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2017-09-23

おしらせ

糸井重里が毎日書くエッセイのようなもの今日のダーリン

・「いまは、とてもそんな人間じゃないのだけれど、
 できることなら、こういう人になりたい」
 と、言えるような「こういう人」のイメージがあったら、
 それは、とてもよいことなんだと思う。

 「いまは、とても」というほうが、現実のことで、
 こころが狭くて、ずるくて、気がまわらなくて、
 嫉妬深くて、じぶんに甘く他人に厳しくて、欲張りで、
 ケチで、根気もなくて、のろまで、ものぐさで‥‥ああ、
 きりがないくらいにろくでもない人間だということは、
 どうしようもない事実ではあっても、
 「そのままでいいや」とあきらめてしまうのではなく、
 「できることなら、こういう人になりたい」と思うなら、
 日々、じぶんのことを「ああ、ちがってるなぁ」と、
 たしかめることができる。

 理想とする「こういう人」と、
 現実の「しょうもないじぶん」の間を、
 行ったり来たりしているうちに、
 ひょいっと拾い物でもしたかのように、
 じぶんが、理想とする「こういう人」に近づいたりする。
 ちょびっとだけなのかもしれないが、
 ほんとうにちょっとだけ、理想に似てきたりする。

 だから、大事なのは、
 「理想とする人像」を持っていることであり、
 できるだけ「ほんとうのいまのじぶん」を知ることだ。
 すっかり、ぼくはそういう考えになっているけれど、
 この考えは、おなじみ、吉本隆明さんの受け売りだ。
 これは受け売りだけれど、と言い訳をしながら、
 ぼくは、けっこうたくさんの人にこのことを言っている。

 いまのじぶんの小ささを、嘆いて終わりにするのでなく、
 なりたい人の大きさに、どこまで近づけるのか、
 ため息つきつつたのしみにするようなこと。
 これを、くりかえしている人は、
 断言できる、とても美しいと思う。
 「そう言うおまえは、どうなんだ」と問われたら、
 ぼくは口に出さずに言うだろう。
 ‥‥そうか、そうだ、口に出さないのだった。

今日も、「ほぼ日」に来てくれてありがとうございます。
1ミリでも、ということが、1ミリ近づくことなのだと思う。

土曜日、日曜日と祝日の「ほぼ日」は9時に更新しています。
昨日の「今日のダーリン」を読み逃した方はこちら。

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