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t.yamai paris 大人のリバティと夏の服
シックで上品、かわいらしさも少々。
去年の夏、
「まさこ百景」という展覧会をしたとき、
会場でとてもすてきなマダムにお会いしました。
見れば上から下までweeksdaysのものではありませんか!
そしてその着こなしが、
ちゃーんとご自分のものになっている。
「まさこさんが、お店をはじめてくれて、
着るものに困らなくなったのよ」
とその方。
最近のお買いものはほぼすべてweeksdaysと聞いた時は、
本当にうれしかった。
「でもね、リバティの服、買い逃しちゃったの。
また作って」
ああ、きっとお似合いになる。
t.yamai parisの大人のリバティの服は、
まさに「大人の」こんな方にこそ、
着て欲しい服なのです。
シックで上品、
かわいらしさも少々。
今年の服も、どうぞお楽しみに。
コンテンツは、3人の大人のリバティの着こなしをご紹介。
みなさん、とってもすてきですよ!
見えてもよし! cohanのインナー、 こんなコーディネートで。[2] 伊藤まさこ
黒のワンピース +
シームレスバックシャン
ブラキャミ・ブラック
こちらは、weeksdaysでもうすぐご紹介する予定の、
t.yamai parisのワンピース。
今から半年ほど前、
まだ寒かった季節に、
やがてくる夏に想いを馳せながら、
オーダーしました。
saquiのワンピースといい、このワンピースといい、
そうか、背中を出したい気分だったのだな、と
えらんだものを見て、
今年の自分の傾向をあらためて把握。
バッグシャンのブラトップがあって、
本当によかった。
今年はどうやら、背中の開いた服が多く出ているみたい。
秋冬もその傾向は続きそうなので、
これを機会に、色違いで買ってしまおうかしら? と
思っています。
花柄のオールインワン +
シームレスブラキャミ・グリーン
こちらは、weeksdaysのために作ってもらった、
シームレスブラキャミのグリーン。
オールインワンの花柄と色合いが似ていたので、
中に着てみましたが、
ふと思いついて、
ボタンを開けてブラキャミを見せてみました。
このグリーン、下着っぽさがないので、
ボタンをいくつか開けて見せても大丈夫。
第一ボタンまできっちり閉めた時とはまた違う、
ラフさが出て、
こんな着こなしもいいなぁ、と思っています。
薄手のブラウスや、
透かし編みのニットなど、
あえてこのグリーンを生かした
重ね着を楽しむのもいいなぁ。
見えてもよし! cohanのインナー、 こんなコーディネートで。[1] 伊藤まさこ
大きなボーダーのワンピース +
シームレスバックシャン
ブラキャミ・ブラック
背中や胸元のカットが深めのワンピースは、
saquiの今年の春夏。
形は女性らしいけれど、
素材感や柄で、
その女らしさがうまい具合に控えられていて、
「これなら着たいな」
そう思わせてくれる服でした。
下に合わせたのは、
シームレスバックシャンブラキャミのブラックです。
このブラキャミ、
胸元も背中も大きく開いているのに、
「下着を身につけている」というよりも、
「見えてもよし!」という感じの服
(ちょっと水着みたいな感覚)を、着ている気分になる。
これなら、何かの拍子にチラリと中がのぞいても、
自分もまわりの人も不安に感じないかな、
なんて思っています。
背中を出す時は、
顔や首同様、背中もきちんとケアをして。
背中の開いたバッグシャンタイプは、
ケア中も着ていられるところがうれしい。
夏に一枚、持っていたいアイテムです。
Vネックカーディガン +
シームレスバックシャン
ブラキャミ・ブラック
「うしろ前でも着られるんですよ」
とお店の人にアドバイスされた、
あざやかなグリーンのVネックカーディガン。
でもその時は、
背中が気になるし‥‥なんて思っていたのですが、
今回、cohanのバッグシャンができたことで、初挑戦。
下着によって、
おしゃれの幅も広がるんだということをあらためて
感じました。
私はショートですが、
ロングヘアの方は写真のように背中が見えるように、
髪をきゅっとまとめるのもかわいいな、と思います。
デコルテもきれいに。
- 伊藤
- 背中が開いているのって、
背中のあいたドレスを着たいときだけじゃなく、
なにかと便利なんですよね。
- 惠谷
- そう! こんなふうに開いていると、
ボディケアがしやすいですよね。
今、おうちの時間が多いので。
デコルテケアとか、ボディケア、
けっこうなさる方も多いと思うんですけれど、
これ、背中のケアも、着たままで、
わざわざブラジャーを外さずとも。
- 伊藤
- たしかに! いいですね。
- 惠谷
- 背中がきれいなのって、大事ですものね。
- 伊藤
- うんうん。
- 惠谷
- おうちでウェルネス(運動)をするときも、いいですよ。
肩甲骨まわりのマッサージが大事と言われますよね。
やっぱり年齢が上がってくると、
背中から首にかけて、こんもり、お肉が。
- 伊藤
- ああ!
- 惠谷
- おばちゃんになると、肉が付いちゃうんです。
そのためのケアをするのに、
ストレッチポールを使うときなど、
背中が開いているのはすごく便利です。
なので、これを作った理由としては、
トレンドのお洋服をきれいに見せるっていうことのほか、
ボディケアをするためっていうのが、あるんですよ。
背中の開きを大きくすると、
どうしても横に広がるので、
ストラップは、いままでお召しになっているものと比べ、
脇にずれる感じがすると思いますけれど、
そういう仕様です。
それから、デコルテをきれいに見せる効果もあるんですよ。
- 伊藤
- 後ろが開いたことによって?
- 惠谷
- はい、ぐるりと、そういう設計をしているんです。
グッとデコルテが大きく開くように。
- 伊藤
- 深く開いているのに、セクシー過ぎず、
健康的な感じがしますね。
- 惠谷
- うれしいです。
バレエの衣裳も製作していたからでしょうか、
開きが大きいデザインが好きなんですよ。
あなたのデザインは着るとすぐにわかる、
という人もいるほどです。
- 伊藤
- すごいですね、着ると
惠谷さんのデザインだとわかるって。
それに、惠谷さんのデザインは、色も絶妙ですよね。
- 惠谷
- カラーは、見せるカラーと
見せないカラーを考えました。
シアー素材、透ける素材ですね、
オーガンジーとかチュールとか、
そういう透ける素材をお召しになるときは、
いっそ見せてもいいように。
- 伊藤
- 白で透け感のあるブラウスに黒を合わせるのも、
いいですよね。
- 惠谷
- ね、カッコいいですよね。
逆に、オークル系のインナーなら、透けにくくする。
- 伊藤
- 定番ですよね。
- 惠谷
- そうですね。今、アウターのトップスも
ベージュが多いから。
グラデーションで、グレージュのインナーも
いいかなと思います。
グレーも、去年ぐらいからモカグレーじゃなくて、
マットなグレーが多くなってきましたね。
今回、「weeksdays」にと
伊藤さんが選ばれた色も、絶妙ですよ。
色番はグリーンなんですが、
ちょっとターコイズに近いような色。
ブルー・寒色系で日本人が一番好きなのが、
ターコイズなんですって。
そういえばわたしもターコイズって、
けっこう毎年、買い求めるんです。
- 伊藤
- 好きということは、似合うっていうことなのかな。
- 惠谷
- 顔映りがすごくいいんですね。
ブルー系の中でも酸味のある色、
アシッドなターコイズカラーなので。
- 伊藤
- へぇ! アシッド、っていうんですね。
- 惠谷
- アシッドカラーって、
オレンジでもターコイズでも、
絵の具に黄色を混ぜる感覚の色です。
それが、わたしたちの肌に合うみたいです。
ちなみに、このグレイッシュなグリーンの微妙な色は、
この素材ならでは、なんです。
ほかの素材だと、もっとクリアな色になるんです。
- 伊藤
- この色って、より洋服に近い印象があって、
肌着というよりも水着のようなイメージもあるので、
温泉などで着替えるとき、
人前でも脱ぎやすいというか。
自分がというより、人の着替えを見ると、
「下着姿を見てしまった」みたいな気になるんです。
- 惠谷
- その恥ずかしさも、ずいぶん抑えられますよね。
ニューヨークの子たちだったら、
この上にジャケットを羽織って、
下はレギンスを履いてヨガに行くかも。
そんなアウター感覚のある色ですね。
- 伊藤
- ああ、カッコいい!
- 惠谷
- ちなみに、この素材は、
イタリアのサントーニっていう機械で織っているんですが、
欧米ではアウターにできる素材です。
以前も話したことがありますが、
小麦を食べている人に比べて、
お米を食べている人って肉質が柔らかいので、
わたしたちが着ると、外着にはしづらい、
インナーっぽいニュアンスが出るんですね。
もちろんインナーですから、いいんですけれど。
- 伊藤
- お米を食べているから。そうでしたね。
- 惠谷
- わたしがcohanの撮影で
お願いしたモデルさんは、
おじいちゃん、おばあちゃん、お父さん、お母さん、
みんな国が違うという子で、
肉質も硬めの感じでしたよ。
おなかがシックスパックでね。
だからシームレスを着ても、
アウターっぽい印象になりました。
- 伊藤
- ああ、やっぱり!
- 惠谷
- いまの若いかたは、肉質もずいぶん、
わたしたちとは(笑)変化しているようなので、
アウターで着るというのにも
挑戦してもらえたらうれしいな。
- 伊藤
- ところで、シームレスというのは、
お洗濯のストレスもすごく少ないですよね。
- 惠谷
- はい。お洗濯のときは、
裏返しにしてたたんで、
なるべく小さくまとまるネットに入れて
洗濯機で洗っていただけたら。
大きいネットで自由に動くよりも、
コンパクトにしたほうが汚れも落ちて、
形も崩れないんですって。
- 伊藤
- 大きいネットなら、結んだりして。
- 惠谷
- そうです、そうです。
- 伊藤
- 惠谷さん、このインナーのパターンを作った時は、
最初から立体でなさったんですか。
- 惠谷
- これはパターンがないんです。
- 伊藤
- えっ?
- 惠谷
- シームレスにかんしては、
機械でまずチューブ(筒状のもの)を
あげてもらうんですね。
そして、伸度を考えて、
カッティングを決めます。
トワルを組むんですが、
(マネキンを使って立体裁断をする)
素材に縦伸びも横伸びもあるので、
そこがたいへんなんですよ。
トワルの生地は伸びないタイプなので。
伸度を計算してカッティングをするんです。
- 伊藤
- なるほど。数字と計算の世界なんですね。
- 惠谷
- そうなんです。そこに弱いので、大変なんです。
ただ伸度の計算だけは昔からやっているので、
それだけは、何となくできるんですよ。
縦と横の伸度を考えて、
理想のカッティングに合わせるには
何cmにするかっていうことですね。
でもお金の計算はできません(笑)!
- 伊藤
- (笑)なるほど。正しい着け方は、
被るというよりも、下から?
- 惠谷
- はい、下から着けていただいたほうがいいです。
下からなら、いつもは胸に付いてないお肉もアップして、
きれいにおさまりますよ。
- 伊藤
- え? ほんとうですか。
- 惠谷
- そう、胸にお肉がきてくれるんです。
もちろん、被って着ることもできるようには
作ってあるんですけれど、
わたしたちは肉質が柔らかいので、
下からグーって持ち上げたほうが
胸のラインも脇のラインもきれいにおさまるんです。
着た時、最後、腰から前傾姿勢90度で下を向いて、
胸まわりのお肉をカップに入れていただくと、
全体がバストアップして見えます。
脇のお肉も「あ、もしかしたらわたし、胸だった?」
って、集まるんです。
- 伊藤
- わかりました、やってみます。
惠谷さん、今日も、たのしいお話、
ありがとうございました。
惠谷さんとは、これからもいろんなものづくりで
ご一緒したいなって考えていますので、
どうぞ、よろしくお願いします。
- 惠谷
- こちらこそ、そんなふうにおっしゃっていただけて、
とっても嬉しいです。
実はね、今、‥‥こんなものを。
- 伊藤
- わぁ! でもそれはまだ内緒にしておきましょう。
わたしも、たのしみにしています。
- 惠谷
- ありがとうございました!
「バックシャン」な
インナーをつくりました。
- 伊藤
- 太香子さん、こんにちは。
cohanの肌着、またお願いすることができて
とてもうれしいです。
友人が背中の大きく開いたものを着る時に、
下になにを着ていいか分からないと言っていて、
「なるほど」と思っていたんですね。
そうしたら太香子さんからご提案をいただいて、
「バックシャン」という製品があることを知り、
これは、ぜひ! と思ったんです。
わたしも、今年買った服を見てみたら、
背中が開いたタイプが2枚ありました。
- 惠谷
- ちょうどいいタイミングだったんですね。
うれしいです。
洋服屋さんも、懐かしのバックシャン、みたいに
提案をしていますね。
バックシャンっていう言葉は、
今、ずいぶん良い意味になっていて。
- 伊藤
- 背中がきれい、っていうことですよね。
- 惠谷
- 車の好きな人の世界では、リアデザイン、
後ろ姿がきれいなことを
バックシャンと言うそうですね。
シャンってドイツ語(schön=美しい)で、
昭和の時代の造語ですよね。
最初に流行ったときは、
「後ろ姿はいいけれど、前はちょっと」みたいな、
そういう言葉だったんですって。
- 伊藤
- そうだったんですね。
でもいまは「後ろ姿がきれい」という意味で、
すっかり定着していると思います。
- 惠谷
- そうですよね。
- 伊藤
- 太香子さんが、このバックシャンのインナーを
つくったきっかけは、どんなことだったんですか。
- 惠谷
- 2020年の春夏を考えていた時、
これからのトレンドとして、
背中が開いたりクロスになったりしている服が
再評価されるだろうという予測があったんです。
それにあわせて、シームレスのインナーで、
後ろ姿がきれいなデザインでつくりたい、と考えました。
それ以前から考えてはいたんですが、
シームレスというのは、縫い目がありませんから、
そのぶん、デザインに制約がでるんです。
縫い目があれば、いろんなところにハギを入れて、
立体的な造型ができるんですけれど、
シームレスではなかなかカッティングがうまくいかない。
いろんな技術、パターンを駆使して、
やっと、きれいにできるようになったのが、
このインナーです。
- 伊藤
- 見返しが付いてるんですよね。
- 惠谷
- はい。胸から脇にかけてのパネルの部分に見返しをつけ、
きれいに胸がホールドできるようになっています。
通常、後ろがバックシャンで開いてしまうと、
肩甲骨のあたりにたるみができてしまうんですが、
そうならないように。
- 伊藤
- だからピタッとするんですね。
この見返しを付けることによって!
- 惠谷
- はい。そうなんです。
一周、後ろまで、グルっと見返しがあります。
- 伊藤
- 今回、モデルのかたに着てもらったんですけれど、
とっても細いのに、ピタッてしていました。
- 惠谷
- はい、それが狙いです。
良かった!
簡単に見えるんですけれど、
実はすごく構造が複雑なんですよ。
胸の「マーキー」という
乳間にある三角の部分は、
横に伸びないようにとめています。
そうすることで、
バストがいいポジションでとまる。
このマーキーがないと、
胸が横に流れていってしまうんです。
ほんとちょっとのことなんですけれどね。
- 伊藤
- なるほど。
- 惠谷
- バストには筋肉がないので、
好きな所に移動できてしまうんですよ。
だから、ちゃんといいポジションにいくような
設計をするんです。
ワイヤーが入っていれば留まってくれるんですが、
このインナーは、ノンワイヤーなので。
- 伊藤
- はい、ノンワイヤー、いいと思います。
それと、パッドの薄さも、好きなんですよ。
- 惠谷
- この薄さは、全体的な傾向でもありますね。
今、ライフスタイルもナチュラルで
リラックスという方向にありますから、
厚めのパッドとワイヤーで
しっかりプッシュアップして、というタイプは、
以前に比べて、少なくなってきているんです。
- 伊藤
- カップが縫い込まれているのも、とてもいいんです。
肌着でなにが嫌って、洗濯でカップがずれること!
惠谷さんのデザインは、
「つきのみせ」のものも、カップが丸くて。
上下左右関係なく、入れれば収まる。
今回はさらに、縫い込んであるので、なくならない。
- 惠谷
- お洗濯で、パッド、どこかいっちゃいますもんね。
- 伊藤
- そう!
半分に折れちゃったりとか。
- 惠谷
- そうそう!
- 伊藤
- そうですよね。だから、ほんとうに、
ストレスがなくて。1年のうち360日ぐらい、
惠谷さんのシームレスのインナーを
つけているという友人がいますよ。
- 惠谷
- わぁ、うれしい。
ありがとうございます。
体がシームレスに馴染むと、
手放せなくなってしまいますよね。
- 伊藤
- 友人たちと、何色にする? とか、
相談をするのがすごく楽しくて。
- 惠谷
- ああ、ほんとうにうれしいです。
- 伊藤
- つけていてストレスがないのは、
もっと理由があるようにも思うんです。
わたしたちが気づいていない工夫が
あるんじゃないかなって。
- 惠谷
- 左右一体型になっていない、
ということでしょうか。
cohanは「アンダーフリー」といって、
左右それぞれに動くようになっているんです。
胸の形って、やっぱりそれぞれ違いますよね。
だから、ある程度、融通が利くように、
ブラジャーの部分のアンダーを
動きやすいように設計しているんです。
- 伊藤
- アンダーに、動きがある。
こういうタイプはあまり一般的じゃないのかな。
- 惠谷
- ヨーロッパのものは、こういうアンダーフリーで、
ブラジャーの台がついてないタイプが多いんですよ。
でもたしかに日本のものは、そこまで多くはないですね。
しっかり胸の形をキープしたいっていうことで、
台までが全部くっついたカップをよく見ます。
- 伊藤
- そうですよね。
- 惠谷
- わたしの感覚かもしれませんが、
自由に動くほうがセクシーというか、
胸のラインもデコルテも大きく開けられて、
きれいに見えると考えているんです。
だからcohanはアンダーフリーです。
- 伊藤
- そうなんですね。
カップが台についているタイプだと、
ちょっと暑い印象もあるんです。
- 惠谷
- アンダーがくっついていると、
暑いとき、汗が溜まっちゃうんですよね。
いまは、吸水、速乾タイプの呼吸するパッドもあるので、
以前ほどは感じないと思いますが、
それでも汗溜まりはできることがあります。
- 伊藤
- そう! そういうの、ありますよね。
- 惠谷
- cohanはさらに快適になるようにと。
そこの素材をメッシュにしているんです。
それから、自由に動かないタイプのものって、
胸の形にちょっとでも合っていないと、
真ん中が、浮いてきちゃうんですよ。
そこをある程度、アンダーフリーによって
融通を利かせることで、
浮かないようにしています。
- 伊藤
- なるほど。
今年は背中を気にかける。
「白いシャツの下に、
どんな色の下着を合わせればいいのかわからない!」
とか、
「胸元のくりが深い服を着る時、
下着がチラリとのぞくのが気になって‥‥」
とか。
みんな服と下着の関係について、
いろいろ思うことがあるみたい。
最近、友人から受けたのは、
「背中が開いた服を着る時、
何を下に着ればいいの?」
と言う質問。
おおー、
そんなセクシーな服は持っていないから、
考えたことなかったよ‥‥と思いつつ、
自分のクローゼットを見直してみると
意外にもあった、あリましたよ、
背中を気にしないといけない服が数枚!
「男は背中で語る」と言うけれど、
女だって語らねばね。
今年は背中を気にかけるぞ。
今週のweeksdaysは、
cohanの下着。
いつものシームレスブラキャミと
シームレスショーツにくわえて、
背中がぐっと開いた「バックシャン」をご紹介します。
シームレスブラは、weeksdaysだけの新色も登場ですよ。
どうぞおたのしみに。
「ほぼ日刊イトイ新聞 創刊23周年企画 ほぼ日の神田まつり LIVE&SALE 2021 NICE TO MEET YOU SALE!」に 「weeksdays」も参加します。
5月30日(日)午前11時から
6月14日(月)午前11時まで開催する、
「NICE TO MEET YOU SALE!」。
期間限定のウェブのお店
「NICE TO MEET YOU SALE!」がオープンします。
「weeksdays」の一部商品も、こちらのお店に並びます。
期間中は、対象商品が
30%~50%割引価格でお求めいただけます。
割引対象商品は、
特設ページでのみご購入いただけますので、
通常の「weeksdays」ページではご購入いただけません。
なにとぞ、ご了承ください。
割引対象商品ラインナップについては、
特設ページをご確認くださいね。
また、期間中にほぼ日ストアで
合計5,000円(税込)以上お買い求めいただくと、
ほぼ日グッズがいろいろ当たる、
ウェブ福引をおたのしみいただけます。
「weeksdays」のすべての商品も対象です。
(福引をおたのしみいただける期間は、
5月30日(日)午前11時から
6月15日(火)午前11時までになります。)
くわしくは、特設ページをごらんください。
▶ほぼ日刊イトイ新聞 創刊23周年企画 ほぼ日の神田まつり LIVE&SALE 2021
▶︎NICE TO MEET YOU SALE!
北の季節の移り変わり。
東京から北海道の美瑛に移住してきてから
ちょうど一年が経った。
北国の長い冬がようやく終わり、
植物も動物も雪から解放される目覚めの春。
5月に入り、
白から土一色だった大地も緑の草に覆われ、
小さな花々が順を追って短い命を輝かせている。
虫が飛び交い、カッコーが鳴けば、
いよいよ畑は種蒔きの季節だ。
北海道の夏は、
言うまでもないことだけれど東京に比べて涼しい。
東京の真夏に比べれば、拍子抜けするほどだ。
昨年の夏、暑いと感じたのは
ラベンダー畑の真ん中で
ひたすら草むしりをしていた時くらいである。
むしろ夕方になって日が沈めば、
Tシャツ一枚では肌寒いほど。
長袖のシャツを羽織って庭で焚き火をするのに、
ちょうどいいくらいの気温だ。
焚き火はやがてバーベキュー
(こっちでは焼き肉と言う)になり、
夜遅くまで快適に外で過ごすことができる。
もちろん我が家にクーラーも扇風機もない。
こちらに越してきて一番良かったと思えるのは、
この気候であると言っても過言ではない。
そんな北国の暮らしの中で、
何がいちばん「涼しい風景」だったかを
改めて撮影した写真を見返しながら考えてみた。
そもそも「風景」というのは不思議な言葉だ。
英語ではLandscapeつまり「地景」。
日本では風流、風雅、風味、風光など、
目に見えないけれど何か心踊るものを感じる言葉に
「風」が吹く。
見える「地」よりも
「風」に景観の魅力を感じるのは、面白い。
「涼しい」と感じるときには
気温だけではない「心地良さ」が含まれている。
風は見えないが、葉のざわめきや、
ゆったりと揺れる木々から感じることはできる。
僕たちの住む家のすぐ奥に、
亡き祖父が30年前に植えた白樺の回廊道がある。
祖父・前田真三は今からちょうど50年前の
1971年に初めて美瑛を訪れ、
その後20年に渡りこの地の丘を撮り続け、
日本中に美瑛の風景を広げた風景写真家だ。
僕らがこの場所に移住するきっかけになったのも
祖父の存在が大きい。
植えられた当時は大人の身長くらいだった
千本以上の白樺の苗木も、
今では空に向かって大きく伸びて、小さな森となっている。
新緑の小さな葉が芽吹き、あっという間に生い茂ると、
白樺の回廊には木漏れ陽が降り注ぐ。
幹の白と空の青とのコントラストが眩しく、
風に揺られた新緑の葉はざわめき、
鳥やエゾハルセミの声が響く。
そんな一枚の風景を選んだ。
昨年この回廊を何周しただろう。
散歩しながら、写真を撮りながら、
草刈りしながら、枝を拾いながら。
一年のサイクルを共にし、
短い夏と長い冬という
コントラストのくっきりした北の季節の
移り変わりの合間で感じた涼しい風は、
これから訪れる鮮烈な夏へのプロローグのようでもある。
16時頃の激しい雨。
涼しいについて書きたいけど、
その前にパンデミックである。
そのことは無視できない。
家が燃えているのに、そのことを書かずに
冷えたシャルドネの話ができないのと同じだ。
いやぁ大変なことになってきましたね。世界。
もうめちゃくちゃ不安だ。
薄々気づいていたけど、世界は本当にままならない。
何度も思ったはずなのに忘れてしまう。
突然だけど、古来、人類は生き残るだけで精一杯でした。
ケガしたって病院ないからね。
いつも死なないことだけを考えていたんだろうと思う。
人間が生存できる温度帯は
マイナス50℃から50℃までですが、
体温は35℃から42℃まで。
その差は7℃ですよ。たった7℃。
私たちの身体は毎秒細かくバランスをとっている。
7℃の境界の中で。死なないために。
「もう死にたいよ」なんて口では言っていても、
身体は俄然生き残ろうとする。
人間は自分で死ぬことができると思っている。
でも、子供のころ読んだ
「世界のありえない話」にはそうは書いていない。
どうやら100パーセントその計画に
成功するわけではないらしい。
崖から飛び降りて、木に引っかかってしまった人。
トラックが自分の上を通り過ぎても無傷だった人など。
あり得ないというには多くの人が
自分の寿命を自分で決めることに失敗している。
偶然という名のもとに。
つまり心と裏腹に、
私たちはどんな世界であったとしても、
バリバリ生きてやろうと思っているのだ。
なんでかは知らないけど、ぶっちぎりで生存する気満々だ。
ヒトが居なくなったら地球はほっとするはずなんだけど。
創造という名の破壊行為しかしない人類を。
種の繁栄という割に、
小さなことにこだわって殺しあってばかりの生き物。
犬が同じ犬を駆逐するなんてありえますか?
柴犬がプードルの巻き毛が気に入らないなんてことで、
殺しあったりするんだろうか?
ウッカリ死んでしまうことがあっても、
絶滅させるまで駆逐する。
自分だけワクチンを打って、
ミサイルを落としに行くなんてことしないでしょ。
素手も使わずに、文明の利器、高度な知能とやらで
自分たちと同じ生物を駆逐するなんてことを考えるのは
ヒトだけだ。
よっぽど古来、生きづらかったんだなと思う。
相対化するということの使い道を
いつも私たちは間違っている。
そんなわけで、明後日の方向にむかっているものの、
人類は絶対生き残ろうとしています。
なんでか? それは誰にも解らない。
解ったらどんなに楽だろうと思う。
たくさんの賢い人たちが、
「なぜ人は生きるのか?」という事を考え続けたものの、
それをみんなが解る言葉で説明できた人は
多分いない(と思う)。
なんでか知らないくせに私も、
本日もトコトン生き残りたいと思うし、
大きく話は脱線しましたが、
暑さからも身を守りたいと思う。
想像しただけで眩暈がする夏。
あっという間に死んでしまうもの。
知っていますよ私は。
昔、真夏に冬用のタイツを履いて
出かけたことあるから。
だからもちろん、クーラーの効いた部屋で
まるで他人事のように強い日差しを眺めていたいです。
冷えたシャルドネがあったら最高だと思う。
夏に最高で最先端で最速のシャルドネを探して
インターネット海をグローバリズム号に乗って旅に出る。
それでも自然の気まぐれには全くもって敵わない。
何を隠そう焙煎家なので
焙煎機を1日に8回まわしたりしています。
うちの「霧ヶ峰」か「大爽快」か
「プラズマクラスター」かは忘れちゃったけど、
それは全く役に立っていない。
重量1トンくらいの鉄の塊が
250℃近くまで熱くなっているのだから、
霧ヶ峰の努力も空しく、
焙煎所の内気温は30℃を超える。
砂漠で遭難するってこんな感じ? と毎年思う。
そんなヘトヘトの16時頃、激しい雨が降ります。
夕立です。
「親にも殴られたことないのに!」
と言わんばかりの雨が。
みるみる、くたびれた世界が息を吹き返し、
起き上がってくる様は、この上ない至福です。
水に包まれた世界が分子レベルでダンスを踊る姿を
ずっと眺めている。
生きてて良かったな。って思う。
なんでかは知らないけれど。
チャリアンギン、風を探す。
私はインドネシア・バリ島に暮らしています。
赤道直下のバリ島は、一年中夏で
季節は雨季と乾季の二つだけ。
四季のある日本も勿論好きですが、
布団から出るのに勇気がいる寒い冬の朝もなく、
一年中軽装でスルリと起きられる、
こちらの気候もとても気に入っています。
私の住むウブドは、椰子の木やバナナの木が繁り、
田圃に囲まれた緑豊かな村です。
鳥の声が聞こえ、どこからともなく心地よい風が吹き、
サワサワと葉を揺らします。
朝は賑やかすぎる鶏の声がしますが、
夜は暗闇の中に蛙や虫の声が響き渡り、
ゆったりした時間が流れます。
一年中冷房を使わないでいい暮らしは、
とても贅沢だなぁと思います。
村人の暮らしの中には、
暑さとうまくつき合うヒントが色々あります。
南国のお母さんは朝が早くまだ暗いうちから起き、
涼しいうちに一日のご飯をまとめて作ります。
冷蔵庫がない家が多い中、
腐らないのかと心配になりますが、
唐辛子をはじめ多様なスパイスを使い、
炒めたり揚げたりなど、
素材ごとに工夫した料理法なので問題ありません。
家庭料理は観光客がレストランで食べるよりも数倍辛く、
初めて食べた時は衝撃的な辛さにビックリしました。
そんな私も今ではすっかり慣れて、汗をかきながら食べ、
食後の爽快感を感じるようになりました。
地元の食堂へ行くと、
たとえオレンジジュースを注文しても
冷たいものか常温かと聞かれます。
こちらでは多くの人が常温を好み、
身体に負担をかけない術を自然と身につけています。
ただマンディーと呼ばれる水浴びは
お湯ではなく水を使います。
朝出かける前にさっぱりとし、
外から帰った後は、火照った体を水でさっと流すと、
確かにお湯を使うよりも涼しく感じられます。
その昔私は、こんな暑い国で
長袖ジャケットなんて着る人はいないだろう
と思っていました。
でも、地元の人は長袖を羽織ってバイクに乗ります。
強い日差しから肌を守るためには欠かせない、
この土地ならではの知恵だと知りました。
こちらの夏は、日本の夏とは違い
ジリジリ灼けるような暑さの日でも、
木陰に入れば爽やかな風を感じます。
インドネシア語で「風」は「アンギン」。
私の好きな言葉で
「チャリアンギン=風を探す」という言葉があります。
これは出かけてリフレッシュするとか、
風のある場所でゆったりする、というような意味です。
今でも私は仕事で煮詰まった時、
バイクでふらりと出かけます。
目に映る豊かな緑、
お供えものを運ぶ女性、
地面をカラフルに飾る神様への捧げもの、
だらりとしたバリ犬。
異文化の素朴な日常を目にすると、ハッとする瞬間があり、
いい息抜きになります。
南国で暮らす私が涼しいと感じるアンテナは、
多少暑くても自然のままを楽しみ、
目に見えるもの、肌で感じるもの、
音、匂い、そして味。
すべて五感で感じて
初めて心地よい涼しさに繋がっています。
Honneteの涼しい服
再入荷のおしらせ
完売しておりましたアイテムの、再入荷のおしらせです。
5月27日(木)午前11時より、以下の商品について、
「weeksdays」にて追加販売をおこないます。
DELIVERY TOTE ENAMEL
(SMALL,MEDIUM)
きれいめにもカジュアルにもあわせやすく、
一年を通して持てるエナメル素材のバッグを
「TEMBEA(テンベア)」に作っていただきました。
「weeksdaysオリジナルは、
持ち手の端を内側にし、よりシンプルに。
それから、
バッグ本体と持ち手を留める金具を
シックなゴールドにして、
大人っぽい仕様にしました。
トートの大きさはふたつ。
用途に合わせておえらびくださいね。」
(伊藤まさこさん)
BAGUETTE TOTE ENAMEL
持ち手が手前についているため、
長いものを入れても肩にかけやすく、
また肩にかけたまま物の出し入れができます。
縦長の形なので、電車など混雑した場所でも邪魔にならず、
中をみられたくない時などは
ハンドルを外側に持つと安全です。
A4ファイルが入るサイズなので、
お仕事用のバッグとしても活用できます。
「持ち手はひとつ。
肩かけできるすっきりとしたフォルムが美しいバッグです。
ちょっと深めなこういう形ってなかなかない。
持っていると、
『どこの?』なんて聞かれることまちがいなしです。
エナメルの持つ、
上質で、軽やかな質感をたのしんでください。」
(伊藤まさこさん)
今年の私は。
ここ数年、
夏がおとずれるたび、
こんなに暑かったっけ? と途方に暮れます。
そして、ああもっと早く、
涼しい服を買っておけばよかった! と後悔する。
それの繰り返し。
でも今年の私は違うんです。
暑い暑いと言ってないで、
そうなる前に、準備しておこうではないか。
ずいぶん前もって、
この「涼しい服」のコンテンツを考えていたのでした。
ああ、これできっと乗り切れる‥‥
と一安心。
今週のweeksdaysは、オネットの涼しい服。
コンテンツは3人の方に、
「涼しい」をテーマにエッセイをお願いしました。
暑がりさん、必読ですよ。
明日のLOOKBOOKもどうぞおたのしみに。
COGのはたらきかた。
- Noriko.I
- 多くの人が、海外は日本よりも自由でしょ、
って思ってるかもしれないけど、
いやいや、海外のほうが、規制の厳しいところが多いです。
英国も、家の外壁はこうしなさいというルールがあるし
保護されてる地域では、カウンシル(協議会)の
許可を取らないと、庭の木1本切ることができません。
- 伊藤
- その規制が結果として、美しい景色をつくっている。
- Noriko.I
- 美しい景色っていうのがプライオリティだから。
日本はどっちかっていうと、美しい景色よりも、
もっと政治的なことやコスト的なこと、
個人の自由と言われるものを優先しますが、
英国はまず第一に「美観」です。
これは、ちいさなことでも感じるんですよ。
コンセントをつけてもらおうと
部屋の修繕に来てもらった工務店のかたの美意識が、
意外なほど高いんです。
「いいの? 本当に、ここにこれをつけて?
ソファに座ったときに視界に入るけど、
それは嫌じゃないの?」とか、すごく考えてくれます。
- 伊藤
- それ、素晴らしいですね!
- Noriko.I
- ペンキの色ひとつ選ぶのも、
わたしはこの色がいい、と言うと、
「いやいやいや、そんなに簡単に決めちゃダメだよ。
サンプル用の小さなペンキがあるから、
何種類か買って、どうせ上塗りするんだから、
壁に10センチ角ぐらいで塗って、乾かして、
昼と夜と、それから朝と、
光の具合でどう色が変わるかを知った上で、
決めたほうがいいよ」って。

▲試し塗りしたペンキの色。

▲この色に決めました。
- 伊藤
- 自然光も時間によって変化するから
色の見え方も変わるし、
持っている照明でも印象が変わりますものね。
ああ、その環境、すごく羨ましい!
- Noriko.I
- それが一般的な大工さんなんですよ。
美観に対する意識が全然違う。
ふつうの人だってね、
日本で割と素敵なレストランに一緒に行ったとき、
壁にシミみたいのがプチプチってついているのを見て、
「何ですぐ拭かないのかな」って言うし、
カジュアルなお店のカウンターの塩コショウの瓶が
ちょっと汚れていたりすると、
「何でこれが油っこいの、磨かないの」。
わたしたちって、家具の手入れの概念が薄いから、
家具は段々古くなっていくものだと思っている。
だから日本の家を見て
「家具の木があんなに乾燥してるのに、
どうしてオイルを塗らないの」とか。
- 伊藤
- 友達になれそう!(笑)
- Noriko.I
- (笑)皆そうなんです、本当に。
今もパートナーに言われますよ、
床のワックスをかける手配を忘れちゃったりすると、
「乾燥してるんだけど‥‥」みたいな感じで。
あとね、日本とすごく違うのは、
プロに任せるっていうところですね。
とくに掃除。日本って、
苦労すれば苦労しただけ褒められるから、
掃除にしたって、自分でやることになっていますよね。
こっちはかなり分業制になっていて、
一般的な人でも、お掃除を「クリーナー」(清掃人)に
お願いしたりするんですよ。
それは贅沢なことではないし、
実際そんなに高くなくって、
1時間10ポンドくらい(約1500円)なんです。
- 伊藤
- それは日本の業者と比べ物にならない。
- Noriko.I
- 「月に1回はプロに任せないと、家がダメになる」
みたいな考えがありますね。
わたしは日本人だから、
最初、その感覚に慣れなくて、
「え、毎日掃除してるのにダメなのかな‥‥」
ぐらいに思ってたんですけど、
やっぱりダメなんですよ。
日本も、もうちょっと気軽に頼めるサービスがあれば
いいのになって思います。
しなくていい苦労はせずに、全員がハッピーな気持ちで
いたほうがいいと思うんですけど。
- 伊藤
- わたしの知人で、仕事の多忙な方なんですが、
月に2回来てもらっている人がいます。
リネンも変えて、アイロンもかけてもらって、
「わあ、気持ちいい!」という状態にするんですって。
- Noriko.I
- それって日本だとちょっと贅沢なことなんですよね。
- 伊藤
- そういうことは専門業者に依頼するしかないからですね。
英国では個人で請け負ってくれる人が?
- Noriko.I
- 皆さん、フリーランスです。
ネットで探せるんですよ。
あなたの近くにこれだけいます、
1時間いくら、3時間いくら、
スキルによって料金が変わります、って。
それは自分で選べばいい。
- 伊藤
- それいいですね。広がるといいですよね、日本でも。
- Noriko.I
- その時間、もっと働いたり、好きなことしたり。
- 伊藤
- ほんとう。
ああ、オンラインとは思えないくらい、
たくさんお話しができました。
最後にちょっとまとめますけれど、
いまはCOGの仕事が100パーセント?
- Noriko.I
- はい、100パーセントです。
あとは芝生(笑)。
- 伊藤
- 分かりました。
そうそう、COGの名前の由来の
クマちゃんって‥‥。
- Noriko.I
- あ、いますよ。
COGの会長。
連れて来ます。
- 太田
- 彼女が日本に帰って来るとき、
会長もいつも一緒なんです。
旅をしてる間はいつも連れているみたいで。
ブランド名も、最初「COG」にしたかったんですが、
日本で商標登録が取れなかったんですよ。
それでロンドンを意味する
「THE BIG SMOKE」をつけて、「COGTHEBIGSMOKE」という一語にしました。
- 伊藤
- なるほど!
- Noriko.I
- ジャーン。
- 伊藤
- わあ、会いたかった!
- Noriko.I
- (笑)父親にもらった、今となっては形見なんです。
旅にも一緒に連れていき、
各地で何回か落としてるんですよ。
でも、なぜか見つかって。
たとえば直前までCOGをスーツケースに入れていたのを、
空路だったのでロストバゲージで遅れたら嫌だなと、
バッグに入れ替えたんですよ。
帰路、ロンドンのヒースロー空港に着いて、
駐車場で自分の車のトランクにスーツケースを入れ、
知り合いと一緒に帰る途中で
立ち寄ったスーパーの駐車場で、
スーツケースが盗難に遭ったんです。
知り合いが慌てて「どうしよう?!」と言っているのに、
わたしは「よかった~!」なんて言うから、
「え? 何がよかったの?!」(笑)。
COGが盗まれなくてよかった、ということなんですけど。
もしスーツケースに入れていたら、
多分、一生会えなかったと思うから。
- 伊藤
- 本当ですね。よかった!
- Noriko.I
- それ以外にも、ヒースローでカバンに入れたまま
ベンチの上に置き忘れちゃったりとか。
これが英国にしては珍しく、
近くの人が追いかけてきてくれて、
「バッグ忘れてます~!」って。
そういえばオーストラリアの酒場でも
落としたことがある。
- 伊藤
- (笑)
- Noriko.I
- 酒場を出たらちょっと暗くて怖いところで、
ロン毛のちょっと怪しい人が追いかけてくるから、
一所懸命逃げたんですよ。
そしたら「落としてるよ~!」。
今は落とすのが怖いから、鈴を付けて、
名札に住所を書いてます。
- 伊藤
- あははは! 面白いです。
お話、ほんとうに楽しかったです!
- Noriko.I
- こんどは、ぜひ、日本でお話しさせて下さいね。
- 伊藤
- はい。わたしもロンドンに行きたいです。
ありがとうございました。
- Noriko.I
- ありがとうございました!
芝生は人生そのものです。
- 伊藤
- 芝生の手入れを始められたのは
いつだったんですか?
ロックダウンになってから?
- Noriko.I
- この家に引っ越しをしたのが一昨年の7月で、
その年はまだゴチャゴチャしていて、
庭いじりができていませんでした。
わたしはそのとき芝生のことなんて
何にも知らなかったから、
きれいに生えてるわ、と思っていたんですけれど、
今、その頃の写真を見ると、
「うわ、何これ!」みたいな芝生でした。
ちなみに、英国には、
ローンマスター(lawn master)といって、
芝生のプロが本当にいっぱいいます。
プロ中のプロですよ(笑)。

▲引っ越してきたばかりの荒れた芝生。
- 伊藤
- へー。庭師じゃなくてローンマスター。
- Noriko.I
- ガーデナー(庭師)の人もいますし、
庭師で芝生の世話もする人もいますが、
専任のローンマスターは、独自に配合した
種のミックスを出したりとか、
土を掘る道具を開発していたりとか。
- 伊藤
- 面白い!
- Noriko.I
- 草の色が青っぽいのがいいのか、
緑っぽいのがいいのかで、
配合する肥料のpHを考えたり。
わたしはそこまでいってないですけど。
- 伊藤
- 英国だったら、道具にも素敵なものがありそうですね。
- Noriko.I
- ガーデンセンターが素敵な場所なんです。
「ピーターシャム・ナーサリーズ」
(Petersham Nurseries)が有名ですけれど、
ローカルにあるようなところでも素敵ですよ。
カフェを併設していて、長居ができます。
英国人はガーデニングにかける情熱が尋常じゃないですよ。
お金もかけています。
去年、気候が良くなってきた6月とか7月、
みんな一斉に庭に出て、庭いじりを始めたんです。
もう英国って冬があまりにも惨めだし、
ロックダウンのストレスもあって、
特例でいちばんにオープンしたのが
ガーデンセンターだったんですよ。
食料品以外では最初でした。衣料品もダメだったのに。
それで行列までできて。
- 伊藤
- うちの母も、春は、ずっと庭に出ています。
わたしはそれを受け継がなかったので
何でも枯らすんですけど。
- Noriko.I
- 芝生って、自分がちょっと世話をするだけで
見違えるようにきれいになって、
どんどん元気になって、
ぐんぐん生えてきたりするのを一度体験すると、
楽しくなっちゃうんですよ。
本当にね、芝生って人生の縮図じゃないの?!
って思います。
- 伊藤
- 名言でした。「悪い土には悪い草が生える」。
そういう姿勢って、COGの服づくり、
仕事への姿勢にも通じている気がします。
- Noriko.I
- そうかもしれないですね。
わたしの服づくり、この仕事へのポリシーとしては、
「ラクをしていいラクならば、堂々とラクをする」
ということです。
- 伊藤
- おぉ。
- Noriko.I
- 深く掘るところは深く掘るんですよ。
でも効率化できるところは、どんどん効率化します。
ワンサイズの話もそうですし、
会社の人員の話もそうです。
日本のメンタリティって、
苦労して生まれたものじゃないと
あまり認めない、みたいなところがあるじゃないですか。
- 伊藤
- そうなんですよね。
- Noriko.I
- うちは、全員リモートで働いてるので、
2、3ヶ月どこか別の場所に行っていても、
仕事が滞ってなかったらいいんです。
かくいうわたしも、仕事をしながら
2ヶ月間スペインに滞在したことがあります。
結果がちゃんとしていればいい。
信頼と結果ですよね。
それに、誰がどういうタイミングでどう働くかについて、
社長のわたしが興味がないんです(笑)。
- 伊藤
- わたしもフリーで仕事をしているので、
そういうところがあります。
ダラダラするときはするけど、
そのままだったら信頼は得られないわけだし、
やるところはきっちりやって。
- Noriko.I
- わたしの仕事は、パソコンとネットの環境があれば
どこでもできる仕事ですから、オフィスは必要がない。
日本からの依頼でアパレルのデザインをしていた時も、
家が遠かったのもあり、
通勤時間で倍のメールが書ける、と思って。
でも日本のやりかたは、
「いやいや、やはり会社に来てもらわないと」。
どうやら会社に来ていないと、
仕事をしてないんじゃないかって思われている。
さらに「誰か遅刻していないかチェックしろ」
みたいなことまで言われ、子供じゃないのに! って。
これも芝生といっしょ。
きちんと肥料や水を与えられていないので、
ダメになっていくんですよ。
- 伊藤
- おお(笑)。
- Noriko.I
- 表面は皆ニコニコ働いているように見えて、
心の中に黒いコケが生えてる(笑)。
- 伊藤
- 嫌ですね。風とおしよく、
楽しく仕事をしたいですよね。
- Noriko.I
- そうなんです。
責任を持って、期日までに、
ちゃんとしたものができれば、
そのプロセスなんて
誰かが管理する必要はない。
- 伊藤
- はい、英国にいて水が合うのは、
そういう考え方が基本にあるからでしょうね。
- Noriko.I
- はい。サボりたい人はサボればいいと思うんですよ。
そして、結果が出なかったら、さよなら。
それでいいです。
「サボるんじゃないか」って考えること自体無駄。
サボるような人は率先してサボってもらって、
浮き彫りにすればいいじゃないですか(笑)。
- 伊藤
- そうですよね。好きな考え方です!
でも本当にそうですよ、
全部自分に返って来るんです。
それに、サボりたいような仕事はしたくないですよ。
好きなことをやりたいし。
- Noriko.I
- あと、その人なりのパターンがありますよね。
たとえばわたしは、本当にギリギリまで
エンジンがかからないタイプ。
学生時代から、テストの前は
夜中の2時ぐらいになって、
「もうダメだ!」となるまでできなかった。
でも、そこからの集中力が半端ないんです。
- 伊藤
- うんうん。自分のペースがありますね。
- Noriko.I
- わたし、ふだんは、
ほとんど洋服づくりのことを考えずに
生きているはずなんですが、
家にいると鏡がいろんなところにあるので、
自分のすがたがシルエット的に嫌だと、
庭いじりひとつ、集中できないんですよ。
だから毎日着て、身体的にはもちろん、
視覚的にもストレスにならない服を、
ということを考えます。
時間的に型にはめられないこと、
視覚的ストレスがないこと、それができれば、
本当にハッピーというか。
- 伊藤
- やっぱり英国にいらっしゃると、
視覚的ストレスは少ないですか?
- Noriko.I
- わたしは、もともと英国がすごく好きで、
という理由で来たわけではありませんが、
住んでいるうちに、どんどん好きになりました。
それは視覚的な暴力が少ないことが大きいですね。
日々感じちゃうんです、
公園に行っても、もう本当に美しい、と。
日本では看板や電線が目に入ってくることが、
わたしはストレスだったんだなってわかりました。
どんなに素敵な飲食店でも、
玄関脇に平気でおしぼりの箱が積んであったりとか。
- 伊藤
- わたしは東京に住んでいますが、
ある年、雪が降ったとき、
「なんてきれいなんだろう」と。
あ、そうか、いろんな色の看板やら、
ちぐはぐな家並みが、
じつは視覚的にストレスになってたんだ、と気づきました。
- Noriko.I
- それってすごくおっきいと思います。
日本で公園に行くと、ベンチはブルーのプラスチックで、
アイスクリームの旗が立っているとか、
わたしにとっては視覚の暴力に思えるんです。
お花見も、せっかくきれいなお花なのに、
どうしてあんなブルーのシートを敷くの? とか。
英国にもベンチや旗はあるんですよ。
だけど、暴力にならない色、デザインでつくっている。
ピクニックのシートだって、ダークグリーンだったりする。
人工的な色彩は持ち込まないですね。
日本のプラスチック製品って、青いものがあるけれど、
せめてダークグリーンにしたらいいのに、と思う。
それだけで随分変わると思うんです。
- 伊藤
- 同じことを思いました。
ワン・サイズ・フィッツ・オール。
- 伊藤
- COGは、昨シーズンのものも、
かわらず嬉しく着られる服ですよね。
- Noriko.I
- そう、人はそんなに好みが変わらないです。
本当に一番最初につくった
「MASSIVE SWEAT(マッシブスウェット)」
という服があるんですが(*)、
毎シーズン、生地を変えて登場します。
実際、人気があるんですよ。*前後身頃の大きさが極端に違って、
後ろ身頃に生まれる大胆なボリュームが
ユニークなシルエットをうむ、COG人気のウエア。
- 伊藤
- 1回着て、「あ、いいわ」って思って、
「素材違い、色違いで買おうかな」
っていう方も、きっと多いでしょうね。
- Noriko.I
- はい。1つの形を何度も買われる方もいらっしゃいます。
「この形、わたしにぴったり」
と思っていただけたら、すごく嬉しいです。
- 伊藤
- わたしも最初、昨年のステイホーム中に、
はじめてCOGの服を
ネットショッピングで買ったんですが、
ワンサイズということにビックリしつつ、
肩がセットアップじゃないから、
ストーンって着れば大丈夫、わたしも着られる!
という安心感がありました。
ブランドサイトでは、
外国のモデルの方が着てるかっこいい写真があるんですが、
それはもう全部見ないことにして(笑)。
- Noriko.I
- 写真に写ってるモデル、180センチなんですけど、
パンツもドレスも何もかも、
全部同じサイズなんですよ。
- 伊藤
- ですよね。なぜこんなに体型が違うのに、
みんなに似合うんでしょう。
- Noriko.I
- わたしが思うに、女性って、
見せたいポイントがあるんです。
ここを強調すると痩せて見えたりとか、
ここを強調すると華奢に見えるぞっていうポイント。
そこさえきちんとつくっておくと、
あとはどんなに大きくても大丈夫なんですよ。
- 伊藤
- 衿ぐりの開き具合とか、絶妙なんです。
- Noriko.I
- COGの服って、ノースリーブでも
ちょっとVのようになっていて、
横から見ると、腕が実際よりも細く見えるし、
後ろ身頃がすごく大きくなっているので、
後ろに影ができ、シルエットが細く見えます。
- 伊藤
- そうなんです! わたしの買った服もそうでした。
フレンチスリーブですが、腕が出てもほっそり見える。
- Noriko.I
- ありがとうございます。
わたし、パターンは学校で習ったんですけど、
プロのパタンナーではないので、
もう、盆栽をやる感覚なんです。
いきなり自分でジャージ素材で
トワル(仮縫い)をつくっていくんです。
つくりながら、あ、もうちょっとここを大きくしたいとか、
小さくしたいという感じでサンプルをつくり、
自分で着てみて、
さらに自分が絶対に見えたくないところを調整します。
- 伊藤
- 立体裁断なんですね。
- Noriko.I
- 立体裁断っていうか‥‥、
「盆栽裁断」みたいな自己流です(笑)。
ちょっと嫌なところはつまんじゃえって。
あと、たとえばプレーンなTシャツでも、
横から見たときに胸がちょっと強調されて嫌だなとか、
腕の太さが強調されちゃうなっていうとき、
袖の後ろをピュってピンで留めると、
背中に角度が出て、下にスッて入るラインのおかげで、
スッキリ見える。
それをそのままタックにしちゃおうみたいな感じです。
- 伊藤
- へえ!!
- Noriko.I
- プロのパタンナーさんが見たら、
なぜここにタックが?! と思われるはずです。
- 伊藤
- 面白いです。
- Noriko.I
- 伊藤さんが今お召しになっているそのTシャツは
前身頃が正方形、後ろ身頃も正方形、
脇に正三角形が入ってるだけなんですよ。
- 伊藤
- すごいですよね。ビックリしました。
- Noriko.I
- トレンドが何かっていうことではなく、
切ったり貼ったりしてるときに、
真円からつくったらどんな感じかなとか、
正方形でつくったらどんな感じかなっていうので
服づくりをしているんです。
対談で着てくださった青いドレスは、
本当の半円が2枚でできているんですよ。
- 伊藤
- 子供のとき、人形の服をつくったのを思い出しました。
長方形の布をパタンと折って、頭の部分を抜いて、
ウエストをキュッとさせる、卑弥呼みたいな服を(笑)。
- Noriko.I
- それに近い感覚です!
プロのパタンナーさんのように
「パターンはこうあるべき」と考えることをせず、
ある意味、無茶なやり方をしています。
デザイン画が先にないんですよ。
漠然とTシャツつくろうとか、
スウェットシャツをつくろうとかいうのはあるんですけど、
まずは、基本的なのをつくってみて、
ここをこうしたい、ああしたいと、
切って足して、みたいな感じで。
- 伊藤
- ちょうどいい加減でお尻が隠れる、
あのサイズ感も?
- Noriko.I
- 全部自分で着て決めています。
見せたくないところを見せない(笑)。
- 伊藤
- そういうことだったんですね。
全体のボリュームが
たっぷりあるように見えるんですけれど、
着ると、細く見せたいところをちゃんと押さえている。
去年の春夏の展示会に伺ったとき、
すごくたくさんありますねって言ったら、
お家にいる期間が長かったからだと聞きました。
- Noriko.I
- そうなんです。いっぱいつくっちゃった(笑)。
英国の家にいると、
雑音が入らないからやりやすいですよ。
- 伊藤
- そのとき太田さんが仰ってたんですけど、
普段からお家にいて、
1人でお仕事することが多いって。
- Noriko.I
- そうなんです。だからロックダウンも
何の影響も感じていなかったです。
食料品は買いに行けます。
- 伊藤
- でも、聞いたところによると、
旅もお好きだと。
- Noriko.I
- 旅、好きなんですけれど、
もう最近は庭仕事に没頭です(笑)。
- 伊藤
- 今は旅に出られなくても、
そんなに不自由を感じることはなく?
- Noriko.I
- 全然ないです。
多分、庭仕事が人生で初めてなので、
やっていて楽しいんだと思うんです。
狭い分野を深堀りするのが好きなんですね。
今はもう芝生に命を懸けてます(笑)。
- 伊藤
- どんなお庭なんだろう!

▲こんなお庭です。
- Noriko.I
- 芝生って本当に、手入れをすれば
手入れをしただけの成果が見られるんですよ。
- 伊藤
- お肌みたい。
- Noriko.I
- そう、芝生の手入れをしていると、
人生を悟っちゃうぐらい(笑)。
- 伊藤
- どういう手入れをするんですか。
- Noriko.I
- 芝生もずっと同じところに植えておくと、
土が固くなったり、日が当たらないと
コケが生えちゃったりするので、
太陽の強さによって長さを調節するんです。
だから、週に1回ぐらい刈るんですよ。
- 伊藤
- 普通に芝刈り機で?
- Noriko.I
- そうです、芝刈り機です。
でも機械の設定があって、
真夏は短くし過ぎちゃうと焼けちゃうので、
ちょっと長めに設定しようとか、
今がいい状態でも、あえて、あるときに
土を掘り起こすための機械で
傷をつけないといけない。
- 伊藤
- えー!
- Noriko.I
- 傷つけることで、コケもとれる。
でも本当にきれいだったところにそういうことをするのが、
最初すっごく嫌だったんですけど、
新しい種を蒔いて、毎日お水をあげて、
2週間もすると、見違えるぐらい、
ぎっしりと生えてきて。
それって、本当に世の中と一緒だなと思っちゃって。
いくら花盛りの人生でも、
新しい種を蒔いていかないと、
ほっとくとダメになっちゃう。
- 伊藤
- なるほど‥‥。
- Noriko.I
- 土が固かったりすると雑草が生えるんですね。
最初のうちは意識していなかったんですが、
最近、土の手入れをするようになったら、
一見芝生のような雑草があることを知って。
そういうのが集中していくエリアがあるなって思うと、
間違いなくそこは土がカチカチ。
悪い土には悪い草が集まってくるの(笑)。
それって人生じゃないですか。
- 伊藤
- まさしく、人生の教訓。
- Noriko.I
- 会社もそうですよ。
ちゃんと土壌をきれいにしておくと、
自然に皆が元気になっていく。
庭いじりは本当にね、悟りです。
COGをつくったときのこと。
- 伊藤
- 当時、デザインされていたのは、
現在のCOGとはずいぶん違うものなんですか。
- Noriko.I
- いろんなデザインをしましたが、
好きだったのは、いまのCOGと同じような、
大きめで、ワンサイズでいろんな体型のかたが
着られるタイプの服でした。
生産の女性は小柄で細くて華奢で、
わたしより身体のサイズが小さい。
その彼女が着てもすごくかわいいけれど、
わたしが着ても「ちょうどいい」と思える服の
デザインをしていたんです。
ところが、新任のディレクターの方から、
「もうちょっとOL路線がいい」という意見が出て。
「そういうのはちょっとOLには」とか
「もうここをあと10センチ短くして、
そのほうが一般の人も着やすいから」
みたいな意見をいただくようになって、
「うーん?」と。
最初は、単なる愚痴でした(笑)。
- 伊藤
- (笑)。
- Noriko.I
- そんななか、いま東京事務所にいる太田が、
夏休みの2週間、遊びに来ていたときのことです。
暑いなか、お気に入りのパブに行き、
屋外の席でジントニックを飲みつつ、
わたしはそんな愚痴を言っていたんですよ。
「もう、いっそ、自腹でサンプルをつくって、
ブランドを立ち上げちゃおうか?
売れなかったらもうお終い、それでもいいから、
やりたいことをやろっかなぁ?」って。
そうしたら太田も「やる!」と言い出し(笑)。

▲太田さんと話をしたパブ。
- 太田
- わたしはフリーランスで、
アパレルの会社とのデザインやディレクションの契約が
ちょうど2つ終わったばかりで、
次は何をやろうかなって思っていたんですよ。
それでロンドンに遊びに行ったとき、
そういうことやろうと思ってるんだよねと言われ、
「あ、ちょうど空いてます!」
みたいな感じで立候補しました。
それからですね、話が、トントンと。
- Noriko.I
- それが、3年前の夏でしたね。
- 伊藤
- すごい。すごいですね。
- Noriko.I
- そのとき、わたし、日本のアパレルに依頼された
英国ブランドのデザインの仕事を、
十二分と言えるくらいしていたんですが、
それに大きなストレスを感じていたんです。
洋服もバッグも大量のデザインをしていたのだけれど、
契約でわたしがデザインしていることは口外できないし、
「英国で社員の管理もしてくれなきゃ困る」と、
日本の仕事の仕方を英国でしなくてはいけなくなった。
デザインやディレクションのために入ったのに、
そんなの分からないし、やりたくないし、
しかも、すごく日本的なやり方を通そうとする。
英国では理不尽に思うくらいのことだったんですよ。
それでものすごいストレスが溜まってたんですね。
- 伊藤
- それはつらいですね‥‥。
- Noriko.I
- そんななか、COGの最初のコレクションを、
準備しはじめたんです。
- 伊藤
- 最初に発表したのは何型くらいだったんですか。
- Noriko.I
- 20型くらいでしたね。
- 伊藤
- すごいですね。それをつくって、
ダメだったら撤退しようと?
- Noriko.I
- はい。できあがったサンプルを
分けっこしてお終いね、みたいな。
- 伊藤
- その最初のコレクションは、
ファッション関係の方とか、
いろんな方を招いて発表されたんですか。
- Noriko.I
- ええ。最初の展示会は、
馬喰横山の昭和っぽいビルを借りてお披露目をしました。
太田が前職でいろんなネットワークがあったので、
編集の方だったり、スタイリストの方だったり、
ショップのバイヤーの方がたをお呼びしたんです。

▲最初の展示会のようす。
- 伊藤
- みなさん、どんな感想を?
- Noriko.I
- 最初、皆さん、衝撃を受けられていました。
サイズが大きくて、
しかもワンサイズしかないから。
- 伊藤
- でも、どんな体型の人も似合うデザインですから。
- Noriko.I
- そう、痩せてる人が着ても、
ふっくらした人が着ても、さまになる。
- 伊藤
- わたしは身長が156センチで、
COGのワンピースを大きめに着ているんですが、
「weeksdays」のモデルで168センチの子が着たら、
膝すれすれになるのに、子供っぽくないんですよ。
そういう服ですよね。
- Noriko.I
- わたしも156センチなんですよ!
- 太田
- わたしも156です。
- 伊藤
- あら!(笑)
- Noriko.I
- コンセプトとしては、とにかくもうワンサイズで、
とにかくジャージ素材しかやらないと決めていました。
- 伊藤
- その潔さはどこから来たんですか。
- Noriko.I
- この潔さは、‥‥ラクだから(笑)!
- 伊藤
- 着ていてラクだから?
- Noriko.I
- 着ていてもラクですし、選ぶのもラクでしょう。
サイズがS、M、Lってあると、
どれが正解か分からなくなりませんか。
- 伊藤
- なります!
- Noriko.I
- ブランドによって違いますよね。
わたしはいっつもSを着るから、とSを選んでも、
なんだかちょっとちっちゃい、ということもある。
- 伊藤
- うん、うん。
- Noriko.I
- だけど、ワンサイズしかないと、ラクでしょう?
- 伊藤
- たしかにそうですね。
- Noriko.I
- 皆さん、サイズの呪縛に捉われているから、
COGの場合、ワンサイズしかないっていうと、
「ちょっとおっきいけど、
こうやって着ればかわいい」とか、
「あ、わたしでも着れた」とか、そういう感じで、
皆さん、よろこんでくださるんです。
- 伊藤
- よくわかります。
- Noriko.I
- わたしは日本でサンプルのフィッティングをしている
生産担当の華奢な女性と比べて、
体重が1.5倍ぐらいあるんですけれど、
同じサイズを着ています。
COGの服は自分でも「絶妙な大きさ」と思っていますし、
彼女は彼女で「わたしにも絶妙な大きさ」と。
どんな体型でも迷う必要がないから、
選ぶ人として気持ちがラクなんです。
- 伊藤
- そこ、すごくおっきいポイントですね。
素材については?
- Noriko.I
- すべてジャージー素材にしているのは、
着てラクということのほかに、
つくり手としての理由があります。
それは欲張っていろんな布に手を出すと、
逆に自分たちが大変になっちゃって、
ひとつのものに集中できなくなるということです。
- 伊藤
- 消費者からすると、
いろいろなブランドの服を選びたいので、
「たっぷりめでジャージー素材といえばCOG」と、
すっきりチョイスできるのが魅力ですよ。
- Noriko.I
- あとは、ブランド自体の世界観を出して、
コレクションをつくりたいという欲求がないんです。
話題性を考えて、春夏と秋冬、
新作のコレクションを発表していくのは、
経験上、とてもたいへんなことです。
それを考え出すと、
実際自分が着ないようなものとかもつくらなければ、
成り立たなくなる。
それよりもCOGは、絶対自分が着るもの、
でも他とは同じじゃないものをつくろうと思います。
セレクトショップに置かれることを想像すると、
ワンコーナー、COGのラインナップがバーン!
というイメージではなく、
わたしも好きなブランドがあるなかに
COGが自然に並んでいて、
たとえばマルジェラを買う人にも
「あ、これ、家で着るのにいいわ」と
受け入れてもらえる服でありたい、と。
そういう人たちにとってのベーシックを、
という気持ちですね。
- 伊藤
- そうですよね。人って、そんなに好みは変わらない。
COGTHEBIGSMOKEの服
英国に住むことになったのは。
- 伊藤
- はじめまして、伊藤です。
- Noriko.I
- はじめまして、
よろしくお願いいたします。
- 伊藤
- いま、いらっしゃるのは、
ロンドンのどの辺りなんですか。
- Noriko.I
- 世界標準時で知られるグリニッジが
ロンドンのイースト側にあるんですが、
そこから真南に車で15分ぐらい
下がったところなんです。
経度0度0分0秒、みたいなところですよ。

▲近所の公園。

▲近所のパブ。

▲近所のソーセージやさん。
- 伊藤
- そもそもなぜロンドンに?
もともとは東京にいらしたんですか。
- Noriko.I
- そうなんです。
もともと、わたしはドレステリアの
最初からのメンバーで、
1999年頃から、
長くバイヤーをやっていたんです。
- 伊藤
- ドレステリアの、その時代!
すごくよく着ていましたよ。
- Noriko.I
- ありがとうございます。
まさこさんが着てくださっているのを知って、
うれしく思っていました。
今から6、7年ぐらい前まで
その仕事をしていたんですけれど、
さかのぼると、バイヤーになる前は、
ブランドのデザイナーだったんです。
けれど、自分で全部100パーセント、世界をつくると、
「ちょっとにせもの」をつくらなきゃいけなくなる。
- 伊藤
- 「ちょっと‥‥にせもの」?
- Noriko.I
- たとえばジーンズとTシャツを、
自分のコレクションに入れるために、
オリジナルをつくることになりますよね。
ところが、ジーンズにもTシャツも、
すでに自分が「いい」と思っている「ほんもの」が、
世の中にはあるわけです。
Tシャツだったら、アメリカの
コットンのTシャツがいいとか、
ジーンズだったらLEVI’Sがいいね、ということですね。
なのに、自分の世界を表現するために、
それと似たようなものをつくるのは
「にせもの」ということになるんです。
それが嫌だな、っていうふうに思えてきて。
- 伊藤
- なるほど。
- Noriko.I
- だったら、自分がいいと思うもの、
絶対に着たいベーシックなものを集めたい、
そう思って、バイヤーに転身したんですよ。
- 伊藤
- つまり、本当にお好きなものは、
すっごくスタンダードなものなんですね。
- Noriko.I
- そう。変わらないものですね。
結局元を正せば、自分でデザインをして
つくるのも好きだけれど、
ものを集めて世界観をつくるのが好きなんですよ。
- 伊藤
- バイヤーというお仕事が、
すごく向いていらした。
- Noriko.I
- そうですね、すごく楽しくて。
でもデザイナー経験もあったので、
バイヤーに徹するというよりは、
足りないものがあれば自分でつくろう、と。
それができたドレステリアでは、
自由に楽しくやらせていただきました。
- 伊藤
- ドレステリア時代にご自身でデザインされたものは
どんなものがあったんですか。
- Noriko.I
- 下着っぽいものだったり、
プリントもの、ソックス、そういうものでした。
前任のデザイナーが辞めた後は、
オリジナルレディースウェアの
ディレクターも兼任していたので
全てのデザインチェックをしていましたが、
私自身でデザインした物も多々あって、
リバティプリントのシリーズや
Petit Marierというウエディングドレスも
毎シーズンデザインしていました
- 伊藤
- それが、ロンドンに住むことになったのには、
なにかきっかけがあったんですか。

▲ロンドンの街のあちこち。
- Noriko.I
- その仕事をしているときに、
プライベートでの出会いがありました。
相手がオーストラリア人だったんですね。
けれども仕事を続けながらオーストラリアに住む、
と考えると、よくわからなくなってしまった。
季節も逆だし、ファッションの潮流も全く違うし、
自分にできることがあるとは思えなかったんです。
オーストラリアに移住するというのは、
環境としては楽しいかもしれないけれど、
仕事は終わりかな、みたいな気持ちになって。
- 伊藤
- ファッションに関して、オーストラリアの人って、
機能重視みたいなところがあるようですね。
オーストラリアに行った友人からききました。
- Noriko.I
- はい。それでオーストラリアに何度か行き、
全てを失ったような気持ちになったんです(笑)。
自分が何を着たらいいのかもわからないし、
季節がまるで逆なので、
バイヤー、つくり手としても混乱してしまって。
- 伊藤
- 日本にいて、わかっていたと思っていた感覚が、
まるで通用しないというか‥‥。
- Noriko.I
- そうなんです。
「わたしのこの格好、いけてるの? いけてないの?
それすらも分からない!」みたいな。
ショックでしたよ。
あまりにも環境が違うので、
自分がいいと思って着てる服すらも
自信がなくなってくるんです。
- 伊藤
- そんなこと、あるんですね‥‥。
どれぐらいいらっしゃったんですか?
オーストラリアに。
- Noriko.I
- そのときは、1ヶ月行ったり、3ヶ月行ったりで、
完全に移住すると決めてはいなかったんです。
それと並行して、仕事の環境も変わりつつありました。
ドレステリアの仕事は、
もうちょっと自由に働きたいなと思って、
業務委託契約に変えたんです。
そうしたら、ずっと仕事をさせていただいてた
アパレルの輸入業者のかたから、
とある英国ブランドの、
レディース部門のデザインを依頼されました。
- 伊藤
- それは日本人の方に向けた?
- Noriko.I
- いえ、世界で販売するもの、すべてなんです。
- 伊藤
- え! 世界の!
- Noriko.I
- はい。それをドレステリアと並行して
担当することになりました。
そうしたら、そのブランドの旗艦店が
ロンドンもできるというので、
チェックしに行ってきて、という仕事が入り、
さらに「英国を拠点に仕事をしないか」
というお話をいただいたんです。
それをオーストラリア人のパートナーに伝えたら、
「え! 英国だったら、僕も住めるよ」
みたいな感じになって。
- 伊藤
- えっ、えっ?!
- Noriko.I
- 疑問ですよね。わたしも「え、何で?」と言ったら、
オーストラリアと英国はコモンウェルス
(Commonwealth of Nations)で同じグループ。
しかも彼のお祖父さんが英国生まれの英国人だから、
彼も英国のパスポートが郵送ですぐに取れる。
ちょうどわたしが
オーストラリアに行くのをためらっている、
という話をしていたところだったので、
2人で英国に行くことにしたんですよ。
- 伊藤
- 何ですか、その身のこなしの軽さは!
- Noriko.I
- (笑)わたし、何も考えないんです。
一時は、もう仕事もいいや、とまで思って。
その英国ブランドの仕事は続けつつ、
ドレステリアからは勇退させてもらって、
自由な時間ができたら
遊んでいてもいいんじゃない? と。
- 伊藤
- わあ(笑)。

▲ロンドンの市場の青果店で。
- Noriko.I
- (笑)それで、もう辞めるつもりで、
ドレステリアのディレクターに、
斯々然々(かくかくしかじか)で
英国に行くんですけど、っていう話をしたら、
「え、英国だったら、ヨーロッパ各地が近いから、
バイヤーとして便利なんじゃない?
ぜひ向こうに住んでバイヤーを続けてください」
と言われてしまいました。
それで、英国に行っても、
5、6年間、バイヤーも兼任していたんです。
- 伊藤
- 面白いです(笑)! すごい!
- Noriko.I
- とはいっても、バイヤーというのは、
展示会のある季節がとても忙しくて、
ほかはわりとゆったりですから、
英国でモダンブリティッシュのアパレルからの
お誘いも受け、
その仕事もやるようになりました。
- 伊藤
- ずいぶん忙しい時期があったんですね。
こうしたい、という気持ちと、
いたい場所と、したい仕事が、
いい感じに流れでまとまった、
という感じに思えます。
- Noriko.I
- 何ひとつ計画せず、
「時の流れに身をまかせ」ですよ(笑)。
さらに、日本のアパレルからも
トラディショナル系のブランドの
デザインを依頼され、それも担当することになりました。
ただわたしは英国に住んでいるので、
デザインをした服のサンプルが上がっても、
フィッティングの度に帰るわけにいかない。
そこで日本の生産担当の女性に着てもらって、
オンラインでチェックをする、ということが続きました。
スカートの裾を。
子どもの頃、好きだったのは、
母が縫ってくれた木綿の花柄ワンピース。
スカート部分が三段になっていた、
そのワンピースを着ると、
必ずくるくる回って、
スカートをふわーっとさせたものでした。
「私も、くるくるしてた!」
友人たちも、同じ思い出があるみたい。
スカートがふわりと広がるのをうれしがるのは、
女の子のDNAに組み込まれているのかも?
そんなことを思い出したのは、
去年このワンピースに出会ったから。
さすがに、くるくる回ってはしゃぎはしなくなりましたが、
歩くたびに布が揺れる感じがうれしくて。
しかも、ちゃーんと大人に似合う、
抑えたさじ加減がいいんです。
今週のweeksdaysは、
COGTHEBIGSMOKE(コグ ザ ビッグスモーク)の
ROSIE DRESSと
WIDE SWEAT SLEEVELESS。
weeksdaysでは初登場となるブランド。
デザイナーのNoriko.Iさんとの対談もどうぞおたのしみに。
ケープとコート、 たとえばこんなコーディネート。 [3]いつものスタイルに、 カシミヤコート。 伊藤まさこ
ナチュラル/ブラックのコートの、
黒い方を表に着てみました。
ベーシックな色同士の組み合わせは、
持っているととても重宝。
おととしパリを旅した時は、
気分に合わせて色を変えて、
1週間着まわしていました。
リバーシブルってすごい。
また、ノーカラーなので、
タートルネックを下に着ても襟元がすっきり。
スカーフを巻いたり、
ネックレスをしたりと
襟元のおしゃれもたのしめるところが、
このコートのよいところです。
今日はコートに合わせて
黒を中心にコーディネートしましたが、
パンツは思い切ってピンクに。
こんな風に、ちょっと派手めな色をさして、
着こなしにメリハリをつけるのが好きです。
Vネックのニットにパンツ、スニーカーは
私のいつものスタイル
(おもに撮影などの仕事の時の)ですが、
そんな時も、このコートの出番。
さっと羽織るだけで、
大人のカジュアルスタイルができあがり。
どんなスタイルも受け止めてくれる、
上質なカシミヤ素材。
袖を通すたびにすごいなぁと思っています。
脇にスリットが入っているので、
思い切り歩いても足さばきが楽。
ボタンは閉めずに、裏側の色を見せて、
元気よく着こなすのが気分です。
ケープとコート、 たとえばこんなコーディネート。 [2]洋服にケープ。 伊藤まさこ
ネイビー部分を表に、
パンツもバッグも同系色でまとめました。
中に着たのは、
朱色のプルオーバー。
動くたびに、中の色が見えて、
それがなかなか新鮮なんです。
袖まわりがかなりゆったりとした、
こういったタイプのプルオーバーや、
ドルマンスリーブのモコモコしたニットなど、
上に羽織るものに悩まされることが多いけれど、
このケープなら袖まわりがもたもたすることはありません。
ああ、これで冬の悩みがひとつ解決!
去年、ケープができあがった時、
うれしさがこみ上げたものでした。
それともうひとついいなと思っているのは、
ケープの中でバッグが斜めがけできるところ。
これなら、両手に何も持つことなく、街を歩ける!
見た目にすっきりで言うことなしです。
ケープとコート、 たとえばこんなコーディネート。 [1]着物にケープ。 伊藤まさこ
着物を着る時のコート、
どんなものを合わせていますか?
私、じつはなかなか気に入ったものにめぐりあえず、
もう何年も、
大判のカシミヤコートを上から羽織って過ごしていました。
去年、ケープを作った時に、
はっ! もしかしたら着物と相性よいかも?
‥‥とひらめき、
合わせてみたら大正解。
着物は着慣れておらず、
緊張のため肩が凝りがちだったのですが、
ケープの軽さに大変助けられて、
着ている間、ずっと快適!
今日は、襟の部分を少し折り返して、
反対の色をちらりと見せてみました。
こうすると、帯の前側も見えて、いいかんじ。
フックをすべて閉じると、
また違う雰囲気になるので、
いろいろ試してみてくださいね。
後ろ姿はこんなかんじ。
帯の部分も無理なくすっぽり覆ってくれます。
自分で着る時は帯の結び方が
かなり心もとないのですが、
このケープがうまく隠してくれる。
着物のお出かけも、これならこわくない!と
勇気をもらった気分です。
カシミヤのケープとコート
秋冬のおしゃれ計画。
軽くてあたたかくて。
驚くほど肌触りのよい、
HARRISS GRACE(ハリス・グレース)のカシミヤ。
質のよさは一目瞭然で、
着ていると、多くの人に「すてきですね」と
褒められる。
私の自慢の服であるとともに、
秋冬のおしゃれに欠かせないアウターとなっています。
今週のweeksdaysは、
去年、おととしとご紹介してきた、
カシミヤコートとケープのオーダーのお知らせです。
気が早いと思う方もおられるとは思いますが、
(やっとサンダルが似合う季節ですものね)
「着たい!」そう思ってくださった、
すべての方にお届けしたい。
秋冬のおしゃれ計画、
ちょっと早めではありますが、
練ってみてはいかがでしょうか?
コンテンツは、
私のコートとケープのコーディネートを。
え! こんなものとも合うの?
と驚かれた着こなしもご紹介します。
どうぞおたのしみに。
再入荷のおしらせ
完売しておりましたアイテムの、再入荷のおしらせです。
5月13日(木)午前11時より、以下の商品について、
「weeksdays」にて追加販売をおこないます。
輪島キリモトのすぎ椀
「スタンダードなひら椀とともに愛用しているのが、
このすっとスマートな佇まいのすぎ椀です。
間口が小さいので、
山椒の葉をたっぷり入れた赤だしのお味噌汁や、
万能ネギだけの具が少なめの汁物、
またはれんこんのすり流し、
じゃがいものポタージュなど、
とろりとした汁物の時に登場。
汁物だけでなく、
おひたしや、あえものをはじめ、
アイスクリーム、ぜんざいなど、おやつの時間にも。
横から見た姿も美しく、繊細な印象。
スタンダードなお椀を持っている方にも、
新鮮に映る形ではないでしょうか。
使い方のコンテンツもどうぞ参考になさってくださいね。」
(伊藤まさこさん)
OSAJIのブレンドエッセンシャルオイル
「服を変えたり、
メイクを変えたりするように、
香りだって好みのものをいくつか持っていたい。
weeksdaysのオリジナルは、
“Bonjour”(ボンジュール)と
“Bonne nuit”(ボンヌ・ニュイ)のふたつの香り。
“Bonjour”は、その名の通り、
朝やお昼にぴったりな
クスノキ、セージ、シダーウッドバージニアンなど、
さわやかな香りを。
“Bonne nuit”は、眠る前のひとときを、
ちょっぴり贅沢な気分にさせてくれる
スイートオレンジ、ローズゼラニウム、
ダマスクローズ、ホホバオイルを配合。
もちろん気分で使い分けても。
(雨の昼下がりなどは“Bonne nuit”がぴったりでした!)
気持ちを切り替えたい時、
部屋の中をリフレッシュさせたい時。
お客様が来る前に‥‥
なんて時にオイルをたらり。
家にいる時間を充実させてくれる、
アイテムです。
ラベルの文字は
イラストレーターの山本祐布子さんにお願いしました。
シックで上品。
贈りものにしても喜ばれることまちがい無しです。
またアロマディフューザーがない、という方でも大丈夫。
(私も持っていません)
くわしくは茂田さんとの対談と、
私の使い方コンテンツを参考になさってくださいね。」
(伊藤まさこさん)
ヘルシンキ 森下圭子さん[2] 自分だけの場所、 島暮らしの夏。
登場するみなさま
(登場順)
ストックホルム‥‥明知直子さん
ロンドン‥‥イセキアヤコさん
ホーチミン‥‥田中博子さん
パリ‥‥鈴木ひろこさん
ハワイ‥‥工藤まやさん
ミラノ‥‥小林もりみさん
メルボルン‥‥田中博子さん
ニューヨーク‥‥仁平綾さん
ヘルシンキ‥‥森下圭子さん
森下圭子さんのプロフィール
もりした・けいこ
1969年生まれ。
ムーミンの研究がしたくて
1994年の秋にフィンランドへ
夏は島めぐり、秋は森でベリー摘みに始まって茸狩り、
冬は寒中水泳が好き。
現在、ヘルシンキ在住。
「取材や視察のコーディネートや通訳、
翻訳の仕事をしています」
訳書に『ぶた』『アキ・カウリスマキ』、
ミイのおはなし絵本シリーズ、
『ぼくって王さま』
『トーベ・ヤンソン 仕事、愛、ムーミン』などがある。
映画『かもめ食堂』の
アソシエート・プロデューサーとして
初めて映画の仕事を体験。
「ほぼ日」では2004年から2005年にかけて
『サンタの国、フィンランドから。』を、
2009年から2012年にかけて
『フィンランドのおじさんになる方法。』を連載。
2015年には作家・重松清さんのインタビュー、
『トーベ・ヤンソンの人生を、ぼくたちはもう一度生きる。』
にも登場している。
出典をはっきり覚えていないのですが、
メンタルヘルス・フィンランドが発信していたのかな、
あるとき「安全な場所を確保しよう」
という記事を見つけました。
忘れたくなくて手帳にメモしておいたんです。
自分の安全が脅かされることの絶対ない場所を、
頭の中に描けるようにしておこう。
心が落ち着く場所。
人がいてもいいけれど、
その人は絶対的にあなたの安全を確保できる、
つまりあなたが安心できる人であること。
風景は必ずしも静かである必要はなく、
あなたが落ち着けるのであれば、
岸壁に波が打ち付けられる様子でもいい。
自分が落ち着ける安全な場所を頭に描き
(その風景は実在してもしなくてもいい)、
少しずつ五感を働かせる。
音、匂い、光、風、など。
何かあったら、さっとこの世界に逃げよう。
日ごろからこんな場所があるだけで
救われることもあるそうです。
自分の感覚が働いていることを確認することは、
とても大切なのだろうと思います。
新規感染者数がゼロになる日もあって、
楽観的に暮らせた夏。
私は1年前に話したことを実行していて、
ムーミンの作者が
子どもの頃から夏を過ごした群島地域で
島暮らしをしていました。
子どもの頃のように駆け回り、
新しい友だちを作って遊んだり、
森の中に自分だけの場所を見つけ、
そこに名前を付けたりして。
挙句の果てに、森で遭遇した人に
鹿と間違われたことも2度ほどありました。
いつの間に鹿の呼吸を。
私はこの島暮らしの光景をベースに
自分の中に逃げ場を作っています。

▲夏の楽しかった時間、美しい光景、美味しかったもの、
おかしかった出来事を五感で思い出し、
自分の心の中の逃げ場にしています。
ここからの写真は、私がいつでも
すぐに思い出せるようにしている逃げ場をご紹介します。

▲鹿と間違えられた場所。

▲島ではこんな風に人と出会っては、
そのまま一緒に遊んだりしていました。

▲島の市場。外でもディスタンス。

▲よく立ち寄った農家のお宅の羊たち。

▲島のものを食べる毎日。

▲森で見つけると見過ごせず、
そのせいで連日連続のきのこ食。
きのこで一日5食とか。
ポルチーニの当たり年だったようで、
有難さを忘れる勢いでした。

▲こだわりの塩を持参したつもりが、
封を開けたらごま塩で、
私の料理はひたすらごま塩味の島暮らしでした。

▲おやつもきのこ。焼いただけ。

▲森で摘んだブルーベリー、
おじいさんにいただいた庭のさくらんぼで作ったジャム、
お茶に誘われて遊びにいったお宅で持たせてくれた
フレッシュチーズ、市場で買った手作りメレンゲ。
海と島々を眺めながら
一人でこんな贅沢なものを食べるひとときもありました。
ごま塩だけじゃない。きのこだけじゃない。

▲鹿が逃げていかない。
そして私は人間に鹿と間違われる。

▲本当に子どものときやってたようなことをして
遊んでいました。ちなみに、私たちが登っているのを
これを作った一家のマダムがちょうど目撃して、
大喜びで車から降りてきてくれました。

▲閃けば、岩の上でだって
真剣に話しだしたりもします。

▲夜23時頃の風景。白夜です。
ヘルシンキ 森下圭子さん[1] 「キートス・ヘイヘイ!」、 ディスタンス10メートル。
登場するみなさま
(登場順)
ストックホルム‥‥明知直子さん
ロンドン‥‥イセキアヤコさん
ホーチミン‥‥田中博子さん
パリ‥‥鈴木ひろこさん
ハワイ‥‥工藤まやさん
ミラノ‥‥小林もりみさん
メルボルン‥‥田中博子さん
ニューヨーク‥‥仁平綾さん
ヘルシンキ‥‥森下圭子さん
森下圭子さんのプロフィール
もりした・けいこ
1969年生まれ。
ムーミンの研究がしたくて
1994年の秋にフィンランドへ
夏は島めぐり、秋は森でベリー摘みに始まって茸狩り、
冬は寒中水泳が好き。
現在、ヘルシンキ在住。
「取材や視察のコーディネートや通訳、
翻訳の仕事をしています」
訳書に『ぶた』『アキ・カウリスマキ』、
ミイのおはなし絵本シリーズ、
『ぼくって王さま』
『トーベ・ヤンソン 仕事、愛、ムーミン』などがある。
映画『かもめ食堂』の
アソシエート・プロデューサーとして
初めて映画の仕事を体験。
「ほぼ日」では2004年から2005年にかけて
『サンタの国、フィンランドから。』を、
2009年から2012年にかけて
『フィンランドのおじさんになる方法。』を連載。
2015年には作家・重松清さんのインタビュー、
『トーベ・ヤンソンの人生を、ぼくたちはもう一度生きる。』
にも登場している。
どこからお話しましょうかと、
1年前の対談を読み返したりしています。
あれから1年。
フィンランドでも私の暮らす首都ヘルシンキは、
3月に入り、これまでで一番深刻な状況に
なってしまいました。
集中治療室が足りず別の地域に搬送という
報道もあったりして。
当然ですが、あちこちが閉鎖されたり、
行動を制限されたりの日々を過ごしています。

▲季節が巡って春がやってきました。海ももう凍っていません。
今も外を歩けば、1年前と同じように
窓辺にクマのぬいぐるみを見かけます。
でも近所のフランス人のパン屋さんが別れ際に
「キートス・ヘイヘイ!」と
フィンランド語で挨拶するようになっていて、
1年という時間の長さを実感します。
1年前の「オウヴォワール」というフランス語の挨拶も、
それはそれで異国情緒があって、
お客さんたちがつられて「オウヴォワール」と
少し恥ずかしそうに応える響きも好きでした。

▲冬はヘルシンキの海がこんな風に凍り、
海の上を散歩したり遊ぶことができました。
夏には新規感染者数がゼロだったこともあるフィンランド。
あの時はいよいよ収束かと期待していたのに、
秋が深まるにつれてどんどん感染者数が増えていき、
改めて自分に何ができるか、
私たちは試行錯誤する日々になった気がします。
手探りすぎて、卵の移動販売を待つ人の列が
ディスタンス前後10メートルになっていたときには
笑ってしまいましたが、
それくら真剣だったんですよね。
やがて5メートルくらいになり、
最近は3メートルくらいで大丈夫かしらって。
こんな感じで私たちはスーパーやスポーツジムで、
外を散歩しているときも、
相変わらず答えが分からない中で、
お互いの塩梅を探りながらやり過ごしている気がします。

▲暖冬と思っていたところへ急にやってきた極寒。
おかげで気嵐も見られました。
1年前の私は「想像力」を特に大事にしていて、
今もそれは変わらず大切にしていることですが、
それに加えて「対話的である」という姿勢を
意識するようになった気がします。
手探りでいい、正解が見つからなくてもいいから、
対話的であり続ければ、関係性が断たれなければ、
いずれは何か答えのようなものが見つかるかもしれないし、
そうこうしているうちに収束するのかもしれない。
対話的であり続けるということは、なんだろう、
希望というのは
苦しくなると見えにくくなることもあるけれど、
対話的であり続けるということは、
苦しいときにも意識しやすくて、
そして対話的であり続けるというのは、
私にとっては希望を持ち続けることに繋がるような、
そんなイメージです。

▲バーニー・サンダース、世界じゅうで流行りましたよね。
久しぶりに友人に会え、ついこんな遊びを。
ニューヨーク 仁平綾さん 見えない敵に怯え、家にこもり、 誰にも会わない日々のなかで。
登場するみなさま
(登場順)
ストックホルム‥‥明知直子さん
ロンドン‥‥イセキアヤコさん
ホーチミン‥‥田中博子さん
パリ‥‥鈴木ひろこさん
ハワイ‥‥工藤まやさん
ミラノ‥‥小林もりみさん
メルボルン‥‥田中博子さん
ニューヨーク‥‥仁平綾さん
ヘルシンキ‥‥森下圭子さん
仁平綾さんのプロフィール
にへい・あや
1976年生まれ、編集者・ライター。
2012年にニューヨーク・ブルックリンで居を構える。
9年を過ごしたのち、2021年に帰国。
得意ジャンルは、食、猫、クラフト。
雑誌やウェブサイト等への執筆のほか、
著書に、ブルックリンのおすすめスポットを紹介する
私的ガイド本『BEST OF BROOKLYN』vol.01~03、
『ニューヨークの看板ネコ』『紙もの図鑑AtoZ』
(いずれもエクスナレッジ)、
『ニューヨークおいしいものだけ!
朝・昼・夜 食べ歩きガイド』(筑摩書房)、
『ニューヨークの猫は、なぜしあわせなの?』
(朝日新聞出版)、
『ニューヨークでしたい100のこと』(自由国民社)、
伊藤まさこさん・坂田阿希子さんとの共著に
『テリーヌブック』(パイインターナショナル)、
『ニューヨークレシピブック』(誠文堂新光社)がある。
いま、東京にいます。(*)
あれから1年、
生涯忘れることのできないコロナイヤーを
ニューヨークで過ごし、
夫と猫と私は、日本に帰国しました。
(*2021年4月の執筆時)

▲NYの引っ越しの写真。部屋に積まれた段ボール箱。
いつか私もコロナで死ぬんじゃないか。
冗談でも、大げさでもなく、
本気でそう思っていた1年前。
ニューヨークは連日とんでもない感染者数と死者数で、
救急車の音もひっきりなし。
情報は錯綜し、
スーパーで買ってきた食材の袋も感染源になりうる、
なんて噂を聞きつけて、
せっせと除菌シートで拭きあげたりして。
見えない敵に怯え、家にこもり、
頑なに誰にも会わない毎日。
自分の内側が、つねにピンと緊張していた。
だからなのか、
感染して無数の管につながれた私が、
病院のベッドに苦しく横たわり、
いままさに手術室に運ばれようとしている‥‥
なんて悪夢にうなされたことも。
ほんとうに、怖かった。

▲いつも使っていたアパートメントの郵便受け、
なぜか愛しくなって。
そんな史上最悪の春が終わり、夏が近づくにつれ、
怖さや不安の濃度はずいぶん薄くなったけれど、
ニューヨークの街はコロナで一変したまま。
あんなに賑わっていたレストランは扉を閉ざし、
地下鉄は人もまばらで、がらがら。
空きテナントが目立つイーストヴィレッジ。
がらんとして人のいないソーホーは、
出番を待つ映画のセットのよう。
ミッドタウンのオフィス街なんて、
廃墟みたいに静まりかえっている。
郊外へ移り住んだり、
アメリカの別の州へ引っ越したり。
コロナでリモートワークが
当たり前になったこともあり、
たくさんのニューヨーカーが、
そんな街を離れていった。
サーフィンが趣味の友人は西海岸へ、
フランス人のアーティストは南仏へ。
友人知人が次々に
ニューヨークからいなくなってしまった。
“私はなんでニューヨークにいるんだろう”
初夏のある日、ブルックリンのアパートメントで、
ぼんやり猫とソファに寝転がり、
壁一面の窓から大きな空を見上げながら、考えた。

▲住んでいたアパートメントの建物(昔はニット工場だった)も、
もうしばらく見ることはないんだなぁ、と切なく思って撮影。

▲NYで帰国前に友人が撮影してくれた家族写真です。
photo by Tats Otake (8.6.4design)
“ニューヨークが好きだし、
ここでやりたいことがあるから”
これまでずっと、そう思ってきた。
ニューヨークは、刺激いっぱいで飽きない街。
自由で居心地も良いけれど、
反面生きるにはなかなかタフな場所だ。
どんな信念のもと、どう働くか。
何を買い、何を食べ、どう生きるか。
そういう自分の核がないと、
あっという間に透明人間になってしまう。
ニューヨークに渡って約9年、
自分は何者かを問い続け、悩み、つまづき、
まわりのニューヨーカーに感化、
鼓舞されながらやってきた。
気づけば少しずつ、私の核は、確かなものとして、
その形や重みを感じられるようになってきていた。

▲引っ越しを終え、空っぽになったアパートメントの部屋。

▲壁一面の窓。コロナ禍は、ここから見える大きな空に救われた。
“その核があれば、
どこでも生きていけるんじゃないか”
ふと、そう思ったのだ。
ニューヨークという場所にこだわる必要は、
もうないのかもしれない。
休眠中の街は、ちょっと退屈でもあるし‥‥。
なにより私のやりたいこと、
「書く」という仕事は、どこにいたってできる。
メキシコでも、パリでも、ハワイでも。
世界中、好きな場所に住んでいい。
自分の核を携えていれば、きっと大丈夫。
この街から動くときが来たのだ。
にわかに私は、覚醒した。
コロナの不自由が、私を自由にさせたのだ。
(といっても、実際は美容師の夫がいて、猫もいて、
そう簡単にメキシコへビュン! と飛ぶ、
なんてことは無理だったのだけれど。)

▲猫を連れて帰国する、というハラハラドキドキな道中でしたが、
愛猫のミチコ、よくがんばりました。
怖くて、悲しくて、奇妙な、
でも意味のある1年。
そんな2020年を経て、
私と夫は東京には戻らず、
一度は暮らしてみたいと思っていた
京都に移住することに決めた。
夏のハモ、冬の蟹。
鯖寿司、町中華、出町ふたばの豆餅‥‥。
これから待ち受ける未来と、
京都のおいしいものに胸を躍らせ、
私はただワクワクしている。

▲帰国後は、東京都内の海に近い場所で、2週間の自主隔離。

▲自主隔離中は、散歩ばかりしていました。

▲観光客気分で東京の街を見渡すと、すべてがフォトジェニック。

▲昭和な風景を見つけては、
こちらもつい愛しくなって、iPhoneでパシャリ。

▲手書きの値札、味があってかわいい。

▲東京版、ミニフラットアイアンビルディング
(NYのミッドタウンにある有名な三角ビル)。





