SLOANE × weeksdaysのキュロットが完成したとき、
真っ先に「これをぜひ着てもらいたい!」と思ったのが、
料理研究家の野口真紀さんでした。
なにしろ野口さん、冬でもほとんどソックスは履かず、
春から秋は(ときには冬でも?)
ショートパンツ率がとっても高いという人。
いつも、すごーく元気がいっぱいで、
野口さんの料理教室に通う人たちの間では、
「元気をもらった!」という感想が多いらしい、
そんな方なんです。
伊藤さんとは旧知の仲(20代から!)で、
「まあちゃん」「真紀ちゃん」と呼ぶ仲。
キュロットに私服でのコーディネートをお願いした
フォトセッションのあとで、
ふたりがおしゃべりした様子を、
その写真をまじえながら、
4回にわたっておとどけします。
ダイエット指南としても、ナイスなお話なんですよ!

03
この一着が着られなくなったら

伊藤
真紀ちゃんが自分を律するモチベーションって
どこから来るの? どうやって維持してるの? 
「ま、いいか」ってならないの? 
野口
たしかに自分に超・厳しいね。
洋服も全部直しちゃったのよ。
いいものほど全部直した。
このスカート、このパンツが入らなかったら
もうアウト、って思って。
伊藤
なるほど! わかる。
わたしもジャストサイズ、
ピタピタのパンツが一着あって、
それを時々穿いてチェックしてる。
きつくなったら、腹筋したり、
食べるものを気をつけたり。
野口
先日ね、子どもの卒業式に向けて、
久しぶりにちょっとピタッとしたものを買ったの。
オールインワンなんだけど、ツイードで、
ほっそーいのを。
伊藤
美しく服を着るためにっていうのがすごい。
「健康でいたい」もあるけど。
野口
健康もそうだけど、
きれいにお洋服を着るっていうのは大事よ。
私はそこが一番。
そもそも体重を落とすと、
検査の数値も良くなるよ。
伊藤
でもお酒は飲んでるのよね。
野口
だからダメなのよね。
でも、それまで取っちゃったらさ、
‥‥つまらないじゃない?! 
伊藤
そうだね。
お酒も飲むけど、ヒールも履いて、がいいね。
野口
ヒールも、太ってくると履けなくなるから。
体が重くなってつらいし、足も太るのよ。
ほんとうにね、いい年になったら、
いいものを着ることは大事なの。
そして、同じお店でも、高級ラインの服って、
ほんっと細いの。でも、それをきれいに着ると
めっちゃ形がきれいだから。
好きなポロシャツがあるんだけれど、
ふつうのラインと、高級ラインでは、形が違う。
それがね、面白い。
伊藤
面白いんだ。
野口
すっごく面白い。
値段も違うけど、形のよさも5倍ぐらいいいの。
ポロシャツってすっごい体のラインが出るんだよね。
だからポロシャツをずっとかわいく着たい、
おばちゃんになってもかわいくポロシャツが着たい。
そういうモチベーションもある。
伊藤
なるほどね。ポロシャツっていう定番のアイテムほど、
自分を整えておかないといけないってことなのね。
野口
そうなの。わかるでしょう。
さっき言ったみたいに、体型を隠してくれる
ワンピースもいいんだけれど、
まずフィットしたものを着るのって大事。
みんなそこを避けるようになるの。
だから無理してでも避けないように調整する。
‥‥いいの? こんな話、ずっとしてて。
伊藤
全然大丈夫。
わたしも含め、迷ってる人達に、発破をかけて!
野口
料理教室でもいつも言ってるよ。みんなに。
伊藤
えっ、生徒さんに?
野口
うん。言ってるよ。
「今着てる服でテンション上がる?」
みたいな感じで。
あるいは「そんな夫や子どもの愚痴を言わないの!」。
伊藤
そうなんだ~。
野口
「そんな話、しててもつまんなくない? 
もっとさ、自分をさ、明るく楽しくしなよ」って。
みんな、そんな真紀さんみたいになれないよー、
とか言ってるけど。
伊藤
だめよね、文句言ってると、
そういう顔になっちゃうんだから。
人相が悪くなっちゃうの。
野口
そうでしょ。
でもね、すっごくきれいな子が、
すっごく文句を言ってたりもするのよ。
伊藤
そっかあ。
野口
そういう子には
「かわいいんだから、もっと楽しみなよ!」って言う。
料理教室なのに、説教が始まっちゃう。
「うちのダメ息子、ダメ娘が」
みたいなことばっかり言う人には、
「そういうこと言わないの!」って。
ほんとにそう思うのよ、
自信がない子に育っちゃうでしょ。
お母さんが味方してあげないで誰がするんだよ! 
って感じだから。
伊藤
うん。きっと真紀ちゃんの生徒さんは、
そういうのが聞きたくて、来てるんだと思う。
もちろんあのおいしい料理の秘密を知りたい、
っていうのが先だと思うけど。
ほかにはどんな話をするの? 
野口
下着の話もするよ。
もうみんな、ある程度の年齢になった女性たちは、
ラクな感じのばっかりで、
全然ブラジャーをしてないって言うの。
何年もしてないって。
伊藤
えっ。そっか、
ブラトップやブラキャミだけってこと? 
野口
そう! 「それだけ」っていうのは絶対だめよ、って。
私、夜と朝に下着を変えるの。
伊藤
夜はちなみに何を?
野口
夜はナイトブラセットをするわけ。
で、朝はちゃんとセットアップで下着をつける。
伊藤
セットアップなんだ!
野口
必ず。そこはね。
でも、生徒さんに、ブラジャー買ってる? とか、
パンツとブラジャー、ちゃんとセットにしてる? とか、
そういうこと言うと、えー、全然してないよって。
伊藤
でも、下着の線を拾う素材のパンツには、
レースのショーツをとか、
透けるブラウスには肌色に近いキャミソールをとか、
服に合わせて、
上下別々ってこともあるじゃない? 
野口
うん、そういう日もある。
そうやって積極的に考えるならいいのよ。
でも適当に選ぶから上下がいつもちぐはぐ、
っていうのはね。
伊藤
そうね。
じゃあ真紀ちゃんのアドバイスで、
料理教室に通ううちに変わっていくの? 生徒さん。
野口
うん。
「先生、ブラジャー買ったよ!」っていう人、
いっぱいいる。
ダイエットした子もいっぱいいる。
意識が変わるのね、きっと。
伊藤
そうしたら体調もよくなるだろうし。
野口
私もそうだけど、みんな、今、美容が大好きよね。
年取ってくると、頑張らなきゃいけないじゃない? 
なんにもしなかったら老け込むだけだから。
だからみんなで、そこを頑張っていこうって、押してる。
伊藤
そうなの。何もしないと、
ただ汚くなっていっちゃうの。
がんばらなくちゃ。
野口
ね、これから、私たち、
60に向けて、ね。
伊藤
年を重ねるごとに、服も変わってきた? 
野口
そうなの。ショートパンツもそう。
膝小僧を出さないとダメ。
伊藤
緊張感ってこと?
野口
そう! やっぱりお腹に腹筋入れとかないとね。
こうやって、クッて。一生入れる。
伊藤
さすが、姿勢がいいのよねえ。
野口
いやいや、よくないけど、
そこは力を入れておかないと。
胸もちゃんと張ってね。
伊藤
腹筋はどうやって鍛えているの?
野口
筋トレ。
伊藤
筋トレ! 
野口
筋トレと、ヨガ。
ヨガではインナーマッスル。
伊藤
それはどれぐらいの割合で行ってるの?
野口
筋トレ月曜日、ヨガ土曜日。
ずっとやってる。
筋トレは1時間半、スーパーマッチョの、
ほんっとに格闘技のレフリーの人がコーチのジムなの。
生徒は全員若くて、私が一番歳上。
その子たちと、部活みたいにこう、円陣組んで、
自重を使ったサーキットトレーニング。
20代、30代の子と同じメニューをやってるから、
ほんっとに辛くて死にそうなの。
心拍数も上がるし。
伊藤
えっ、やだー!
野口
ほんと不思議なジムなんです。
伊藤
それをどれぐらい続けてるの?
野口
今ちょうど1年。
伊藤
はあー‥‥、
真紀ちゃんの話を聞いていると
「わたしは、もういいや」って気分になってきた。
野口
だめよー(笑)。

SLOANEのキュロット、
野口真紀さんのコーディネート 3


ネイビーのキュロットに、
ストライプのリボンブラウスを。
ヒールの靴は1で履いていたものの色違い。
形は同じでも色が変われば雰囲気も変わる。
「ここの靴の木型が私に合っているみたい」。
なるほど。
「自分にしっくりくるブランドを見つける」
っていうのも、参考になります。
この日、キュロットにコーディネートする服を
たくさん持ってきてくれた野口さん。
どれもシンプルですが、
シンプルだからこそ素材のよいものを、
シルエットの美しいものを、
と服をえらぶ目は相当厳しそう。
体型も、えらぶものも、
「これでいいや」が絶対にないのです。
おしゃれは気合い、ってことを学びました。

(伊藤まさこ)
(つづきます)
2023-03-28-TUE