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スカーフ文化が根付いてほしい
- 長島
- 僕、フランスでは、スカーフを探すのに、
ヴィンテージショップに行くこともあれば、
集積所みたいなところで買うこともあるんです。
- 伊藤
- ええーっ?! そんなところがあるんですか。
- 長島
- 廃品回収の集積所です。
パリで、古着だけが集められる場所があるんですよ。
そこから、KILO SHOP(キロショップ:パリ生れの、
量り売りのヴィンテージショップ)みたいに、
まとめ買いをしていくんです。
そこで「スカーフがほしいんです」と言うと、
スカーフだけを用意してくれる。
もちろん品質にはものすごく差があるので、
見て、触って、いいものを選ぶんですけれど。
- 伊藤
- それは質感で?
- 長島
- 質感はもちろん大事です。
シルクは触ってすぐにわかるんですが、
わかりにくいのは、化学繊維。
でもそういうものにいい絵が描かれている確率が高い。
コットンである確率も高いですね。
そこにムスリマ(イスラム教の女性)のかたがたの
ヒジャブ(頭や身体を覆う布)の古着が入っていたり。
一日中、その集積所で、
何千という布を触るんですけれど、
あんまり選り好みしていると
「何してるんだ、もっとまとめて買ってくれ」って
怒られちゃったりする。
- 伊藤
- (笑)そういうものは、サンプルとして?
- 長島
- それもありますし、いいものは、
ニットと古着を組み合わせた製品をつくる材料に
したこともあるんですよ。
- 伊藤
- それ見たかったです!
- 長島
- すぐ完売しちゃったんです。
また、いいヴィンテージが集まったら(笑)。
- 伊藤
- じゃあ、今、お手持ちのスカーフは、
“選ばれしもの”。
- 長島
- そうです。デザインの参考にとってあります。
参考といえば、パリに行くと古本も探しますよ。
ジョルジュ・ブラッサンス公園の厩舎の近くで、
週末に古本市が開かれるんですよね。
- 伊藤
- 行ったことがあります! 取材しましたよ。
懐かしいな。
- 長島
- あそこ、いいですよね。
安くていいものがいっぱいあって。
前回はミロのオリジナルのリトグラフがついた本や、
バレエの本、ポスターの本、いろいろと買いました。
- 伊藤
- そっか、スカーフをつくるからといって、
デザインのヒントになるのは、
ヴィンテージのスカーフばかりじゃなく、
ありとあらゆる古いもの、なんですね。
- 長島
- そうなんです。
文字の組み方とか、絵の使い方とか、
古書は、とっても参考になります。
- 伊藤
- 今回、デザインを考えていただく時に、
5人のデザイナーのみなさんが関わってくださいました。
みなさん、長島さんのスカーフや古書のコレクションを
見ているんですね。
- 長島
- そうなんです。
- 伊藤
- 今回は、水玉をテーマにしようと決めて。
- ほぼ日
- そうですね。ドット柄。
ひとつテーマがあると、
デザイナーそれぞれの描き方が出て、
面白いですよね。
- 伊藤
- 面白かったです。
おひとり、おひとりの個性があって。
みなさん、プレゼンテーションで緊張してましたよ。
- 長島
- ふだんしないような言葉づかいで!
あれは結構、面白かったなぁ。
- 伊藤
- ああいうことは、いつものことではなく?
- 長島
- 1個のお題に対して何人かでデザインを出し合うのは、
スカーフでは初めてです。
バンダナではあったんですけどね。
いつもは、できあがった柄をジャッジするので。
- 伊藤
- 大きな、ドーンとしたドットもかわいかったんですが、
やっぱり小っちゃい柄に全員の「かわいい!」が。
- 鮫島
- 端までデザインがあるというのが大事なんですよね。
そこが無地だと、
巻いたときに柄がない、と思われてしまうので。
- 伊藤
- そうなんです。だからほんとに
スカーフのデザインって面白いし、
難しいなと思いました。
最終的には、オリジナルのデザインではなく、
定番のデザインを選んだのですけれど、
あの過程は、とても貴重なものでした。
- 長島
- 僕らも楽しかったです。
スカーフの面白さって、
巻き方によっても印象が変わることですよね。
首に巻くのと頭に巻くのでももちろん違いますし、
その巻き方によっても柄の出方が変わる。
- 伊藤
- 1枚の布なのに。
- 長島
- そうですね。
でも、ほんと最終的なところは、
身につける人に委ねるほうが絶対にいい。
スカーフって、
その人が完成させるべきものだと思っています。
- 伊藤
- パリで、「ハッ」とするような
スカーフづかいを見かけました?
- 長島
- スカーフの2枚づかいですね。
- 伊藤
- 2枚? どんなふうに?
- 長島
- 2枚の端と端を結んで、
長い巻きもののようにして、
グルグルグルって首に。
- 伊藤
- すごい! それ、すぐにわからないですよね。
巻いている姿から想像したんですか。
- 長島
- はい。ボリュームたっぷりに、
異なるデザインが見えたので、
「あれ、絶対そうだよな」と。
1枚じゃ、絶対に出なさそうな色、柄だったんですよ。
そういう意味では、この水玉も、
お手持ちの別の柄のスカーフと
組み合わせていただくのも面白いかもしれないですね。
- 伊藤
- 頭に巻くのもよさそうです。
それにしてもパリの女性たちって、
なぜあんなに小物づかいが上手なんでしょうね。
- 長島
- ほんとうにそうですね。
そして不思議と、日本人に響くオシャレなんですよね。
前回、NEBULONI E.(ネブローニ)っていう
靴のミーティングで、イタリアとフランスに行ったんです。
そうしたら、イタリアとフランスって全然違うんですよ。
イタリアって靴からして、
全部にビジューが付いてて、ギラギラしてる。
で、フランスに行ったら、
キラキラはあるんだけれど、
その使い方が、なんて言ったらいいんだろう、
ちょっとキッチュさがあるっていうか、
「控えめにちょっと見せる」みたいな。
そこの按配が日本人の感覚に
すごくマッチしてるんじゃないかなって思いました。
イタリアはもう「見て!」みたいな感じだから。
- 伊藤
- そうなんだ! 面白いですね。
そういえば日本では、
まだまだ、スカーフを巻かない人が多いのかな?
- 長島
- でも、だいぶ、増えましたよ。
- 伊藤
- 子どもの頃、母が巻いてたんですよ。
そういう記憶のある同世代の方、
多いと思うんですけれど、
1回、その流行というか、
女性たちが日常的にしていたスカーフというものが、
消えていったんですよね。
- 長島
- 僕は最初「日本人はスカーフのオシャレが苦手なのかな」
って思ってたんです。
ちょっと飛行機のCAの制服のイメージがあったりして。
スカーフって本来もっと自由なアイテムなのに、
あのイメージが強すぎるのかな。
- 伊藤
- たしかに巻いていると、
そう言われたことがあります。
- 長島
- それで、manipuriをつくるとき、
なるべくテイストが違うお店に
アプローチをかけたんですよ。
カジュアルなところからモードなところまで。
なぜかっていうと、タンスにしまい込まず、つけて、
生活に根付いてもらわないと文化にならないから、
だからカジュアルな人も巻けば、
モードな人がモードな巻き方もする、
スカーフがそういうものになったほうがいいな、と。
それはmanipuriじゃなくてもいいんです、
スカーフを根付かせたいという思いです。
だから、前よりもスカーフをする人が
増えているのであれば、よかったなって思います。
- 伊藤
- たしかに増えていますよ!
- 長島
- 嬉しいな。
スカーフって、ファッションの小物として、
買いやすいプライスだと思いますし。
manipuriは、とくにそこを意識しているんです。
- 伊藤
- そういう努力が、いろんなショップの方、
そしてお客さまに通じたんですね。
ほかにも、販路を拡げることは続けられて?
- 長島
- はい、パリの展示会に出しました。
- 伊藤
- パリに!
- 長島
- ふだん忙しいバイヤーの方々が
一同に会する場ですから、
いろいろな方に会うことができました。
新規の取引も増えたんですよ。
そして、それぞれ、オーダーの仕方が違うのが、
また、面白いんです。
- 伊藤
- サイズや、柄がってことですか?
- 長島
- はい。サイズにしても、
カジュアルめなところは65cm角という、
ちょっと小っちゃめのスカーフを
オーダーされるバイヤーの方が多いですね。
トレンチコートの中にボリューム感を持って、
というオーダーならば、88cm角であるとか。
- 伊藤
- そっか、88cm角だと、
ストールほどじゃないけれど、
なんかちょっと襟まわりが寂しかったり、
ちょっとあったかくしたいけど心許ない、
っていうときに、ちょうどいいでしょうね。
- 長島
- 2回巻いてあたたかくもできるし、
涼しげに端を出してつけてもいいし。
そういうショップによる違いが、面白いです。
- 伊藤
- バイヤーの方と話していると、
いろんな発見がありそうです。
- 長島
- あります。
バイヤーの方って、自分たちの
「このシーズンはこういうふうにしよう」
っていう提案のもとでバイイングをしているので、
「これが必要」という明確な答えがあって。
- 伊藤
- 色もそうですよね。
- 長島
- はい。同じ柄を選んでも、ショップによって
色がほんとに違います。
バイヤーのディレクションには、
テーマカラーがあるので、
それに当てはまった色を選びますね。
manipuriは同柄で3色ぐらいの色展開をするんですけど、
それぞれに、人気があるんです。
面白いですよ、ほんとに。
- 伊藤
- そういうお店から、スカーフが、
街に出てゆくわけですものね。
わたしたちも、「weeksdays」を着ている人を見て、
自分たちが提案した以上のことが
返ってくることがあります。
たとえば70歳手前ぐらいのショートの白髪の方が、
全身を「weeksdays」で揃えてくださっていて、
すごくカッコよくて!
「いつも見てるのよ」なんておっしゃられて、
ほんとうに嬉しくて‥‥。
わたし、こういうお店をやるなんて
全く思ってなかったから、
商品づくりには、そんなふうに
新たな人とのつながりがあるんだと、
そのことを嬉しく思うんです。
- 長島
- たしかに。ものをつくっていると、
お客さまとのつながりが生まれますよね。
この仕事をしていなかったら、
全く知りえなかった人たちと。
- 伊藤
- そう。ほんとに。
1枚のヴィンテージスカーフから
- 伊藤
- こんにちは、長島さん、鮫島さん。
今日はどうぞよろしくお願いします。
取材にあたり、このスカーフができるまでのことを、
チームで振り返っていたんですよ。
わたしがmanipuriのスカーフを使っていて、
「いっしょにweeksdaysのスカーフが作れたら」って、
お願いをしたところから始まりました。
- 鮫島
- お問い合わせをいただいたのがご縁でしたね。
- 伊藤
- 最初は、「weeksdays」の
オリジナルデザインのスカーフが作りたいと
考えていました。それでアイデアを出したり、
manipuriのみなさんに絵を描いていただいたり。
けれども、最終的には、
すでにmaipuriで作られているおなじみの柄を使い、
色を「weeksdays」仕様に替えるのが
ベストだっていうことになりました。
スカーフのデザインが
こんなに難しいなんて! と驚いたんです。
- 長島
- そうなんです。非常に難しいんですよ。
- 伊藤
- 平面のデザインとして見たときと、
巻いたときの印象が、
どちらもちゃんと素敵であってほしいと考えると‥‥。
- 鮫島
- 絵はよくても、巻いた時の表情は
思っていたものと違ったり。
- 伊藤
- はい。でも、あれだけ試行錯誤したプロセスは
無駄じゃなかったと思います。
やはり製品化されているデザインは、いずれも、
細かい柄と大きな柄のバランス、
ラインがどう入っているかなどが絶妙なんですよね。
スカーフとして徹底的に
考え抜かれているものなんだなとわかりました。
- 長島
- ありがとうございます。
- 伊藤
- 今日は、まず、manipuriが
どんなブランドなのかということから
お聞かせいただけたらと思っているんです。
そもそも、代表の長島さんが
ヴィンテージスカーフがお好きで、
たくさんお持ちだとおっしゃってたことに、
とても興味をひかれて。
- 長島
- そうなんです。
- 伊藤
- 最初に買った1枚、覚えていらっしゃいますか?
- 長島
- 最初の1枚はフランスに行った時に買った
ヴィンテージのスカーフでした。
独立前に勤めていた会社では営業職で、
ファッションの仕事をしているとはいえ、
自分でスカーフを巻くことはなかったんです。
けれども、2006年に独立をして、
あたらしいブランドを立ち上げるのに、
ヴィンテージのアイテムがヒントになるかなと、
パリを訪ねたんですね。
そのときにスカーフと出会いました。
当時、日本では、ストールがすごく流行っていたんですよ。
- 伊藤
- ストールの流行‥‥何年くらいの話でしょう。
- 長島
- 2009年にmanipuriをつくったので、
2007年か2008年ですね。
でも当時の僕には
「巻きものかぁ、そういう仕事もあるんだな」
っていうくらいの感覚でした。
というのも、独立した時は、陶器を売ったりとか、
そういうところからスタートしていたので。
- 伊藤
- 以前にお勤めになっていたのは?
- 長島
- BAYCREW’S(ベイクルーズ)というアパレルです。
- 伊藤
- そうなんですね。
独立なさったきっかけは?
- 長島
- 一人でやってみたいな、って思ったんです。
自分で立ち上げれば、全部自分でできるし、
同時に勉強もできますから。
それで独立して、最初、有田焼を売っていました。
そのあとSalet(サレット)っていう、
生花をアクセサリーにするブランドをつくりました。
いまは休止しているんですけれど。
鮫島ともその頃に知り合うんです。
- 伊藤
- 生花をアクセサリーに?
- 鮫島
- すっごくかわいかったんですよ。
長島は、プリザーブドフラワーのバラを使って、
ネックレスやピアスを作っていました。
前職でファッション雑貨メーカーのバイヤーだった私は、
それがセレクトショップに置かれているのを見て、
「この会社と取引したい!」と思い、
長島と会ったんです。
- 伊藤
- そうだったんですね。
そして、そんな頃、長島さんは
パリで、ヴィンテージスカーフと出会った。
- 長島
- はい。もともとヴィンテージが好きなんです。
それでパリに行くようになって、
古着を含めて探すようになりました。
そのなかで、
「スカーフって、いったい何なんだろう?」と
思ったのがきっかけです。
- 伊藤
- 「スカーフって、いったい何なんだろう?」
- 長島
- すっごく考えたんですよ。
それで、僕は、スカーフって、
ひとつの絵だと思ったんです。
だから、絵を身につけられるっていうことが、
すごい喜びだろうなって、最初に思いました。
そして、当時は大きなストールが流行っていたので、
スカーフの柄をストールに落とし込んだら?
というアイデアがうかびました。
そういうものって、まだ世の中になかったんです。
今でこそハイブランドで、
正方形で140のサイズのスカーフがありますけれど。
その頃はストールといえば長方形でしたから。
- 伊藤
- たしかにそうだったかもしれません。
- 鮫島
- 大きな正方形の布に、捺染というのはなかった。
(なっせん:色糊で布に模様をプリントする手法。)
なので、それを最初に始めたんです。
ですからmanipuriのスタートは、
スカーフじゃなくて、ストールでした。
素材もリネンを使っていて。
- 伊藤
- リネンのストールから、
シルクのスカーフに主軸をうつしたのは、
なにかきっかけがあったんですか。
- 長島
- 2012年か2013年だったと思うんですけれど、
パリにリサーチに行ったら、
女性たちがずいぶんと
スカーフを巻いているのに気づいたんです。
で、友達にアンジェラっていう
フランス人女性がいるんですけど、そのアンジェラに、
「みんな、スカーフを巻いてない?」
みたいな話をしたんですよ。そしたら
「フランス人は、みんなスカーフを巻くのよ」って。
「シルクですごくあったかいし、普通のことよ」。
「いや、待て、待て。去年来た時より、
絶対にみんな、巻くようになっているぞ」って。
それで、ぼくらも、シルクのスカーフを
やってみるのがいいかも、と。
- 伊藤
- なるほど、以前のパリで気になったスカーフを、
ようやく作ることになるわけですね。
- 長島
- そういうことなんです。
伊藤さんのスカーフ歴はいかがですか?
- 伊藤
- スカーフは好きなアイテムで、
すてきだなとか、ちょっと珍しいなとか、
かわいい柄だなって思うものを、
素材を問わず、いろいろ集めていたんです。
でもほんとうにありがたみを感じたのは
じつは最近のことなんですよ。
というのも、わたし、冬から春へと変わる時、
花粉症や気管支炎に悩まされるんです。
さらに去年の3月はコロナにもなってしまい、
体調の悪い日が2週間くらい続いてしまって。
その時に、ふとシルクのスカーフを首に巻いたら、
すごく守られている感じがしたんです。
やわらかいだけではなく、
あたたかさがじんわり伝わってくるかんじ。
今まで、おしゃれのアイテムの1つとして
考えていましたが、
「シルクってすごい!」、
「スカーフってやっぱりいいなあ」と。
それでスカーフ集めに拍車がかかりました。
シルクって、使うとよさがわかるんですよね。
- 長島
- わかります、わかります。
- 伊藤
- シルクのスカーフに関しては、
もともとヴィンテージショップなどで
よく見ていたんです。
数を見ると、だんだんいいものが
分かってくるものなんですよね。
「端の始末がきれいだな。なるほど、これは手縫いだ」
とか。
たくさんのものに触れるって大事なんだなって思いました。
- 長島
- そうなんです。量で、全部わかってきますよね。
デニムもそうだと思うんですよ。
ぼくはヴィンテージデニムを
集めていた時期があるんですが、同じなんです。
たくさん触って、見ることで、
わかることっていっぱいあります。
- 伊藤
- スカーフだけじゃなく、デニムも!
- 長島
- ちょっと収集癖があるんです(笑)。
- 伊藤
- (笑)
「1枚の絵」の話に戻りますが、
巻いている姿はなにが描かれているのか
あまりよくわからないスカーフの柄が、
拡げてみると1枚の絵になるっていうのは、
面白いものですね。
使うときに全部は見えないっていうのが、面白い。
- 長島
- しかもスカーフって
「巻いているとき」が完成なんですよね。
巻いている姿を含めて完成品、というか。
- 伊藤
- その当時のパリのかたがたって、
どういう巻き方をされてたんですか?
- 長島
- それはほんとに、首にギュって。
ごく普通に巻いてました。
- 伊藤
- パリのスカーフといえば思い出すことがあるんです。
高校生ぐらいの時、雑誌に
パリジェンヌの取材が載っていて、
16歳くらいのお嬢さんが出ていました。
彼女が、おばあさまから受け継いだエルメスのスカーフを、
使ったら手洗いして、
半乾きの時にアイロンをするというエピソードに、
わたしは「すてき!」って。
しかもスカーフをパールと合わせたりしているんですよ。
でもその後、わたしが18歳でパリに行って買ったのは、
エッフェル塔の下で売っているおみやげスカーフ。
- 長島
- おみやげの! わかります。
- 伊藤
- 今、考えると、
「なんであんなのを買ったんだろう?」と思うんですが、
きっと、かわいかったんですよね。
- 鮫島
- そうですよ、あれ、けっこう、かわいいんですよ。
manipuriのシルクスカーフ
小さなおしゃれ
ブルーのワンピースの襟元に、
ネイビーと白のチェックのスカーフ。
三つ折り靴下に、気に入りのサンダルを履いて、
手には小さなバスケットを持って。
4歳か5歳かな。
子どもながらに、
おしゃれさせてもらったのがうれしかったこと、
よく覚えてる。
洋服箪笥の引き出しには、
スカーフが何枚か入っていて、
今日はグリーンにしようかな、
いや、茶色にしよう。
なんて、服に合わせてスカーフをえらぶ。
巻くと、ちょっと小粋な感じ。
小さな四角い布なのに、
あるのとないのとでは大違い。
今思うと、スカーフのおしゃれに目覚めたのって、
ずいぶん小さな時のことだったのだなぁ。
10代の終わりから、
今に至るまで。
少しずつ買い集めた私のスカーフコレクション、
今年はあらたに水玉模様のスカーフ2枚が、
くわわりました。
作ってくださったのは、
weeksdays初登場のmanipuri。
manipuriのこと、このスカーフができあがるまでのこと。
コンテンツでご紹介します。
走り続けよう!
- 野口
- そのジムでのトレーニングが
終わった時の爽快感、すばらしいの。
「やばい」のよ。
- 伊藤
- わたしも最近、週1回、ジムに行ってるんだけど、
確かに爽快感がある。
インナーマッスルを鍛える系なんだけど。
- 野口
- でしょ。終わったらすっきりしない?
- 伊藤
- すっきりする。
でも円陣組んでやるぞー、は、絶対無理。
そのモチベーションがない。
- 野口
- いや、そこに通うことになったのは、
ほんとにもう事故みたいなものなの。
料理のレッスンに来ているマッチョな男の子がいるのね。
それで言うのよ、「ちょっと先生さあ、
こういうジムがあってさ、
明日俺、5時から行くから、一緒に行こうよ」。
えっ、急に? ‥‥って、
そこから始まったの(笑)。
事故でしょ。
- 伊藤
- 料理教室には悩める女子だけでなく、
マッチョの男の子も‥‥。
でもたしかにだれかが誘ってくれないと、
ひとりでそういうジムに乗り込むのは勇気がいるかも。
誘ってくれてよかったね。
- 野口
- そう。彼のおかげでほんとに人生変わった!
運動って、公園走るくらいのことはしてたんだけど、
まさか筋トレが面白くてハマるとは。
おかげさま、っていつも感謝してる。ありがとうって。
- 伊藤
- ところで、
真紀ちゃんには、目標とする人はいるの?
先生でも、先輩でも、
こういうふうになりたいな、っていう憧れの人。
- 野口
- そういう人はいないけど‥‥、でも、
夏、普通にビキニをかっこよく着たくない?
そういうことかな!
- 伊藤
- いや‥‥、もう、そこまでは‥‥、ないかな。
- 野口
- えー(笑)。だからお尻をグッと上げたいの。
それを今頑張ってる!
- 伊藤
- すごいね。すごい。
- 野口
- 子どもたちも、見たくもないのに、
「どう? 上がってきた?」とか、
母のお尻を見せられてるの。
- 伊藤
- 小6の息子と大学生の娘が。
- 野口
- 「(興味なさそうな声で)あ、上がってる上がってる~」
- 伊藤
- 面白―い。
(同席している「weeksdays」スタッフに)
みんなから真紀さんに聞きたいことはある?
- ──
- ハイ! 一念発起のダイエットの時は、
何をなさったんですか。
- 伊藤
- あ、確かに。聞きたい!
- 野口
- それは、超ストイックに、食事制限です。
ブロッコリーと鶏の胸肉とかささみとか。
美味しいとか関係なく。
あと、その時は、空腹にさせないために、
必ず玄米おにぎりを持って歩いてました。
酵素玄米とかね。
- 伊藤
- その時は空腹はだめなんだ?
- 野口
- そういうストイックな状況のときは、
あんまり「空腹過ぎる」と
逆にドカ食いをしちゃうことがあるの。
車の中で菓子パンをむしゃむしゃ食べちゃうとか、
あるじゃないない?
- 伊藤
- それはないよ~!
- 野口
- えっ、ないの?!
私はけっこうそういうことがあって、
それもよくないなと思ったから、
おにぎりとか果物とか持って、
苦しかったら食べて、爆食いを避けてました。
- 伊藤
- その時はお酒はどうしたの。
- 野口
- ワインの量を半分にしたの。
- 伊藤
- でも飲んでたんだ‥‥。
- 野口
- なるべくハイボールとかにしようと思って、
ワインは半分に。
- 伊藤
- で、外食は?
- 野口
- 外食は、その期間は、行ってもほとんど食べなかった。
とくに炭水化物は避けた。
粉物ももちろん食べないし、
お肉と野菜とワインかな。
私にしては、超・超・ストイックだった。
- 伊藤
- それを2ヶ月続けて、体重を6~7kg、
体脂肪を10パーセント近く落としたんだから、
もともと代謝のいい身体なのよね。
- 野口
- うん、いつも暑い。
- 伊藤
- 素足だしね。
「今日、今年の初サンダルなんだ」って言ったら、
真紀ちゃん、「遅い」って。
- 野口
- もうね、グイグイ素足で行きますよ。
真冬だって私けっこう素足で頑張る時ある。
- 伊藤
- もうさすがにちょっと、それはできなくなっちゃった。
寒いでしょ。
- 野口
- そうなんだけど、靴下っていうものが嫌いなのね。
ストッキングもタイツも嫌いだし。
家でもずっと素足よ。冬は床暖房があるし。
- 伊藤
- その2ヶ月頑張って、それを維持して5年かぁ。
すごいなあ。
- 野口
- 維持が大変なのよ。
落とすときは気合が入ってるから平気なんだけど。
もうラーメンも年に1回か2回だもの。
おいしいけど確実に体重に来る。
外食は週に1回って決めているのも、
家でつくる料理に比べて塩分が強くて、
すごくのどが渇くのね。
それで水をとってむくんじゃったりするし、
それに、自分で作ったほうが美味しいし、
外食するならちゃんと美味しいお店に行きたいでしょ、
だから週1回までにしているの。
友達とランチもほとんど行かない。
- 伊藤
- わたしも行かない。
昼間はしっかり仕事をしなくちゃ。
- 野口
- だよね。ほんと。
まあちゃんもそうでしょ、
昼間はきゅっと仕事をして、
夕方から飲みたいほうでしょ。
- 伊藤
- そう!
- 野口
- 5時3分前ぐらいから「さ、飲もうか」(笑)。
- 伊藤
- フリーランスだから、
自分で仕事の区切りをつけないと。
5時から飲める! って思うと励みにもなるし。
- 野口
- その分、朝早くから頑張ってるんだものね。
そうするとさ、一日が有意義だよね。
- 伊藤
- 日中は、仕事をするから、
友達とのんびりお茶を飲んでおしゃべりっていうのは、
ほとんどしたことがない。
お茶を飲むなら、仕事を終えてからお酒飲もうよ! って。
- 野口
- だよね(笑)!
だから誰も誘ってくれなくなったよ。
- 伊藤
- わかる。いいんじゃない。
- 野口
- 昼間は付き合わないけど、そのかわり、
たまに夜、美味しいものを食べに行こうよ、って。
お昼はなんか、違う時間に使いたいから。
- 伊藤
- そうね。走り続けてね!
- 野口
- 走り続けよう!
- 伊藤
- ああ、今日、真紀ちゃんと話して、
すごく元気が出ました。
っていうか、ちゃんとしないとな、って思った‥‥。
わたし、暮らしのことだと、
いつもきれいにできるのに、
自分のことになると、どういうわけか、
「もういっか」みたいな気持ちになるの。
- 野口
- だめよ。衣食住、いい感じのトライアングルを、
つくっていきたいじゃない?
- 伊藤
- そうなのよ。
そのバランスをとるための
「衣」のところは、
何を着るかっていうよりも、
どういう自分が着るかっていう話、なのよね。
- 野口
- そう! あれだけ家を掃除できるってことは、
絶対自分のメンテナンスもできるはずよ。
逆に言うと、私はまあちゃんみたいに、
あんなにお掃除できないもん。
今日はね、まあちゃんに会うから、
換気扇を全部掃除してきたの。
- 伊藤
- え、すごい!
- 野口
- 部屋が汚いのは、
自分の内面が汚れているのと同じだなあと思って。
換気扇、ピカピカにしてきました。
昨日餃子焼いたから油ギッシュで。
そしてキッチンに何にも置かないようにした。
- 伊藤
- わぁー‥‥。
- 野口
- まあちゃんみたいになりたいの。
でも私、ご飯とかぜったい2杯とか食べるしなぁ。
- 伊藤
- それは食べる。わたしも、朝。
- 野口
- 食べちゃうよね~。
- 伊藤
- でも炭水化物は午前中だけにしてるよ!
- 野口
- えらい!
- 伊藤
- ふふふ。
‥‥というあたりで、おしまいにしましょうか。
きりがないもの!(笑)
ほんとありがとう真紀ちゃん。
- 野口
- ありがとうございます。楽しかった!
SLOANEのキュロット、
野口真紀さんのコーディネート 4
- ネイビーのキュロットに、
ショート丈のニットカーディガンを。
インしない場合は、ショート丈!
ついつい気になる腰回りをカバーしたくなるお年頃ですが、
「隠さない」のが真紀流。
「ずっと腹筋に力を入れてる」という
その言葉を聞いてから、
なるべくわたしも‥‥(つい忘れがち)。
-
サウナに筋トレ、16時間ダイエット‥‥
今回、学ぶところ多き対談でした。
真紀ちゃん、ありがとう。(伊藤まさこ)
この一着が着られなくなったら
- 伊藤
- 真紀ちゃんが自分を律するモチベーションって
どこから来るの? どうやって維持してるの?
「ま、いいか」ってならないの?
- 野口
- たしかに自分に超・厳しいね。
洋服も全部直しちゃったのよ。
いいものほど全部直した。
このスカート、このパンツが入らなかったら
もうアウト、って思って。
- 伊藤
- なるほど! わかる。
わたしもジャストサイズ、
ピタピタのパンツが一着あって、
それを時々穿いてチェックしてる。
きつくなったら、腹筋したり、
食べるものを気をつけたり。
- 野口
- 先日ね、子どもの卒業式に向けて、
久しぶりにちょっとピタッとしたものを買ったの。
オールインワンなんだけど、ツイードで、
ほっそーいのを。
- 伊藤
- 美しく服を着るためにっていうのがすごい。
「健康でいたい」もあるけど。
- 野口
- 健康もそうだけど、
きれいにお洋服を着るっていうのは大事よ。
私はそこが一番。
そもそも体重を落とすと、
検査の数値も良くなるよ。
- 伊藤
- でもお酒は飲んでるのよね。
- 野口
- だからダメなのよね。
でも、それまで取っちゃったらさ、
‥‥つまらないじゃない?!
- 伊藤
- そうだね。
お酒も飲むけど、ヒールも履いて、がいいね。
- 野口
- ヒールも、太ってくると履けなくなるから。
体が重くなってつらいし、足も太るのよ。
ほんとうにね、いい年になったら、
いいものを着ることは大事なの。
そして、同じお店でも、高級ラインの服って、
ほんっと細いの。でも、それをきれいに着ると
めっちゃ形がきれいだから。
好きなポロシャツがあるんだけれど、
ふつうのラインと、高級ラインでは、形が違う。
それがね、面白い。
- 伊藤
- 面白いんだ。
- 野口
- すっごく面白い。
値段も違うけど、形のよさも5倍ぐらいいいの。
ポロシャツってすっごい体のラインが出るんだよね。
だからポロシャツをずっとかわいく着たい、
おばちゃんになってもかわいくポロシャツが着たい。
そういうモチベーションもある。
- 伊藤
- なるほどね。ポロシャツっていう定番のアイテムほど、
自分を整えておかないといけないってことなのね。
- 野口
- そうなの。わかるでしょう。
さっき言ったみたいに、体型を隠してくれる
ワンピースもいいんだけれど、
まずフィットしたものを着るのって大事。
みんなそこを避けるようになるの。
だから無理してでも避けないように調整する。
‥‥いいの? こんな話、ずっとしてて。
- 伊藤
- 全然大丈夫。
わたしも含め、迷ってる人達に、発破をかけて!
- 野口
- 料理教室でもいつも言ってるよ。みんなに。
- 伊藤
- えっ、生徒さんに?
- 野口
- うん。言ってるよ。
「今着てる服でテンション上がる?」
みたいな感じで。
あるいは「そんな夫や子どもの愚痴を言わないの!」。
- 伊藤
- そうなんだ~。
- 野口
- 「そんな話、しててもつまんなくない?
もっとさ、自分をさ、明るく楽しくしなよ」って。
みんな、そんな真紀さんみたいになれないよー、
とか言ってるけど。
- 伊藤
- だめよね、文句言ってると、
そういう顔になっちゃうんだから。
人相が悪くなっちゃうの。
- 野口
- そうでしょ。
でもね、すっごくきれいな子が、
すっごく文句を言ってたりもするのよ。
- 伊藤
- そっかあ。
- 野口
- そういう子には
「かわいいんだから、もっと楽しみなよ!」って言う。
料理教室なのに、説教が始まっちゃう。
「うちのダメ息子、ダメ娘が」
みたいなことばっかり言う人には、
「そういうこと言わないの!」って。
ほんとにそう思うのよ、
自信がない子に育っちゃうでしょ。
お母さんが味方してあげないで誰がするんだよ!
って感じだから。
- 伊藤
- うん。きっと真紀ちゃんの生徒さんは、
そういうのが聞きたくて、来てるんだと思う。
もちろんあのおいしい料理の秘密を知りたい、
っていうのが先だと思うけど。
ほかにはどんな話をするの?
- 野口
- 下着の話もするよ。
もうみんな、ある程度の年齢になった女性たちは、
ラクな感じのばっかりで、
全然ブラジャーをしてないって言うの。
何年もしてないって。
- 伊藤
- えっ。そっか、
ブラトップやブラキャミだけってこと?
- 野口
- そう! 「それだけ」っていうのは絶対だめよ、って。
私、夜と朝に下着を変えるの。
- 伊藤
- 夜はちなみに何を?
- 野口
- 夜はナイトブラセットをするわけ。
で、朝はちゃんとセットアップで下着をつける。
- 伊藤
- セットアップなんだ!
- 野口
- 必ず。そこはね。
でも、生徒さんに、ブラジャー買ってる? とか、
パンツとブラジャー、ちゃんとセットにしてる? とか、
そういうこと言うと、えー、全然してないよって。
- 伊藤
- でも、下着の線を拾う素材のパンツには、
レースのショーツをとか、
透けるブラウスには肌色に近いキャミソールをとか、
服に合わせて、
上下別々ってこともあるじゃない?
- 野口
- うん、そういう日もある。
そうやって積極的に考えるならいいのよ。
でも適当に選ぶから上下がいつもちぐはぐ、
っていうのはね。
- 伊藤
- そうね。
じゃあ真紀ちゃんのアドバイスで、
料理教室に通ううちに変わっていくの? 生徒さん。
- 野口
- うん。
「先生、ブラジャー買ったよ!」っていう人、
いっぱいいる。
ダイエットした子もいっぱいいる。
意識が変わるのね、きっと。
- 伊藤
- そうしたら体調もよくなるだろうし。
- 野口
- 私もそうだけど、みんな、今、美容が大好きよね。
年取ってくると、頑張らなきゃいけないじゃない?
なんにもしなかったら老け込むだけだから。
だからみんなで、そこを頑張っていこうって、押してる。
- 伊藤
- そうなの。何もしないと、
ただ汚くなっていっちゃうの。
がんばらなくちゃ。
- 野口
- ね、これから、私たち、
60に向けて、ね。
- 伊藤
- 年を重ねるごとに、服も変わってきた?
- 野口
- そうなの。ショートパンツもそう。
膝小僧を出さないとダメ。
- 伊藤
- 緊張感ってこと?
- 野口
- そう! やっぱりお腹に腹筋入れとかないとね。
こうやって、クッて。一生入れる。
- 伊藤
- さすが、姿勢がいいのよねえ。
- 野口
- いやいや、よくないけど、
そこは力を入れておかないと。
胸もちゃんと張ってね。
- 伊藤
- 腹筋はどうやって鍛えているの?
- 野口
- 筋トレ。
- 伊藤
- 筋トレ!
- 野口
- 筋トレと、ヨガ。
ヨガではインナーマッスル。
- 伊藤
- それはどれぐらいの割合で行ってるの?
- 野口
- 筋トレ月曜日、ヨガ土曜日。
ずっとやってる。
筋トレは1時間半、スーパーマッチョの、
ほんっとに格闘技のレフリーの人がコーチのジムなの。
生徒は全員若くて、私が一番歳上。
その子たちと、部活みたいにこう、円陣組んで、
自重を使ったサーキットトレーニング。
20代、30代の子と同じメニューをやってるから、
ほんっとに辛くて死にそうなの。
心拍数も上がるし。
- 伊藤
- えっ、やだー!
- 野口
- ほんと不思議なジムなんです。
- 伊藤
- それをどれぐらい続けてるの?
- 野口
- 今ちょうど1年。
- 伊藤
- はあー‥‥、
真紀ちゃんの話を聞いていると
「わたしは、もういいや」って気分になってきた。
- 野口
- だめよー(笑)。
SLOANEのキュロット、
野口真紀さんのコーディネート 3
- ネイビーのキュロットに、
ストライプのリボンブラウスを。
-
ヒールの靴は1で履いていたものの色違い。
形は同じでも色が変われば雰囲気も変わる。
-
「ここの靴の木型が私に合っているみたい」。
なるほど。
「自分にしっくりくるブランドを見つける」
っていうのも、参考になります。
-
この日、キュロットにコーディネートする服を
たくさん持ってきてくれた野口さん。
どれもシンプルですが、
シンプルだからこそ素材のよいものを、
シルエットの美しいものを、
と服をえらぶ目は相当厳しそう。
体型も、えらぶものも、
「これでいいや」が絶対にないのです。
おしゃれは気合い、ってことを学びました。(伊藤まさこ)
シャツ・インのための体型維持
- 伊藤
- 今回のキュロットだけれど、
真紀ちゃんはさらに10センチぐらい
短くてもいいって言うのね。
- 野口
- そう。これでじゅうぶんかわいいのはわかる。
でも、私、ショートパンツは、
ほぼみんな同じ丈で揃えているの。お直しして。
それに比べるとこのキュロットはちょっと長めかな。
でもめっちゃ着たい!
- 伊藤
- ぜひ、この春夏に着てほしい。
そうか、ショートパンツの丈に
「真紀の黄金比率」があるのね。
それはどうやって決めたの?
- 野口
- それがいちばん陽気で楽しそうな感じがするから。
- 伊藤
- えっ、えっ?! 大丈夫だよ。これ以上、
わざわざ陽気で楽しそうな感じを出さなくても‥‥。
- 野口
- いや、私、暗いかなあと思って(笑)。
- 伊藤
- (笑)何言ってるんだろう。
ショートパンツは長く穿いているの?
- 野口
- 昔から大好きで!
撮影の時、デニムのショートパンツで出かけて
「おはよう!」とか言うと、けっこう引かれるけど、
「やめなよ!」とまでは言われない。
まあほんとは、いい歳したら、
みんな穿かなくなるのよね。
- 伊藤
- あと真紀ちゃん、絶対、
シャツやニットをパンツにインしてる。
そこがまた、きれい。
- 野口
- そう。インするために痩せたい。
体型維持の努力の原点は、そこかも。
- 伊藤
- 痩せると言っても、
ちゃんと食べるもの食べて、
パスタやお米も食べて。
- 野口
- 全部食べてるよ。
- 伊藤
- 痩せすぎにならないようにも気を配ってる。
それがすごいなあと思っているんです。
- 野口
- 私、驚かれるほど食べているけど、
一日中、動いてるの。
それでカロリーを消費しているんだと思う。
- 伊藤
- 例えば昨日はどういう感じ?
- 野口
- 昨日は打ち合わせで2時間喋って、
デパートを2時間ぐらい歩いて、
その後サウナに。
夕方4時半ぐらいからハイボール飲んで、
その後、ごはんの支度しながら、
赤ワイン、ほぼ1本飲んだ。
- 伊藤
- 料理を作りながら?
- 野口
- そう!
- 伊藤
- 一本飲むってすごくない?
酒量が減ってないんだ。
- 野口
- 全然減ってない。
むしろ、やめているのよ、1本で。
もうちょっと飲める。
‥‥どうにかして!
- 伊藤
- (笑)でも、ワイングラスで5杯飲んだら1本か。
- 野口
- そうだよ。多めに注いだらね。
まあちゃんだって2杯でやめないでしょ?
- 伊藤
- やめない。
- 野口
- そうだよ。泡、白、白、赤、赤で
もうほぼ1本みたいなものだよ。
- 伊藤
- ‥‥あれ? 何の話してたんだっけ。
- 野口
- カロリー摂取の話。
- 伊藤
- そうだ。でね、野口家は小6の男子がいるでしょ。
彼は、すごく食べるでしょ。
真紀ちゃんもごはんを作ってて、
つい食べちゃうとか、ないの?
- 野口
- 食べちゃうよ。
昨日だって、餃子130個ぐらい作って、
全部なくなったよ。上の子は留守だったのに。
私も30個は食べた。
- 伊藤
- 30個‥‥。真紀ちゃん、てっきり、
つくるけど食べてないって思ってた。
- 野口
- めっちゃ食べてるよ。
昨晩は餃子30個だけじゃなく、
友達がフィナンシェを買ってきてくれたのも食べた。
- 伊藤
- じゃあその16時間ダイエットでどうにかしてるの?
- 野口
- いざとなったら、そうね。
いまはその時期じゃないけど。
ちなみに昨日は朝ごはんをしっかり食べて、
お昼は食べなかった。
夕飯に餃子30個っていうのは食べすぎだけど、
まあ、ヘルシーじゃない? 手づくりの餃子。
野菜がたっぷりだし。
- 伊藤
- バランスを取ってる、ってことなんだね。
- 野口
- そう。でもずっと満腹が続くのはよくないから、
「ちょこちょこ食べる」ことはしてないの。
- 伊藤
- 休ませるってこと? 胃とか腸を。
- 野口
- うん、そう。
- 伊藤
- 鍼灸院の先生が言ってた、腸を休ませなさいって。
風邪のときも栄養をとって、っていうのは、
昔の話だって聞きました。
この頃はなるべく食べないでって、言ってるそう。
- 野口
- そう。胃腸を休ませるの、大事よ。
- 伊藤
- それに気づいたのはいつ頃だった?
- 野口
- ずいぶん前‥‥10年ぐらい経つかなあ。
人生最大のダイエットは5年前で、
2ヶ月で6キロぐらい落としたの。
体脂肪が28ぐらいあったのを、20ぐらいに。
- 伊藤
- 筋肉を残して脂肪を落としたんだ!
- 野口
- そうなの。
- 伊藤
- すごい。体形が変わったでしょう。
- 野口
- それこそもうお腹が出過ぎていて、
シャツ・インなんて絶対できない体形だったの。
ワンピースを着ているのであれば、
手首や足首の細いところを出すので、
全然平気なんだけど、
パンツ系は、ちょっとね。
- 伊藤
- 細いところを出して、
大きくなったところを隠す。
わたしもその作戦。
- 野口
- 肝心なところを隠しちゃえば細く見えるから。
でも実際の当時の私は「小太り」。
その「小太り」が嫌で。
- 伊藤
- それで一念発起して。
- 野口
- そう。それで53kgの体重を46~47kgに落として。
で、ダイエットが成功しても、
それをキープすることが大変なんです。
今は全然だめ。キープしているつもりでも、
48~49kgです。
先日久しぶりに50っていう数字が見えた。
体重計乗る時、もうほんと悲鳴を上げてる。
- 伊藤
- わたしもこの前、今年初めて体重計に乗って、
悲鳴を上げた。‥‥あっ、毎日乗るの?
- 野口
- そう。1日に、2回は乗るの。
悲鳴上げながら(笑)。
だって家にあるでしょう?
乗らないと!
- 伊藤
- あるけど、「ま、いっかな」。
それがいけないんだ。
- 野口
- サウナに行くとビフォーアフターは絶対測る。
昨日も測ったよ。
- 伊藤
- えっ! どうして?
- 野口
- だってその時間で何kg減ってるか気にならない?
昨日は気合を入れて、
2時間ちょっと入って、
1.5kg減ってたよ。
- 伊藤
- 2時間も入るの?!
- 野口
- それも慣れなのよ。
私、サウナ大っ嫌いだったのよ?
それを、1日おきにジムに行くたび、
帰りにサウナに寄って、
12分を1セットにして、
毎回4セット、やってみたの。
そうしたら、気持ちが、もうめっちゃ
ポジティブになって!
幸せホルモンが出るのかな、自律神経が整うの。
- 伊藤
- わたしは、のぼせやすいので、
温泉もほどほどに。
サウナは入ったことないなぁ。
でも、酵素風呂は時々行って、リフレッシュ。
出るとむくみがとれて、すっきり。
SLOANEのキュロット、
野口真紀さんのコーディネート 2
- キュロットと同色のグレーのニットをコーディネート。
もちろんニットはパンツにイン!
-
バッグストラップの靴はこの春新調したもの。
靴は華奢なものがお好みのよう。
-
ぺたんこの靴でもラクに流れないのが真紀流。
脚や腕など、
肌の見せ方のバランスがとても参考になります。(伊藤まさこ)
食べたい心と痩せたいカラダ
- 伊藤
- 真紀ちゃん、今日は、ありがとうございます。
今回、キュロットをつくったんですけど、
その話をするのに、どなたと一緒がいいかなぁって考えて、
「そうだ! 膝小僧といえば、真紀さん!」と。
以前、コンバースの試着の
コンテンツに出ていただいたときも、
ショートパンツが大好きと言っていて。
- 野口
- 大好きなんです。
けっこうみんなは膝小僧を隠すんですよね。
- 伊藤
- 「膝に年齢が出ちゃう」って。
- 野口
- 年齢とともに、しわしわになってくるの、膝が。
- 伊藤
- 膝に、変な人相が出てくるよね。
小僧のはずなのに、なんか、老けた‥‥。
- 野口
- そう! おばあちゃんが出てくる!
座っていればまだいいのよ、
曲げてれば膝も張っているわけだから。
でも立ち上がると、ほら、人相が出てくる。
- 伊藤
- 年齢は手や首にあらわれるって言うけど。
- 野口
- 「三首」(さんくび)ね。
首、手首、足首。
- 伊藤
- けっこう膝小僧もそうなんですよね。
でもわたしも「出す派」だから、
「別にいいじゃん!」と思っていて。
「weeksdays」では以前、
MOJITOというブランドの山下裕文さんと
膝小僧を出すことについての対談を
したことがあるんです。
それでね、わたしのまわりで、
いちばん膝小僧を出してる人が、真紀ちゃんだから、
ぜひ新作を穿いてもらおうと思ったんです。
- 野口
- そうなの(笑)?
- 伊藤
- トラッドなものが好きだから、
きっと似合うはず! って。
- 野口
- トラッド、好きです。
今回のSLOANEも好きです。
- 伊藤
- パンツは前ファスナーのタイプが好きなんですよね。
ファスナーがないタイプは
「お腹が出て見えるから」って言うんだけれど。
- 野口
- ファスナーつきのほうが、
明らかに、お腹は出なく見えるのよ。
- 伊藤
- とはいえ、お腹、全然出てないじゃない。
- 野口
- そりゃもう必死だもの。
- 伊藤
- 料理研究家っていう仕事ですから、
食べることも仕事の一部ですよね。
そのなかでこの体型を維持するって!
確か、年間365日‥‥。
- 野口
- うん、ワインを飲んでる!
- 伊藤
- 撮影の時に、真紀ちゃんの体型に驚いて、
「いったいどうしているの?」って訊いたら、
人間の体は、カロリーの消費と補充のバランスだから、
必要以上のカロリーを摂ったら太るんだよって。
そりゃそうだ。
- 野口
- そう! だから私たちくらいの年齢の女の人は、
普通に生活していると、1日2000kcal未満なの。
それを越すものを口から入れなければ、
太らないはず‥‥と。
- 伊藤
- でも、絶対、もっと食べてるでしょ?
どうやって維持しているの。
- 野口
- まあちゃんだって維持してるじゃない。
- 伊藤
- 体重はじわじわ増えてます。
代謝もめっきり落ちたしね。
「必要カロリー以上のものを食べると太る」。
その仕組みがわかってるのに、
食べても太らなかった時代のことを
口と目が覚えてるから、食べちゃうの。
- 野口
- わかる、わかる。
- 伊藤
- そのへんの差し引きはどうしてるの。
- 野口
- 心構えとしてはね、
「常にお腹がすいてないと気持ちが悪い」
と思うようにしてる。
16時間ダイエットは本当に効いたよ、私には。
16時間食べないだけ。
夜8時に食べ終わったとして、
翌日のお昼12時まで、
カロリーのあるものは口にしない。
睡眠時間もあるから、そんなに難しいことじゃない。
意外といけるのよ。
寝て、起きて、朝は白湯飲んでね。
- 伊藤
- 午前中は仕事してたらあっという間?
- 野口
- そうなの。
- 伊藤
- それを毎日やってるの?
- 野口
- それは、太ったときのリセット方法。
だから例えば、お友達とイタリアンに行くとするでしょ。
そこで我慢したくはないでしょ?
パスタも食べるし、ピザだって食べるし。
そうしているうちに体重が増えてしまったら、リセット。
- 伊藤
- 外食では我慢しない?
- 野口
- もちろん我慢しない。
でも外食は週に1回にしてる。
- 伊藤
- そうか! わたし、
週に3、4回、外食することもあるから‥‥。
- 野口
- でもさ、外食も、頼み方よ?
年を取ったらたんぱく質が大事でしょ。
そういうメニュー構成にするの。
- 伊藤
- ああ、どうして、こうも違うの。
どうしてそんなことができるの‥‥。
- 野口
- やっぱり意識だよ。
きれいでいたいという。
- 伊藤
- 人前に出る仕事だものね。
SLOANEのキュロット、
野口真紀さんのコーディネート 1
- ネイビーのキュロットに合わせたのは、
ラルフローレンのTシャツと、ヒールの靴。
- 脚がしゅっときれいに見えて、立ち姿が美しい。
体型維持の努力プラス、
「堂々とする」ことも、
服をきれいに見せるコツなのですねぇ。
- ちなみにラルフは大好きなブランドとか。
この靴も色違いで3足持っているんですって。(伊藤まさこ)
SLOANEの半袖ニットとキュロット
着たいものを着よう
膝小僧、出していますか?
「そういえば、パンツばっかり穿いてる」という人、
「出しても膝下まで」という人、
「膝はおろか、脚も出さない!」なんて人も。
どうやら、
二の腕を出すのと同じくらい、
膝を見せるのは、
ハードル高めのよう。
私はと言いますと、
暑がりなものだから、
夏にかけて、
家ではだんぜんショートパンツ派。
出かける時は、
膝が半分出るくらいのハーフパンツだったら、
抵抗なく穿いちゃう。
脚も、膝も、
冬の間、隠れていた場所だから、
最初は少々、勇気がいるけれど、
大丈夫。
人はそんなに自分のことを気にしてはいない。
着たいものを着ようではないか!
と意気込んで出かけます。
今週のweeksdaysは、
SLOANEの半袖ニットとキュロット。
ふだんハーフパンツを穿く人も、
またそうでない人にも挑戦しやすい、
きちんとした美しい形。
コンテンツは、
「膝小僧出すのぜんぜんへっちゃら、
ショートパンツ大好き!」
という料理家の野口真紀さんと、対談を。
衣食住、バランスよくいきたいという野口さんの話、
聞いているとなんだか元気になりました。
DRESS HERSELFのシルクT、たとえばこんなコーディネート 伊藤まさこ
3・ネイビーTは、
シルクの質感を引き立たせて
ボディにかけた様子はこんな風。
いかにも「Tシャツです」といったシンプルさ。
けれども、よーく見ると、
襟も裾も、縫い代の始末がとてもていねい。
手間と時間をかけて作られているため、
Tシャツというより、ブラウスと表現した方がいいのかも。
後ろ見頃は、ゆるやかなカーブがついています。
このカーブのおかげで、
アウトしてもカジュアルに寄りすぎない。
また、気になる腰回りをうまく隠す丈もうれしいのです。
シルクのTシャツ(ネイビー)/DRESS HERSELF
キュロット(ネイビー・S)/SLOANE(2023年3月発売予定)
サンダル 伊藤まさこ私物
同系色のキュロット、
アクセサリーは、華奢なバングルだけ。
足元はきれいな色のサンダルで。
余計な飾りは一切なし。
シルクの質感を引き立たせたコーディネートです。
もう持っている方もいらっしゃるかな?
じつはこのTシャツと同じ素材で、パンツもあります。
キュロットもいいけれど、シルクのパンツもまたすてき。
ネイビー×ネイビーは私の大好きなコーディネートです。
これにかごバッグを合わせたい。
一枚で着ても。
また、重ねても。
一年通して着られるシルクのTシャツ。
デニムやパールのピアスと同じ、
私の定番アイテムになっています。
DRESS HERSELFのシルクT、たとえばこんなコーディネート 伊藤まさこ
2・ブラックTで、デコルテをきれいに
シルクのTシャツ(ブラック)/DRESS HERSELF
ダンボールパンツ(オフ白)/Le pivot
スニーカー 伊藤まさこ私物
「Tシャツ」ですもの、
動きやすそうなパンツとの相性はばっちりです。
それでも、カジュアルに寄りすぎないのは、
シルクの持つ光沢のおかげ。
この日のモデル、在原みゆ紀さんも、
「気持ちいい~」とご機嫌。
着ている人を幸せな気持ちにする、
着心地のよさなんです。
馴染みのいいグレーとは対照的な印象の黒。
着ると気持ちが引き締まりますが、
そこはやはりシルク。
肌にやさしく寄り添い、
やさしげな印象にしてくれます。
まあるい襟ぐりが、
デコルテをきれいに見せてくれる。
ちょっと大きめの一粒ダイヤのネックレス
(持ってないけど)とか、
合わせたらきっとすてき。
シンプルな分、アクセサリーを大ぶりにしても。
シルクのTシャツ(ブラック)/DRESS HERSELF
ダンボールパンツ(オフ白)/Le pivot
デニム 伊藤まさこ私物
上からデニムのジャケットを羽織りました。
やさしげな質感も合うけれど、
ハードな素材も合う。
シルクってすごい素材です。
前身頃だけインすると、Tシャツに表情がつきます。
すべてインか、すべてアウトか。
はたまた前身頃だけインか。
合わせる服や、全体のバランスを見ながら
Tシャツの裾を工夫してみてくださいね。
再入荷のおしらせ
完売しておりましたアイテムの、再入荷のおしらせです。
3月23日(木)午前11時より、以下の商品について、
「weeksdays」にて追加販売をおこないます。
DRESS HERSELF シルクのTシャツ
カジュアルの代表、
といったイメージのTシャツですが、
素材がシルクなので、
エレガントな雰囲気がただようところがいいのです。
コットンのパンツやデニムと合わせても、
カジュルになりすぎない。
大人が着る、大人のための、Tシャツです。
ゆったりとした首回りは、
デコルテをきれいに見せてくれ、
さらには着心地も抜群。
スカートやパンツをインしても、
もたつかず、すっきり。
夏は一枚でさらりと。
秋冬はニットの下に。
春はシルクのカーディガンと合わせて。
一年を通して着ることのできるアイテムです。
色はネイビーとグレーと黒の3色。
コーディネートのコンテンツも合わせてごらんくださいね。
(伊藤まさこさん)
quitan
Naval Thai Pant – OEKO TEX®
Denim
ベースとなっているのがタイパンツ
(名称もタイパンツですものね)なので、
ハンガーにかかった姿を見た時、
じつは一瞬、穿きこなせるかが不安でした。
なのですが、穿くとびっくりするほど
「スッ」として見える。
じっさい、試着した人の多くが購入を決断されるとか。
手持ちの服との相性もいいし、
ウェストが調整できるので、
トップスを外に出したい時はジャストめに、
インにする時はややゆったりと、と自由自在。
そして何より履き心地がいいんです。
私の周りも男女問わず、このパンツのファンが多い。
みんなそれぞれ自分なりの着こなしを楽しんでいて、
それがとてもいい感じなのです。
鼎談もどうぞご参考くださいね。
(伊藤まさこさん)
Le pivot 裏起毛ZIPパーカー
(オートミール、杢グレー)
袖を通した瞬間、
思わず「わぁ、軽い!」という言葉が口に出ました。
私にとって10年(いやもしかしたらそれ以上)ぶりの
パーカーです。
欲しくなったのは、軽さだけではありません。
生地の触り心地のよさや、
袖(とくに二の腕部分)がすっきり見えること。
見頃のサイズ感も絶妙で、
これなら着たい!
そう思わせてくれた大人のパーカーだったのです。
フードですが、
じつはかぶれません。
デザインの要素の1つとなっていて、
これがあるのとないのとではシルエットがぜんぜん違う。
(詳しくはデザイナーの小林さんの
コンテンツをご参考ください。)
今回、一緒に紹介するパンツとの
相性は言わずもがなですが、
ワンピースや柄物のパンツとコーディネートしても。
(伊藤まさこ)
DRESS HERSELFのシルクT、たとえばこんなコーディネート 伊藤まさこ
1・グレーTに、光沢感のあるパンツを
シルクのTシャツ(グレー)/DRESS HERSELF
パンツ/ LE BOUQUET (参考商品)
シューズ 伊藤まさこ私物
つやっとしたシルクの光沢感が、伝わるグレー。
グレーといっても、
曇空のような色ではなくて、少し明るめ。
私たちの肌にも馴染みやすく、
肌映りも抜群なんです。
ここで合わせたのは、
同じ光沢感のある、パンツ。
髪はひとつにまとめて、
首まわりをすっきりさせます。
Tシャツの首元にパールのネックレスを。
Tシャツとパンツと、パール。
すべてツヤッとした質感でまとめる場合は、
色のトーンを揃えるとしっくりきます。
カーディガン ¥34,100/SLOANE
ベビーピンクのカーディガンを合わせて、
シルク×シルクの質感を見せるコーディネート。
薄手なので、パンツにインしても
もたつかないところがいいんです。
裾を出すとまた印象に変化が。
丈や身幅が絶妙。
アウトしても、
ほらこの通り、カジュアルになりすぎない。
形がシンプルな分、
少しカチッとしたジャケットや、
幅広のパンツなど、あらゆるものと合わせられる。
色違いで揃えておくと、
重宝しそうです。
(なんといっても一年中着られるし!)
[お問い合わせ先]
SLOANE TEL:03-6421-2603
LE BOUQUE TEL:03-6421-2603
シルクのTシャツ
ツルピカから遠のいても
ツルツルとピカピカ。
わぁ、きれいだな。
そう思う人って、このふたつを兼ね備えている。
それにツヤツヤがくわわったら、
もう怖いもんなしです。
とかく「美しい」に関しては、
姿形に目が行きがちですが、
そればかりではない、と私は思う。
いや、それ以上に、
年齢を重ねていくほどに、
ツルツル、ピカピカは、
(‥‥とここまで書いて、
自分の手がカサカサということに気がつき、
ハンドクリームを塗りました)
大切だと思うんです。
とはいっても、
年々、ツルピカから遠のくばかりの私。
だったら服で足せばいのだ。
今週のweeksdaysは、
ドレスハーセルフのシルクのTシャツ。
着心地抜群、
肌触りがよく、
一年通して着られる。
肌うつりもなんだかいつもよりいい感じ。
シルクってすごい素材です。
t.yamai parisの春の服、あのひとのコーディネート [3]山井自子さん
山井自子さんのプロフィール
やまい・よりこ
文化服装学院卒業。
アクセサリーの企画、プレスを経た後に渡仏。
ブランド t.yamai paris をパリで立ち上げ、
山井孝さんをパートナーとしてサポート。
くわしくは、こちらをどうぞ。
(身長161cm)
●t.yamai paris のwebsite
●t.yamai paris のInstagram
t.yamai parisのアイテムがとっても似合う自子さん。
今回は大人のモノトーンコーディネートを
2つ、ご紹介くださいました。
自子さんいわく、
「大人のコーディネートには“ツヤ感プラス”が大事!」
とのこと。
ラフな雰囲気のジャケットと、
落ち感のあるゆったりしたカーゴパンツに、
セーラータイプのシャツを重ねて。
いろんな素材をブラックでまとめています。
もともとこのジャケットを愛用していたという自子さん、
どういうところが気に入っていらっしゃいますか?
「着心地の良さと素材感です。
着用してくれているまわりの友人たちも
声をそろえて言ってくれるのが
ほんとに楽チンで取り扱いが簡単、と。
ちょっと見は無地のようで、
よく見るとストライプのサッカー地という
この素材感も気に入ってます」
そうなのです。
ジャケットのきちんと感もありながら、
素材がサッカー地で柔らかく、軽いので、
カーディガン感覚で気軽に着ることができるのです。
今回weeksdaysとの取り組みがきっかけで、
黒釦(ボタン)バージョンが登場しましたが、
いかがでしょうか?
「以前のものは白い貝釦だったからか、
少し夏っぽくマリンテイストが感じられたのが、
黒い貝釦になったことで
より合わせやすくなり、
コーディネートの幅が広がったかなと思います」
ほんとう。釦のカラーが違うだけで、
印象はすごく変わるものなんですね。
アクセサリーとしてゴールドのジュエリー、
手にはツヤ感のあるかごを。
サンダルはハイブランドのものを
合わせています。
なるほど、これが“大人のツヤ感プラス”なのですね。
リラックス感があるなかに、
ツヤ感を小物でプラスすることで、
ゆとりのある大人のおしゃれを感じます。
そしてカーゴパンツ。
‥‥というとうーんとカジュアルなものを想像しますが、
このパンツはちがいます。
やわらかい質感で、大人も穿けるかたち。
オーバーサイズを、キュッと紐で縛って履きます。
「実はこのパンツ、僕でも履けるんですよ」
と、パートナーの山井孝さん。
え? それは驚き!
ご夫婦で共有アイテムとして使えるなんて、素敵です。
「ホワイトのTシャツとデニムを合わせた、
こちらもモノトーンのコーディネートです。
ちょっとカジュアルな感じにまとめました」
同じブラックのパンツでも、
素材が違うとカジュアルな印象になります
(ちなみにこのブラックデニムも、
t.yamai parisのものなんですよ)。
そしてこのジャケット、
腕まくりもしやすくて、
さっとまくってもサマになる!
手首が出るといい抜け感がでますね。
「コーディネートによって、カジュアルにも、
少しきちんとしたい時にも着られるのが
このジャケットの良いところです。
さきほどのようにシンプルにゴールドのネックレスや
指輪などのアクセサリーを合わせたり、
ツヤ感のある小物をプラスしてシックにしたり、
いまのように、デニムと合わせてカジュアルにも」
そしてここでの“ツヤ感”アイテムは‥‥?
「アクセサリーは、
さっきと同じピアスとネックレスですが、
今回は、カチューシャを合わせてみました」
カチューシャ!
しかもこのカチューシャ、ベルベットのような生地感で、
独特なツヤがあります。
これをあえてカジュアルなコーディネートに合わせる。
こちらもすごく素敵です。
どちらもシンプルなコーディネートですけれど、
私たちも、すぐにマネできそうなヒントがいっぱい。
ジャケットだからと臆すことなく
着ることができるって思いました。
自子さん、ありがとうございました!
t.yamai parisの春の服、あのひとのコーディネート [2]佐々木ひろみさん 「いつものスタイルが新しく」
佐々木ひろみさんのプロフィール
ささき・ひろみ
日本での編集者時代を経て渡仏。
2004年、パリでキッズブランド
「mini tsu tsu」をスタート。
2011年「Hope and Love」を通して
石坂紀子さんと知り合い、
2014年「MAISON N.H PARIS」を立ち上げる。
さまざまな旅先で
インスパイアされデザインしたバックを中心に、
ライフスタイルコレクションを展開している。
●MAISON N.H PARISのwebsite
●MAISON N.H PARISのInstagram
パリに住む、
MAISON N.H PARISの佐々木ひろみさん。
チャコさん同様、山井さんとは
25年ものおつき合いになるそうです。
昨年、展示会で日本にいらしていた時に、
何度か食事をご一緒しましたが、
その時に、印象的だったのが、
t.yamai parisのジャケット姿のひろみさん。
シックで上品。
パリの雰囲気をそのまま持ってきたような、
さりげない着こなしに、いいなぁ、私も欲しいなぁ。
そう思ったのでした。
「春先に軽く羽織れるジャケットが
欲しいと思っていたところ、
京都の t.yamai parisのポップアップで見つけ、
試着させてもらいました」
ゆったりシルエットと気持ちのよい素材感で、
着心地も抜群。
ひろみさん「即買い」だったそうです。
今回、合わせたのは、
MAISON N.H PARISの
ボリュームたっぷりのロングスカートと
ブレスレット。
首まわりをすっきりさせ、
袖をまくって、
重い印象にならないように心がけているとか。
「ストライプの織りに、さりげないモード感があり、
カジュアルにも、エレガントにも
着ることができるところがいいですね」
仕事で旅に出ることが多いので、
軽くてシワにならないジャケットは
ひろみさんの必須アイテムでもあるんですって。
「ふだん、黒っぽいファッションが多く、
マンネリ化しがちなのですが、
丈の長めのワンピースやパンツに、
このブラックジャケットを羽織るだけで、
いつものコーディネートが新鮮な印象になります」
そう!
そうなんです!
シルエットやサイズ感が、
とにかく新鮮。
「いつもの」スタイルが、
新しく見えるジャケットなのです。
すっきりした襟元を目立たせるために、
存在感のあるネックレスやブレスレットをえらぶ、
というひろみさん。
中に合わせた白いシャツや、
まくった袖から見えるブレスレットは、
さすがのバランスのよさ。
MAISON N.H PARISのバッグとの相性も、
いいに違いありません。
再入荷のおしらせ
完売しておりましたアイテムの、再入荷のおしらせです。
3月16日(木)午前11時より、以下の商品について、
「weeksdays」にて追加販売をおこないます。
スプリングコート
袖を通した瞬間、
まずは自分が、おおーっ! となりました。
とにかく軽くて、着心地がいい。
そしていつもより数段、大人に
(もう充分大人の年齢ですが)
見せてくれるのです。
そして着た私を見た、
weeksdaysチームの面々も、
「おおー!」という声とともに褒めてくれました。
軽やかでしなやか、
そしてやさしい白の色合いは、
着た人をきれいに見せてくれるんです。
白から生成りにかけて、
同系色でまとめたり、
しなやかな素材のワンピースと合わせたり。
またボーダーのパンツと合わせて
カジュアルダウンしてみたり。
一枚持っていると、おしゃれの幅が広がります。
質の良さは一目瞭然。
春にちょっと奮発して、
白いコートを一枚、新調してみては。
コーディネートコンテンツもどうぞご参考くださいね。
(伊藤まさこさん)
t.yamai parisの春の服、あのひとのコーディネート [1]鈴木ひろこさん 「今年は色で遊びを」
鈴木ひろこさんのプロフィール
すずき・ひろこ
東京でスタイリストとして活動後に渡仏。
パリ在住33年。
現在は日本の女性誌を中心にパリをはじめ、
ヨーロッパ各国での取材、執筆、撮影オーガナイズを行う。
2022年、ライフウエアブランド
「LERET.H/ルレ・アッシュ」をローンチ。
パリ風味をひと匙加えたコレクションはすべて日本製で、
地球環境に配慮した植物由来の素材の
アンダーウエアやバッグを展開している。
●LERET.Hのwebsite
●LERET.HのInstagram
パリでも東京でも。
いつお会いしてもキュートなチャコさん。
インスタグラムで垣間見られる、
チャコさんならではのスタイルにはいつも興味津々。
パリの風景ともあいまって、
いいなぁ、すてきだなぁ‥‥と
ため息混じりに眺めています。
おしゃれって、楽しむこと。
堂々と着こなすこと。
そうするうちに服が自分のものになっていくのだなぁ‥‥
チャコさんを見るたびに、
そう思うのです。
今のブランドと、ヴィンテージ
(「自分ヴィンテージ」も含めて)を
ミックスしたり、
メンズのアイテムをコーディネートに加えたり。
加えるところと、抜くところの加減が絶妙なのです。
山井さんご夫婦とは旧知の中。
t.yamai parisの服が似合う女性で、
まず頭に思い浮かぶのが、
山井自子さん、それからチャコさん!
さて、去年出会ったという山井さんのジャケット、
この春、チャコさんならどんな風に着ますか?
「メンズサイズのノーカラーシャツに、
アーミーパンツを合わせて、
ジャケットのかっちり感を少しラフにまとめました」
足元は、10年くらい前から愛用しているという
リボンのヒールの靴。
同系色のバッグがよくお似合い。
ジャケットから覗く白いシャツの分量も参考になるなぁ。
去年までは、
大きめな襟のブラウスなどで
フェミニンにまとめることが多かったというチャコさん。
胸元をかわいらしく仕上げた時は、
ボトムスにデニムやパンツを持ってきて、
甘×辛ミックスするそう。
「でも今年は色で遊びを入れたい気分」なのだとか。
薄いピンクや、イエロー、ブルー、
グリーンなどのペールトーン。
もしくは、グレーや白などモノトーンの静かな色合いで、
シックにまとめるのも好みとか。
ジャケットの着心地を尋ねると‥‥
「軽くてシワにならない。
そして、裏地がついていないのに、
意外にあたたかなんです。
パリの日常スタイルはもちろんですが、
海沿いでの撮影や、出張、
またヴァカンスの時などにも大活躍」
なんですって。
「素材の軽さがノーストレス。
旅には欠かせないアイテム」というチャコさん。
東京で?
またはパリで?
今年もどこかでお会いしたいなぁ。
その時は、ぜひこのジャケットの
コーディネートを見せてくださいね。
t.yamai parisのジャケットとカーゴパンツ
気負うことなく
去年の秋に、
黒のジャケットを買いました。
かちっとした形で襟はテーラード、色は黒。
金ボタンが3つついている、
いかにも正統派なタイプです。
どうして急に着たくなったのかは、
分からないけれど、
着たい時が着る時とばかりに、
勇んで買ったのでした。
今までにあまり着たことのないアイテムでしたが、
いざ袖を通してみると、
あれ? なんだかしっくりくる。
今までのワンピースもブラウスも、
それからデニムだって。
ジャケットを羽織るだけで、
なんだかいい感じ。
こういうきちんとしたものが、
似合う歳になったのだなぁと、
なんだか感慨深くもありました。
(これが私のジャケット記念日)
今週のweeksdaysは、
t.yamai parisの服。
ジャケットだけれど、軽やか。
気負うことなく着られ、
でもきちんとも見える、
なかなかすごいやつ。
ぴったりのボトムスとともに、
紹介します。
ワンサイズでつくっています
- 伊藤
- わたし、以前は、パーカーが好きでよく着てたんです。
それが、このところ離れていて、
「もういいかなぁ‥‥?」
っていうときに出会ったのが Le pivotでした。
- 小林
- あ、うれしい!
- 金井
- うれしいです!
- 伊藤
- 「これなら着られる」って思ったんですよね。
パーカーって厚手で重いものがほとんどでしょう?
お洗濯をしてもフードの裏などが
乾きづらいことが悩みだったので、
この軽さが重要で。
あとはもちろん質感、サイズ感。
合わせる服も選びやすくって。
ワンサイズなんですよね。
- 金井
- そうなんです。
- 小林
- 私が身長が148センチ、
金井が168センチで、
20センチの差があるんですけれど、
二人とも着られるように作っています。
デザインが良くても、どっちかしか着られなかったら
ボツにするんですよ。
- 伊藤
- それ、すごいですね!
- 小林
- 多くの方に着ていただけるようにと。
たまにパンツを2サイズでつくることもありますが、
今はほとんどのアイテムがフリーサイズです。
- 伊藤
- 体格差のあるお二人が着られる、
ということが大事なんですね。
- 小林
- そうですね、サイズ感的には
背の高い方も小さい人も大丈夫ですよ、と。
それから、年齢も、ですね。
私ももう50代なんですが、
女性って40代ぐらいから体型が変わったりして、
何を着ていいのか、ある日突然、
分からなくなることがあるんですよね。
- 伊藤
- やっぱり! ほんとうに、そうなんです。
- 小林
- 好きだった色がある日突然、
「あれ? 似合わない‥‥」とか、よく聞くんですよ。
- 伊藤
- はい、あります。
なんなんでしょうね。
- 金井
- 多くの人が、経験があると言うんですよね。
- 小林
- そのときに、Le pivotの服で
役に立てたらいいなあっていうのは、
常に考えています。
サイズの面ではちょっと着やせしたり、細く見えたり、
色の面では顔映りが良く。
「お友達に褒められた」と
頬をピンクにして喜んでくださるお客さまも。
- 金井
- やっぱりね、喜んでくださると嬉しいですよね。
- 小林
- オンラインで購入くださったかたから、
お礼のメールをいただいたり。
- 伊藤
- すごい!
買われるお客様もおふたりと同年代の方が多いんですか。
- 小林
- はい、同年代の方を中心に、
30代から60代ぐらいの方も。
- 金井
- そうですね、60代以上の
おしゃれな方も多いんです。
- 小林
- 表参道に美容院に来た帰りに
寄っていただくことも。
- 金井
- 髪を切ったり色を変えたから、
何を合わせたらいいのかな、と
相談をいただいたりもします。
それこそ年を取ったら
ベージュ系が似合わなくなったので、
合う色を探しに来ました、という方も。
- 伊藤
- ベージュ系が似合わなくなる!
- 小林
- その方によりますけれど、
白がダメになった、という人もいます。
- 伊藤
- それじゃあお客様の声とかを聞きながら、デザインを。
- 金井
- すごく参考になります。
自分たちとは違ういろいろな体型の方に
試着していただくと、すごく勉強になって。
- 伊藤
- このスペースでデザインもされているんですか。
- 小林
- 最初は私もここにいたんですけど、
資料が増え、ミシンもあるので、
今は近くに部屋を借りて、
ふだんはそこで仕事をしています。
でもすぐに来られる距離なんですよ。
- 伊藤
- お客様と繋がっている感じ、いいですね。
それでは、パンツのこともうかがいましょうか。
- 小林
- はい。この素材は「ダンボールニット」といい、
ポリアミド系ナイロンの極細糸を使用した
伸縮性の高い生地なんですけれど、
生地屋さんで触った瞬間に「パンツだな」と思いました。
「パンツにするとすごく便利で、こればっかり穿いて、
どこかに行きたくなるんじゃないかなあ」と。
生地のテンションが高く、
もう縦横自由に伸び、キックバックも良くて、
伸びてもちゃんと戻る素材なんです。
お洗濯にも強いんですね。
伸びる素材って洗っていくと
伸びちゃうケースもあるんですけど、
これはお洗濯を重ねても大丈夫。
例えば旅に行くときとか移動のときも膝がでにくいです。
似た形で毎年カットソーのパンツを作ってるんですが、
今年が、この新しい素材での新型です。
- 伊藤
- じゃ今年からのものなんですね。
- 小林
- そうですね。似たようなシルエットなんですけど、
素材が変わったので、
一からパターンも引き直してます。
リブは少し太めの4層のテレコ(縦に凸凹の筋が入り、
ストライプ模様に見える素材)を使っています。
本体にツヤがあるので、
綿だと急にカジュアルになってしまうんですよね。
それをちょっと光沢のある感じのリブを探して。
- 伊藤
- お二人は、それぞれどんなふうに穿いているんですか。
- 小林
- 私はこれは、まだ寒い日はタイツを中に穿きます。
白いパンツは、透け感があるので、
チャコールとか黒のタイツで、
あえてうっすら影を見せるようにしています。
- 伊藤
- トップスは、大きめのものを?
- 金井
- そうですね、トップスは、今日みたいな‥‥。
- 小林
- ちょうどこういうオーバーサイズなものとか、
シャツとベストとか、そんなのが多いです。
- 金井
- トップスがお尻が隠れるくらいのサイズ感なら、
白の透け感は気になりませんよ。
- 伊藤
- 靴はちなみに‥‥。
- 小林
- スニーカーが最近は多くて。
- 伊藤
- お二人の身長が20センチ違うと、
裾のバランスも変わってきますよね。
- 金井
- そうなんです、168センチの私の場合は、
ちょっと短めになってしまうので、
少しウエストを下ろしたり、
靴のバランスで調整しています。
- 伊藤
- ハイカットの靴とか?
- 金井
- そうですね、コンバースのハイカットもいいですよ。
逆に夏はサンダルであえて足首を見せてもいいと思います。
- 伊藤
- じゃ1年中、穿けますね。
- 小林
- 1年中着られます、この素材に関しては。
- 伊藤
- とっても嬉しいです。
1年中着られて、楽なんだけれど、
楽そうに見えないってところが、また、いいんです。
これ、大人の洋服のポイントですよね。
- 金井
- そうなんです! あまりルーズになってはいけない。
- 小林
- そうなんですよね、そこがすごいポイントで、
パーカーもそうなんですが、
デイリーウェアだからこそ
気を抜いていると思われるようなスタイルには
したくないんです。
大人は特にカットソーは気をつけないと。
このパーカーとパンツは大丈夫ですよ。
- 金井
- クタッとした感じにならず、
どこかキレイ目できちんと感があるんです。
- 伊藤
- いつまで部屋着なの? みたいになるんですよね。
わたしは、朝起きたら全部着替えるんですが、
これなら絶対に大丈夫。
- 小林
- ああ、素晴らしい。
- 伊藤
- 逆にジャケットを上に羽織っても格好良さそうです。
- 小林
- そうなんですよ、
ジャケットにも合わせやすいと思います。
いろんな着方を楽しんでいただけたら嬉しいです。
- 伊藤
- はい! 155センチのわたしも、
いろいろ工夫をして楽しみたいと思います。
小林さん、金井さん、
今日はどうもありがとうございました。
- 金井
- ありがとうございました。
- 小林
- また遊びにいらしてくださいね。
どうもありがとうございました。
パールの似合うパーカーを
- 伊藤
- 独立なさるからには、新しいことを、
という感じだったのでしょうか。
どんな服を作りたいとか、
きっと、そういう思いがあってのことですよね。
- 小林
- いえ、基本的には前職の頃から、
つくりたい服は変わっていないんです。
ベーシックを追求したいってずっと思っています。
シンプルな服であること、
色違いで何枚も欲しくなるような感じのもの、ですね。
ブランドの印象も、
パッと見て「あ、それ Le pivotね」って
覚えてもらえなくてもいい。
何回か買われてから、引き出しで
「あれ、最近このル・なんとか‥‥っていう服、
あるなぁ?」みたいな感じの覚えられ方で
いいと思ってるんです。
一回で覚えてもらえなくても、何回も着ているうちに
「このごろ、よくここの服着るなぁ」って。
- 伊藤
- 「このタグよく見る」って。
- 小林
- 着心地が良くて、
色違いで手に取るなあっていう感じで、
「あ、またここの服」みたいな覚えられ方を
してもらえたら最高だなあと。
- 伊藤
- 「ぜひ名前を覚えてください」というブランドも多いなか、
すごく素敵な姿勢だと思います。
- 小林
- 1年で飽きられてしまってはちょっと困るというか、
何年もできればって思うんです。
工場のみなさんにとっても、
同じものをつくるのは採算が良くて、
仕事として、すごくいいんですね。
- 伊藤
- そうですよね。
- 小林
- 作り続けることがベースにあれば。
今回はちょっと枚数が少ないのだけれど、というときや、
たまに、ちょっと難しいことをお願いしたときも、
快く引き受けてくださったり。
- 伊藤
- そういう感じでお付き合いをしてこられたんですね。
- 小林
- はい。向こうも、受ける側として、
やっぱり気持ちがいいと思うんです。
- 伊藤
- 「この人たちのために」っていう気持ちにもなる。
ところで、そんな小林さんのデザインって、
どういうところから生まれるんでしょう。
- 小林
- 素材がなりたい服を作ること、かなあ。
- 伊藤
- 素材がなりたい服‥‥?
- 小林
- 好きな服が本当にベーシックで、
そのおおもとに「素材」があるんです。
本当に素材が好きで‥‥。
だから素材からの服づくり、なんですね。
たぶん私、デザイナーというよりは、
職人みたいになりたいなあって思っているくらい、
糸そのものが持つ雰囲気、そして生地が大好きなんです。
だから生地を「何になりたいのかな」って思いながら
ずっと触っているんですよ。
その素材がなりたいものをちゃんと形にできて、
サイズ感を含め、全部がきれいにできたとき、
本当にいいものになる。
‥‥そんなに何度もできないんですけど、
それを常にちょっとやりたいなあって思っています。
- 伊藤
- 今回お願いしたパンツとパーカーも?
- 小林
- そうですね、
パーカーは本当にあらびきの風合いが良くって、
タッチがすごく軽かったんです。
それでちょっと試し編みで
大きめにいただいたのがふんわりしてて暖かくって。
- 伊藤
- 軽いんですよね。
- 小林
- 「あ、これだったらパーカーもいいな」と。
パーカーって、フードが重いから
肩がこるとよく聞いていて。
- 伊藤
- なるほど、だからこのパーカーは‥‥。
- 小林
- フードがついているんですけれど、
小さくて頭にかぶれないんですよ。
- 伊藤
- ですよね! ちっちゃいの。
でも、だからこその軽さと
バランスなんだと思います。
すごくきれいに首回りにおさまる。
- 小林
- そうなんです。
生地の起毛のかけ方もよくって、
全体も軽くて暖かい。
私としては、白いシャツの襟がちょっと出る感じ、
あるいはパールのネックレスができるような感じの
きれいめに着れるパーカーを作れたら、
この生地、すごく合うなあと思ったんです。
そして袖幅も細くしてすっきり見えるように、
着やせするように作りました。
- 伊藤
- でもキツい感じじゃないですよね。
- 金井
- 柔らかいからなんですよね。
- 小林
- 編み方に空気が入ってるんです。なので、伸縮がいい。
ただべローンと伸びないで、ちゃんと戻る。
その生地の感じが、袖幅の細さにもすごく合っています。
- 伊藤
- 重さっていうのは気にしましたか?
- 小林
- 重さ、もちろんです。
吊り裏毛もよく使うのですが、
自分では重くて、
パーカーはあんまり着ていなかったんですよ。
パーカーって首回りが重いと‥‥。
- 伊藤
- そうなんですよ。
- 小林
- だからフードはかぶらないけれど、
ちょっと立つ感じのパターンにしたら、
すごく首回りもすっきりして、
大人がきちんと着られるパーカーになりました。
素材の軽さがフードの重さも軽減してくれ、
後ろ姿も、フードが立ち上がっていて小っちゃいほうが
肩がコンパクトに見える。
だからかぶれなくても、見た目でOKにしました。
- 伊藤
- 見た目だけじゃないと感じるのは、
フードがあるとないとでは暖かさが変わることです。
- 金井
- そうなんです! 全然違う。
- 伊藤
- だからわたしは、
このフード、意味があると思いましたよ。
- 小林
- そうなんです。
私たちはずっとかぶっているような着方はしないですし、
収まってるときの姿がきれいなほうが
たくさん着てもらえるなあと思ったんです。
- 伊藤
- そうですね、そのときを重視して、いいと思います。
- 小林
- そうですね。ドローストリング(首回りの紐)も
外しているんですよ。
パールのネックレスをしたいときなどに、
カジュアル感が出すぎてしまうんですよね。
- 伊藤
- ポケット裏もきれいですよね。
- 小林
- 今は同系色なんですけど、
配色でいろいろ作っていて、
中をピンクにしたりターコイズにしたり。
- 伊藤
- ファスナーもいいんです。
スライダーの雰囲気とか。
- 小林
- リモデルしたパーカーには
ダブルジップにしたものもあるんですけど、
それだとちょっと太くなるので、
今回はシングルにしています。
軽さや軽やかさは、
暖かさともに大事だと考えていて。
- 伊藤
- そうですよね。
- 小林
- 軽くて暖かいと、
旅行や出張に持っていかれるお客さまが
喜んでくださって。
- 伊藤
- 娘がスポーツメーカーのパーカーを着てるんですけど、
すっぽりかぶって出かけたりもして、今の子って。
- 小林
- かわいいですよね。
- 伊藤
- それはいいんですが、洗ってもなかなか
乾かないんですよ、とにかく。
- 金井
- 重いですし。
- 伊藤
- フードが首にあたるところが特に。
- 小林
- そうですね。乾かないですね。
- 伊藤
- その点、Le pivotのパーカーは
乾きもいいかと思います。
- 小林
- そうなんですよ。
女性ふたりで立ち上げたアパレル
- 伊藤
- 小林さん、金井さん、
今日はお時間をいただきありがとうございます。
どうぞよろしくお願いします。
- 小林
- よろしくお願いします。
‥‥私たちで大丈夫でしょうか。
こういう場にあまり慣れていないんです。
- 金井
- 「何を話したらいいんだろう」って
ふたりで言っていたんですよ。
- 伊藤
- そんな、大丈夫ですよ!
わたしから、いろいろと質問をさせていただきますね。
たとえば‥‥ブランドの成り立ちとか。
おふたりは、前職でもご一緒だったとか?
- 小林
- はい、そうなんです。
金井とは、前職のアパレルでの同僚です。
その会社には、20年ぐらい在籍していたんですけれど。
- 金井
- 私が後輩になりますが、
小林とはずっと一緒に仕事をしてきました。
- 小林
- 私が企画で作るほう、
彼女が営業で販売をするほう。
作る・売るっていうコンビなんです。
- 伊藤
- それが、今でも?
- 小林
- はい、今は、そこから独立していますが、
仕事のスタイルは以前と変わりません。
- 伊藤
- 独立のきっかけが、おありだったんですか。
- 小林
- 個人的なことなんですけれど、
震災の前年に父が亡くなり、考えたんです。
「いつか父にまた会ったときに、
やりたいことを全部やった人生だったと言えるかな」と。
そして震災があって、
人はいつどこでどうなるかわからないことを思いました。
洋服を作っていて、みなさんに喜んでもらうことで
それまでは満足だったんですけど、
その先のもっと人の役に立つこととか、
日本の工場のみなさんと
深く関われることはないかなと思ったときに、
やっぱり会社員ではちょっと無理だなと。
会社には会社の考えがあるので、
もうちょっと自由に自分のやりたいことを
やりたいなあ‥‥と、独立を決めました。
- 金井
- いま、11年目になります。
- 伊藤
- ということは2012年に独立をなさって。
最初から、金井さんと一緒に?
- 金井
- はい、相談して、一緒に立ち上げました。
- 伊藤
- 小林さんが誘ったかたちだったんですか。
- 金井
- いえ、私は私で、会社を離れる時期が来ていると
思っていたんです。
そうしたら小林が独立を考えていると。
彼女が決意したのと、私もそう思ったのが重なって。私自身、小林の考え方や
ものづくりの姿勢、生み出すものが大好きで、
その全てとまではいきませんが、
より多くの人たちにお伝えしたい! という気持ちで、
前職から、営業という職で担当してきたんですね。
好きなものしか売れない私なのですが、
売るというより、良いところをお伝えして、
好きになってもらえたらとても嬉しいな、と。
Le pivot でも、少しずつでも
そのような人が増えていくと信じて‥‥。
- 伊藤
- すばらしいです。
その独立のタイミングに、
ご自身の年齢は関係がありましたか。
- 小林
- あんまり‥‥なかったかな?
その時、私は45歳だったんですけれど、
「ちょっともうちょっと早くしておけばよかったな」
っていう感じは、少し、ありました。
- 金井
- そうですね。私も同じです。
- 小林
- ただ、前の会社でブランドを任されて
全部を回していたので、なかなか決められなかった。
もちろん自分たちじゃなくても
会社ってちゃんと回るんですけど、
その仕事で食べている工場さんがいる以上、
いきなりいなくなるわけにはいかない。
うまく引き継がなければ、
そこの仕事がなくなってしまうかもしれない。
「ほら、お子さんまだ小さいし」とか、
いろいろなことがよぎって、なかなか‥‥。
- 伊藤
- すごい。それはもうすでに経営者の考えですよ。
- 小林
- いえいえ、なかなかそれで
踏ん切りがつかなかったんです。
独立したほうがいいかなっていう考えは
たぶんずっとあったんですけど、
迷惑をかけないようにうまくスライドすることが
できる形があればなって思っていて。
でもなかなかそんな日は来ない。
それで父の死と震災をきっかけに
自分のこと優先して考えようっていうふうに
やっと思えたというか。そこまでに何年もかかりました。


- 伊藤
- そうだったんですね。
最初からこの場所(表参道)に?
- 小林
- はい、それもご縁があって。
最初は細々(ほそぼそ)とやるつもりだったんですけど、
金井が九州でお世話になっている
知り合いのアパレルの社長さんが、
この場所でお店を持っていたんです。
それが、出ることになったというので、
電話をいただきました。
「小林さん、そのまま引き継げばいいから、
表参道でお店をやらない?」と。
それが、私の退職届が受理された
翌日のことだったんです。
- 伊藤
- えっ! すごいタイミング。
それはもう、決断しますよね。
- 小林
- はい! もちろん表参道はハードルが高いから、
大丈夫かなぁ‥‥とは思ったんですけど、
「一人じゃないし、なんとかなるかな?」
っていう感じで。
金銭的な面も色々な工面の仕方を教えていただいて。
- 金井
- 助けていただきました。
- 伊藤
- そうですよね。それで最初から会社を立ち上げられて?
- 小林
- アパレルとして、
最初からものづくりをするつもりだったので、
ちゃんと会社にしないと仕入れができないんです。
最初から資金もきちんと回しますっていう姿勢で
お願いしないと、いい生地が手に入らない。
- 伊藤
- 信用が大切ですものね。
先方も、支払いがとどこおらず、
ちゃんと先の計画がある「会社」と
おつきあいしたいでしょうし。
- 金井
- はい。常にキャッシュオンデリバリー、
次は買うかどうかわかりません、
というわけにはいきませんから。
- 伊藤
- そういう仕事のスタイルや知識は、
前職のアパレル時代の経験があってのことですね。
- 小林
- はい、独立採算型の会社だったので、
自分たちが担当していたブランドは、
その事業部が仕入れから支払いまで
ちゃんと回るようにというやり方をしていました。
当時はとても面倒くさいと思ってたんですけれど、
いざ独立してみたら、同じことをやるわけなので、
勉強になってよかったなと思います。
- 伊藤
- それでも、大きな会社にいたときと違うのは、
何もかも、お二人でしないといけない。
デザイン以外のことも、
少なからず考えなきゃいけなくなりますよね。
- 小林
- そうですね、たとえば「生産」も
自分がやらなくてはいけないですし。
でも本当にいろんな方、
生産背景の工場さんとか生地屋さんとか、
皆さんが助けてくださいました。
二人が独立するならっていう感じで、
いろんな方が、思いもよらないところで
手伝ってくださったんです。
- 伊藤
- すばらしいことですよ。
- 小林
- ‥‥それでも、苦手だったのは経理でした。
- 伊藤
- そうですよねぇ。
- 小林
- 社長として銀行の方とお話しするとか。
さすがにそこはわからなかったので、
皆さんに「大丈夫ですか」って心配されながら、
どうにかこうにか、という感じでした。
- 伊藤
- 最初はきっと、たいへんだったでしょうね。
- 小林
- アパレルは、つくりはじめてから売るまでに
時間がかかるんです。
最初のうちは入ってくるお金がありませんから、
どんどんお金が出ていくだけなんですね。
だから、支払いが大変な時期が続くことも。
でも、そんな状況を知った取組み先の方が、
支払い期限を延ばしてくださったりとか、
ほんとうに助けてくださったんです。
- 伊藤
- 皆さん、同業者だけに事情がわかっているんですね。
- 小林
- そう、最初の1~2年は
すごく助けていただきました。
- 伊藤
- 逆に言うと、そんなふうに助けてもらえるというのは、
小林さんと金井さんが、
工場のかたや生地屋さんにとって
「助けたいと思う人たち」だったってことですよ。
- 金井
- ‥‥そんなふうに思っていただけたとしたら‥‥。
- 小林
- ほんとうに、ありがたいことですよね。
Le pivotのパーカーとパンツ
心の中は
春ですね。
春ですよ。
3月に入ると、そう自分に言い聞かせる。
体調を崩しやすい季節の変わり目、
あたたかいものを飲んだり食べたりしながらも、
心の中は春でいっぱい。
ちょっと気が早いなと思いつつも、
厚手のコートをしまい、
サンダルやかごを出して春じたくします。
そういえば、秋口は、
やがてやってくる冬のしたくにいそしんでいましたっけ。
春も秋も。
また、夏も冬も。
季節が変われば着るものだって変わってくる。
おしゃれしたい気持ちが芽生えるのは、
当たり前と言えば当たり前なのかもしれません。
今週のweeksdayは、
初登場、Le pivot のパーカーとパンツ。
パーカーを着るのは10年ぶり。
久しぶりに「これなら」。
そう思えるものに巡り会えました。
コンテンツは、
デザイナーの小林和美さんと、
営業の金井美幸さんにお話をうかがいました。
Le pivot の服が、
ほかとちょっと違う秘密が分かる、
興味深い鼎談。
どうぞおたのしみに。
TANDEMのコート、こんなコーディネートで [2]カジュアルだけれど、カジュアルになりすぎず 伊藤まさこ
スプリングコート/TANDEM
ニット ¥14,300/Harriss(株式会社 金万)
パンツ ¥20,900/RaPPELER(株式会社 金万)
スニーカー スタイリスト私物
コーディネートコンテンツ[1]が
大人バージョン(エレガントバージョンともいう)
だとしたら、
こちらは、カジュアルバージョンです。
デニムにスニーカー、
きれいな色のニットに、
TANDEMのスプリングコート。
いつものコーディネートも、
このスプリングコートをさっと羽織れば、
とたんに洒落た雰囲気に。
袖をまくって、ニットの色を見せて。
髪はきりりとまとめます。
持っても軽く、かさばらない。
バッグにくしゃっと入れても、
その「くしゃっ」が味になる。
シワをもすてきって、なんだかすごいことだと思うんです。
スプリングコート/TANDEM
ニット ¥38,500/hannes roether(株式会社 金万)
パンツ ¥39,600/TRANSIT(STOCKMAN CO., LTD.)
シューズ ¥30,800/SPELTA(株式会社 フラッパーズ)
黒のパンツにロングニット。
ついこの前まで、
冬のアウターを合わせていたけれど、
コートを変えるだけで、気持ちが軽やかに。
ちょっとダークな色合いを春っぽく見せてくれるのは、
白いコートのおかげ。
ボタンを留めて、
パンツの黒を引き立てます。
白×白もすてきだけど、
白×黒もひきしまっていいなぁ。
スプリングコート/TANDEM
トップス ¥31,900/TANDEM(STOCKMAN CO., LTD.)
パンツ ¥25,300/RaPPELER(株式会社 金万)
シューズ ¥29,700/SPELTA(株式会社 フラッパーズ)
もう少し暖かくなったら、
白いブラウス、ボーダーパンツの
さわやかコーディネートを。
カジュアルだけれど、
カジュアルになりすぎないのは、
やっぱりコートの素材感のおかげ。
一枚持っていると、すごく重宝するんです。
ここで合わせたのは、コットンの白いブラウス。
ニットやコットン、シルク‥‥
あらゆる素材と合わせても、
ちょっとすてきな自分にしてくれる。
それってなんだかすごいことだと思うんです。
[お問い合わせ先]
株式会社 金万 TEL:03-5477-8031
STOCKMAN CO., LTD. https://stockman.co.jp/
株式会社 フラッパーズ TEL:03-5456-6866
TANDEMのコート、こんなコーディネートで [1]コートを主役に、エレガントに 伊藤まさこ
スプリングコート/TANDEM
トップス ¥28,600/TRANSIT(STOCKMAN CO., LTD.)
パンツ ¥50,600/TANDEM(STOCKMAN CO., LTD.)
サンダル ¥53,900/NEBULONI E.(H+HELIOTROPE)
白いパンツ、ベージュのニット、
サンダルも白でまとめて、
コートを主役にしたコーディネート。
コートのボタンはすべて開けて、
生成りから白にかけてのグラデーションや、
服の素材感をたのしみます。
後ろ姿はこんな風。
ベルトをたらしてみたり、
またはラフに蝶々むすびにしてみたり。
前でキュッと結ぶと、
また違うシルエットに。
ニットの色が隠れると、全身白のすっきりコーディネート。
ボタンを開け閉めするだけで、
印象はずいぶん変わるものです。
ボタンをすべて留める時は、
袖をまくって手首を見せて。
肌の見える分量は、
鏡を見ながら調整するといいみたい。
スカーフ ¥14,300/manipuri
第一ボタンを留めて、
襟を立ち上げ、
ニットと同色のレオパード柄のスカーフを巻きました。
袖をまくったり、襟を立てたり。
表情をつけやすいのは、
しなやかな素材のおかげです。
スプリングコート/TANDEM
ワンピース ¥71,500/TRANSIT( STOCKMAN CO., LTD. )
サンダル ¥53,900/NEBULONI E.(H+HELIOTROPE)
シルクのワンピースの上に、
コートをさっと羽織ります。
ワンピースのブルーグレーと、
コートの白、それから肌。
おたがいがおたがいの色を引き立てあって、
全体がやわらかい雰囲気に。
ボタンは留めずに、ベルトをさっと前で結びます。
袖をまくって中のワンピースの色をちらりと見せて。
思わず、スキップしたくなる、
春らしいコーディネートのできあがり。
[お問い合わせ先]
STOCKMAN CO., LTD. https://stockman.co.jp/
H+HELIOTROPE https://hplusheliotrope.jp/
manipuri https://manipuri.jp/
STOCKMAN 尾上久美子さんインタビュー
- 伊藤
- 尾上さん、今日はどうぞよろしくお願いします。
TANDEMの白いコートがとても素敵で、
「weeksdays」で
取り扱わせていただくことになりました。
はじめまして、のブランドになりますので、
成り立ちなど、お聞かせいただけたらと思っています。
- 尾上
- どうもありがとうございます、
よろしくお願いします。
TANDEMは、1997年に立ち上げたブランドになります。
もともとはイタリアのヴィチェンツァという、
ベニスに近い、イタリア北部の町に拠点を持つ
TAM & COMPANYっていう会社が所有している
ブランドのひとつなんです。
先にTRANSIT PAR SUCHというブランドがあって、
その妹ブランド的な形で
TANDEMがスタートしたんです。
イタリアの会社なんですけれども、
販売会社がドイツに拠点を置いていることから、
ヨーロッパの各地で取り扱いがあるんです。
- 伊藤
- STOSKMANが日本に紹介したのは、
いつ頃からだったんですか。
- 尾上
- TAM & COMPANYとは、
TRANSIT PAR SUCHが立ち上がった1986年の
翌年ぐらいからのお付き合いなので、
もう35年を超えました。
- 伊藤
- なんと! 長いお付き合いなんですね。
- 尾上
- TANDEMも25年を超えました。
長く続いているブランドなんです。
- 伊藤
- どういう感じのお客様に?
やっぱり大人のお客様ですよね。
- 尾上
- ブランドの対象年齢は
ノーエイジと言っているんですけれども、
実際、20代半ばぐらいの方から40代、50代と、
幅広いんですよ。
- 伊藤
- 日本には、直営店が?
- 尾上
- TANDEMという名前での
屋号のお店はないんですけれども、
TRANSIT PAR SUCHというお店があるので、
そこで一緒に展開しています。
- 伊藤
- 玉川高島屋で拝見したことがあります。
- 尾上
- はい、玉川高島屋でも扱っています。
そこはセレクトなので、一部の取り扱いになっていますが、
TRANSIT PAR SUCHの直営店ですと、
TRANSITが6割、TANDEMが4割ですね。
メンズのもあるので、そちらも展開しています。
ほかには、各地のセレクトショップでも
お取り扱いいただいています。
- 伊藤
- これだけ長い歴史のあるブランドですから、
日本のお客様も、長くファンでいる方が多いでしょうね。
- 尾上
- はい、長い方も多いですし、
新しくファンになっていただく方もいらっしゃいます。
素材重視ですので、一度、袖を通していただくと、
好きになっていただくことが多いですね。
それでリピーターになってくださるんです。
もうTANDEMしか買いません、
なんておっしゃってくださる方も。
- 伊藤
- わぁ!
- 尾上
- TANDEMの専門店があっても
いいのかなとは思うんですけれど、
なかなかそこまでは。
- 伊藤
- その2つのブランドの違いは、
どんなところにあるんですか。
- 尾上
- デザインから出荷まで全て一貫しておこなっているのは
TRANSITもTANDEMも一緒なんです。
原糸1本から選んで、製品をつくりますから、
素材感や工程は同じなんです。
工場も、ハイテクな機械から、
昔のいわゆる機織りみたいなものを使ったりして、
新旧いろいろな技術を駆使し、
他にはないみたいなものをつくりあげています。
ただ、ターゲットにしている方として、
TRANSITのほうは強い女性のイメージ。
TANDEMはロマンチックな
デザインを得意としていますから、
もう少しフェミニンな印象ですね。
- 伊藤
- なるほど。
展示会を拝見していると、
すごくアイテム数が多いですよね。
すごいことだなと思います。
- 尾上
- デザイナーが1人じゃなく、チームなので、
いろんなタイプのデザインをつくることができるんです。
そして工場はすぐ隣にありますので、
アイデアからデザイン、製作まで
一貫したものづくりができる。
これが工場の風景です。
原糸が山積みになっていて、
その隣には、反物の生地が
バアーっと並んでいます。
イタリアの、いわゆる職人さんの技で
つくられているっていうのは、
過言ではないと思います。




- 伊藤
- ナチュラルなカラーが多いと思うんですけど、
今回のコートは、白といっても、
ちょっとニュアンスがありますね。
- 尾上
- そうですね。これは「サンド」と表現しています。
こんなふうに独特な色合いなものが多いのも
TANDEMの特徴の一つです。
ほとんどの製品が、製品染めをおこなっているんですね。
だからやさしい風合いと、
こうした微妙な色が出せるんです。
- 伊藤
- 着てみると、とても軽くて、気持ちいいですよね。
- 尾上
- ありがとうございます。
気持ちいいですよね、ほんとに。
薄手の春物のコートですけれど、
重ね着をすると保温効果もありますから、
長くお使いいただくことができますよ。
- 伊藤
- そうですね。夏以外は大丈夫。
3月ぐらいから着られそうですよね。
- 尾上
- 全然、大丈夫です。
形もきれいですしね。
- 伊藤
- きれいですね、ほんとうに。
着るとわかりますよね。
- 尾上
- そうなんですよ。
ほんとうは着ていただくのが一番いいんですけど、
このコートに関しては、
どんな体形の方が着てもきれいになる形に
デザインされているので、
サイズさえ合えば、身長も関係なく。
- 伊藤
- ほとんどのアイテムがご自宅で洗濯できる、
というのも、嬉しいですよね。
- 尾上
- そうなんです。それも特徴の一つです。
おしゃれ着用の洗剤で、単体で、手洗いしていただければ。
愛着がわくんですよね、自分で手で洗うと。
それゆえに長く使っていただけるんだと思います。
- 伊藤
- そうですよね!
- 尾上
- 乾かす時は、ラグランスリーブの
肩が出ないように気をつけてくださいね。
- 伊藤
- はい。このラグランスリーブっていいですよね。
- 尾上
- そうなんですよ。
でもスポーティというよりはきれいにすっきり見える。
そこもちゃんと計算して、パターンを引いているんです。
- 伊藤
- この形は初めてだとか?
- 尾上
- 初めてです。
トレンチっぽいものはよく出すんですけれども、
毎回、形を変えていて、
このタイプはこれが初めてです。
- 伊藤
- 色は、TANDEMではおなじみの印象ですね。
- 尾上
- はい、ベーシックカラーなので、
こういった色はよく出てきます。
ただ染料も独自でつくっているので、
いつも全く同じ色っていうわけじゃないんですよ。
同じサンドでもシーズンによって変わってきます。
けれども、新旧の色に統一感がありますから、
合わせやすく、それゆえ買い足しができて、
長く使っていただけるブランドになっているんです。
- 伊藤
- 全部をTANDEMで揃えるのもいいでしょうね。
けれども他のブランドとかにも合いそうです。
ベーシックゆえに。
- 尾上
- そうなんですよ。
存在感はあるんですけど、
主張しすぎないというか、
優しい色合いということもあり、
たとえばハイブランドでも
じょうずに合わせらますよ。
- 伊藤
- この、ほどよいハリ感もいいんです。
旅行のお供にいいな、って。
- 尾上
- クシャクシャってバッグに入れておいても、
全然、シワが気になることはありません。
- 伊藤
- そうですね。
そのシワがきれい、というか、
シワがすてきなんですよね。
- 尾上
- はい、逆にちょっとシワがあるほうが、風合いがあって、
ちょっとかわいいなって思います。
でもきっちり伸ばしていただいてもいいですよ。
強い折りじわができたときや、
きれいめに着たいときなどは、
スチーマーをあててくださいね。
- 伊藤
- アイロンはかけないですよね?
- 尾上
- はい、基本はかけずにお願いします。
洗いをかけているので、
その風合いを楽しんでいただけたら。
- 伊藤
- よくわかりました!
尾上さん、お忙しいなか、ありがとうございます。
母体のSTOCKMANが輸入なさっているブランド、
毎シーズン、注目しています。
またぜひご一緒できたらと思います。
- 尾上
- 嬉しいです。ありがとうございました!