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ほぼ日刊イトイ新聞

2019-12-10

おしらせ

糸井重里が毎日書くエッセイのようなもの今日のダーリン

・ぼくは、スペイン語が得意ではない。
 得意ではないというより、まったくしゃべれない。
 しゃべれないだけでなく、まるっきり聞きとれない。
 そして、思えば、ぜんぜん読めないのである。
 フランス語も然りであり、中国語ももちろんである。

 それと同じように、英語がだめだ。
 先日、古賀史健さんがエッセイで書いていたのだが。
 通訳付きの取材や対談などで、
 こちらが、英語をしゃべっている人に顔を向けて、
 なんとなく首をこくりこくりとさせていたりすると、
 相手は「これくらいは理解しているんだ」と
 考え違いをして、通訳を無視して、こちらに向けて、
 どんどん話しかけてくる…のが困ると語っていた。
 我が意を得たり、であった。
 それは、たまに「Yesterday」とか聞きとれたら、
 ああ昨日かというくらいわかることもあるだろうが、
 考えてみてくれ「Yesterday」ひとつわかったところで、
 それは、ノーヒントのクイズみたいなものなのだ。
 なまじ英語だと、こういうことが起こったりもする。

 だから、最初に、スペイン語が話せないとか書いたのだ。
 スペイン語をわからないくらいに、英語もな。
 そう思ってもらえば安心安全であります。

 昨夜、古くからのともだちと久しぶりに会った。
 彼は、どこの国のことばもしゃべれないと思う。
 そのわりには、世界中のいいところによく行っている。
 その冒険心みたいなものを尊敬していたのだが、
 あらためて、その国際人ぶりについて質問をした。
 すると「おれは何語もぜんぜんあかんよ」と断言した。 
 旅行の予約だの手続きだのについては、
 ほとんど日本語でネットで用が足りるのだという。
 でも、現地でホテルに着いたときから…どうするのよ? 
 「相手がしゃべってる間、なにか他のこと考えてんねん」
 そして、3回に1回くらいの割合で「ノー」と言うのだと。
 なまじわかるところもある、というのが事故の元らしい。
 しかしまぁ「他のこと考えてる」って…オフコースかよ! 
 「イトイくん、大学行ったし、少ししゃべるんやろ?」
 いいや、無理。ただ「他のこと考えられない」だけです。

今日も、「ほぼ日」に来てくれてありがとうございます。
その彼から聞く「ゴッホ美術館」の話は、よかったなぁ。


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