 伊藤
- そういう物を選ぶし、そういう陳列にもしている?
- 小林
- そうですね。ちょっとバザール感を出して。
- 伊藤
- モリモリしてて楽しいですものね。
- 小林
- そうです、そうです。
特にRoundabout、OUTBOUNDの
たのしみ展における役割っていうのは、
すっきり路線じゃないと思っていて。
もちろんすっきり見せた方がいいものは
すっきり見せた方がいいと思いますけれども、
うちの役割はワクワクした気持を増幅してもらえるような
造りがいいかなあと思っていて。
店を開くという責任
- 伊藤
- アメリカでの買い付けでは、
どんなお店に行かれたんですか?
- 小林
- 「Rose Bowl Flea Market」っていう、
カリフォルニア州パサデナにある
歴史的なスタジアムのローズボールの
大きな駐車場で開かれる蚤の市に行ったんです。
1999年の日本って、まだ
ヴィンテージデニムブームが続いてたと思うんですよ。
だから日本の古着ディーラーがけっこういましたね。
日本人の人も古着を売っていたりして。
- 伊藤
- へえー。それを買ってきて、
キャバレーだったスペースに。
- 小林
- はい、並べて。
あ、その物件って元々キャバレーだったんですけど、
そのあと予備校になったりして、
天井が蛍光灯に変えられていたんですよ。
もっと雰囲気のあるスポットライトだったはずなのに‥‥。
だからその予備校時代の天井のまま
最初の半年はやってたんですけど、
2000年に切り替わる正月休みのときに、
みんなで天井を剥がして、
昔の雰囲気を取り戻したりしました。
- 伊藤
- お店が軌道に乗り始めたなあって感じたのは
始めてからどれぐらいのことだったんですか。
- 小林
- 最近じゃないですかね。
- 伊藤
- えっ?!
- 小林
- ほんとです。
- 伊藤
- そうかなあ。そんなことないと思いますよ!
- 小林
- Roundaboutだけのときは、
メンバーの親戚の方が大家さんだったんです。
なので親戚価格で貸してもらってたので、
小さく始められたんです。
その彼が抜けてからは
ちょっとだけオマケしてもらっての
一応の正規料金になって。
でもOUTBOUNDは、普通に探して普通に契約して。
スタッフの力も借りながらなんとかやって。
2店舗の経営は厳しいながらも、
でもまあなんとかやってきました。
展示を増やして、コロナを経て、
そのコロナ期間中にオンラインストアも作ったりして、
それでどうにかなんとかなってはきているけれど、
でも、店って、ほんとに儲からない仕組みですよ。
家賃はもちろん、お給料プラス社会保険。
税金もそうですし。
- 伊藤
- 仕入れたものが全部、売れるわけじゃないですし。
仕入れて運営するランニングコストがかかり、
在庫は資産になってしまう。
- 小林
- そうなんですよ。ちゃんと年度末までに
売らないといけないし。
‥‥っていうことを考えると、
在庫商売ってほんとにしんどい。
- 伊藤
- とはいえ小林さんを見ていると、
始めたときと今と、売るものが変わったり、
気持が変わってはいない気がするんです。
- 小林
- そうですね。
- 伊藤
- 「これは売れる」とか、
もちろん考えてらっしゃると思うけど。
- 小林
- もちろん最低限、維持していかなきゃいけないから、
それを可能にするための売上をつくるっていうことは、
絶対条件ではあるんですけれども、
でもやっぱり基本的には
「自分が人にすすめたいものしか置かない」
っていうのがあります。
というのも、もしも売れるものだけで固めたとしても、
ほぼセレクトの品で在庫抱えて
実店舗で商売するという時点で
そんなに儲からないんですよ。
もしもひと財産築きたいっていうのが
店を始める動機だったら、やらない方がいいです。
- 伊藤
- 小林さんはお店が好きなんですね。
- 小林
- そうですね。あと、
プロダクト(大量生産品)だけを扱っていたら
お店の責任の範囲は限られますけれども、
同時代の作家の仕事を紹介するようになってからは、
僕自身がその作家の人生の伴走者になっていく、
という側面も出てきたと考えます。
作り手に対しての一定の責任っていうのは
出てくるよなと思って。
- 伊藤
- なるほど。
- 小林
- だからやっぱり店って続けていくことが大事なんです。
「ほんの短期間だけ存在した伝説の店」
なんて表現を見ることがあるんですが、
そんなの誰だってできるよ! って思うんですよ。
期間限定の店がだめっていうわけじゃないんです。
けれどちょっとしかやってなかった店を
必要以上に持ち上げることに対しては
ちょっとどうかなと思います。
- 伊藤
- 続けていくのが大変なんですよね。
飲食店も開業して3年続く店って
全体の半数だという話を聞きました。
1年でも3割が廃業するとか(*)。
(*)飲食店の10年存続率は3割未満、
20年では1割以下といわれる。
- 小林
- そうですよね。料理は特に、
同じテンションで同じ味を作り続けていくって、
なかなかできることじゃないでしょうし。
- 伊藤
- 小林さんはすごいですよ、
創業の時の気持ちを大切にしつつ、
2店舗を運営しているということは、
ちゃんと軌道に乗ってるってことですよ。
- 小林
- なんとか、ね。
それも本当にギリギリのバランスです。
- 伊藤
- さっきおっしゃった
作家の方の人生の伴走者というお話も、
すごいことですよ。
- 小林
- いい関係を続けていくには
やっぱりちゃんとしっかり対話を重ねつつ、
深度を伴った時間を共有していきたいと思うんです。
もちろん物が良いかどうかということが大前提ですが。
物が良くなければそもそも伴走をする必要もないですし。
- 伊藤
- お店と作家の関係、
お互いがそうなんでしょうね。
- 小林
- はい、自分も作品を良い形で見せるだけでなく、
しっかり売っていかないといけないので、
ちゃんと責任持って紹介して届けることが大事だと思うんです。
- 伊藤
- そのお話を聞いていて書籍のことを考えました。
1冊出すことはできる。でも2冊目からが難しい。
そのためには最初の本をしっかり売って、
その成果をもって次を出すことが大事だと思うんです。
書籍って、関わる人がいっぱいいるんですよ。
読者も、編集者も写真家も印刷所も書店員さんも。
- 小林
- そうですよね、売らないと次がありません。
まさこさんが本を作り続けてらっしゃるのは、
出した本がちゃんと人々に届き、
そのことでまた次があるっていうことなんですよね。
- 伊藤
- だからこそちゃんとしようって思います。
やっぱり続けるって大事です。
- 小林
- うんうんうんうん。そうですよね。
- 伊藤
- 小林さんは「物が好き」だったところから、
店づくりが好きになったってことですよね。
- 小林
- 確かにそうですね。
- 伊藤
- 空間の仕事を頼まれたりは、しないんですか。
- 小林
- たまにありますよ。
- 伊藤
- じゃあ結局は大学で勉強していたことが
役に立っているのかもしれませんね。
最初はうーんって思ったことが、
今に繋がったってことですものね。
- 小林
- この間、まだオープンしてないんですけれども、
台湾のとあるプロジェクトで
お店のデザインをやらせてもらったんです。
もちろん僕は図面を引いたり
パースを作ったりはできないので、
昔の仲間でインテリアデザインをやってる知り合いに
声をかけて手伝ってもらいました。
そのとき僕は素材選びなども含め、
決められた予算の中でやってみようとしたんですけど、
現地の工務店さんとのやりとりがほんとうに難しくて。
やっぱり餅は餅屋だなと思いました。
現実世界に立ち上がるというというのは
純粋にワクワクしますし、また是非やってみたいと思いました。
でも、次にまた空間の仕事の依頼を受けたとしたら、
自分は監修ぐらいがちょうどいいですね。
- 伊藤
- ちなみにここの店舗はどういうふうにデザインを?
- 小林
- ここは、最初から、誰かに設計を依頼するのは
ちょっと敷居が高過ぎるなと思って、
自分がざっくり考えたプランを立て、
施工だけ工務店の方にお願いしたいな、
っていうふうに思っていたんです。
それでフェブの引田さん夫妻(*)にお会いしたとき、
「お知り合いでいい工務店さん、
いらっしゃらないですか」なんて聞いたら、
引田かおりさんが
「だったら新関謙一郎さんにお願いすればいいのに」
とおっしゃって。
新関さんっていう方はNIIZEKI STUDIOっていう
設計事務所を吉祥寺で主宰されている方で、
フェブとダンディゾンのビルの設計は
新関さんが以前に共同運営していた建築事務所が手がけたんです。
(*)ギャラリーフェブは引田ターセンさん、
引田かおりさん夫妻がオーナーの、
2003年吉祥寺の大正通りにオープンしたギャラリー。
ベーカリーである「ダンディゾン」も同時にオープン。
- 伊藤
- そうなんですね。
- 小林
- もともとRoundaboutのお客様として
面識があったとはいえ、
自分が建築家の方に依頼するのは
敷居が高いなって思ったんですけど、
せっかくそういう場をセッティングしていただいたので、
新関さんに新しい場所の設計を
お願いをすることにしました。
でも丸投げっていうんじゃなくって、
しっかりイメージを膨らませてお伝えしよう、
そのために自分のイメージを伝えようと、
イメージ画像を集めたファイルを作ったんですよ。
- 伊藤
- 面白いです。
そんな経緯があったんですね。
就職しない組
- 伊藤
- 小林さんは、大学でインテリアデザインを勉強したけれど、
自分がやりたいことは空間のデザインではなく、
手で扱えるくらいのサイズのものだった、
というお話でしたね。
それで、大学の卒業を控えた小林さんは、
どうなさったんですか。
- 小林
- なんとなく目先にある就職口と
自分のやりたいことの紐付けができなかったので、
2ヵ所だけ記念受験的で応募しました。
当時、1999年って、IDÉE(イデー)(*)が
輝いてたじゃないですか。
(*)IDÉEは日本のインテリアブランド。
創始者は黒崎輝男さん(1949-2026)。
1985年にIDÉE SHOPを南青山の骨董通りにオープン、
オリジナル家具の企画販売を行なった。
2017年に良品計画に吸収合併。
- 伊藤
- 輝いてましたね。
ザ・コンランショップ(*)にもドキドキしませんでした?
「コンランが日本に来る!」みたいに。
(*)ザ・コンランショップは、
家具とインテリアデザイナーである
英国のサー・テレンス・コンラン(1931-2020)が
1973年にロンドンに開いた
インテリアとライフスタイルの店。
1994年、東京・新宿に日本1号店を開いた。
- 小林
- そうですよね。それでとりあえず就職活動は
教務課に貼ってあった設計事務所とIDÉEだけ。
でもそんなチャラい動機で受けたので、
だめに決まってるわけです。
- 伊藤
- そうなんだ。
- 小林
- で、そのまま「就職しない組」として、
ズルズルっと卒業して。
多摩美、武蔵美の仲良かった友人たちに、
4、5人、同じような仲間がいたんですよ。
- 伊藤
- 私も「就職しない組」でしたよ。
スパイラルマーケットで数ヶ月アルバイトをして、
そんなに雑貨が好きならって、
友人がスタイリストのアシスタントはどう? と、
紹介してくれたんです。
- 小林
- そうだったんですね。
僕らは卒業したあと、喫茶店で集まっては、
「こういうことがしたいね」とか話してて。
その時に「お店とかできたらいいね」って。
- 伊藤
- 楽しそう!
- 小林
- 「レコード屋やりたいよね」とか、
夢だけ語って、そのまま解散してました。
じゃあそのために何をする、
ということにはならないんです。
- 伊藤
- そのためにお金を貯めるとかでもなく?
- 小林
- ただ単にダラダラっと話しただけ。
そういう、若者にありがちな日々だったんです。
そんなある日、その仲間のうちの1人が
吉祥寺で1週間だけ借りられる場所があるよ、
っていう話を持って来てくれたんですよ。
- 伊藤
- いいお話が!
- 小林
- そうなんです。
で、「えーっ? おおーっ!」て盛り上がって、
じゃあ何日の何時にここに集合して
シャッターを開けてもらおう、となりました。
結論から言うと、
それがRoundaboutになったんですよ。
- 伊藤
- そうだったんですね。
あの建物、かっこよかったですよね。
- 小林
- かっこよかったです。すごく古いビルで、
がらーんとしたかなり広いスペースでした。
1階がレンタカー屋さんで、
僕らが借りた2階は、
元、キャバレー(*)だったんですよ。
赤い絨毯の階段を上がって行く、
そのアプローチ含めてすごく好きでした。
(*)昭和30年代~40年代に
最盛期を迎えたキャバレーは、
広い空間にステージと客席があり、
ステージでは生バンドによる歌と演奏やダンス、
客席では女性スタッフの接客を楽しめる
大型娯楽施設だった。
- 伊藤
- 最初は、1週間だけ?
- 小林
- そうです、最初は1週間限定でした。
アイデアとしては、
グループ展をやろうかとか、
ファッションショーをやろうかとか、
いろんな企画があったんですけど、
それだと絶対に内輪で終わっちゃうよね、
っていう話になって。
逆に内輪で終わらないものってなんだろう?
っていうふうに考えたんです。
そして、その結果出た答えが「店」だったんです。
- 伊藤
- 場所ができたことによって、
急に具体的な話になりましたね。
- 小林
- そうなんですよ。場所があるっていうのが、
一番大事だと思います。
- 伊藤
- それまで思い描いたものが現実に。
- 小林
- 一気に目の前に流れて、一気にスイッチが入って。
かといって1週間限定だし、
何かをちゃんとメーカーから仕入れて、
っていう感じでもない。
なので、例えばどこそこのアメリカンスクールの
バザーがあるから、そこに行けばなにか面白いものが
仕入れられるかもしれないねとか、
メンバーの中にシルクスクリーン工房に
出入りしてるやつがいたので、
Tシャツのボディを仕入れて、
自分たちで版を作ってシルクスクリーンを手刷りして
Tシャツを作ろうとか。
- 伊藤
- ほんとうに、急に動き始めたんですね。
メンバーは何人だったんですか。
- 小林
- その1週間のときは5人いましたね。
共通項はありつつ、
それぞれのテイストもあり、
やっぱりこう、なんかバラけた感じもあって。
そのミックス具合も今考えると面白かったな。
それでどうにか、1999年の5月か6月、
1週間限定のお店をやって、
自分たちなりの手応えを感じることができたんですよ。
それで本格的にやりたいねって話になりました。
そうしていざ始めようと思ったときに、
1人はデザイン事務所に就職が決まり、
もう1人は留学することになって、
僕を含めた3人が残りました。
そのあと1年弱ぐらいで
家具補修のバイトをしていた1人が本業になって、
最後まで一緒にやってた仲間は同じビルの
物置として使ってたスペースを
自分のデザイン事務所兼店舗にして独立したんです。
そんな感じでそれぞれの道に分かれ、
2000年の5月ぐらいにぼく1人の状態になりました。
- 伊藤
- 1週間のときからお店の名前はもうRoundabout?
- 小林
- そうなんです。
いろんな物や人が行き交うイメージで。

▲大きな焼き物は、丹波篠山の平山元康さんの作品。近隣より採取した粘土を、雑木や籾殻などの灰から精製した釉薬を用い、薪の火による登り窯で焼き上げています。
- 伊藤
- 行き交うし、通り抜けていくし。
私、交通ルールのRoundabout(*)が大好きで。
運転も楽しいし、すごいいいシステムですよね。
(*)Roundaboutは中心に島を持つ環状の交差点。
信号機がなく、常に車は移動を続ける
(円周上を走行する車が優先される)。
左側通行の日本では時計回りで進入、
出る時はウインカーで合図をする。
- 伊藤
- 元々は馬車の時代のものらしいですね。
馬は急に止まれないから。
- 小林
- そうみたいですね。
- 伊藤
- すごくいい店名ですね、
そう考えると。
- 小林
- 嬉しいです。
「回り道」「遠回り」の意味もあるじゃないですか。
それに、roundもaboutもわりかしすぐ平易な英単語。
そんな2つの耳馴じみある言葉がくっついて、
結果的に耳馴じみのない言葉になるっていうのが好きで。
それに、交通の流れにまつわるようなイメージに
ちょっと憧れてもいたので。
- 伊藤
- それは、例えばどんなイメージだったんですか。
- 小林
- 当時よく雑貨屋さんに
ジャック・タチの『トラフィック』(*)っていう
映画のポスターとか、貼られてたじゃないですか。
(*)ジャック・タチ(Jacques Tati; 1907-1982)は
フランスの映画監督、俳優。
『トラフィック』(1971)は、
『ぼくの伯父さん』シリーズのひとつのコメディ映画。
フランスでのオリジナル版ポスターは、
イラストレーターのアンドレ・レトリア
(André Letria)作の、
欧文のスペルが立体的な道路で表現されているもの。
- 伊藤
- トラフィックっていう言葉、いいですね。
- 小林
- いいですよね。
僕、映画の本編は観ていないのに、
高速道路のイラストが醸し出す雰囲気に憧れて。
- 伊藤
- ポスターを見ただけでも、ワクワクするんですよね。
- 小林
- そうなんです。
あとシンガー・ソングライターの
ミニー・リパートンが在籍したサイケ・ソウル・グループ
「ロータリー・コネクション」という名前も、
2語合体系でしかも交通っぽさもあって
なんだかかっこいいなあと思ったり。
そういう漠然としたぼんやりしたイメージから
「Roundaboutっていいな」って思って。
- 伊藤
- じゃあほんとに偶然のように店ができて、
店名ができて、やがて1人になり。
- 小林
- そうですね。
実質3人で始めたのが1999年の夏なんですけど、
その前に1回、アメリカ西海岸に、
買い付けに行ったんですよ。
今じゃ考えられないですけど、
当時、成田=ロサンゼルスの往復が、
29,800円とか、39,800円とかで。
それでも親からお金を借りての甘えた旅でしたけれど、
『AB-ROAD』(エイビーロード)(*)で
安いチケットを探して、電話で注文して振り込んで、
レンタカーは日本で電話予約して、
行き当たりばったりの旅をしたのが思い出深いです。
- (*)『AB-ROAD』は1984年に創刊された、
リクルートの月刊の海外旅行情報誌。
それまで海外旅行は、旅行会社の窓口にあった
パンフレットで探していたが、
複数の旅行会社のツアーや航空券を
比較検討できるものとして画期的だった。
インターネットの普及にともない2006年に休刊、
ウエブで展開していたが、2021年にサービス終了。
20代で培ったもの
- 伊藤
- 大学生の頃、好きだったお店ってありますか。
- 小林
- ありました。
ほとんど知っている人はいないと思うんですけど、
吉祥寺にあった「SIDE C」っていうお店は、
友人とよく行ってましたね。
それこそコラーニ的な世界観の家具や雑貨がありました。
それから、青山の根津美術館の近くに
今ミーレ(Miele)のショールームになってるところの
もうちょっと墓地寄りのところに
「O-parts shop」(*)っていうお店があって。
(*)2003年にノキア・ジャパンが南青山につくった
ショールーム内のインテリア雑貨店。
「Future & Technology」をコンセプトに、
デザイン性の優れたインテリア商品を扱った。
のちに赤坂に移転。
- 伊藤
- 「SIDE C」はわからないんですけれど、
「O-parts shop」は知ってます!
- 小林
- 初期のRoundaboutはかなり影響を受けました。
最初はいわゆる『2001年宇宙の旅』(*)みたいな
世界観にけっこう憧れがあったかもしれないですね
(*)1968年に公開された、
スタンリー・キューブリックのSF映画。
原作はアーサー・C・クラーク。
のちのSF映画に多大な影響を与えた。
- 小林
- 学生時代前半は多摩美のすぐ近くの
八王子の鑓水(やりみず)っていうところに
住んでたんですけど、3年から国立に住み始めて。
国立には雑貨屋さんが多く、
なかには生活雑貨に軍物をミックスして
売るようなお店もあったりして、
そういうとこは好きで
よく学生時代にのぞいたりはしていました。
あと「ALL ORDINARIES(オールオーディナリーズ)」
(*)という代官山の店も、生活雑貨とか文具とか、
あと軍物をミックスして置くようなスタイルで。
(*)1998年開店、2006年に閉店。流行に左右されないウェアを中心に展開していた。
- 伊藤
- 私は「F.O.B. COOP(フォブコープ)」(*)が好きで。
(*)ガラスワークとレストランサプライ商品に特化し、
広尾にオープンした雑貨店&カフェ。
1981年、益永みつ枝さんが創立。
のちに家具、インテリア、リビング、ダイニングなど
ライフスタイル全般へと広げ、人気店に。
2015年に閉店。
- 小林
- あ、はい!
当時日本に入って来てなかった
フランスのビストロやカフェで使われていた
DURALEX(デュラレックス)のグラスを
扱っていたんですよね。
ただ僕が知ったのは2000年頃だったので、
80年代に「F.O.B. COOP」がもたらした
衝撃っていうのは、ちゃんとは自分は受けてない。
- 伊藤
- なるほど。私と5歳違いなので、
ちょっとだけ世代が違うかもしれないですね。
- 小林
- あとはその5歳プラス、
まさこさんはほんとに中心にいて、早くから。
- 伊藤
- なんの中心ですか(笑)。
- 小林
- メディアの中心で動いてらしたから、
より早く世の中の動きに敏感だっただろうし、
時代の流れを作る、むしろ当事者だったと思うので。
- 伊藤
- そんなことはないんですけれど、
雑誌を見て近くで知らない店があったら必ず行ってました。
今はなんでもインターネットで調べられるけれど、
当時は知らないと思ったら巻末のクレジットを見て
出かけるしかなかったんです。懐かしいな。
- 小林
- まさこさんは‥‥ちょっといまさら
こんな質問もあれですけど、
最初はどんなお仕事をなさっていたんですか。
アシスタント時代とか。
- 伊藤
- たとえば、1990年代にNHK出版が刊行していた
『H2O』(エイチツーオー)というインテリア雑誌の
撮影アシスタントのお仕事をしていました。
体力の要る仕事で、
毎日トラック数台を手配して都内の家具屋を巡り、
撮影用の家具を借り回っていたんです。
「私、なんで青山通りで家具を包むための毛布を
こんなにたくさんたたんでるんだろう?」
と思ったりもしながらでしたけれど、
あの経験は、すごくよかったと思います。
大量に良い物を見る機会を得たんですから。
- 小林
- そうですよね。ああいう現場ってほんとに、
撮影するのは数点なのに、
その何倍もの数を用意しますよね。
- 伊藤
- 棚を1つ借りても、そこに並べるものが大量にあったり。
メーカーやショップにアポイントを取るのも
アシスタントの仕事なんですが、
当時は、ほとんどが固定電話だったんですよ。
- 小林
- そうですよね!
- 伊藤
- 借りる時間に合わせてルートを組んで、
逆算してロケバスに乗り、
トラックと一緒に移動して。
撮影後の返却も、
雑誌に掲載するためのクレジットを書くのも、
アシスタントの仕事でした。
パソコンもインターネットもない時代でしたから、
大変だったんです。手書きでしたし。
- 小林
- 90年代‥‥92、3年?
- 伊藤
- そうですね、94年ぐらいまでですね。
95年になるちょっと前に独立をしたんです。
- 小林
- その時に、インテリアから、雑貨に?
- 伊藤
- はい、インテリアはあまりにも体力を使うなあ、と。
そんなふうに思いながらアシスタントをしていたある日、
わたしがついていた先生が食器や雑貨のスタイリングで
ある料理家さんの本を担当することになりました。
そのお手伝いをして、びっくりしたんです、
「こんな世界があるんだ」
「私に向いているかも?」って。
私、元々食いしん坊だし、
こんなふうにテーブルの上で収まる世界が好きだな、って。
- 小林
- 「これだ!」って思ったんですね。
- 伊藤
- テーブルの上の世界を自分で決められる、
っていうのがよかったんです。
それに、美味しいものが食べられますし!
- 小林
- なるほど、なるほど。
確かに事前に、自宅のテーブルの上で
ちょっとシミュレーションもできる。
インテリアはそういうわけにはいかないですね。
- 伊藤
- 「料理が主役」っていうのも面白くて、
「私は独立したら料理のスタイリストになります」
って言ったら、『オレンジページ』から
小っちゃい冊子みたいな仕事が来たんです。
何にもお見せできる経歴がなかったのに。
- 小林
- すごいことですね。
じゃあ、独立した「伊藤まさこ」になってからは、
料理にフォーカスしたスタイリストだったんですね。
- 伊藤
- そうなんです。それからしばらくして、
『ku:nel(クウネル)』っていう雑誌が出て来て、
普通の暮らしが素敵、という提案が始まって。
- 小林
- そうですね。2003年でしたね。
まさしく伊藤さんの世界だなって感じますが、
伊藤さんはその前の90年代なんかは、
当時主流だったかもしれない
テーブルマナーに則った豪華な料理写真じゃなく、
脱・ナプキンリングみたいな、
シンプルな料理写真の提案をしていたんですか。
- 伊藤
- 『H2O』はずいぶん新しい感覚の雑誌でしたけれど、
それでもスタジオで
きちんと作り込んだ撮影をしていました。
独立してからは、
もっと普通のことができないかなあって、
ずっと思っていて。
- 小林
- 独立して「伊藤まさこ」として
スタイリングができるようになった当時は、
どんなお皿を使っていましたか。
インポートのお皿なのかな、作家物じゃなくて。
- 伊藤
- そうですね、仕事で集めるときは
リース屋さんに行ったりして。
- 小林
- そうですよね。まだ個人作家のシンプルな器って、
94、5年頃って恐らくそんなに
一般的じゃなかったですよね。
- 伊藤
- 今のようにたくさんはなかったです。
それでも西麻布の「桃居」など
よい作家の器を扱っているギャラリーに行って、
いいなあと思うものを個人的に買っていました。
恩塚正二(*)さんの作品とか、好きでした。
(*)1946年福岡県生まれの陶芸家。
1986年に田川市に築窯。器などの実用品だけでなく、
2001年からはオブジェの製作も。
のびのびした作風で知られた。2025年没。
- 小林
- いま伊藤さんらしい器と言えば「白」ですが、
当時はまだ白くはないですよね。
- 伊藤
- まだ白くはなかったです。ふふふ。
- 小林
- けっこう土あじ。
でもいわゆる民芸品ではなく、
作家物といっても
情念を器にぶち込む的な感じではないですね。
- 伊藤
- 洗練されているものが好きでした。
私も20代なのにギャラリーのオーナーさんは
すごくちゃんと相手にしてくださって。
それでちょっとずつ買うようになりました。
- 小林
- 著作を出すきっかけはどんなことでしたか。
- 伊藤
- 料理研究家の先生の本の
料理のスタイリングを1冊任されたとき、
その先生の器をまず見せてもらって、
足りないと思うものを家から持っていったんです。
そうしたら編集の人が
「伊藤さんって自宅でこんな器を使っているんだ?
本を出してみない?」って誘ってくださった。
そうしてつくった本が
『まいにちつかうもの』だったんです。
- 小林
- なるほど! 野田琺瑯が紹介されていた本!
- 伊藤
- そこからは、いただける仕事があるのは嬉しいことだし、
一所懸命に仕事をしようという時期が続きました。
スタイリングをすることと、本を出すこと。
‥‥って、いつの間にか私の話に?!
- 小林
- ふふふ、訊きたかったんです。
図書館で
- 伊藤
- こんにちは、小林さん。
今日はどうぞよろしくお願いします。
「生活のたのしみ展」を前に、
小林さんに「お店」について、
物えらびや並べ方なども含めて
いろいろとお聞きしたくて、お邪魔しました。
- 小林
- こちらこそどうぞよろしくおねがいします。
- 伊藤
- 小林さんって、おいくつでしたっけ。
さきほど立ち話で
「スタッフの親御さんの歳が自分と
7、8歳しか変わらなくって‥‥」
なんておっしゃっていたから。
- 小林
- 僕、兎年です。昭和50年生まれですね。
去年、50になりました。
- 伊藤
- 小林さんは覚えていらっしゃらないかもしれませんが、
私が小林さんに初めて会ったのは
Roundaboutの最初の店舗でした。
- 小林
- あ、僕、覚えてますよ。
- 伊藤
- ほんとですか。取材で伺ったんですよね。
- 小林
- 僕、ちょうどその数年前の2003年に
まさこさんの本を拝見して、
「野田琺瑯っていいなあ」と思っていたんです。
- 伊藤
- そのときキラキラした目で
「伊藤さんのおかげで野田琺瑯を知ったんです、
ありがとうございます」って。
- 小林
- もう20年近く前ですよね。
- 伊藤
- 文藝春秋の散歩の本(*)でしたね。
(*)『東京てくてくすたこら散歩』
- 小林
- まだ今みたいに生活雑貨の店で
野田琺瑯が置かれてなかった状況だったんです。
全白で、縁の部分が青くない琺瑯って、
そのとき初めて見て、
「こんなのもあるのか!」と思って。
あれはまさこさんが火付け役だったんですね。
- 伊藤
- いやいや、そんなこと、ないですよ。
- 小林
- 懐かしいですね。

▲対談の日は、西・中央アジアの遊牧民による敷物と袋物を中心にした年に一度の“tribe”展が開かれていました。トライバルラグ、民族染織、先住民族工芸を軸に活動する榊龍昭さんが主宰するもので、ヴィンテージ(およびアンティーク)ラグの多くはアフガニスタンとイランの遊牧民によるものです。
- 伊藤
- 私もあの時に、プラスチックの保存容器から
野田琺瑯に統一したんです。
それで冷蔵庫の中がきれいになって。
- 小林
- 明るくなりますよね。
白いものが冷蔵庫の中に入ってると。
- 伊藤
- あの当時のRoundaboutは‥‥。
- 小林
- 建物が2016年に取り壊されることになり、
代々木上原に移転して、
今年ちょうど移転10周年になるんです。
けっこう自分でもびっくりしてるんですけど。
- 伊藤
- こちらの店(吉祥寺のOUTBOUND)は?
- 小林
- こっちは2008年につくりました。
吉祥寺のRoundaboutは1999年に始めたんですけど、
ここOUTBOUNDは2008年にオープンしたので、
2016年に吉祥寺のRoundaboutが取り壊されるまでの
8年間は、吉祥寺に2店舗あったんですよ。
- 伊藤
- なるほど、なるほど。
2店舗作ったのは、棲み分けみたいなことが?
- 小林
- そうですね‥‥とはいえ、
最初99年にRoundaboutを始めたときは、
ほんとに大学を卒業したばかりでしたので。
- 伊藤
- そうなんですね。
- 小林
- どういう経緯かっていいますと──、
僕は多摩美でデザイン系の専攻だったんです。
そもそもなんで多摩美に行こうとしたか、
なんで物(もの)に興味を持ち始めたかって
いうところなんですけど、
中学生ぐらいのときによく市の図書館に
行っていたんです。父が車を出して
「ちょっと図書館行くよ。行くか?」って。
僕も図書館のあの雰囲気がけっこう好きだったので
ちょくちょく父について行っていました。
それで何を借りるかというと、
小説とかそういう読み物系じゃなくって、
写真集やデザイン書で、あるときたまたま
ドイツのインダストリアルデザイナーの
ルイジ・コラーニ(*)の作品集を借りたんですね。
(*)ルイジ・コラーニ(Luigi Colani; 1928-2019)は
ドイツ出身の工業デザイナー。
自然の造形物を手本とした独特のフォルムで知られる。
航空機、船舶、住居、設備機器、家具、靴、衣類、
宝飾品、家電・オーディオなど、
「毛抜きからスペースシャトルまで」と呼ばれる
多種多様なデザインを手がけた。
- 伊藤
- 中学生ぐらいのときに?
へえー。
- 小林
- 意識的に手に取ったというよりも、
なんだこれは! って。
- 伊藤
- かっこいいなあ、って?
- 小林
- そう、そういう感覚でした。
ルイジ・コラーニのデザインは、人間工学に基づいた、
かなり流線形を取り入れたものなんですけれど、
近未来的なめちゃめちゃかっこいい世界だなあ、と。
そして写ってるものは全部家にあるものと全然違う。
そんなことに衝撃を受けたんですね。
そして工業デザイナーっていう職業があるんだ、
ということをそのときに初めて知ったわけです。
- 伊藤
- ファッションデザイナーではなく。
- 小林
- はい、服ではなく物をデザインする人。
あたりまえのことではあるんですけれども、
今、世の中にあるものって、車でも家具でも家電でも、
誰かがデザインしたことによってそこにあるんだ、
っていうことをそのとき知りました。
- 伊藤
- 小林さんが育った家は、
どんな感じの家だったんですか。
- 小林
- いわゆる「実家」的な家でしたよ。
- 伊藤
- 「実家感」があふれてる感じ?
- 小林
- 実家感、それです。
実家っていろんなものがあるじゃないですか。
- 伊藤
- それを子どもながらに
「これちょっとなあ」とか思った?
- 小林
- そうですね。
一方で面白いものもあるなとも思っていました。
海外のお土産がけっこう家にあったんです。
ギリシャやエジプトの郷土人形みたいなものですね。
でもそのいろいろミックスされた実家の感じとは違う、
一定のトーンにまとまった世界観が
ルイジ・コラーニの写真集にあったわけです。
人が物のフォルムに能動的に関わることによって
開かれる世界っていうものがあるんだ、っていうことを
たぶん初めて認識したんだと思うんですよね。
それでそういうことに関われるといいなあ、
というふうに漠然と思った。
- 伊藤
- 仕事として。
- 小林
- はい。そして‥‥、そうだそうだ、思い出した。
けっこう当時、文房具雑誌みたいなものもあったんですよ。
専門誌ってそんな硬いものじゃなくて、
町の本屋に売っているようなものなんですけど、
それを見るのが好きで。そういうことがあって、
物のデザインに興味を持ったんですよね。
けれども高校は部活に入ったりして、
1回、デザインのことを忘れるわけなんですけれども、
大学受験の季節になって
「そういえば工業デザイナーに興味があったなあ」と、
美大に行くために美術予備校に行き、
結果的に多摩美に落ち着いたという感じなんです。
- 伊藤
- 何科だったんですか。
- 小林
- 昔はデザイン学科に立体デザイン科があって、
その中のインテリアデザイン専攻でした。
でも入ったら入ったでピンと来なくて。
課題はどっちかっていうと空間寄りだったんです。
自分は手に取れるぐらいのスケール感の物の
デザインに関わりたいってなんとなく思っていたんです。
でも自分が専攻したインテリアデザインは
オフィスだったり住居、店舗などの、
大きいスケール感でした。
インテリアデザインだから
空間のデザインに比重が置かれるのは
当然ではあるんですけれども、
思ってたのと違うなあ、
あんまり自分の性に合わないなあ、って。
今だったら自分が店舗を営んでいるので、
店舗のデザインっていう課題があったとしたら
すごく燃えると思うんですけれど、
当時は興味が持てなくて。
それで、自分がやりたいのはこれじゃない、
っていう気持ちで、課題と興味がかみ合わないまま、
ズルズルと卒業しました。
卒業制作では一人掛けの椅子を作って、
職業としても家具のデザインに就きたかったのだけれど、
90年代後半は、今みたいに情報がなく、
どういう会社に入ったら後々そういうデザインに
関われるようになるのか、わからないわけで。
- 伊藤
- 好きなものをセレクトして売る、
っていう今のスタイルより、
物をデザインしたかったんですね。
- 小林
- そのときはそうですね。
でも同時にどこかで店というあり方に対しての
漠然としたロマンも
ちょっとずつ醸成されていたんですよ。
t.yamai paris のオーバーサイズシャツとワイドパンツ、こんなコーディネートで 伊藤まさこ
weeksdaysでは、
同じ素材でジャケットとワンピースを販売。
とてもご好評をいただいてきましたが、
今回はパンツの登場です。
トリコットサッカーワイドパンツ(ブラック)/t.yamai paris
トップス ¥16,500/ALWEL(グラストンベリーショールーム)
靴 ¥68,200/Sanders(サンダースジャパン)
ジャケットを持っている方は、
セットアップで着られるので、
着回しも倍増ではないでしょうか?
適度な伸縮性があるため、
座ったり立ったりの動作がとても楽。
シワにもなりにくく、
さらりとしているため夏にぴったり
(夏以外でももちろん)です。
白のトップスとかっちりした革靴。
トリコットサッカーワイドパンツ(ブラック)/t.yamai paris
トリコットサッカージャケット(ブラック)/t.yamai paris
トップス ¥16,500/ALWEL(グラストンベリーショールーム)
靴 ¥68,200/Sanders(サンダースジャパン)
傘 ¥17,600/BonBonStore(グラストンベリーショールーム)
同素材のジャケットを合わせると、
ちょっときちんとした印象に。
オーバーサイズシャツのピンクとも相性抜群。
ウェストがゴムなので、
シャツがインしやすいのです。
OG タイプライターオーバーシャツ(ピンク)/t.yamai paris
トリコットサッカーワイドパンツ(ブラック)/t.yamai paris
靴 ¥68,200/Sanders(サンダースジャパン)
シワになりづらく、
膝が出にくいというのもうれしいポイントです。
襟を立てて。
後ろにたっぷり寄ったギャザーがポイント。
スカーフ ¥27,500/A Piece of Chic(グラストンベリーショールーム)
シルクのスカーフをふわりと巻いて。
OG タイプライターオーバーシャツ(ワイン)/t.yamai paris
パンツ ¥33,000/t.yamai paris
シックなワインには、
リバティのパンツを合わせます。
シャツはパンツにイン。
アウトするとこんな感じ。
印象はがらりと変わります。
OG タイプライターオーバーシャツ(チャコール)/t.yamai paris
パンツ ¥36,300/t.yamai paris
靴 伊藤まさこ私物
こちらはチャコール。
この色もまたすてきだなぁ‥‥。
何色にするか迷うかもしれませんが、
私のおすすめは、持っていない色をえらぶこと!
シックなカラーが多い方はピンク、
ふだん明るめのカラーを好む方は
ワインやチャコールという具合に。
春ですもの、新しいイメージを取り入れたいものです。
(私はピンクかな。)
t.yamai paris、あの人に着ていただきました 滝本玲子さん 伊藤まさこ
滝本玲子さんのプロフィール
たきもと・れいこ
デザイン事務所「merge」主宰、
雑貨バイヤー、店舗企画等に携わる。
2011年11月、喫茶店「西麻布R」をオープン。
その場所で器やデザイン系企画展等を開催。
2024年2月、新宿区愛住町に移転し名前を「R」に。
フラワーデザイナーの市村美佳子さんとはじめた
「エプロン商会」では、花柄やビンテージ生地での
エプロン制作と販売を行なっている。
知り合って何年くらいになるかな。
滝本さんはずいぶん古い友人です。
友人‥‥といっても、
そこは人生の大先輩。
気さくに接してくれますが、
学ぶこと多し!
好きなことに(嫌いなことにも)まっすぐで、
気持ちも行動も軽やか。
そんな風になりたいけれど、
なかなか滝本さんのようにはなれない。
だからこそ、
「いいなぁ」という憧れの気持ちが湧くのだろうな。
階段を上ると迎えてくれるのは、
「R」の文字。
ここは滝本さんのギャラリー兼アトリエです。
一階は相棒で料理家の渡辺康啓さんの店「Cibo e Gino」。
いつもふたり(と、渡辺さんの愛犬Ginoも)で、
まかないを食べたりおしゃべりしたりしているんですって。
さて、とお茶を飲みながら話をはじめると、
「私ねー、ノーメイクだしノーブラなのよ」
のっけからびっくり発言。
髪は自然乾燥。
化粧水もハンドクリームも塗ったことがないのだとか!
私など、朝晩の肌のケアはすることたくさんだし、
日中だっていろいろ塗ってる。
年を重ねるごとに「すること」が増えているというのに、
「しない」って‥‥。
「自然治癒力でどうにかなってる」
んですって!
「しない」といえばほかにもあって、
「むやみに服を洗わない、
クリーニングにもあまり出さない」
のだとか。
「大好き」という服は、
ブラッシングでお手入れしたら陰干しを。
「どれくらい持っているか分からないくらい、
服はたくさんあるけれど、
どれも好きで買ったものばかりだから大事に着てる。
物持ちいいのよ、私」
10年20年選手もザラなんですって。
好きなブランドは変わることなくずっと好きだから、
手放すことはあまりしないとか。
「去年、しっくりこなかった服でも、
今年になると似合うなんてこともあるから」
でもね、と滝本さん。
「歳を重ねるごとに、
顔まわりに白いものを持ってきたくなった」
今日着ていただいたのは、
t.yamai parisのシャツとパンツ。
シャツの下には白いTシャツを重ねます。
「白いTシャツと言ってもいろんな形や素材があるから」
その日に着る服に合わせて
たくさんある中からえらぶのだそう。
アクセサリーはシルバー派。
それを「適当に好きなものを重ねづけ」。
今日は「t.yamai parisを着ていただきました」の
コンテンツの取材だったのですが、
yamaiの服を身につけてらっしゃることに
気がつかないくらい、
なんだかすっかり「玲子風」。
試着の様子を見ていると、
袖をたくしあげて中のシャツをちらりと見せたり。
パンツの裾を折ったり、
ウェスト部分をお腹の上の方まで持ってきたり。
「ほら、私、小柄だからいろいろと工夫が必要なのよ。
ベルトで調整したり、ね」
今回なんと、シャツを後ろ前に着てみたという滝本さん。
「いけるかなと思ったけれど、やっぱりバランスがくずれるからそれはやめた」
それは靴えらびにも通じているようで。
スニーカーはサイズ大きめをえらんでいるそう。
理由を尋ねると、
「その方が全体のバランスがいいから」。
スニーカーは紐で調整できるから大丈夫なんですって。
「よく、年齢とともに何を着ていいか分からない
って言う人いるけれど、
それって怠けているだけじゃないかなって思うのよ」
と滝本さん。
似合わないなと思う前に、
似合うもの、好きなものを探す。
それから、自分の体型に合った着こなしを探ること。
はい、その通りです‥‥。
どんな服を着るか、ということよりもまず
どんな自分が着るか、
ということなのかな。
友人の市村美佳子さんとはじめたエプロン商会は、
12年目に差し掛かるとか。
滝本さんが惚れ込んだという、
リバティ生地を使ったエプロン。
さすがとてもよくお似合いでした!
「好き」という思い
あいかわらず続いている、
週末の骨董市通い。
なにがそんなに私を揺り動かすのか?
「古いものが好き」
というのもあるけれど、
店主と話しをする時間がとにかくたのしい。
中にはぶっきらぼうな人もいるけれど、
何度か通ううちに、
「こんなのどう?」なんて、
私好みのものを見せてくれたりして。
ちょっとずつ距離を縮めていく、
そんな関係もいいなぁと思っています。
店を持たず、骨董市を渡り歩いている方も多くいて、
すごいなぁと頭が下がる。
暑い日や寒い日、それから雨の日。
気分が乗らない時だってあるでしょうに。
先日、漆を多くあつかう店の方に、
どうして漆専門なんですか?
と質問を投げかけてみたら、
「好きだから」と一言。
好きだから自分で使いたいし、
好きだからたくさんの方に手に取って欲しいんですって。
今週のweeksdaysは、
t.yamai paris の服。
毎シーズン欲しくなるのは、
やっぱり「好き」だから、
なんだよなぁ。
再入荷のおしらせ
再入荷のおしらせ
完売しておりましたアイテムの、再入荷のおしらせです。
4月30日(木)午前11時より、以下の商品について、
「weeksdays」にて追加販売をおこないます。
t.yamai paris
アンティークジョーゼット
ドルマンジャケット
やわらかな素材なので、
ジャケットでありながら、
ガーディガンのような感覚で着ることもできる。
かちっとしたジャケットはちょっと‥‥と
苦手意識を持っている方でも、
取り入れやすいのではないかなと思います。
前ボタンがひとつなので、
シャツと合わせてもすっきり。
シンプルな分、
ネックレスやスカーフ、ボウブラウスなど、
首回りに華やかさをプラスしても。
同素材のパンツとの相性も抜群。
セットアップで持っていたいアイテムです。
(伊藤まさこさん)
t.yamai paris
アンティークジョーゼット
ワイドパンツ
一口に「黒のパンツ」といっても、
その年の気分で、
穿きたい黒のパンツは違います。
今年はなんと言っても、
ちょっとたっぷり目、そして丈も長めがいい。
いつもと同じトップスを合わせたとしても、
新鮮な表情になるんです。
t.yamai parisの
アンティークジョーゼットワイドパンツは、
穿くとやわらかく、やさしい雰囲気に。
ウェストはゴムなので、
着心地もいい。
着ている自分にとっても、
「やさしい」パンツなのです。
シャツ、ニット、同素材のジャケット‥‥と
コーディネートの幅を広げてくれるアイテムですよ。
(伊藤まさこさん)
余[yo]
余白 シャンプー
毎日使う台所道具に器、
それから部屋も着るものも。
「いい」と思うものがあるよりも、
「いやなものがない」という方に、
気持ちが傾きつつあります。
年を重ねて、
ちょっとした違和感や居心地の悪さに、
敏感になったからかも。
日焼けやカラーでダメージを受けた髪。
どうしてよいのか
(世の中にヘアケアアイテムってたくさんあるから)
分からない‥‥と迷っていた時に出会ったのが、
「余」のヘアケアアイテムでした。
第一印象は、
「気になる(いやな)ものがなにもない」。
使い心地がとても自然で、
使うほどに髪がすこやかになっていく。
香りも控えめで、
使う自分にすぅっと馴染んだのでした。
「シャンプーは髪を洗うだけではなく、
髪の土壌である頭皮をいたわるべき」
という考えにも深く納得。
メイクアップよりもスキンケアを重視している私にとって、
頭皮のケアはとても大事なのです。
シャンプーは素髪感と潤い感の2種類あって、
私は季節やその時の自分の状態によって使い分けています。
どちらもきめ細やかな泡が魅力。
よごれをやさしく包んで洗い流してくれますよ。
(伊藤まさこさん)
余[yo]
余韻 トリートメント
浸透感 アルミ<詰め替え用>
余韻のトリートメントも、
シャンプー同様、
「気になる(いやな)ものがなにもない」んです。
シャンプー後に馴染ませ、
洗い流すと「新しい髪」に生まれ変わる
(ような気になる)。
シャンプー後、
髪を乾かすたび、それを実感しています。
「浸透感」は、ユーカリやティーツリーなどの香りに、
ラベンダーがプラスされているとか。
おかげか、髪を乾かす時、
また眠る時もとても気分がいい。
また、「濃厚感」は、
カラー後や日焼けをした後や、
週に1、2度の集中ケアに。
浸透感も濃厚感も、
どちらももちろん合わせるのは余のシャンプーと。
頭皮や髪、また肌も。
今のヘアケアアイテムがしっくりきていないな‥‥
と感じている方に、
ぜひ一度使っていただきたいアイテムです。
(伊藤まさこさん)
長く着られる形と強度と
- 内田
- ラッフルシャツは色も含めて、
かなり万能なシャツなんです。
一番上のボタンは敢えてつけてないので、
首まわりのラフな感じがかわいくなりすぎず、
バランスもちょうどいい。
素材はワークウェアでは定番の
シャンブレー(経糸に色糸、
緯糸に白糸が使われている生地)ですから、
ワークウェアが好きな方や
マニッシュな感じが好きな方でも、
「大人カジュアル」という感じで
ちょっとアクセントになると思います。
- 伊藤
- フリルをつけるデザインは、
グラストンベリーからYarmoに
提案されたのでしょうか。
- 内田
- そうですね。
工場のスタッフやブランド管轄のスタッフとは
かれこれ20年の付き合いで信頼関係が築けているので、
相談しながら進めています。
とはいえ「こういうものを作りたい」と伝えると、
「こういう方がいいんじゃない?」
と言われることも、もちろんあるんですが。
- 伊藤
- 国も違えば、感覚も違いますものね。
- 内田
- だいぶ違いますね。
私は入社して初めの頃に
英国のYarmoの本社工場に行ったんですが、
日本のアパレルマーケットに
Yarmoというワークウェアブランドを、
しかもレディース服として紹介する
ということを伝えたときには、
もう本当に驚かれました。
「はぁ? へぇー‥‥」みたいな(笑)。
- 伊藤
- なるほど。
日本でいうと、
国内で伝統的かつ本格的な作業着を作っている会社に
英国の女の子たちが来て、
「これ、かわいい!」と言うようなことだったでしょうね。
現地の私たちにしてみたら、
「ん? なんで?」って思っちゃうかも。
- 内田
- そんな感じだったんでしょうね。
現地ではファッションというより
「働く人のためのワークウェア」という扱いですから。
でも私は、ただ単にかわいいというだけじゃなく、
いいものを変わらずに作ってきた歴史や
ワークウェアとしての機能性、
長く着られる生地の強度とか
一部がほつれてもつくろえばまた着られるような
縫製に惚れ込んで、
ぜひ日本で紹介したいと思ったんですよ。
- 伊藤
- 現地でも、ロンドンのような都心だと
ファッションとしておしゃれに
着こなしている人もいるんでしょうか。
- 内田
- そうだと思います。
でも、最近は英国の若い子たちの間では
ファッションに限らず、
購買意識が変わってきているように感じます。
たとえばCO₂の排出量が多い
飛行機で運ばれてきたものを買うことと、
環境問題との関係を考えていたり。
- 伊藤
- そうなんですね。
このシャツは流行りのない形だし、
何より丈夫で長く着られるものですから
サステナブルと言えるんじゃないでしょうか。
- 内田
- 本当にそう思います。
Yarmoはデザイナーがシーズンごとに
コレクションを展開しているブランドではありませんから、
私たちも定番の形を大事にしながら
季節によって素材を変えたり、
流行りのカラーや柄を取り入れて作り続けています。
夏はインディゴやブルーだったり
染料を厳選したカラー展開にしたり。
- 伊藤
- 今回取り扱わせていただくのは4色ですね。
全部、自然になじむ色。
- 内田
- そうですね。
天然の色というのは意識して作っているところです。
うちでは通年のアイテムですが、
このシャンブレー生地には
少しリネンが入っています。
- 伊藤
- もしかしてアイロンをかけなくても
大丈夫でしょうか。
- 内田
- むしろ洗いざらしの方が
雰囲気が出ていいと思います。
- 伊藤
- それはうれしいポイントですね。
ボイラースーツの中に合わせる以外に、
内田さんならどんなふうに着られますか。
- 内田
- 一枚でももちろんいいですし、
着丈がちょっと長めなので、
羽織るのにすごくちょうどいいんです。
シャツジャケットみたいな感じで。
- 伊藤
- たしかに!
- 内田
- 裾をボトムの中に入れても、
はみ出しはしないけど
中でモコモコしすぎないくらいの丈感にしています。
お客さまの中には色違いで2枚目が欲しいという方も
いらっしゃるんですけど、
そんな方には重ねて着ることもおすすめしているんです。
- 伊藤
- えっ。
色違いのラッフルシャツを重ねて?
- 内田
- 意外ですけど、
すごくかわいいんですよ。
- 伊藤
- いいかもしれない。
そう考えると、一年中着られますね。
- 内田
- はい、通年活躍してくれるシャツです。
最近、街でデニムのGジャンをよく見かけるんですけど、
そういうものとか古着のアイテムとも相性がいいですし、
逆にちょっとモードっぽいものとも合いますよ。
- 伊藤
- ほんと、万能。
色が違うと印象も全く変わりますしね。
素敵なものを、ありがとうございました。
- 内田
- こちらこそありがとうございます。
着こなしで遊んでいただけたら嬉しいです。
英国の作業着をレディースウェアに
- 伊藤
- 内田さん、今日はどうぞよろしくお願いします。
はじめに「Yarmo」というブランドについて
伺わせてください。
「weeksdays」では2024年に
キルティング仕様になったコートを紹介したんですが、
そのとき、ブランド紹介が
きちんとできていなかったんです。
そもそもYarmoというブランドは
どのくらい前からあるんでしょうか。
- 内田
- 創業が1898年ですから、
もう128年になります。
英国のワークウェア工場から生まれたブランドで、
イングランド東部地域のノーフォーク州
グレート・ヤーマス(Great Yarmouth)という
海岸沿いの町にちなんで「Yarmo」と名付けられました。
グレート・ヤーマスは港町で船が出入りするので、
船員さんが着られるワークウェアを
たくさん作っている時期もあったそうです。
本社の人にブランドのことを聞いたら、
歴史も長いし彼らも言いたいことが多すぎて、
もう大変なことになるんです。
- 伊藤
- 128年! 老舗なんですね。
- 内田
- グラストンベリーでYarmoの取り扱いを始めたのは
弊社の設立当初からですから、
25年以上のお付き合いになります。
うちの社長がロンドンで、偶然、
Yarmoのドライバーズジャケットを
見つけたのがきっかけでした。
- 伊藤
- どんなお店で見つけられたですか。
- 内田
- ロンドン中心部のウエスト・エンドの
大通りから一本入ったところに
カーナビー・ストリートという通りがあるんです。
そこは1960年代から
個性的なお店が集まっているところなんですが、
ワークウェアをずらりと並べている
古い日用品店があったんですって。
そこで「ドライバーズジャケット」を見つけて。
- 伊藤
- ということは、運転手のためのジャケット‥‥?
- 内田
- そうなんです。バスの運転手さん用なんですよ。
ずっとハンドルを握っている姿勢が取りやすいように、
肩からアームが前方に向けてついていたり、
そのアームがカーブしていたり、
座ったままでも裾がもたつかないように
丈が短めになっているんですよ。
- 伊藤
- そんなジャケットがあるんですね。
知らなかったです。
それがYarmoだったんですね。
- 内田
- はい。
当時、Yarmo工場では他にシェフパンツ、
ビブ&ブレイス(ビブは胸当て、ブレイスは
肩ひものこと)というオーバーオール、
ボイラースーツと呼ばれているツナギなどを
扱っていたそうです。
- 伊藤
- じゃあ、主に男性が作業着として
着るものだったんでしょうか。
- 内田
- Yarmoでは男性用、女性用という区別はないんですが、
時代を考えると、男性が着ることが
多かったんじゃないかなと想像します。
グラストンベリーで扱い始めたとき、
日本ではサイズ的にもワークウェアというところでも
メンズ服のイメージだ‥‥とは思ったんですが、
私自身はメンズっぽい服をオーバーサイズで着たり、
古着と合わせて無骨な印象を生かす着こなしが
すごく好きだったので、ユニセックスで、
女性に向けても着られる服として打ちだしました。
- 伊藤
- オーバーサイズは今でこそ一般的になりましたけど、
当時は新鮮だったんじゃないですか。
- 内田
- そうですね。
そのうち、Yarmoをレディース服として
気に入ってくださるお客さまも増えてきたので、
女性らしいアレンジを加えたアイテムを
別注することを始めていきました。
Yarmoの工場では今でも
昔からのワークウェアを同じように作っていて、
英国では地元の方たちが愛用しているんですけど、
たとえばジャケットの丈はそのままだとかなり長いので、
レディース寄りに短くしたり。
- 伊藤
- 日本人との体型の違いもありますしね。
- 伊藤
- ところで、グラストンベリーという名前は、
英国の地名が由来でしたっけ。
- 内田
- はい。イングランド南西部の
サマセット州にある小さな町の名前です。
1970年代から行われている大きな音楽フェス
「グラストンベリー・フェスティバル」でも有名で、
弊社社長が音楽好きなのも
その地名を社名にした理由の一つだと聞いています。
弊社設立の頃の英国は
アートや音楽、ファッションのムーブメントなど
ポップカルチャーが盛んになってきて、
デザインミュージアム(世界で初めてモダン・デザインを
対象にロンドンで開館したミュージアム)ができたり、
映画では『トレインスポッティング』が
流行ったりした時代でした。
日本にいる私たちの中では
英国というと質実剛健でクラシック、
みたいなイメージもありますけど、
私たちグラストンベリーが立ち上がった頃というのは
そういうポップな雰囲気も
世の中に流れていたのかなと思います。
- 伊藤
- 『トレインスポッティング』と聞いて
なるほど、と思いました。
御社の扱うアイテムの世界観と合っている感じがします。
クラシック音楽ばかりの音楽界に
ビートルズが現れて世界を席捲したとか、
ヴィヴィアン・ウエストウッドのように
パンク・シーンから生まれて世界的になった
アパレルブランドもある。
英国って、伝統の中から革新的な
いろんな文化が生まれるのが不思議ですね。
- 内田
- ほんとですよね。
私はYarmoのような質実剛健なブランドも、
英国のポップカルチャーも、
どちらも大好きなんです。
クラシックも聴くし
オアシス(ロックバンド)も聴く、みたいな。
- 伊藤
- 内田さんの着こなしから、
ロックやパンクのような要素も感じます。
今回「weeksdays」で取り扱わせていただく
ラッフルシャツのようなかわいらしいテイストのものを
作業着のメーカーが、というのも、とても面白いです。
- 内田
- このアイテムはグラストンベリーの別注で作ったもので、
ここ数年うちの定番商品にしているんです。
Yarmoは作業着のメーカーなので、
本来はこういった装飾のある襟は作っていないんですよ。
襟の形違いなら、
バンドカラー(首元に帯状の布が立ち上がった形の襟)
のシャツはもともとあるんですけど。
- 伊藤
- それも素敵ですね。
ポケットが大きくて。
- 内田
- そうなんです。
Yarmoで作られたオリジナルの形のものを
そのまま日本で紹介するときには、
ワークウェアではなくファッションとして
着られることになるので、
今回のようなプロデュースをすることもありますし、
オリジナルを紹介するときは
「これと合わせるとかわいいですよ」
ということをお伝えするようにしています。
たとえばバンドカラーシャツは
ドライバーズジャケットの下に着ると素敵ですし、
今回のラッフルシャツだったら
私はボイラースーツの中に重ねるのが好きです。
このボイラースーツも
Yarmoのロングセラーアイテムなんですが、
シンプルなTシャツと合わせるよりも、
ラッフルシャツの襟先が
ちらっと見えるのがいいなぁと思って。


- 伊藤
- ほんと素敵。
同系色で合わせるのがまたいいですね。
TOBICHI東京での店頭試着販売のおしらせ
SAQUIのサマーテーパードリボンパンツの試着販売を
TOBICHI東京ではじめます。
試着室を用意していますので、
ご希望の方は店頭スタッフまでお声かけください。
2026年4月20日から8月31日までの期間となりますので、
ご都合のよいタイミングでお越しくださいね。
・weeksdaysサイトで欠品している
サイズやカラーはありません。
・サイトで販売しているサイズも、
タイミングによっては置いていないことがあります。
ご希望のサイズがある方は事前に
TOBICHI東京にお問い合わせください。
・TOBICHI東京は不定休となります。
お休みについてはTOBICHI東京のXをご確認ください。

ピアスなしで
身につけるアクセサリーといえば、
小さなピアスくらい。
ものをあつかう仕事柄、
リングもなし。
スタイリングのじゃまになるから、
手にネイルもつけません。
昨日、食事に出かける時、
なんだかそれではそっけない気がして、
久しぶりに大ぶりのピアスをつけてみたのだけれど、
窓ガラスに写った自分の姿に、
なんだか違うと感じて、
はずしちゃったのでした。
その時、会ったパリの友人は、
赤いネイルに、リングを重ねづけ。
手元がそれは華やかで、
彼女にぴったりなんだけれど、
私にはできない。
なんだか似合わない気がするからなのだけれど、
ちょっと羨ましい気もする。
「まさこさんはそれがいいのよ」
って言ってくれたけど、
私もそうなんだよなぁと思っています。
今週のweeksdaysは、
Yarmoのラッフルシャツ。
アクセサリー引き算派の私は、
襟元のフリルでちょっと足し算。
ピアスなしでもいける、かわいらしさなんですよ。
再入荷のおしらせ
完売しておりましたアイテムの、再入荷のおしらせです。
4月23日(木)午前11時より、以下の商品について、
「weeksdays」にて追加販売をおこないます。
SAITO WOOD
MAGAZINE RACK
(グレー、ホワイト)
サイトーウッドに取材に行った時に、
ふと目に留まったのがこのマガジンラック。
すっきり、無駄のないデザインながら、
ちょこんとついた足が、
なんだかかわいい。
愛嬌あるその姿に一目惚れしたのでした。
使ってみて分かったのは、
本や雑誌を置くだけではなく、
いろんな用途に使えるということ。
ものを「ちょっと置く」場所、
としてとても重宝するのです。
カラーは「テラコッタ」「グレー」「ホワイト」の3色。
使い方のコンテンツもどうぞご参考ください。
(伊藤まさこさん)
Honneteのジャケットとストール、こんなコーディネートで 伊藤まさこ 02 4色のストール、それぞれの組み合わせ
冬はカシミヤのストールが必需品でしたが、
では夏は?
暑いから巻きものはいらない?
いえいえそんなことはありません。
冷房の効いた部屋や、
電車の中。
こんなストールがあると安心です。
広げるとほら、かなり大判なのですが、
薄手なのでコンパクトになる。
巻いたり、羽織ったり。
時には肌掛けのようにしたりと、
上着より応用範囲が広い。
もはや夏の必需品です。
カラーはSilver Crest、Sapphire Blue、
Bronze、Espresso Noirの4色。
こちら、アイリッシュリネンのよさを引き立てる
Silver Crest。
Wide Stole_Lt Weight Overdyed Irish Linen(Silver Crest)/Honnete
トップス ¥14,300/ALWEL(グラストンベリーショールーム)
パンツ ¥29,700/Yarmo(グラストンベリーショールーム)
ふわっと羽織ったり、
付属のピンで留めたり。
中に着たブラックのTシャツが透けて、
ほんのりグレーに。
透け感が楽しめるカラーでもあります。
次はSapphire Blue。
Wide Stole_Lt Weight Overdyed Irish Linen(Sapphire Blue)/Honnete
Ruffle Shirts_Dungaree(Check)/Yarmo(2026年4月下旬発売予定)
サロペット ¥34,100/Yarmo(グラストンベリーショールーム)
靴 ¥68,200/Sanders(グラストンベリーショールーム)
デニムとブルー系のチェックのブラウスで、
同色同士のコーディネート。
薄手なのでこんなふうにクルクルッと巻いても、
首回りがもたつかない。
後ろ姿もほら、すっきりです。
そして、Bronze。
茶色? それともからし色? と思っていましたが、
この名前を聞いて納得。
光のあたり方によって、いろんなニュアンスになる。
まさにブロンズ。
Wide Stole_Lt Weight Overdyed Irish Linen(Bronze)/Honnete
OG タイプライターオーバーシャツ(チャコール)/t.yamai paris(2026年4月末発売予定)
パンツ ¥36,300/t.yamai paris
春夏にシックなカラー、
新鮮ではありませんか?
最後はEspresso Noir。
そうか、エスプレッソの黒!
Wide Stole_Lt Weight Overdyed Irish Linen(Espresso Noir)/Honnete
OG タイプライターオーバーシャツ(ワイン)/t.yamai paris(2026年4月末発売予定)
パンツ ¥33,000/t.yamai paris
コーヒー色のブラウスと。
しなやかで軽やか。
もしかしたら春夏だけでなく、
一年中の定番アイテムになる予感。
気持ちのいいアイリッシュリネン、
ぜひみなさんにも体験して欲しいです。
Honneteのジャケットとストール、こんなコーディネートで 伊藤まさこ 01 着ていくほどに身体に馴染むジャケット
ここ数年続いているオーバーシルエット。
中でもこのジャケットはかなりゆとりのあるサイズです。
でも、着ると「ブカブカ」ではなくって、
「服の中で体が気持ちよく泳ぐ」
そんな感じ。
Double Breasted Over Fit JK(Cotton Linen Denim・サイズ1)/Honnete
パンツ ¥33,000/t.yamai paris
靴 ¥68,200/Sanders(サンダースジャパン)
その他 伊藤まさこ私物
マニッシュな印象なので、
Tシャツを合わせるときは、
ボトムスは小花柄のパンツを合わせるとバランスよし。
甘いと辛いを上手に組み合わせて。
Tシャツから開襟シャツへ。
中に合わせるもので印象はずいぶん変わります。


Double Breasted Over Fit JK(Cotton Linen Denim・サイズ1)/Honnete
OG タイプライターオーバーシャツ(ワイン)/t.yamai paris
パンツ ¥33,000/t.yamai paris
ジャケットの襟元がすっきりしているため、
シャツを合わせても、
首元が渋滞しない。
スタンドカラーやタートルネックなど、
あらゆるインナーを受け止めてくれます。
ブラウンのジャケットには、
フリルのブラウスを。
Double Breasted Over Fit JK(Yarn Dyed Palin Linen・サイズ2)/Honnete
Ruffle Shirts_Dungaree(White)/Yarmo(2026年4月下旬発売予定)
パンツ ¥36,300/t.yamai paris
靴 伊藤まさこ私物
袖口を折って、
中のブラウスの白をのぞかせます。
Double Breasted Over Fit JK(Yarn Dyed Palin Linen・サイズ1)/Honnete
トップス ¥14,300/ALWEL(グラストンベリーショールーム)
パンツ ¥29,700/Yarmo(グラストンベリーショールーム)
ネックレス ¥47,300/Studebaker Metals(グラストンベリーショールーム)
靴 伊藤まさこ私物
ボトムスに白を持ってきて。
髪はすっきりまとめます。
着ていくほどに身体に馴染むジャケット。
下にニットを着たり、
ストールを巻いたり。
合わせるものによって、
秋口まで着られそう。
何を着たらいいかわからない!
そんな端境期のおしゃれにも
活躍してくれること間違いなしです。
再入荷のおしらせ
再入荷のおしらせ
完売しておりましたアイテムの、再入荷のおしらせです。
4月16日(木)午前11時より、以下の商品について、
「weeksdays」にて追加販売をおこないます。
CI-VA
2189 NUVOLA(ブラック)
weeksdaysチーム内はもちろん、
ほぼ日内にも愛用者が多い、
CI-VAのバッグ。
フラットな作りの、
これ以上にないくらいシンプルなデザインは、
コーディネートしやすく、
通年で活躍すること間違いなし。
ヒモが長いので、
斜めがけしたり、またはヒモを結んで肩がけしたりと、
持ち方によって印象が変わるところも魅力のひとつ。
使ううちに革がだんだんとやわらかくなり、
体にそうように。
育っていくたのしみがあるのが、
「CI-VA」のバッグのよいところなのです。
先日の旅では、
これにパスポートやスマートフォン、お財布を入れ、
あとはスーツケースで出発。
旅先でもとても重宝しましたよ。
(伊藤まさこさん)
もうすぐ
なんだかんだとせわしなくしていたら、
あれ?
もしかしてもうすぐゴールデンウィークではありませんか。
去年はパリに行ったけれど、
今年はどうしよう。
山荘に数日行って、
残りは人の少なくなった東京でのんびり、
なんてのもいいなぁ。
とくに予定を立てず、
本を読んだり映画を見たり。
時間に追われない毎日を過ごしたいなぁと思っています。
休みが明けたら、
東北方面に行く予定。
天気や気温の変化についていけるよう、
旅支度もちゃんと考えないと。
今週のweeksdaysは、
Honneteのジャケットとストール。
さっと羽織ったり、
ふわりと巻いたり。
旅にも、もちろんふだんにも
活躍してくれるアイテムですよ。
HarrissのAラインスカート、こんなコーディネートで 伊藤まさこ 02 サンドベージュ&ネイビー
ハリスのAラインスカート、
こちらは上品なサンドベージュ。
これから夏に向かって着たい色です。
Aラインスカート(サンドベージュ)/Harriss
その他 伊藤まさこ私物
トップスはショート丈のノースリーブブラウスを。
こんな風に、
ショート丈のブラウスやタイトめなニットを合わせると、
スカートのラインが活かせるし、
全体のバランスもとりやすいのです。
「透けるのが気になる」という方もいるかと思いますが、
裏地がついているので安心。
Aラインスカート(サンドベージュ)/Harriss
トップス ¥30,800/SLOANE
靴 伊藤まさこ私物
ブラウスからニットへ。
やさしい色同士のコーディネート。
同素材のカーディガンを合わせて。
足元はあえて、
しっかりしたタイプのサンダルで引き締めます。
Aラインスカート(ネイビー)/Harriss
スウェット ¥19,800/SLOANE
レザーフラットサンダル(ホワイト)/BARI
最後はネイビー。
サックスブルーとも、サンドベージュともまた違い、
きりっとした印象。
白いニットとサンダルでさわやかに。
Aラインスカート(ネイビー)/Harriss
トップス ¥28,600/SLOANE
靴 伊藤まさこ私物
淡いイエローのニットとも相性よし。
足元はベージュのミュールを。
スカートがシンプルなラインだからこそ、
あまり飾らない方がいい。
シンプルに着る。
トップスはタイトにするかショート丈。
またはインする。
が、Aラインスカートの勝利法?
いずれにしてもバランスが大事なので、
鏡の前でいろいろ試してみてくださいね。
HarrissのAラインスカート、こんなコーディネートで 伊藤まさこ 01 サックスブルー
きれいなサックスブルーのスカートには、
衿つきのニットを合わせて。
ニットの白がスカートの色や
ラインの美しさを引き立てます。
Aラインスカート(サックスブルー)/Harriss
トップス ¥30,800/SLOANE
レザーフラットサンダル(ホワイト)/BARI
足元は白のサンダルを。
膝下丈は、一見難しそう?
と思われるかもしれませんが大丈夫。
身長や体型にもよりますが、
サンダルや少しヒールのある靴だと
バランスがとりやすく、
すっきり着こなせます。
前は一枚仕立て。
後ろはファスナーが付いているため、
2枚仕立て。
ウェストベルト幅は2センチと細めで、
全体的に華奢なデザイン。
Aラインスカート(サックスブルー)/Harriss
トップス ¥28,600/SLOANE
靴 伊藤まさこ私物
きれいな色のニットを着るとこんな感じ。
この日、春らしい色のニットをたくさん揃えましたが、
意外にもオレンジや薄い紫などとも合いました。
このサックスブルー、
難しそうでじつは懐深い色なんです。
コンシールファスナーなので、
後ろ姿もすっきり。
ニットをインしても、きれいにまとまります。
足元は、
スカートとトップスの色をじゃましない、
ベージュのミュールでシンプルに。
スカートが主役の着こなしをどうぞ。
春ですね
リビングの窓から見える大きな木。
冬の間すっかり葉が落ちて、
見た目に寒々しくなっていたけれど、
やがてくる春に向けて休眠していたんだろうな。
3月の終わり頃、
その木の枝から小さな葉が顔をだす。
朝起きると、窓を開けてその様子を眺めるのが、
私の日課。
日に日に芽吹く様子は見ていてなんだか頼もしい。
もうすぐ素足で過ごすのが気持ちいい
季節がやってくるんだなぁ。
‥‥そんなことを思っていたら、
ひと足早くサンダルを履いている人に出会いました。
寒いでしょうに、と声をかけたけれど、
ぜんぜんへっちゃらなんですって。
今週のweeksdaysは、Harrissのスカート。
春ですね。
きれいな色のスカートをはいてみませんか?
もちろん素足で、かろやかに。
zattu わたしの持ち方 伊藤まさこ
この秋冬、とても活躍したのが、
このTAIT-3。
中にはスマートフォン、お財布、水筒、
リップなどを入れた小さなポーチ、エコバッグ。
これでだいたいの外出はオッケー。
天気によっては折り畳み傘やストールを。
フラットで体に沿うので、
コートの下に斜めがけにするといい感じに体にフィット。
海外での旅は防犯も兼ねてこんな持ち方、おすすめです。
1泊の旅なら、
これひとつでオッケー。
もともと荷物の少ない私。
下着や靴下、着替えなど
コンパクトになるものをえらべば大丈夫。
それらを包んだシルクのスカーフは、
フェイスカバー代わりにもなるし、
寒ければ首に巻いたりも。
こちら最近、気に入っているワンピース。
どんなに小さく畳んでもシワにならないので、
旅にはもってこいなんです。
化粧水の瓶をやめ、
パックを朝晩分ジップロックに入れたり、
旅の間に使い切りそうなヘアオイルを持参したりと、
荷物を減らす工夫を考えるのもなかなか楽しいものです。
4、5泊くらいの旅には、
小さめのスーツケースとTAIT-3。
グレー同士ですっきりと。
長旅には、
赤いスーツケースとグレーのTOVA-H2。
TOVA-H2の中にはTAIT-3を入れて。
機内で動く時にはTAIT-3を持ち歩けば安心です。
こうして考えてみると、
私の旅にはzattuのバッグが欠かせなくなっているみたい。
軽くてスマート。
私たち大人が求めていたバッグの形だからなのかも。
zattu あのひとの持ち方 草場妙子さん
草場妙子さんのプロフィール
くさば・たえこ
ヘアメイクアップアーティスト。
熊本県出身。サロンワーク、アシスタントを経て
2006年に独立、雑誌や広告、CMなどを中心に
幅広く活躍している。
著作に『TODAY’S MAKE -UP
──今日のメイクは?──』がある。
2023年、週末だけのメイクアップサロン
WEEKEND MAKEUP ROOMを開設。
2025年、ほぼ日にて草場妙子化粧品店オープン。
■Instagram
■website
■ほぼ日の學校「では、眉毛だけメイクしてみましょう。」
■weeksdaysの草場さん登場コンテンツ
■草場妙子化粧品店
小さな身体にたくさんの荷物。
その様子は遠くからでも、
あ、草場さんだ! と分かるくらい印象的。
撮影のたびに、この大移動(荷物の中は
最新&草場さんのおすすめコスメがぎっしり)。
大変なお仕事だなぁと思っています。
いつもありがとう!
zattuとの出会いは数年前。
「まずは赤のトートを。
それから同じ形のオフブラックを買い足しました」
取材のこの日はweeksdaysで新たに紹介する
TOVA-H2のROYAL BLUEを
持っていただきました。
「メイクボックスとスーツケースで、
両手が塞がれてしまうから、
肩掛けできるバッグがマストなんです。
たくさん入ってバッグ自体も軽い、
zattuのトートには本当にお世話になっています」
トートの中はてっきり仕事道具かと思いきや、
すべて私物なのだとか。
「化粧ポーチ、資料、水筒、ペンケース、
それからバナナやクッキーなどのおやつを」
それぞれポーチやエコバッグに入れて仕分け。
「車に乗る時は助手席に置いて。
ふだんから荷物が多いのですが、
口が広いので出し入れがとても楽。
もう少し小さいバッグの時は、上のものをどかして、
下に入っているものをがさごそと探していましたが、
このバッグは中が一目瞭然。
空間を使えるバッグだなぁと思っています」
空間を使えるバッグ!
まさにそうなんです。
「この大きさだったら旅行も行けますね。
買い物をしてもここに入れれば
バッグを何個も持たなくていいですし」
ROYAL BLUEのトートに合わせたのは、
デニムのジャケット。
ワントーンの着こなしが好きという草場さん。
デニムのブルーとトートの色合わせ、
いいなぁ。
「このブルーはとてもきれいですが、
派手すぎず、落ち着いていていい色。
ステッチが同色というところも好きです」
ショルダータイプのTAITは、
全身ブラックのコーディネート。
「黒は大好きな色」という草場さん。
微妙な色の差で黒を楽しんでいるんですって。
「zattuのショルダータイプははじめて。
肩部分にクッションがついているので、
かけていて痛くないところがいいですね」
「内ポケットも深さがちょうどよくて、
中に入れたものがさっと出る。
マチがあるので荷物もたくさん入りそうです」
2代目というMOJITOのキャップがよくお似合い。
Tシャツから覗く腕や、
首に巻いたスカーフ、
そして、
マイクロファイバースエード素材を使ったバッグ。
「好き」だからこその、
黒の配分、私たちも参考にできるのではないかな。
旅にも、もちろんふだんにも
マイファーストzattuは、
グレーの大きなトートバッグ。
パリの旅のおともに買ったのでした。
赤いスーツケースにグレーのバッグ。
色合わせもいい感じだし、
パソコンや本、メイク道具など、
機内持ち込みの荷物がじゃんじゃん入るたっぷりサイズ。
そして、なにしろ軽い。
これがもう、本当にありがたいんです。
移動のつかれも、この軽さのおかげで、
ずいぶん軽減されたような気がするなぁ。
この前の展示会で見かけたのは、
肩掛けも斜めがけもできるTAITという小さめバッグ。
何も入れていないと、
小指でひょいと持ち上げられるウソのような軽さ。
ぺたんこになるし、これはいいもの見つけた!
とウキウキしてグレーとブラック、2色をオーダー。
以来、トートとともに
欠かせないアイテムになったのでした。
今週のweeksdaysは、zattuのバッグ。
「一度持ったら、かならずファンになっちゃうはず」
そんなことを言っていた友人がいたけれど、
ほんとうにそう。
weeksdaysのお客さまにもぜひ実感して欲しいなぁ。
再入荷のおしらせ
完売しておりましたアイテムの、再入荷のおしらせです。
4月2日(木)午前11時より、以下の商品について、
「weeksdays」にて追加販売をおこないます。
8182
イブル
(ホワイト、グレー、チャコール)
韓国の暮らしに馴染んだ、
「イブル」というキルティングの布団。
ここ数年で、日本でもよく見かけるようになりました。
weeksdaysではステッチ幅を狭め、
シックな色をえらび、
私たちの暮らしに合う、
weeksdaysならではのイブルを作りました。
今まで販売したニーチェアや、ハーフラウンドテーブル、
スツールやベッドなどとの相性もいいんですよ。
用途はなんでも。
シーツのように敷いたり、
または床に敷いたり、
ベッドカバーにしたり。
ピクニックに持って行ったり、
車のシートに敷いたり。
マルチカバーとしてじゃんじゃんお使いください。
小さなお子さんがいるお宅にもよいし、
愛犬家の友人は
「ソファにかけてます。
気になったらすぐ洗えるところもいい」
なんて言っておりました。
カラーはホワイト、グレー、チャコールの3色。
オーガニックコットンの肌触り、
きっとやみつきになるはずです。
(伊藤まさこさん)
もうすぐ10年、お客さまの声を受け止めて
- 伊藤
- 先ほど、このアイテムをつくるきっかけになった
フットケアの先生のお話がありましたが、
その方は、できあがったものをご覧になったんですか。
- 坂上
- はい。「すごく、いい!」と、
2色、お求めくださいました。
色を選びきれない、と。
ホッとしましたね。
- 伊藤
- 嬉しいですね、そういうのって。
その先生も嬉しかったと思います。
だって、自分のほしいっていうひとことがきっかけで、
製品化されたんですもの。
そして1回着たら、2色買いしたくなると思います。
「weeksdays」でも2つの色をご紹介しますね。
グレーネイビーと、インクブラック。
グレーネイビー
インクブラック
- 坂上
- グレーネイビーのほうが既存の色で、
ずっと定番でやっている色なんです。
お客さまも、こんな印象の色の服を
持っていらっしゃる方が多いと思いますので、
イメージがしやすいと思うんですけど、
インクブラックはDRESS HERSELFとしても
あたらしい色なんですよ。
というのも私たちのブランド、黒をつくらない。
- 伊藤
- そういえば、そうですね。なぜでしょう?
- 坂上
- ブランド立ち上げ時に決めたんですが、
黒ってやっぱり市場に本当にたくさん、
どのブランドさんもやられてる色ですよね。
そこからのブランド差別化が難しい、というのと、
私たちは黒よりもグレーネイビーなどで、
日本女性の肌を美しく見せてあげれるんじゃないか、と。
- 伊藤
- たしかに、DRESS HERSELFって、
グレーネイビーのイメージです。
- 坂上
- そうですよね。とはいうものの、
黒へのご要望はわりと多いんです。
今では、黒は一部、ボトムでつくっているんですけれど、
今回は「インクブラック」という、
黒にわりと近い色を選びました。
私たちらしい黒を表現できたと思いますし、
黒がほしかった方にも、すごく刺さるんじゃないかなと。
- 伊藤
- あえてブラックじゃなく、インクブラック。
- 坂上
- ちょっとだけ赤みがある感じですね。
逆にグレーネイビーは青みがある。
一瞬似てるかもしれないけど、
着ると違いがわかりますね。
曇った日の自然光だと、
その違いがはっきりします。
- 坂上
- 深澤さん、インクブラックがすごく似合ってますね。
- 深澤
- 私、普段から白いワイドパンツや、
白いデニムを合わせることが多いんです。
そのときに、真っ黒だとはっきりしすぎちゃう感じで、
コーディネートに迷うんです。
でも黒すぎないこの感じで白を合わせると、自然。
- 伊藤
- なるほど。
「黒すぎない」っていうところがポイントですね。
- 深澤
- これは自分の中でフィットしてるなって感じました。
- 伊藤
- 春を感じました。ボトムが白だと。
そうか、セットアップにもなるように
ジャケットとパンツをご紹介するけれど、
セットアップじゃない着方もいっぱいありますもんね。
深澤さんはパンツもお持ちですか?
- 深澤
- はい、もうフルセットで持っているので。
いつもはグレーネイビーで、
ワンピースもボトムも全部合わせて持っているんです。
でも今回私は、インクブラックがとても新鮮でした。
- 伊藤
- なるほど。別々に着る場合、
パンツがシルクの場合は、
上はどんな感じのものを着たらいいでしょう?
- 深澤
- 冬はニットのざっくりとした感じが好きです。
- 伊藤
- テローンとしたパンツと、
ざっくりしたニットの組み合わせ、かわいいですね。
- 深澤
- 夏はちょっと大きめのTシャツで、
パンプスが見える感じで着るといいかも。
- 伊藤
- なるほど。
- 深澤
- 素材を思いっきり変えて着るのが私は好きです。
去年の夏、このテーパードパンツを
モニターがてら着てたんですけど、
涼しいのはもちろんですけど、
上にバサッと、ちょっと透け感のある
ワンピースを着たときに、テーパードなんですが、
そんなに細すぎないので、すごく合わせやすくて。
- 伊藤
- なるほど。重ね着もよさそうですね。
- 深澤
- 全然暑すぎないですし、楽ちんでした。
- 伊藤
- そっか。じゃあ、セットアップで持っていたら、
本当に1年中着られますね。
- 深澤
- はい、重ねれば。
- 伊藤
- 寒い季節は全体的に重くなるから、
モコモコのニットとかコートとかでも、
このツルンとしたものを組み合わせると、
いい感じになりそうですね。
- 伊藤
- ブランドが始まって何年目ですか、今年で。
- 坂上
- いま9年です。
- 伊藤
- もうすぐ10年を迎えるにあたって、
変化はありましたか。
- 坂上
- 最近のお客さまの感じを見ていると、
「日常着こそ、気持ちのいいものを着たい」
っていう気持ちをひしひしと感じます。
そこに私たちのブランドの意義があると、
自分の中では、お客さまに会うたびに、
そんなお客さまを支えるブランドであり続けたい、
と思っています。
- 伊藤
- 一度着たら、
「なんで我慢してたんだろう」
みたいな気持ちにもなるし。
かといって、だらしなくなるのは嫌で、
快適で気持ちよく、きれいに、みたいなところに、
すごくピタッときたんだと思います。
私もそうですし。
- 坂上
- ブランドのフィロソフィーで、
「やさしく美しく支えます」っていうのが、
結構しっくりと、自分の中ではきていて。
やさしさだけでもなく、
美しくっていうのはすごく大切な、
諦めたくないところじゃないですか、
年齢を重ねても。
楽なほうに楽なほうに行ってしまうのを、
しっかりと支えてくれるブランドがあるのって、
すごくいいことだなと思って。
- 伊藤
- ありがたいです。
- 坂上
- ありがとうございます。深澤さん、どうですか?
ほぼ10年見てきた中で。
- 深澤
- 天然素材が当たり前になったと感じています。
シルク、カシミアが、本当に当たり前になりましたね。
- 坂上
- そういったところ、やっぱり違いますよね。
- 深澤
- 違いますね。立ち上げ当初って、
シルク、カシミアっていうと、
「えーっ、贅沢」だったり、
「着たことないです」みたいな反応で、
それは本当にいい意味で、
それを提案できるっていう喜びがありました。
- 伊藤
- お手入れどうするのとかも、
きっと思った方も多いかもしれないし。
- 深澤
- そうなんですよね。
やっぱりいいものだとは知っていても、
日常着にするにはハードルが高そう、
という感じがあったなって。
- 伊藤
- そこから、いつ頃から変化をしたんでしょう?
- 深澤
- やっぱり大きかったのは、コロナ禍を経たこと。
いいものを着ることがいいと思える自分と
正直に向き合う、という文化が
一気に加速したんだと感じます。
なので、競合さんもたくさん出ました。
その中でDRESS HERSELFを選んでもらえているのは、
ひとえに母体である
「山忠」のものづくり精神ゆえだと思います。
とにかくお客さまに寄り添い、
つくりたいものは、お客さまが喜ぶもの。
その精神がずっと変わってないというところが、
いまでも強みだなと思います。
今回のきっかけとなったフットケアの先生もそうですが、
“あの人が着たいって言いそうだな”とか、
“あの人が困っているから”というふうに、
すごく個を見ながらつくっている。
お悩みを解決する、
課題解決型のものづくりをしていているっていうところは、
10年間変わらずにいて、
そこがほかのアパレルのつくり方と違うところですし、
これからも変えちゃいけないことかなって思っています。
- 伊藤
- 素敵なお話をありがとうございました。
- 坂上
- 「weeksdays」のお客さまにお届けできること、
たのしみにしています。
- 深澤
- どうもありがとうございました。
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