つよがりながら、身の丈で。

糸井重里

「ほぼ日マンガ部」のことがとうとう発表された。
 まずは「マンガ部」のメンバーを募集する、
 というかたちで伝えられることになった。

 ぼくもいろんな人にちょこちょこと個人的に、
 「こういうことをはじめます」と伝えた。
 それぞれの返事があって、それを読むのがたのしかった。
 なにより「いいな」と思ったのは、
 「具体的にどういうことをやるんですか?」という 
 いかにも記者会見みたいな質問がなかったこと。
 「ほぼ日」のなかに新しい「場」をつくって、
 たくさん「マンガ部」のことは語っているけど、
 こういうビジネスをしますとは、書いてない。
 まず「マンガ部」のメンバーを集めよう、ということ。
 それがなにより先なのだということを、みんなわかってる。
 「探検」の内容はわからないから「探検」なのだ。
 「探検隊」が出発したら、そこで「探検」がはじまるのだ。
 というようなことを、いまごろ思った。
 「すでにわかっていすぎる」ことが、いちばんだめだ。
 調べすぎ、考えすぎ、聞きすぎ、手を回しすぎ、
 そういうことについて、ずっと気をつけながら、
 「ほぼ日マンガ部」のことを進めてきている。
 なにもかも想定内ですなんてこと、だれがやりたい?
 ぼくらは「利口ですね」とほめられたいわけじゃない。

 ぼくの友人知人ばかりでなく、
 「ほぼ日」を見た方々からの応募も、
 初日から、ずいぶんたくさん集まっている。
 おもしろいなぁ、どきどきするなぁ。
 「ほぼ日」みたいなものが無いときにはじめたのが、
 この「ほぼ日」だったわけだけど、よく似ている気がする。
 
 それでも、新しい出発の高鳴り「どきどき」は、
 感じ方によっては「ずきずき」の音だったりもしてね。
 どんなに年を取ろうが、滝に打たれるような緊張がある。
 まぁ、これがみんなの元気の元なのじゃよ。
 などと、つよがったりもしてるけど、このまま正直に
 弱さもバカさも大事にしながら進みます。 

今日も、「ほぼ日」に来てくれてありがとうございます。
これがいまの身の丈です、というのは、実はたのしいんです。