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ほぼ日刊イトイ新聞

2023-01-30

糸井重里が毎日書くエッセイのようなもの今日のダーリン

・すごくシンプルな、というか身も蓋もないことを言うと
 都会に比べて、地方の有利は、広い土地があることである。

 それはそうだろう、と思われるかもしれない。
 広い土地がたくさんあって、需要がなければ余っている。
 そこに住んだり、そこで仕事するのに得があれば、
 そういう土地を欲しがる人がたくさん出てくる。
 欲しがる人がいなければ、土地の価値は上がらないし、
 だれも欲しがっていない土地ならば、売れることはない。
 でもね。商品としての価値が低いからといって、
 その土地の価値がないということではないのだ。
 なんだって、そういうものだろう。
 商品として売り物としての価値と、
 それそのものの価値はちがうものだ。
 だから、地方にたっぷりある広い土地も、
 使い道さえあれば、それは大きな価値になるはずだ。
 ぼくも、そのことを漠然と考えてはいた。
 そして、前橋BOOK FESを実際にやってみて、
 「シャッター商店街」とか言われている場所が、
 何万人をよろこばせるイベント会場になるのを目撃した。
 しかし、商店街は商店街だから、街のまんなかにあって、
 その土地にはしっかりと高い値段もついている。
 それでも「いまは使ってない場所」を倉庫として借りたり、
 助かることはいっぱいあった。

 土曜に四国の今治にいって、日曜日に行われた
 「今治里山スタジアム」のオープニングに立ち会った。
 サッカーの岡田武史さんが仲間たちと挑戦した
 「365日人が集うスタジアムプロジェクト」が、
 ほんとに予告どおりに2023年に船出したというわけだ。
 その詳しいストーリーは、いったん省略する(笑)けれど、
 インド映画とかで見たことあるような冒険物語だ。
 もとみかん畑だった広大な土地は、ほっといたらそのまま。
 でも、サッカーを中心にして、夢のコンパスで円を描けば、
 大きな価値を生み、さらにまた価値が湧き出てくる。
 広大な土地は30年間で無償で借りられたらしい。
 都会で、こんなことができるわけはないと思う。
 でも、実際に今治ではできている。
 広い土地は商品にならなくても、大きな価値にはなるのだ。

今日も、「ほぼ日」に来てくれてありがとうございます。
価値が生めれば、離れたところからも人と力は集まるしなー。


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