未分類カテゴリー記事の一覧です
ブラウスとパンツのコーディネート
同素材のブラウスとパンツでセットアップに。
ショート丈のブラウスと
たっぷりギャザーの相性は抜群なのです。
足元は黒のサンダルでシックに。
夏のモノトーンもいいものでしょう?
ブラウスにデニムを合わせてみました。
セットアップの着こなしと、
雰囲気ガラリと変わってなかなか新鮮。
袖はラフに折って、
足元はスニーカーで元気よく。
ネイビーのブラウス、応用範囲が広いのです。
パンツはTシャツとの相性もいい。
白いサンダルを合わせて、
さらにさわやかさをプラスします。
ノースリーブのカットソーなど合わせてもよさそうです。
ネイビーの色ちがい、こちらはグリーン。
差し色をアイテムにひとつ、ふたつ足すと
着こなしの幅がぐんと広がります。
ボトムとの色合いのコントラストもたのしんで。
(伊藤まさこ)
ワンピースのコーディネート
襟の開き具合や袖丈、スカート丈など計算されたパターンがなんとも絶妙。
着る人をきれいに見せてくれるワンピースです。
色はネイビーとピンクの2色。
ネイビーは清楚で時にきりり、
ピンクははつらつと。
同じ形でも色によってずいぶん雰囲気は変わるもの。
どうぞ着たいシーンに合わせて色えらびをしてくださいね。
ネイビーには大ぶりのピアスを。
スタンダードなコーディネートですが、
じつは女性らしさを一番感じさせてくれる、
組み合わせ。
私のコーディネートの定番でもあります。
ベルトをしてウェストマークをするとまた違った表情に。
その場合はきつくしめずに、ゆったりと。
ブラウジングもほどほどにすると、
ワンピースのラインがきれいに保てます。
発色のよさが自慢のピンクのワンピースは、
色が主役。
アクセサリーいらずです。
真夏はどうぞ、思い切りシンプルに着こなしてくださいね。
また、袖口を少し折って肘を見せても。
ハリのあるコットンなので、
それだけで全体を新鮮に見せてくれる。
布の持つニュアンスをたのしむ服でもあります。
(伊藤まさこ)
オールインワンのコーディネート
今日、何着て行こう?!
毎日の服に悩んでクローゼットを前に
ああでもないこうでもない、と迷う日は
だれにでもあるもの。
そんな時に重宝するのがオールインワンです。
なんせ一枚さらっと着るだけでその日のコーディネートが
ばっちり決まるのですから。
ワンピースでもなく、
いつものパンツスタイルともまた違う。
私の中ではここのところ、
着るととても新鮮な表情を見せてくれる、
オールインワン熱が高まっているのです。
着こなしは、こんな風に白いサンダルを合わせて。
コーディネートが思い切りシンプルな分、
袖から見える腕や足元に、気を配りたいもの。
肌の手入れはどうぞ余念なく。
合わせるバッグはかごやサンダルと
同じ白い革のクラッチなどを。
黒いオールインワンは、小物で軽やかにするのが
涼しげに見せるポイントです。
髪はナチュラルが一番。
首まわりがすっきりしているので、
下ろすのもまたかわいい。
耳元には少し大粒のパールのピアスを。
ネイビーのオールインワンには、
大人っぽい型押しのサンダルを合わせました。
こちら、真夏のスタイルですが、
同系色のスニーカーにGジャンを羽織ると、
初秋のスタイルにもなる。
これから数ヶ月、たのしめそうなアイテムなのです。
首元をすっきり見せたいときは、
髪をアップにして、
潔くピアスはなし。
シンプルにゴールドのネックレスだけにして、
服の質感を目立たせます。
(伊藤まさこ)
THE LIBRARYの夏の服
夏支度
夏の気配があっという間に近づいて、
気持ちがちょっとおいてけぼり。
春の間に着ていた服や靴が、
ちょっと重たく感じられて、
あわててサンダルを出したり、
日傘を出したり。
気持ちだけじゃなく、
着るものもどことなくおいてけぼりだった今日この頃。
あわてて夏支度をしています。
今週のweeksdaysは、
THE LIBRARYと一緒に作った、
今すぐ着たい夏の服。
軽やかで涼しげで着心地がよくて。
ちょっと張りのあるコットンがまた、
着ていて気持ちいいんです。
ブラウス、ワンピース、パンツ、
それから近頃気になっているオールインワン。
夏のワードローブにくわえたい服が、
勢ぞろいです。
小さな革のトートバッグ、 夏のコーディネート[3]
フリルがたくさん入った薄手のブラウスに黒いパンツを
合わせました。
シルバーはモノトーンとも相性がいいのです。
ブラウスのフワフワ、パンツのツルツル、
そしてシルバーバッグ。
質感をたのしむコーディネートです。
派手な柄のコットンのワンピースにもシルバーバッグを。
同色のサンダルを合わせると
少し大人っぽい夏の着こなしに。
シンプルな服にも、
また個性ある柄とも相性がいい。
ひとつ持つとコーディネートの幅が広がるバッグなのです。
明るい色合いのブラウスと
同色のスカーフをバッグの持ち手につけました。
デニムとサングラスで、
大人の街着をイメージ。
足元はスニーカーでも、また華奢なサンダルでも。
(伊藤まさこ)
小さな革のトートバッグ、 夏のコーディネート[2]
最近、気に入っているのが、
小さなスーツケースの上にちょこんと乗せたこの姿。
色合いぴったりでなかなかいいでしょう?
シルバーバッグにはお財布や電話など、
すぐに必要なものと、
移動中に食べようと思って買ったサンドウィッチや水筒、
それから途中で読む本も入れちゃう。
マチが広いので容量たっぷり。
旅にも大活躍です。
マチが広い分、中の様子もよく見える。
大切なものは小さな袋やポーチに入れ、
その上からスカーフやハンカチで目隠しを。
服に合わせてハンカチの色合いを変えたり、
色や柄で変化をつける。
今日はどれにしようかな?
そんなたのしみもあるのです。
(伊藤まさこ)
小さな革のトートバッグ、 夏のコーディネート[1]
涼しげなノースリーブのワンピースにシルバーバッグ、
バッグと同じ色合いのサンダル、
というシンプルなコーディネート。
ボリュームたっぷりなコットンの質感を
シルバーバッグのおだやかな光がさりげなく引き立てます。
かごではなくシルバーバッグ、というのがポイント。
いつもの着こなしを少し洒落たものにさせてくれる。
そんなところもいいのです。
上の写真のワンピースの上に、
白いシャツワンピースを羽織ってみました。
重たくならないように注意したい夏の重ね着。
袖はふわっとまくって手首を見せ、
前は開けて中のワンピースの色をちらりと見せます。
白とブルーグレーというさわやかなふたつの色合いに、
シルバーを効かせた着こなしです。
saquiのパンツと、ストライプがポイントになった
ノースリーブシャツのコーディネート。
シルバーバッグは、シャツとパンツとの相性もいいのです。
ワンピースとはまたイメージが変わって、
ちょっとかっこよくなるでしょう?
仕事道具を入れてさっそうと街を歩く、
そんなイメージです。
着心地のいいジャージー素材の
黒のオールインワンにスニーカー。
思い切りカジュアルなコーディネートの時は、
シルバーバッグを主役に。
ノーアクセサリーでバッグの存在感をさらに引き立てます。
(伊藤まさこ)
シルバーの革のバッグ
夏にも。
お財布と電話はかならず。
それにスケジュール帳と、
冷たいお茶を入れた水筒。
小さなタオルも入れたいし、
そうそう本もわすれちゃいけない。
仕事に出かける日は、
なにかと荷物が多くなるものです。
そんな時に出番が多いのが、
このシルバーのバッグ。
間口が広いから、
ポイポイなんでも入る。
中に入れたものも一目瞭然。
紙袋の下の半分を切ったような、
ちょっとお茶目な形も気に入っています。
持っていると、
「いいですね」と褒められる、
weeksdaysオリジナルのシルバーバッグ。
冬に続いて初夏の販売がはじまります。
コンテンツは、
夏ならではの着こなしをご紹介。
どうぞおたのしみに。
再入荷のおしらせ
完売しておりましたアイテムの、再入荷のおしらせです。
6月6日(木)午前11時より、以下の商品について、
「weeksdays」にて追加販売をおこないます。
ちいさな革のトートバッグ シルバー
去年の冬に登場し、
あっという間に完売したこのバッグ。
涼し気な佇まいは、
夏のコーディネートにも活躍すること間違いなしです。
私はこのシルバーのバッグに、
Tシャツとデニムを合わせたり、
大胆な大柄のワンピースに、シルバーのサンダルを合わせていました。
持っていると「どこの?」と聞かれる、
自慢のバッグ。
一年中、持てるところもいいなと思っています。
(伊藤まさこさん)
小ひきだし
2月の抽選販売で、たいへん人気だった小ひきだし。
まとまった数を作っていただけたので、
今回も抽選販売で限られた数にはなりますが、
再入荷します。
入れるものは、あなたの自由。
使い方も自由です。
小さいけれど、大きな役割をしてくれる、
このひきだしはきっと暮らしの役に立つはず。
(伊藤まさこさん)
クローゼットに仕舞う前に
ハンカチにアイロンをかけたら、
私はいつも、
気に入りの香水をシュッとしたところに、
ハンカチをくぐらせます。
直接吹きつけるのではなく、
「くぐらせる」のがポイント。
こうすると、ほのかな香りがハンカチにつくのです。
人には気づかれないくらいの、
この感じ、
自分だけの秘密のおしゃれみたいで気に入っています。
心に余裕のある時は、
次の日につけるアクセサリーとともに
小さなプレートの上に準備をします。
こうしておくと朝バタバタしないですむし、
美しいハンカチが目につくところに置いてあるだけで、
なんだかうれしい気分になるから。
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(伊藤まさこ)
ベトナム手刺繍のハンカチ、アイロンのかけかた

▲リネンはすっかり乾くとシワが取れづらいので
手洗いした後、半乾きの状態で
裏面からアイロンをかけます。
まずははじっこから。

▲やがて全体に。
難しいことはありません。
スチームをかけながら、ゆったりとした気持ちで
(でも、手早い作業で)
かけましょう。

▲ぱりっとしてきたら、仕上がりの合図。

▲半分に折りたたんで。

▲また半分に。
軽く押さえて手でなじませて。

▲できあがり。
いつでもこんな美しい状態のハンカチが、
クローゼットにあるとうれしいものです。
(伊藤まさこ)
ベトナム手刺繍のハンカチができるまで
きっかけは、伊藤まさこさんが、「ほぼ日」と、
田中博子さん、saquiの岸山沙代子さん、
CHECK&STRIPEといっしょにつくった
「ベトナム手刺繍の服」でした。
「打ち合わせで伊藤さんのお宅にお邪魔した時、
以前ベトナム旅行で購入したという
ナプキンを見せてもらいました。
お土産屋さんで買ったという話でしたが、
今現在はこんなに丁寧な仕事のものは
お土産屋さんでは売っていないんですよ、
ということを話しました。
だからこそ、伊藤さんのナプキンに近いものを
いまのベトナムで、
再現できたらいいなと思ったんです」
(田中さん)
「ベトナム手刺繍の服」が
女性向けで高価なものだっただけに、
「もっと多くの方に手頃に
ベトナム刺繍の製品を手にとって
いただきい」という気持ちが一致、
ぜひハンカチをつくりましょう、
ということになりました。
そこで決めたのは、
機械刺繍ではなく、手作業で、ということでした。
「近年こういった刺繍を施してあるハンカチは
ほとんどが機械刺繍で、
通称ピコミシンと呼ばれる
生地の端の処理をするミシンを使います。
けれども、手で作業することによって、
機械とは確実に違う風合いが出るんです。
世界中にいろいろなタイプの刺繍がありますが、
ドロンワークをここまできれいに手作業で刺せるのは、
もしかしたらベトナムだけなのでは? と思います。
有名な中国の汕頭(スワトウ)刺繍も、
今の代で終わってしまうところが
一軒残っているだけ、だと聞きましたから‥‥」
(田中さん)
そんななか、「まだ」ベトナムの手仕事はだいじょうぶ。
この先、どうなるかわからない、と言いつつ、
田中さんが、優秀な工房を探してきてくださいました。
「手のいい」職人が集まっている、
ホーチミンの小さな工房です。
さて、つくりかたですが、
日本とまずちがうのは、「生地」。
いちからつくるのではなく、
あるものを買ってきて使うのです。
生地から一貫してものをつくる体制というのが、
ベトナムにはない(!)そうなのです。
そのため、田中さんは、市場へ足をはこび、
今回のハンカチにぴったりの生地をさがすことから
はじめました。
「フォーマルにもカジュアルにもより過ぎず、
どんな場面でも活躍できそうな生地、
ということをテーマにしました」
結果、選ばれたのは、
さらっとした感触が心地よい、
麻100%の生地でした。
さて、ここからは、
田中さんからの「つくりかたフォトレポート」を
お届けしましょう。
ベトナム刺繍、こんな工程で
つくられているんです。

まず、地の目に沿って生地を裁断し、
はしご刺繍をするために糸を抜きます。
生地のちぢみ具合によって、何本抜くかを決めます。
今回の生地は縦糸4本、横糸3本を抜きました。

角を額縁のようにするために、
裏側を畳んで、角をカットします。


裏返すときれいな「額縁縫い」になっています。

はしご刺繍部分に合わせて、
縁をしつけ縫いします。

まず、糸を4本すくい、束ねます。

次に、すくった4本と縁取り部分を縫い付けます。

表側から更に4本を束ねて行きます。
こうしてできあがる「ベトナム手刺繍のハンカチ」、
うんとこまかな作業だということが
おわかりいただけると思います。
今回、つくったサイズは2つ。
45センチ角のものと、35センチ角のもので、
基本的なデザインは同じです。
「アクセサリーなどが
はしご刺繍の部分に引っかからないよう、
じゅうぶんご注意くださいね。
また、アイロンをかける際は、
軽く引っ張るときれいに仕上がりますが、
決して強くは引っ張らないでください。
糸切れの原因となりますので‥‥」
(田中さん)
アイロンがけの仕方については、
次回のコンテンツでご紹介します。
どうぞ、おたのしみに!
ベトナム手刺繍のハンカチ
fog linen workコラボアイテム試着についてのおしらせ
生活のたのしみ展でもたいへん好評いただいた
fog linen workとのコラボアイテム。
生活たのしみ展が終了してからは、
実際に試着いただける場所をご用意できなかったのですが、
fog linen workさんにご協力いただき、
店舗で試着ができるようになりました。
試着できるアイテムはこちらです。
ローブ
(ナチュラル、ネイビー)
バイヤスキャミソール
(ナチュラル、ネイビー)
バイヤスワイドパンツ
(ナチュラル、ネイビー)
バイヤススリップドレス
(ナチュラル、ネイビー)
※サロペットは、現在再販売準備中なので、
現在ご用意はございません。
※こちらは、weeksdays限定商品となりますので、
店舗ではお買い上げいただけません。
※2019年9月末ごろまでの期間を予定しています。
詳しくは店舗までお問い合わせください。
[店舗]
東京都世田谷区代田5-35-1-1F
月〜金 12時〜18時
土日祝 休業
公式サイトの地図はこちら
[お問い合わせ先]
■fog linen work ☎︎03-5432-5610 公式サイト
気になっていたアイテムなどがありましたら、
ぜひお試しくださいね。
とびきり美しいもの
女の人を美しいなと思う仕草のひとつに、
ハンカチをあつかう時の手の動きがあります。
バッグから出し、
そっと額の汗をぬぐったり、
しずかに口元に持っていったり。
何か大切なものをハンカチで包む時も、またいい。
何気ない日常のひとこまではあるけれど、
そんな動作がさりげなく、品よくできる人に憧れます。
私をはっとさせる時、
いつもそれが
リネンのハンカチであることに最近気づきました。
清潔できちんとアイロンがけされたまっ白なリネンは、
女の人の手元をきれいに見せるのです。
今週のweeksdaysは、
ベトナムの人たちの手によって、
ていねいに刺繍がほどこされたハンカチを紹介します。
夏の必需品でもあり、
おしゃれの小道具でもある、
そんなとびきり美しいハンカチはいかがですか?
再入荷のおしらせ
完売しておりましたアイテムの、再入荷のおしらせです。
5月30日(木)午前11時より、以下の商品について、
「weeksdays」にて追加販売をおこないます。
トラベルセット
肌が敏感な私が、
「これなら」と安心して使っているOSAJIのアイテム。
日々の基本となっている、
フェイシャルクレンズ、フェイシャルウォッシュ、
フェイシャルトナー、フェイシャルゲル、日焼け止め、
ボディゲルを入れてセットにしました。
どれも機内持ち込みの容量以内なので、
このままバッグにポンと入れ、旅にゴー!
すっきりしたデザインなので、
男女問わずいろいろな方にお使いいただけます。
オレンジとクローブがほのかに香るボディゲルは、
weeksdaysだけのオリジナル。
シャワー後に全身にぬれば。
肌はしっとり。
おだやかな香りに、
旅先でのつかれもいやされることでしょう。
また、OSAJIを使うのがはじめて、という方には
トライアルにも。
このセットがきっかけとなって、
OSAJIのよさをわかってもらえたら、
うれしいです。
(伊藤まさこさん)
遠い国だけど、親戚のように。
- 伊藤
- さきほど、日本から提案したかたちでも、
彼らが型紙をつくるとおっしゃっていましたが、
むこうから、新しい提案もあるんですか。
- 田中
- あります。たとえば今回の「2262」は、
100%イタリアです。
うちはいっさい、口を出していません。
- 伊藤
- そうなんですか!
- 田中
- 考えてる人間も、つくってる人間も、
全部、オール・イタリア、
メイド・イン・トスカーナです。
- 伊藤
- むこうにデザイナーさんはいるんですか?
- 田中
- いません。
僕が知る限り、バッグファクトリーに
デザイナーがいるところは少ないですね。
- 伊藤
- どういうふうにつくられるんでしょうね。
- 田中
- モデリストっていう、
日本でいえばパタンナーですよね、
型紙をひく人がいます。
その人に「こういうものをつくってほしい」と
伝えるわけです。
だから彼らが自分からコレクションをつくって
どこかで発表するっていうことは、
まず、ないんです。
セールスマン(営業担当者)もいませんし。
つくるところから現場で売るところまで、
全部社員でやるっていうのは、
日本だけらしいんですよ。
海外は全部外注なんですね。
売るところは売る会社に頼み、
営業は営業の会社に頼む。
- 伊藤
- だから「つくること」に特化できる。
- 田中
- そうなんです。
日本のやりかたはコストがかかると彼らは言いますね。
ずっと雇い続けなくてはいけないから。
- 伊藤
- 30年以上続けてきて、悩んだことはありますか。
- 田中
- いちばん悩みの種は革ですね。
材料が常に同じじゃないですから。
そういう意味でのクオリティが変化します。
あと、色もそうですね。
去年と今年の色で、ちょっと違う場合がある。
それは原皮から染料から状況が違うから仕方がないんです。
思ったより大きい原皮がいっぱい入って来て、
取り都合もよくて、いっぱい余っちゃった、
ということもあるし。
逆に、キズがあったりすると、
計画よりも量がつくれないこともある。
- 伊藤
- ほんとうに、とてもいい革を使われていますよね。
なのに製品価格はとても求めやすく設定されています。
- 田中
- はい。日本でイタリアの
トスカーナ産植物タンニンなめし革を買うと、
特別な税金もかかるので、高価なんです。
そんなふうにして国内でつくったら、
いまの「CI-VA」の値段では出せません。
好きな方は本当に好きなんですよね、
このベジタブルタンニングって。
- 伊藤
- ふだん、「CI-VA」を
国内で扱っているのは‥‥。
- 田中
- いまは、「CI-VA」としての直営はないんですが、
弊社の「Harriss」の中に入っています
(銀座・代官山・仙台・新潟・京都・神戸・
福岡・岐阜・広島・鹿児島)。
京都と福岡のお店が大きいんですよ。
- 伊藤
- きょう、お話をお聞きして、
心に残ったのが「縁」ということでした。
ほんとうにそのつながりを大事になさって、
お仕事を続けているのがわかって。
- 田中
- ぼくらが向こうに行くのはもちろん、
イタリアから彼らが来ると、
親戚が来たみたいな感じになるんです。
得意先とか、契約してる相手、
みたいな感覚では、全然、ないですね。
それはtrippenも同じですね。
「縁」だけじゃなく、
彼らに感じるのが「情」や「人情」の感覚。
だから入り込むと出れないんですよ。(笑)
- 伊藤
- (笑)現社長のマッテオさん、
おもしろそうなかたですね、お会いしてみたい!
- 田中
- おもしろいですよ、機会があったらぜひ!
彼は人に会うのが好きというか、
たとえばメールがあまり好きじゃなくて、
仕事の連絡も顔を見て話したいと、
スカイプで連絡をしています。
すると「誰々は元気なのか」とか、
「あいつ最近顔を見せないけどどうなんだ」とか。
- 伊藤
- ほんとうに親戚みたい(笑)。
イタリアの方とお仕事をなさって、
「こんなにちがうんだ」ってことはありますか。
- 田中
- 色ですね。
彼らの感じる色と
僕らの感じる色がちがうんです。
これは目の虹彩が違うかららしいんですが、
たとえばことばで
「くらめのネイビー、赤っぽくない色で」
なんて言っただけじゃダメで、
まるで想像できない色が上がってきたりする。
彼らの思う「くらめ」「赤っぽい」「ネイビー」が
ぜんぶぼくらとちがうんでしょうね。
だから共通のカラーチャートで指示をしないといけない。
イタリアの「CI-VA」の事務所、すごい暗いですよ、
びっくりするぐらい。
日本の環境はまぶしくてダメなんですって。
東京へ来ると、会社の中が。明るすぎるって。
- 伊藤
- わたしと一緒! 明るすぎますよ、
東京も、日本のオフィスも。
- 田中
- (笑)僕らがイタリアの会社へ行くじゃないですか、
すると天井が高いうえに、
普通の蛍光灯が1本か2本なんですよ。
それだと僕らはよく見えないんです。
でも彼らはよく見えるんですよね。
じゃあ、あらゆる色に敏感かというと、
黒とか紺の濃淡を出すっていうのは、
彼ら、あまり得意じゃないんです。
そのかわり、きれいな色はいっぱい出しますね。
パステルにしても、すばらしい色が出てくる。
あれは、目の構造の違いだけじゃなく、
環境もあるでしょうね。
空の色もあるし、太陽の強さもあるし。
- 伊藤
- だから「晴れた空のブルーで」なんて言っても‥‥。
- 田中
- 想像と違うブルーが上がってきますよ。
おもしろいですよね。子どもから大人になるまでに、
髪の毛の色は3回変わるって聞いたときも、
びっくりしたし。
生まれたときブロンドで、
大人になると茶色で、そこから銀髪になる。
それを知って、彼らと自分たちの
色の感覚が根本的に違うんだろうなって思いました。
なんだか妙な説明ですけれど(笑)。
- 伊藤
- おもしろいです(笑)。
ところで、イズミさん(trippen担当のかた)が
いま肩からかけている「CI-VA」、
使い始めて何年ぐらいですか?
- イズミ
- たぶん、これ、10年は経ってると思います。
- 伊藤
- 10年、ツヤツヤですね、もう。
- 田中
- そう、だんだん艶が出て来ますよ、使っていると。
脂が出て来ますし、擦れて表面がなめらかになって。
- 伊藤
- これから使い続けるのが、たのしみになりますね。
田中さん、今日はありがとうございました。
- 田中
- こちらこそありがとうございました。
縁を大事に。
- 伊藤
- 皆さんが日本で販売した「CI-VA」は、
いちばん最初、どんな感じだったんでしょうか。
- 田中
- 最初は、ハンティング用のものを
アレンジしてもらったんです。
弊社の取締役がむこうに行って、
彼らの小さなショールームで
「ここをこうしたら?」って
ちょこちょこ、いじって、できあがりました。
当初はそういうものばっかりでした。
そのうち、だんだん、
タウンっぽいものをリクエストしたり、
色を替えてもらったり。
一時、色が12色ぐらいまで
増えたこともあるんですよ。
彼らはもともと、マローネっていう赤っぽい茶色と
ナチュラルの2色しかないんです。
黒ですらやりませんから。
- 伊藤
- ハンティング用ですから、自然に馴染む色だけなんですね
それで「こういうものをつくってほしい」って
おっしゃったときに、
「CI-VA」のみなさんからは
「えっ?!」みたいな反応はなかったんですか。
- 田中
- 意外と、そうでもなかったんです。
すんなり、受け入れてもらえました。
逆に、ぼくらのほうは、最初、
いまお話ししたような「CI-VA」のバックグラウンドを
お客様に伝えきれていなかったのが反省点でした。
イタリア、フィレンツェ、トスカーナ、
さらにちいさな村でつくられているということを
いまは、強く伝えたいと思っているんです。
ただバッグを売るんじゃなくて、
周りのそういう空気感とか環境、歴史の話を、
もっとしていかないと、
単なるバッグをつくるメーカーになっちゃう。
それは彼らもきっと不本意だと思うんです。
- 伊藤
- バッグの印象が、女性的すぎず、
質実剛健な感じがするのは、
そんな背景ゆえ、ですものね。
- 田中
- ハンティンググッズを縫っている人が
このポシェットを縫うわけですからね。
ミシンもそういうミシンですし。
でも、だから、やりたいことができないこともあるんです。
「ここにこんな刺繍を入れてほしい」なんて言っても
「そんなのやらないよ」みたいなことがあります。
色だって簡単にコロコロ変えていくわけにはいきません。
こういうインポートの仕事って、
同じブランドと続けることは、
普通、10年、もたないと言われるんです。
そんななか、30年、こうして続けてこられたのは
自分たちで言うのもなんですが、
すごいことだぞって思います。
うちでは、「trippen(トリッペン)」と
「CI-VA」は相当長いブランドです。
- 伊藤
- その「10年もたない」と
言われる理由って何なんでしょう?
- 田中
- 日本の商売の仕方に問題があるんだと、
ぼくは考えています。
トレンドを追っかけて、相手を変えちゃうでしょう?
売れて力がつくと、そうなるんです。
- 伊藤
- むこうのやりたいことを尊重しなくなる‥‥。
- 田中
- むこう側がしっかりしてれば、
「それはできない」っていう形で
途切れる場合もある。
お互い、いいや、いいやで、
行こうってガンガンやっちゃって、
あとで戻ろうと思ったら、
どこに戻っていいかわからない、
みたいになっちゃうこともある。
だから一流ブランドって、いろんな意味で
イメージとかポリシーを変えませんよね。
- 伊藤
- そうですよね。
- 田中
- 「CI-VA」に関して言えば、
やっぱり縁があったんだと思います。
イタリア人って「縁」という意味の言葉を使うんですよ。
本当に、日本人みたいに、頻繁に。
- 伊藤
- はじまりをお聞きしたら、
縁としか言いようがないですもの。
- 田中
- そしてお互い正直でいることでしょうか。
ぼくらも正直でいるけれど、
彼らもすごいですよ。
いちどOKした価格でも
「計算したら、もうちょっと安くなるから安くするよ」
ということもよくあります。
ふつうだったら、その分儲かるんだから、
言わないでしょうに。
- 伊藤
- たしかにお値段も、
これなら買えるっていう、いい感じのところですよね。
本当にいい関係が続いてるわけですね。
- 田中
- 伊藤さんが「CI-VA」を知ってくださったのは
どんなきっかけだったんですか。
- 伊藤
- 御社のtrippen担当のかたが、
ちっちゃいポシェットを提げていたのを見て、
「それ、かわいい!」と思ったんです。
- 田中
- かなり古いモデルですね。
▲右が10年ほど使ったという、スタッフの私物。
左は今回販売するタイプです。
- 伊藤
- 以前「trippen」は
廃番がないという話をお聞きしましたが、
もしかしたら「CI-VA」も‥‥?
- 田中
- 製品は廃盤にはならないです、基本的に。
- 伊藤
- 変わらないってことですね。
- 田中
- 廃盤がないゆえに、メンテナンスができるんです。
色に関しては別注でやると、
たとえば修理するときに同じ色の革がない、
ということもあるかもしれませんが、
基本的にメンテナンスは永久にできます。
型紙なども全部残っていますので。
正直言って、僕らが記憶にないくらい古いものでも、
修理の対応をしています。
日本からお願いしてつくってもらったデザインも、
彼らがいちからパターンを引き直しますから、
向こうに型紙がない、ということもありませんし。
裏地の交換、金属部品などもできる。
ちなみに日本で販売したものは、
彼らから部品や替えを送ってもらって、
日本で職人が修理をしているんですよ。
「CI-VA」から日本にスタッフが来たときは、
必ずそういう修理の職人さんを訪ねて、
あいさつに行くんですよ。
同じ職人同士なので、交流が深くて、
一緒に食事をしたりもして。
これは「trippen」も同じで、
最初から、社長のミヒャエルさんは、
日本に修理工房をちゃんと持って、
メンテナンスができないとダメだっておっしゃっていた。
日本の工場にはミヒャエルさんが訪ねて、
修理方法を見て、OKを出しているんです。
僕らが頼んでいる修理工房には、
「trippen」のミヒャエルさんから送られた認定書と、
「CI-VA」から送られた認定証を飾っているんです。
- 伊藤
- 「trippen」と「CI-VA」は同じ修理工房ですか。
- 田中
- 同じところです。
- 伊藤
- それは安心ですよね。
イタリアには、そういった、
ファクトリーから世界に羽ばたいたブランドが
いろいろありますね。
- 田中
- ヨーロッパのブランディング戦略っていうのは、
とんでもない方程式になってるみたいですね。
- 伊藤
- それが、いいのか、よくないのか、
ちょっと私にはわからないけれども。
- 田中
- クオリティのコントロール以上に、
量のコントロールっていうのはもっと大切で。
修理でもどんどん受けちゃうと、
質が落ちるんですね。だから、ある程度、
1日いくつできるっていうのを越えない形で
やっていかないといけない。
それはモノづくりもそうで、
1日5個しかつくれないところに、
10個のオーダーが入って来れば、
質が落ちてしまうんですよ。
革も1時間なめさないといけないところを、
40分にしちゃうかもしれない。
それが積み重なっていくと、
いつの間にか質が落ちて「えっ?!」となるんです。
- 伊藤
- それは、きっと、私たちの、
どんな仕事にも言えることですよね。
- 田中
- ですよね。身丈に合った形でしっかりやるのが、
いちばんいいと思います。
- 伊藤
- それをずっと守ってきて、
本当にいい関係が続いてますね。
トスカーナの小さな村から。
- 伊藤
- きょうは、「CI-VA」を
長く手がけていらっしゃる田中さんに
いろいろなことを教えていただきたいと
思って伺いました。
質実剛健な印象のある、
イタリア・トスカーナのファクトリーブランド、
ということくらいしか、
わたしは、知らずにいたんです。
- 田中
- トスカーナのフチェッキオ(Fucecchio)
という自治体のなかの
トッレ(Torre)という小さな村にある、
自宅からスタートしたファクトリーブランドです。
現社長のお父さんが創始者で、
パオロ・チオーニさんというんですが、
ハンティンググッズのメーカーに
勤めていらっしゃったんです。
そしてご自身でもハンティングをなさるということで、
独立して、ハンティングのためのウェアや装具、
バッグや小物をつくるための工場として、
「CI-VA」を立ち上げたんですね。
「CI-VA」の「CI」(チ)は
チオーニさんのチ、なんですよ。
- 伊藤
- 「VA」(バ)は?
- 田中
- 創立時の共同経営者の名前のイニシアルだそうです。
それが1978年のことですから、
今年が41年目になりますね。
最初は、家の居間の横に裁断するための机を1個置いて、
ひとつずつつくっていたそうですよ。
- 伊藤
- 革バッグを、家で。
もともと、そういうメーカーに
お勤めだったということですが、
そのあたりはそういった産業の多い
土地柄なんですか?
- 田中
- そうですね。革製品は、地場産業といえます。
同じトスカーナの隣町、サンタクローチェには、
革のなめし工場がたくさんあります。
「CI-VA」は、そのうちの22社が加盟する
“イタリア植物タンニン鞣し革協会”の
ギャランティを得られる、
トスカーナ産植物タンニンなめし革を
使用しているんです。
「CI-VA」製品についている
ギャランティカードに描かれている
手のひらのマークは、その証なんですよ。
- 伊藤
- 小さな村とおっしゃいましたが、
きっと、自然のゆたかなところなんでしょうね。
- 田中
- そうですね、とってもいいところです。
僕はとても好きです。
田舎で、非常に「スロー」なんです。
食事もそうですし、生活の仕方も。
そして中小企業は家族経営が多いので、
ぼくらがイメージするよりもはるかに
集中して働いています。
昼休みは2時間半取るけれど、
働く時間は思いっ切り働くんです。
- 伊藤
- 時間の使い方が、
きっと私たちとは違うんでしょうね。
- 田中
- そうですね、実際、かなり時間のかかるつくり方を、
日本の工場さんより、していると思います。
- 伊藤
- 根(こん)を詰めるためには、休みが必要ですね。
- 田中
- 一日のなかでもそうですし、夏休みや冬休みもたっぷりと、
きちんとリフレッシュすることが必要ですよね。
彼らは昔からそういう生活をしているようです。
同じ国でも、いわゆる都会のビジネスマンのかたがたとは、
仕事の仕方が違うと思います。
- 伊藤
- そんな「ハンティングのグッズをつくっている工場」と、
日本のアパレル商社である金万とのおつき合いは
どうやってはじまったんですか?
- 田中
- 弊社の以前の取締役が、
フィレンツェのピッティ・ウォモ(毎年2回行われる
世界最大級のメンズファッションの見本市)に行き、
中央市場に出ていた屋台で、
とてもいい感じの革のバッグを見つけたんです。
それが「CI-VA」のヌメ革のリュックでした。
非常に価格が安く、クオリティがいいけれど、
全く知らないブランドだし、
小さく「CI-VA」のマークが入ってはいるものの、
それはフィレンツェの紋章でもあるので、
最初、ブランドとは思わなかったそうなんです。
地場産業ですから、
そもそもレザーは出展数が多いですしね。
あらためて商工会議所で調べてみたら、
「CI-VA」がハンティンググッズの
ファクトリーブランドであることを知った。
- 伊藤
- どうしてその屋台に出ていたんでしょう?
- 田中
- たまたま、その屋台のオーナーと
創業者のパオロさんがお友だちで、
屋台で展示したいと頼まれ、
断り続けたのにしょうがなく
3つだけつくった鞄があったんだそうです。
それをうちの取締役が見つけたのが最初の縁です。
- 伊藤
- そこからはじまったんですね。もう30数年?
- 田中
- そうですね、僕が関わってからでも、
30年以上になりますね。
いまは二代目の社長であるマッテオさんと組んで、
製品をつくっています。
いま「CI-VA」は、
輸出に関しては100%うちだけです。
- 伊藤
- ということは、イタリアで、
ここのバッグを持たれてる方は‥‥?
- 田中
- イタリアでは、ハンティンググッズとして、
完全に彼らのオリジナルとして売っているものがあります。
けれども日本で展開しているような
ファッション性の高いものについては、
イタリアでは販売をしていません。
ハンティングに使うものは、実用性が第一ですし、
色にしても森の中で目立ってはいけないから、
自由な色展開ができないんですよ。
- 伊藤
- ハンティンググッズ、
いまでも、つくられてるんですね。
- 田中
- つくってます。ただ、
ハンティングをする人が減ったし、
彼らが毎年出展していた
大きいハンティングの見本市もなくなっちゃった。
だから発表の場がなくて、
いまは、継続している得意先のオーダーを受け、
つくっているような状況なんです。
- 伊藤
- 地場産業だという革製品は、
そういったハンティングの文化から育ったんでしょうか。
それとも‥‥。
- 田中
- 「CI-VA」はハンティングがルーツですが、
一般的な革産業ということでいうと、
もともとフィレンツェ県って、
牛肉を多く生産する地域なんです。
その副産物として、当然、革ができますよね。
社長の子どもの学校の送り迎えについて行ったとき、
そこで会う父兄の人たちは、ほとんどみんな革産業に従事していました。
- 伊藤
- 福井県鯖江市が、めがね産業に
特化しているみたいな感じですね。
- 田中
- そうですね。革自体をやってる方もいれば、
革に彫り物などの加工をする仕事、
そのための刃物をつくる仕事と、
いろんな意味で皆さんが革に関わっています。
毎年トレンドのカラーを出すためのデザイン会社、
設備の会社、使う金具をつくる工場さん、
売るメーカーさん‥‥。
- 伊藤
- その土地でつくられたものが、イタリア全土に、
もしかしたら世界中に?
- 田中
- はい、世界で売られていますね。
いまは中国のかたが多く買い付けに来ていますよ。
けれども、もとが肉牛ですから、
大量のオーダーが入ると、革が足りなくなり、
原料の相場が上がっちゃうんです。
いまは比較的落ち着いてますけれど、
イタリアの革で全て、つくれるかっていったら、
全然、賄えないんです。
だからいま、「CI-VA」もそうですけど、
フランス産の革が多くなりました。
- 伊藤
- 「CI-VA」は、OEM(自社製品ではなく、
発注先のブランドの名前でつくること)も?
- 田中
- ヨーロッパでは、ありますね。
各国の有名なハンティングメーカーとのコラボも。
そんなふうに黒子でやっている仕事もあります。
- 伊藤
- でも「CI-VA」が「CI-VA」としてつくる、
女性が持ってもかわいい、素敵だと思えるバッグは‥‥。
- 田中
- そう、うちだけなんです。
CI-VA
両手を自由に。
出かける時、
何はさておき心がけるのは
「荷物はできるかぎり少なめに」ってこと。
いつも大荷物で移動する、
スタイリストという仕事をしている反動からか、
ふだんは手ぶらで歩きたいくらいなのです。
とはいっても、
お財布に電話、ハンカチ、リップ‥‥
いくら少なめにしたとはいえ、
ポケットにはおさまらない。
小さくて、両手も自由になって。
そんなバッグが欲しかったのでした。
今週のweeksdaysは、
イタリア・トスカーナに工房をかまえる
「CI-VA」と作ったネイビーのショルダーバッグ。
小さいけれど、必要なものはちゃんと入る。
カジュアルにも、
ちょっときちんとしたい時も、
旅にだって持って行けちゃう。
一年通して持てるシックな色合いもいいのです。
「CI-VA」の刻印をひっそり内側にひそませて、
かぎりなくシンプルにした
weeksdaysのオリジナルは全部で4つ。
手ぶらでらくちん。
足取りも軽くなりそうです。
いっしょにつくった「トラベルセット」のこと。
- 伊藤
- わたしが「OSAJI」につくってほしいと思ったのが、
基礎化粧品のトラベルセットでした。
毎日使うものは、旅にも持って行きたい。
だから旅用のちいさなパックが欲しい。
探すと「ないなぁ」と思うものなんですよ。
それで面倒くさいから、
家で使っている大きなボトルを
そのままトランクに入れて持って行っていたんです。
飛行機に乗る時は、たとえば、コットンに沁み込ませて、
ちいさなビニール袋に入れて‥‥って。
- 茂田
- 機内は湿度がゼロパーセントですからね。
- 伊藤
- 保湿し過ぎは肌が怠けるというけれど‥‥。
- 茂田
- 「ある程度、保湿は必要なんだけど、
やりすぎはだめですよ」
ということだと思います。
- 伊藤
- それで、よく使う基礎化粧品は、
大きいのを持って行くんじゃなくて、
ちょうどいい量で旅行に持って行ける
セットが欲しいなって思ったんです。――シャンプーやボディソープではなく、
基礎化粧品なんですね。
- 伊藤
- そう。シャンプーやボディソープは、
洗い流しちゃうから、まだ我慢ができるんです。
ホテルにある、いつもと違うものを試すのも楽しいし。
でも基礎化粧品は肌にずっとつけてるものだから、
じぶんの肌に合ったものを持って行きたいんですよね。
- 茂田
- だから、今回のセットは、
フェイシャルクレンズと、
フェイシャルウォッシュ、
フェイシャルトナー、フェイシャルゲル、
それからボディゲルとUVプロテクト ローション。
- 伊藤
- 日焼け止めを入れるかどうかは迷ったのですが
茂田さんが
「今は、年中つける人もいるし、
夏に関係なく、日差しの強い場所に
旅に行く人も多いから、つけましょう」と。
「たしかに私も毎日つけているわ」って。
香りは基本的に無香料
(OSAJIでは「ムク」と表記)
ですが、ボディゲルだけは、
好きな香りをつけてもらって。
その香りを選ぶ工程も楽しかったです。
- 茂田
- セージや、フェンネルやレモン、
いろいろ試しましたね。
- 伊藤
- こっくりした感じがいいと、
オレンジとクローブに決まりました。
最初は、ほかのものにも香りがあったのだけれど、
そこまで要らないかな、
ボディゲルだけでいい、と。
パッケージは、
OSAJIを知ってる人に馴染みやすく、
かつ「weeksdays」らしくと考えて、
オリジナルでつくりました。
旅に良いサイズにおさまりましたね。
- ――
- 極力シンプルに、6本を入れて持ち歩ける
プラスチックのケースに容れました。
- 内田
- これがほんとうに「かわいい」。
しかもこういうセットで
6種類入っているのも珍しいですよね。
- 茂田
- デザインは、ぼくと、
伊藤さん、「ほぼ日」のみなさんとで
ずいぶんやりとりをしましたね。
こうしていいものができて、
ぼくも嬉しいです。
- 伊藤
- 機内持ち込みもできるサイズですよね。
- ――
- 国際線の機内持ち込みは、化粧水など、
「100ml以下の容器に小分けして、
1リットル以下のジッパー付き
無色透明プラスチック袋にまとめる」
というルールがあります。
今回、フェイシャルクレンズと
フェイシャルウォッシュ、フェイシャルゲル、
UVプロテクト ローションがそれぞれ30ml、
フェイシャルトナーとボディゲルは各50mlですから、
じゅうぶん機内に持ち込めます。
- 茂田
- うんうん。
- 伊藤
- いつもドキドキしちゃうのが、解消される!
それさえ持てば、旅立てるっていうのが、
いいでしょう?
- 茂田
- 伊藤さん、いままでこれを、
フルボトルで持って行ってたんですね‥‥。
- 伊藤
- そうなんです。
でもこれくらいで1週間、ちょうどいいはず。
容器の種類も、内容に応じて、
茂田さんのアドバイスもあって、
使いやすいかたちをえらびました。
粘度の高いものはこういう容器がいい、
というようなことは。
私たちがわからないことだったので。
- 茂田
- チューブはキャップが離れないほうが便利とか、
伊藤さんがおっしゃってくれた意見も取り入れていますよ。
- 伊藤
- そうそう、飛行機の中で転がって行かないようにって、
1つずつ、使い勝手を考えての
パッケージにしたんですよね。
あと、大事だったのは、
それがちぐはぐにならないで、
6本が並んだ時に、かわいいものにしたかった。
買う時のポイントって、もちろん品質が第一だけれど、
内田さんがさっきおっしゃったみたいに、
「かわいい」って、すごく大切だと思うんです。
- ――
- 旅行用としてつくりましたが、
家で使ってもいい感じですよね。
- 伊藤
- そう! 家に置いても嫌じゃない。
すごく細かいやりとりが、
会うたびにいろいろあって、
ちょっとずつ進んで形になりました。
茂田さん、今回のアイテムが
ちゃんとみなさんに受け入れられたら、
わたし、次につくりたいものがあるんです。
- 茂田
- ん? なんですか。
- 伊藤
- それは‥‥(モニョモニョモニョ)。
- 茂田
- なるほど! それはいいですね。
つくりましょう。
だったら、成分をああして、こうして‥‥。
- 伊藤
- わぁ、できそう!
- ――
- 次のアイテムが決まりそうです。
まずはこのトラベルセットを
たくさんのかたに使っていただきたいですね。
- 伊藤
- 茂田さん、ありがとうございました。
これからもどうぞよろしくおねがいします。
- 茂田
- こちらこそよろしくおねがいします。
また、相談しましょう。
肌質を選ばない、ユニバーサルなものづくり。
- 伊藤
- メッキの仕事にやりがいを感じていたなかで、
化粧品への情熱を失いかけていた茂田さんに、
社長でもあるお父様からのひとことが、
「お前、いつまでメッキの仕事やってるんだ?!」。
そもそも、お父様は、
メッキの業界の未来を憂いていたわけですから、
ずっと、そう思ってはいたんでしょうね。
社長って、やっぱり、先を見据えますよね。
従業員もいるし、家族もいるし。
- 茂田
- 時代って、ずっと同じじゃないですからね。
先を見たことに対して
ガンと貫いてやりきらないと、
やっぱり変革って、できない。
変化っていうのは怖いものだし、
変化した先の保障って何もない中で、
それでも変化をしていかなきゃいけないわけだから、
そういう意味では、うちの社長は、すごいと思います。
中小企業としては、かなり早い段階で
インドネシアに工場を作ったし、
タイに日系企業が進出する時も、
メッキ屋のコンサルを3社くらいやったりとか、
本当に、未来に明るい人なんです。
- 伊藤
- そんなお父様から、
「いつまでメッキをやってるんだ?」。
でも、茂田さんは、
化粧品へのモチベーションが、ちょっと落ちていた。
どうやって持ち直したんですか?
- 茂田
- 人づてに、ある女性を紹介されたんです。
それが東京に出るきっかけにもなったんですが、
その人が「nesno」を見て、
「この化粧品は売れる」って断言してくださって。
さらに、その方を通して知りあったふたりの方から、
──ふたりとも、その業界ではよく知られた方ですが──、
マーケティング、PR、
クリエイティブ、パッケージデザイン、
ブランディングの攻め方などを、
ぼくは学ぶことになったんですよ。
- 伊藤
- へぇ!
- 茂田
- そのおふたりが、またすっごく
いろんな人をつないでくださって。
それが震災前の2010年のことでした。
いろんなことがバタバタバタって動きました。
- 伊藤
- きっと「この人はやるわ!」みたいな感じで、
いろいろ紹介してくださったんですね。
「メッキに費やしていたエネルギーを、
こっちに持っていらっしゃい」みたいな。
それで、ふたたび、茂田さんは
その気になったわけですね。
- 茂田
- はい。やっぱりものづくりが楽しいなって、
あらためて思いました。
ぼくらは、客観的なマーケティングデータとかを
まったく無視して、とにかくいいものをつくろう、
そんな気持ちがもともとのルーツにある。
でもあらためて、ものづくりっていうのは
こんなふうにプロセスを踏むものだ、
みたいなことを学ぶのも、
その時、とても楽しかった。
- 伊藤
- そんななかから「OSAJI」が生まれたんですね。
- 茂田
- そうですね。ぼくは、じつは化粧品では
子ども用のスキンケアライン、
ラグジュアリーなスキンケアラインなど、
いろんなブランドを立ち上げているんです。
そして、世の中のトレンドとしては、
オーガニックへの信頼、植物への信仰、
そういうものが強くなっていきました。
でも、母は植物由来の化粧品でかぶれたわけです。
そのことをずっと考えていて。
- 伊藤
- 私も、そういう化粧品で、荒れる時がありますもの。
- 茂田
- ありますよね。
- 伊藤
- オーガニックだからいいはず、
って思っちゃうんだけど、
そうだとは断言できないんだな‥‥って。
- 茂田
- だから、ぼくは、「OSAJI」に行き着くまでは、
「植物由来成分だって、怖い時は怖いんだよ」って、
いろんなところで書いてきたんです。
日本の化粧品メーカーとして
そういうポジショニングのメーカーが
あってもいいだろうと思ったし、
「脱クレンジング」と言って、
クレンジングがなくても落ちるメイクを提案したり。
とは言え、自分たちの資本力と、
拡散する力がうまく回らなかった。
ぼくらが、そういう志向で提案しても、
思うように広がっていかない。
「nesno」にしてもそうでした。
結局、オーガニックっていう言葉の響きって、
すごく魅力的だから、皆さん、
他社にブランドスイッチ(こころがわり)
する方も結構いて。そんななかで
「ぼくらはこれから化粧品メーカーとして、
どうやって生きていくべきか?」
を、すごく考えるようになりました。
そこで、敏感な肌のためにつくるっていうよりも、
「肌質を選ばない、ユニバーサルな化粧品」
を目指したんです。
- 伊藤
- ユニバーサルというのは、
「みんなが使える」という意味ですね。
- 茂田
- はい。もちろんオーガニックを魅力と感じる人にも
きちんと響きながら、安心に使えるものをつくろう。
そういう考え方を持つことが、
化粧品をつくるぼくらがやるべき使命なんじゃないのか、
と思い直したことから、「OSAJI」がうまれました。
- 伊藤
- 「OSAJI」には「敏感すぎる肌にならないために
続けたいもの」がラインナップに揃っていますよね。
わたしはもともと、メイクアップアーティストの
草場妙子さんに頂いたんです。
- 茂田
- 草場さんは、ぼくは付き合いが長くて、
『リンネル』で連載を持っていた時、
草場さんが、撮影のメイクで入ってくださったりとか。
- 伊藤
- いただいた化粧水が、
敏感肌のわたしにもすごくよくて、
それからずっと使っています。
私は乾燥に弱く、
乾くとすぐトラブルをまねいてしまうので、
日々のケアがものすごく大切。
どうにかなってからでは遅くって、
いつもすこやかな肌でいるために、
何をつけたらいいのかなと思っていたところに、
OSAJIと出会ったんです。
気軽に通販で買えるのもうれしいし、
値段も魅力です。とても求めやすい。
それならずっと使い続けられる、という価格設定が
すばらしいと思うんです。
- 内田
- ありがとうございます。
「OSAJI」は、もっと上の価格帯のものと同等か、
それ以上だと思います。
どうしてですかと訊かれるんですが、
こうして自社工場でつくれるからなんですよ。
- 伊藤
- この品質と、この価格設定だったら、
繰り返し使うお客様がすごく多いと思います。
- 茂田
- そうなんです。
こうして細々とでも商売をやってこれたのって、
リピート率が高いからなんですよ。
魅力をわかって、使い始めてもらうまでの
ハードルは高いんだけれど、
一回使い始めた方のリピート率が高いんです。
家族の肌をなおすために。
- 伊藤
- 工場を見せていただいて、おどろきました。
1階に「真空乳化装置」という、
製品をつくる、大きな機械がひとつ。
そこでつくられたものを、
2階にはこび、ボトル詰めをして、製品化する。
ほんとうにコンパクトにつくられているんですね。
「OSAJI」にはたくさんのラインナップがあるので、
きっと大きな工場で
オートメーションでつくっているのかと思っていたんです。
それが、機械を使っているとはいえ、
つくるのも、容れるのも、すべて手作業で。
- 茂田
- ちいさな工場でしょう?(笑)
さすがにもう、設備が足りなくなってきたので、
拡大したいと思っているんですが。
- 伊藤
- 開発をおこない、レシピをつくるのは、
東京の日本橋にあるラボですよね。
- 茂田
- はい、開発や営業、デザインのチームは
東京に置いているんですよ。
群馬には、この工場のほかに、
車で20分くらいのところに
パッケージの工場があるんです。
だからぼくは、群馬2箇所と
東京を行ったり来たりして仕事をしています。
- 伊藤
- もうひとつ驚いたのは、
ここ(高崎)のOSAJIの工場が、
「日東電化工業」という、
メッキの工場のなかにつくられていたこと。
もともと家業がメッキ工場で、
そのなかに「OSAJI」など、
茂田さんがなさっている基礎化粧品ブランドの
ヘルスケア事業部があるんですね。
- 茂田
- はい、メッキ工場は父で三代目になります。
いまは主に兄が、その部門を担当しています。
- 伊藤
- 茂田さんは、なぜメッキ工場のなかで
ヘルスケア事業部を立ち上げたんですか?
- 茂田
- 話せば長いことながら‥‥、
こことは別に、
前身となる会社をやっていたんです。
ぼくが大学を出た頃は就職氷河期の時代で、
だったらベンチャー企業を
立ち上げようという気運がありました。
ぼくは最初は音楽業界に入ったんですが、
それを辞めて、友人といっしょに
パッケージデザインの会社をつくりました。
ものをつくることが好きだったので、
ゆくゆくはメーカーとして何かやりたい、
と考えていたなかで、母が交通事故に遭いました。
その後遺症なのか、母は顔や身体に湿疹ができ、
いままで使っていた化粧品で
炎症を起こすようになってしまったんです。
母はもともと食品も無添加のものを選び、
化粧品も「食べても安全」をうたっているような
メーカーのものを使っていた人なのに、
それが肌に合わなくなってしまった。
ぼくはその当時、化粧品のことを
何も知らなかったんですが。
- 伊藤
- それが何年くらい前のことですか。
- 茂田
- 1999年あたりだから、20年前くらいですね。
母親がそういう状態になって、
なぜ使えなくなったのかを調べることから始め、
母が使える化粧品をつくろうと、
自宅のキッチンでつくりはじめたのが
いまにつづく事業を立ち上げたきっかけです。
それで、やり始めたら、無性に楽しくなって。
- 伊藤
- そのレシピはどうしたんですか?
- 茂田
- それが困ったんですよ!
化粧品を学ぶための本は、
世の中に1冊くらいしかなくて、
読破しても、つくるための本当のノウハウは
書かれていないんです。
そこで原料メーカーさんに直談判して、
いろいろ教えてもらったり。
当時は、工場もなく製造ができたわけじゃないから、
製造を頼んでいた会社を見学させてもらったり、
そんなふうに自分の中でノウハウをつくって、
やっと、こうしてつくれるようになったんです。
- 伊藤
- それでお母様のお肌の調子はどうなったのでしょう?
- 茂田
- いろんな意味で行き着いた処方があって、
それを使うことで肌が改善していきました。
もちろん時間が経っていたので
自然治癒的にもよくなっていったんだろうけれど、
ずいぶん落ち着いていったんです。
それから、もっと突っ込んで、
皮膚の機能だったり、構造だったり、
それが改善するとか悪化するとかっていう要因はなんだ?
みたいなことを勉強していきました。
そういうことを学ぶことが自分にとっては楽しくて。
叔父が皮膚科医だったので、最新の論文とか、
「こんなの出たよ」みたいなことを
教えてもらったりとかしながら。
- 伊藤
- なるほど。
- 茂田
- そうして最初につくったのが、
「nesno」(ネスノ)というブランドでした。
これは今も継続しているんですが、
当初、その箱をつくっていた人を、
事業を立ち上げるにあたって、
仲間として呼ぶことにしたんです。
それがいまプロダクトマネージャーをつとめている
内田謙太郎です。
- 内田
- ある日、茂田が「俺、化粧品つくる」と言うんです。
それで、「化粧品をつくるんだったら、
自分に全部そのパッケージをやらせてくれ」と。
そしてたまたま自分がその会社を辞めた時、
「一緒にやろうよ」って、引っ張ってくれたんです。
ところが、すっかり化粧品をつくる気でいたら、
最初に茂田といっしょに
メッキの仕事をやることになって。
- 伊藤
- えっ、えっ?(笑)
- 茂田
- これも話せば長いんですが、
父の経営する日東電化工業に入った理由っていうのは、
これから先、自動車のエンジン部品の仕事は
電気自動車になれば減っていく、
そうなった時に、今の売上軸はなくなるわけだから、
何か新しい事業を始めたいと、
父である社長は思っていたからなんです。
そんなところに、自分がちょうど、
サラリーマンとしてじゃなく、
外で化粧品メーカーをはじめていたものだから、
「だったら日東電化の中でやろうよ」という話になって。
ところが、入ってみたら、
若手の職人が多い会社だったこともあって、
多少の無茶がきくものだから、
仕事がたくさん入ってきていたんですね。
他のメッキメーカーで応えられないことを、
応えられる体力があった。
ぼくは化粧品のことをやるために入ったんだけれど、
その状況をみて、
「いま、化粧品やってる場合じゃない!」
と、なってしまって。
本当に、待ったなしで明後日には
モノを納めなきゃいけないのに、
不良品が出た! どうする? 寝ずに働くか?
‥‥みたいなことをやっている現場を無視して、
化粧品をやるのも、違うよね、って。
だから「いつか化粧品をやるんだ」っていう
未来のビジョンをもちながらも、6年間ほどは、
内田も巻き込んで、メッキの仕事をしていたんです。
ほんとうに働きに働いて、
その6年間で社員も増え、
年商も2.5倍くらいになりました。
- 伊藤
- じゃあ「nesno」は、
その時は、止めていたんですか?
- 茂田
- いや、売ってはいましたけれど、
県内の美容院とか、ちょっと通販とか、
そんな程度でした。
- 伊藤
- 会社が安定して、それで化粧品に戻られた?
- 茂田
- ところが、ぼくもそこまでメッキにどっぷり浸かると、
すっかり化粧品へのモチベーションが
低くなってしまったんです。
母親もすっかりよくなっていたし、
しかし父である社長が、ぼくの肩を叩いて、
「お前、いつまでメッキの仕事やってるんだ?!」
と。
OSAJI
イベントのお知らせ 「伊藤まさこの器のお店」@TOBICHI東京
『伊藤まさこの器えらび』出版を記念して、
イベントを開催します。
題して「伊藤まさこの器のお店」。
ゴールデン・ウィークの
TOBICHI京都から始まったイベントを
TOBICHI東京で開催します。
書籍の中で紹介されている
weeksdaysの鋼正堂の器や、
買いつけたふるい器やかごなど、
伊藤さんがセレクトした器を販売します。



▲こちらは5/8(水)までTOBICHI京都で開催していた
イベントの様子です。
会期は、5月17日(金)から5月19日(日)まで。
会期中は、伊藤さんが毎日在廊し、
初日の夜には、トークショーを行います。
伊藤まさこさんと、
担当編集者のトークイベントを
開催します。
テーマは「器とのつきあい方」。
『伊藤まさこの器えらび』担当編集者の
見目勝美さんと一緒に
器えらびのポイントから、盛り付け方、お手入れ方法など、
器にまつわるいろいろなお話をうかがえます。
【日時】
5月17日(金)
19:30スタート(20:30終了予定)
【場所】
TOBICHI② 2階(開場19:15)
【定員】
20名
【参加方法】
こちらのページをご確認ください。
伊藤まさこさんが、毎日在廊します。
毎日数時間、伊藤まさこさんが在廊します。
タイミングがあえば、伊藤まさこさんご本人から
器えらびのアドバイスをうかがえる可能性も!
在廊時間はTOBICHI東京のtwitterで
お知らせしますので、
ぜひチェックしていらしてくださいね。
伊藤まさこさんがセレクトした
器などを販売します。
『伊藤まさこの器えらび』書籍にも紹介されている
weeksdaysで取り扱っている器をはじめ、
伊藤さんがセレクトした器などを販売します。
普段はネット販売のみのweeeksdaysの器を
実際、手にとってご覧いただけます。
鋼正堂、東屋、などのほかにも
伊藤さんが買いつけたふるい器やかごなども取り扱います。




3日間のぎゅっとしたイベントです。
みなさまのご来場、心よりお待ちしています。
再入荷のおしらせ
完売しておりましたアイテムの、再入荷のおしらせです。
5月16日(木)午前11時より、以下の商品について、
「weeksdays」にて追加販売をおこないます。
折敷 胡桃油仕上
「なんだか、
いつもより特別に用意してもらったみたい」
これははじめて折敷を使った娘が言った言葉。
「自分のためだけ」って気がするんですって。
なるほどなぁ。
用意するこちらとしては、
この長方形の中に器をどう配置するかが
腕の見せどころでもあるのですが、
じつは範囲が限られているからか、
テーブルに配置するより、
ぴたりと決まる確率が高い。
使い始めると、折敷のすばらしさに気づかされます。
サイズは、ふだんのごはんに合うスタンダードなものと、
ちょこっと飲みたい時やおやつを食べる時に重宝しそうな、
小さなものの、大小ふたつ。
使い始めて気づいたのは、
和のものと思っていた折敷が
洋もののプレートや中国の茶器とも相性がいいということ。
素材が楢で、この上なくシンプルなデザインだからかな、
これはうれしい発見でした。
朝も昼も、おやつの時間も。
また夕暮れ、お酒を飲む時も。
あらゆるシーンに活躍してくれそうです。
(伊藤まさこさん)
saqui Vネックワンピース


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ブラック、ネイビーが入荷します。
同じ形でボートネックのワンピースを持っているのですが、
パンツ同様、こちらもとても出番が多いアイテムです。
今回、weeksdaysのために襟元をVネックにしてもらい、
首まわりすっきり。
ネックレスやピアスとのコーディネートが
たのしめるのもうれしい。
1枚着るだけで、すらりと洒落た印象になるワンピース。
ソックスにヒールの靴は私の定番ですが、
これから冬にかけてはタイツやブーツとも合わせてみたい。
(伊藤まさこさん)
旅の仕度とスキンケア
長い休みが終わったのもつかの間、
次に心が向くのは夏休み。
どこに行こうか、
何をしようか?
頭の中で、妄想してはひとりでわくわく。
そう、予定を立てる時から、
旅ははじまっているのです。
行き先が決まったら、
旅仕度にとりかかります。
といっても、
私の仕度はいつも簡単。
リラックスできるルームウェアと下着、
デニムにTシャツ、
ちょっとおしゃれして出かける時のワンピース。
スニーカーとサンダル。
それから本を数冊。
それらをスーツケースに入れたらおしまい。
忘れものをしたら、
旅先でそろえればいいさ、
おおらかな気持ちになるのも、
休みの前だからかもしれません。
けれども、どうしても忘れてはならない、
そう思っているのがスキンケアのアイテムです。
機内での乾燥や、
日焼け対策、
気温や温度の差などなど、
旅先ではいつもとちがう環境にさらされる機会が多いもの。
肌もいつもより敏感になりがちです。
そんな時は、
自分の肌に馴染んだ、いつものアイテムを使いたい。
詰め替える必要がなく、
ちょうどよい量のものがあったらいいな、
そう思っていました。
今週のweeksdaysは、
これさえあれば準備は万端。
そんな心強いアイテムがセットになった、
OSAJIのスキンケアをご紹介します。
ほどよい分量がおさまっているので、
旅だけでなく、
OSAJIが「はじめまして」の方にも、
お試しいただけてよいのではないかな、
なんて思っています。



