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さよなら、 気まぐれカメら。
 

今日のダーリン

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吉本隆明さんが、身体の具合を悪くして、
 さまざまな不自由を体験していた時期に、
 「死んでしまいたいと思ったこともある」と、
 平静な調子で話してくれたことがあった。
 もともと、海水浴場での水難事故からはじまったことで、
 そこからだんだんと体調を崩していったので、
 どうしても元気だったじぶんと比べてしまうのだろう。
 いろんなことが思うにまかせないし、
 好きなものも食べられない、おもしろくもない、
 考えれば考えるほど暗い気持ちになっていったと言う。

 「こりゃぁもう、死んじまおうかと思ったんです。
  だけど、よくよく考えると、人間の死っていうのは、
  じぶん自身に属してないんですね」
 そう気づいたのだと、他人事のように教えてくれた。
 じぶんの死が、じぶんに属していない。
 はじめて聞いた考えだったし、うまく咀嚼できなかった。
 いかにもわかりやすい自殺の場合だと、
 周囲の人の被る迷惑やら、悲しみやらについては、
 あとのことは知らない、とばかりに実行するのだろうが、
 病人としてのじぶんという場合は、
 どこまで医療を続けてどこでやめるかということを、
 親族と医者が決めているのが実態だろう。
 どれだけ患者本人の意志があったとしても、
 周囲が、「生きててもらいたい」と考えたら、
 延命というだけの「治療」を続けることになる。
 しかも、そのことの決定については、
 親族の「じぶんとしてはどう考えるか?」の判断の他に、
 「不人情だと言われたくない」という判断も加わる。
 医師の考えもそれぞれかもしれないが、
 「少しでも命を永らえさせる」ことはできても、
 「もういいでしょう」と決める権利はないだろう。
 そうなると、本人も含め、誰も望んでないのに、
 「生きている」という状態が持続していくことになる。
 そういうものか、と話を聞いていて、ぼくは思った。

 そんな話を聞いてから、もう二十年近く経って、
 じぶんの問題として、死のことを考えるようになった。
 いまのぼくとしての考えも、あることはある。
 でも、それはまだ言わないほうがいいような気もする。

今日も、「ほぼ日」に来てくれてありがとうございます。
なにしろ、ぼくの望むのは「たのしい通夜」だからね〜。

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