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カトラリー、わたしの使い方 伊藤まさこ 01 黒い琺瑯、手仕上げのステンレス
黒の琺瑯のスプーンって、
世の中にあまりないような気がします。
だからはじめて見た時、
ちょっとドキッとしたんです。
なにしろ琺瑯が好きなものですから。
それにくわえて、
昔懐かしいアイスクリームの木のスプーンを思わせる、
かわいらしい形にもキュンときました。

よく登場するのは朝食のシーン。
ヨーグルトの白、バナナの黄色、
それからガラスのコップ。
この3つを黒いスプーンが引き締めてくれる。
はちみつの瓶からもすくいやすい形状なので、
とても重宝しています。

はちみつをすくったら、
そのままスプーンでいただきます。
シルバーでもなく、
木でもない。
ちょっとひんやりした口あたりが、
夏にぴったりです。

白の琺瑯のトレーを合わせて、
琺瑯同士の組み合わせ。
パンが焼けるまでの間、
こんな風に準備しておきます。
スプーンは単体で見てもすてきなのですが、
ジャムやはちみつをすくうと、
とたんにいきいきした表情になる。
「使ってこそ」なのだなぁと感じます。
粒マスタードやマヨネーズなども、
相性よさそう。
どうやらこのスプーンは、
洋ものがお似合いみたいです。

同じ器を使う時でも、
カトラリーは、
手の大きさや好みで、
その人に合ったものをえらびたい。
ここでは竹俣さんのれんげ小中と、
黒檀のお箸の短いのと長いのを黒いお皿にセッティング。
下に敷いたのは北欧のペーパーナプキン。
こんな風にちょっと洋風を取り入れても、
または和風も中華風もいける、
応用範囲の広いカトラリーです。

真鍮やステンレスの茶筒の中に入っているのは、
お茶やコーヒー豆。

においの移りづらいステンレスは、
茶匙(コーヒー匙?)としても優秀です。

豆皿をスプーンレストに。
使うたび思うのですが、
どんなシーンでも、
どんな器とも相性がいい竹俣さんのれんげ。


見た目にすっきり、
使い勝手よし。
これって、毎日使う道具として
かなり優秀なのではと思っています。
再入荷のおしらせ
完売しておりましたアイテムの、再入荷のおしらせです。
7月17日(木)午前11時より、以下の商品について、
「weeksdays」にて追加販売をおこないます。
The care
TREATMENT COAT

指先の美しい人に憧れます。
手も、足も。
ここ最近、私は、
トリートメントコートを塗ってから、
ハンドローション→ハンドセラム→
ハンドモイスチャライザーの順にお手入れ。
肌に近い色合いなので、
多少はげても気にならない、というところも、
助かっています。
足のネイルに関しては、サンダルに合わせて
毎回塗り替えていたのですが、
今年の夏は、このトリートメントコートだけでも
いいかな‥‥というくらい気に入っています。
自然な色合いはどんな色のサンダルとも相性よし。
落として塗って‥‥を繰り返すと
肌や甘皮に負担がかかるし、
ちょっと面倒。
トリートメントコートを塗ることで、
爪がすこやかに。
コンテンツも合わせてどうぞ。
(伊藤まさこさん)
BELLEMAIN
二層式ハンドローション No.0(120ml)

2年前にこのハンドローションが発売された時、
なるほど! と思ったんです。
手だって、顔と同じお手入れがいいに決まってる、って。
まずは容器をふって、手の平にシュッシュ。
よく馴染ませると‥‥
なんともしっとりした
うるおいのある手に(足も!)なるんです。
ハンドセラムとハンドモイスチャライザーを一緒に使うと、
さらにきれいで健やかな肌に。
手は気になった時に。
足は朝晩のお手入れの時に。
手入れした分、ちゃんと返ってくるところがうれしい。
とくにかかとは堂々と人前に出せるくらいになりました。
コンテンツも合わせてどうぞ。
(伊藤まさこさん)
すくうもの
韓国の古いスッカラ。
今はもう作られていないという、
ベトナムのアルミのへら。
台湾の道具屋街で見つけた、
ステンレスのれんげ。
しっとりと手に馴染む、
漆のさじ。
2ダース買えば、
安くするよと言われ、
思わず買ったクリストフルの古いティースプーン。
どうやら「すくうもの」が好きらしくて、
私の台所には、
スプーンやれんげの類がたくさんある。
見れば、
いつどこでどんな風に買ったかが、
すぐ分かる。
それとともに、その時の記憶も蘇る。
旅先や、仕事の合間、
作家の工房‥‥
出会ったところはいろいろ、
素材も値段もさまざま。
でもどれも大切で、
どれも代わりがきかないものばかり。
今週のweeksdaysは、
私が最近、気に入っている、
「すくうもの」をご紹介します。
陶器にステンレス、ガラス、琺瑯。
夏のテーブルにいかがですか?
どうして風が抜けるんだろう
- 伊藤
- このシャツ、
襟で表情がつけやすいから、
きれいめにも、
リラックス感があるようにも着られますよね。
- 小林
- そうなんです。
上までボタンを留めると
「きちんと感」が出せるんですけど、
汗がつきにくいように襟ぐりを広めに取っているので、
きつく感じないのもいいところです。
- 伊藤
- 確かに襟まわりがゆったりしてますね。
「メンズシャツを着てます」という感じに見えないのは、
この首周りのゆとりが
大きなポイントになっている気がします。

- 小林
- ええ。
大人の女性に着ていただきたいので、
メンズシャツを女性がカジュアルに着る、
というコンセプトですけれど、
そこにはエレガントな印象は必要だと思って、
いろいろ工夫を詰め込みました。
サイズ感を大きめにしたぶん、
ヨーク(肩から背中にかけての切り替え部分)の幅を
浅めにして、
背中心から肩にかけて細くなるよう
ラウンドさせているので、
肩周りがすっきりして、
後ろ姿も女性らしく、きれいに見えるんです。
- 伊藤
- 確かにきれい!
- 小林
- 袖の縫い付けも、
普通のシャツだと「フラシ」と言って、
身頃から少し浮くように縫うこともあるんですけど、
あえてぴったりしたコバステッチ(布端から
1~2mmのところを縫うステッチ)を入れて、
肩の収まりがよくなるようにしているんです。

- 伊藤
- ヨークは1枚布ではなく、
背の中心で分けて縫われているんですね。
- 小林
- はい。
ここは左右2枚で作ったほうが、
肩がきれいに落ちるんです。
とくにこのシャツは肩幅を広めに取っているので、
ヨークを背中心で分けることで
背中の布が浮かずに、
ラインがきれいに出るんです。

- 伊藤
- なるほど。
いつもですけれど、
細かいところまですごく考えられてるなと感じます。
- 小林
- 私、あまり変わったデザインをする方ではないんですけど、
ステッチの幅を数ミリ狭めてみたり、
細かいところにちょっとだけ
違いをつけるのが好きなんです。
- 伊藤
- 試作してみて、
やっぱり違うなと思って変更することもありますか。
- 小林
- もちろん、たくさんあります。
頭の中で考えてから、
実際に自分で残布を使って試作しますよね。
それで細かいところがうまくいったとしても、
本番の生地でサンプルを作ってみると、
全体で見たときのバランスが
思っていたのと違ったりするんです。
ですから、けっこう直しています。
- 金井
- 小林が「こう直したい」って言うとき、
正直、私はあまり意味が分からないことも
あるんですけど(笑)、
実際に直してみると、
“服の顔”が全く変わるんですよ。
- 小林
- ふふふ。
言葉だけだとなかなか伝わらないんですけど、
形にすると‥‥。
- 金井
- こういうことか!
ってわかるんです。
- 伊藤
- 実物を見たら、
なるほど、って思うんでしょうね。
- 金井
- そういう、
「ここが普通よりも◯ミリ細い」
みたいなことって、
お客さまにはあまり気づかれないし、
どちらでもいいことかもしれないんですけど、
着て「かわいい!」って思っていただけたら
一番うれしいですよね。
- 小林
- 本当に。
どんなに素敵なものが作れたとしても、
着てくださらなかったら意味がないですから。
- 伊藤
- 選ぶのはお客さまですものね。
このシャツ、すごく気に入って、
しょっちゅう着ていますよ!
- 金井
- うれしいです。
スタイリストさんへの貸し出し率も、
けっこう多いシャツなんですよ。
- 伊藤
- そうなんですね。
今回、「weeksdays」では
オフ白とブラックの2色をえらびましたが。
Le pivotだと、他に、どんな色を
展開なさっているんでしたっけ。

- 小林
- ビビットなピンクと薄いピンク、ブルーと、
はっきりした色も出しているんですよ。
でもうちに来られるお客さま、
最初はオフ白かブラックを
お選びになることが多いんです。
形が気に入ってくださって、
他の色もお求めになる、という感じです。
定番のシャツは持っていても、
こんなふうに形をちょっと変えたシャツは
他でもなかなか取り扱っていないんですよね。
- 金井
- イベントでお客さまとお話しする機会があるんですけど、
「シャツって、どう着ていいかわからない」
と言われる方、けっこういらっしゃいます。
意外と、丈とかバランスが難しいと。
- 伊藤
- そうそう。
わたしも、シャツって実は
着こなすのが難しいなと感じることがあって、
ノーカラーを選ぶことが多いんですよ。
でも、これなら大丈夫と思えるのは、
どうしてでしょう。
やっぱり襟の開き具合?
- 小林
- そうですね。
襟の開きと、
どんな身長でもバランスがとりやすい
“丈感”かなと思います。
- 伊藤
- ああ、そうですね。
すこし短めだけど、短すぎず、
ボトムにインしても外に出してもいい、
ほんとうに絶妙な丈です。
- 小林
- 着こなし方として私がよくやるのが、
ボタンとボタンホールを
わざとずらして留める方法です。

- 伊藤
- えっ?!
ずらして‥‥?
- 小林
- 私は身長が148cmと低いので、
合わせるボトムによっては、
シャツの丈感がやぼったく感じるときがあるんですね。
そんなとき、
一番下のボタンを下から2番目のボタンホールに、
下から2番目のボタンを一番下のボタンホールに留めると、
布に動きが出て、
インしなくてもバランスがよくなるんです。
- 伊藤
- へえー!
立体感と表情が出るんですね。
- 小林
- ワンピースの上から羽織るときも、
ボタンを互い違いに留めると、
動きが出てかわいいですよ。
布を動かすんです。
- 伊藤
- 「布を動かす」、
面白いです。
それだと丈詰めをせずに、
長いまま着たいときもいいですね。
- 小林
- そうなんですよ。
わざわざ直さなくてもいいので、
試着されたお客さまにもおすすめしています。
- 伊藤
- 本当にいろんな着こなしができますね。
素敵なシャツを作ってくださって、
どうもありがとうございました。
- 小林
- たのしんでくださいね。
- 金井
- ありがとうございました。

メンズライクな形にエレガントさを
- 伊藤
- このシャツ、
撮影のときいろんなスタイリングをしましたが、
着方によって表情が変わってすてきでした!
上までボタンを留めたり、
Tシャツの上に羽織ったり、
サロペットの中に着たりしてもらったんですけれど、
どれもとってもかわいくて。
- 小林
- ボタンの留め方や
襟の立て具合で印象が変わるので、
いろんな着回しができるシャツですよね。
- 金井
- 通常のレディースシャツだと前合わせが右上のところ、
これは左上になっているんです。
「メンズ仕立て」にしてあるんですよ。
- 伊藤
- あ、ほんとですね!
あまり気にならずに着られました。
わたしは、第二ボタンまで開けて、
襟を少し立てて着ています。
こんな風に。

- 小林
- ふふふ。大人のシャツの着方ですね。
ヨーロッパのマダムっぽくて、
かっこいいです。
- 伊藤
- 首周りを開けるだけで涼しいから、
盛夏にも着られそうですけど、
これはどんな生地なんでしょう。
- 小林
- これはツイル生地(タテ糸とヨコ糸の織り目が
斜めに出る綾織りの生地)を使っています。
以前、weeksdaysさんで扱っていただいた
ノースリーブロングシャツは、
メンズシャツを原型に、
袖をカットした形に作ったんですが、
それと同じ発想で、
今回は半袖のものを作りました。
試作のときに、
古着のメンズシャツの袖をカットしたんですけど、
それが厚めのツイル生地だったので、
夏にも着られるように、
細番手(生地を構成する糸が細いもの)の
薄い生地を探しました。
ツイル自体、厚みが出る生地ではあるんですけど、
ブロード(シャツやブラウスによく使われる
目の詰まった平織り生地)みたいなものより張りが出て、
身体の線も拾わないですし、
襟もきれいに立って、
形が崩れにくい生地なんです。

- 伊藤
- 確かに、
襟が倒れない気がします。
- 小林
- そう、襟が倒れて
首の後ろがガバっと開いてしまったり、
前のボタンを開けて作ったV字型の空間が
閉じてきたりしにくいです。
- 伊藤
- 形が崩れてこないんですね。
それは、メンズシャツの仕立てであることと、
パターン(服の型)も、
きっと影響していますよね。
- 小林
- そうですね。
ボタンを開けたときに後ろに動いていかないように、
ショルダーラインの角度を傾けすぎない程度に
調整しています。
それから、生地に少し厚みがあるぶん、
袖口から風が通るように、
アームホールと袖幅も広めに取っているんです。
- 伊藤
- そうそう、それがすごく気持ちいいです!
芭蕉布(糸芭蕉の繊維を糸にして織った、沖縄や奄美諸島の
伝統的な織物)の着物を着ているような涼しさです。
身八ツ口(着物の身頃と脇の間にある開き)から
風がすーっと抜ける感じ。
- 小林
- わぁ、素敵な表現。
そうか、芭蕉布のお着物は通気がいいんですね。
- 伊藤
- 麻素材ですから、サラサラしているんです。
このシャツの襟を開けたときの感じも、
襟抜きした着物に似た着心地でした。
丈の短さも、涼しさのポイントでしょうか。
- 小林
- そうですね。
短めだから、下からも風が入ります。
でも、生地自体は「夏物の素材」というわけでもないので、
晩夏まで着ていただけます。
- 伊藤
- 年々、夏が長くなってきてますから、
今の時期からずっと着られるのはうれしいです。
- 小林
- 季節や気候にあわせて、
重ね着もしていただけますよ。
ボタンを全部外せば
どんな服の上にも気軽に羽織れますし、
同色系のワンピースの上に着ても、
セットアップみたいに見えるんです。
- 伊藤
- うん、かわいいですね!

- 伊藤
- ハンガーにかかっているときは気づかなかったんですけど、
モデルさんが着たときに、
「あっ」って思ったんです。
立体で着てみると、平置きした時と、
印象が違うって。
これがおふたりが意図したことなんですね。
- 金井
- そうなんです。
横から見ると背中がちょっと膨らんで、
平置きのときとシルエットが変わって見えるんです。
- 伊藤
- それがすごくきれいでした。

- 小林
- 背中にボックスタックを入れて、
ふわっと膨らむようにしています。
テールライン(シャツの後ろ裾部分)は
下げすぎずに、
前身頃より後身頃をほどよく長くしているので、
どんなお洋服にも合わせやすいんです。
とにかくいろんな方に着ていただける
万能型のシャツを作りたくて。
色違いも揃えられるように、
お値段もちょっと抑えてご提案してみました。
- 伊藤
- お洗濯の面でも心配ないなと感じたんです。
シャツって、いちど洗うと
購入時と違って見えることもあるんですけど、
これはアイロンをかけたら、
形も元どおり、きれいに保てました。
- 小林
- そうですね。
夏は洗濯頻度が高いですけど、
それに耐えられる生地だと思います。
張りも損なわないですし。
- 伊藤
- もしかして、
アイロンをかけなくても大丈夫でしょうか。
- 小林
- 干すときに手のひらで生地を叩いて、
ぱんと軽く伸ばしてもらえば、
ノーアイロンでも大丈夫な素材ではあります。
シワ感が出ますけど、嫌なシワではなく、
洗いざらしの雰囲気で着ていただけると思います。
もちろんパリッと着たいときは
プレスのひと手間を加えてもらえたら、
「ちょっと高いシャツ」に見えて、
すごくかっこいいですよ。
- 伊藤
- ほんとうにいい生地です。

風が通り抜ける
ビーチサンダルをペタペタいわせながら歩く、
海までの道。
浜辺で食べる母のおにぎり。
うそみたいにきれいな色した、
かき氷のシロップ。
離れで過ごす、子どもだけの時間。
春が過ぎて、梅雨が来て。
季節が進むと思い出すのは、
父が育った海辺の家で過ごした記憶。
大きな畳の部屋に、
叔母が家族分のふとんを用意してくれて、
そこでみんなでごろごろと寝る。
暑いと言っても、
今ほどではなく、
戸を開けはなっていれば眠れる、そんな時代。
蚊帳に囲まれていると、
なんだかわくわくしてうれしかった。
そうだ、今思えば、
「風が通り抜ける」ということを意識したのは、
あの頃が最初だったのかもしれないなぁ。
今週のweeksdaysは、
Le pivotのツイルワイドシャツ。
袖口や襟元から風が入っては抜ける、
風通しのいいシャツなんです。
パンプスからビーチサンダルまで
- 伊藤
- 今回、チャコール、ブラック、
白、ロイヤルブルーの4色を
扱わせていただくんですけれど、
どの色も素敵で、
全部欲しいなと思っています。

- 小林
- ああ、よかったです。
チャコールはちょっと赤みのある色ですよね。
- 伊藤
- ええ、ほんとうにいい色です。
それにこのスカートなら、
オールシーズン、使えますよね。
- 金井
- 通年、大丈夫です。
冬は、上にニットをあわせていただいても。
素材的に毛羽がつきにくいんです。
- 伊藤
- あっ、確かにそうかも。
ダンボールパンツも
ニットとあわせて穿いていましたけど、
「粘着クリーナーをかけなくちゃ」
なんてこと、なかった気がします。
- 小林
- そうなんです。ダンボール生地って、
そういう楽ちんなところがたくさんありますよね。
それなのに「きちんと」見えるのが、
私にとってすごく大事なポイントなんです。
- 伊藤
- そうそう、
きちんと感、ありますよね。
ジャケットにも合いそう。
- 小林
- はい、ジャケットにも合う大人のスカートです。
素材自体はカットソーでカジュアル寄りなので、
「普段着」という印象にならないように
デザインやパターン、縫製に気を配り、
細かいところの始末だったり、
ラインをちゃんと作ることで、
きれいめに着てもらえるものに仕上げました。
こういうことは、何を作るときも、
意識しているんですけれど。
- 伊藤
- 以前作っていただいたパーカーも、
パールが似合うようなきれいな印象でしたものね。
あのパーカにあわせて、
スポーティーにも着られそう。
丈感も絶妙です。

- 金井
- そうですね。
長すぎず、短かすぎず、
ちょうどいい感じです。
私は背が168cmと高いので、
少し落として穿いています。

- 伊藤
- 足元は、
スニーカーでもサンダルでも似合いそうです。
- 小林
- 冬場はブーツも合いますよ。
一枚で、色んな着回しができるスカートだと思います。
- 伊藤
- そう考えると、
旅にもいいですよね!
- 小林
- ものすごくおすすめです。
選ぶトップスによって「きちんと感」が出るので、
ディナーにも行けますし、
Tシャツを合わせたらビーチにも。
- 金井
- そうそう、
ヒールのあるパンプスから、
ビーサンまで合うスカートです。
- 伊藤
- ほんとですね。
シワも気にならない素材ですし。
- 小林
- くるくる丸めたらコンパクトになりますから、
スーツケースの端にも入れられます。
私、服を作るときは
それを着てくださるシーンを思い浮かべるんですけど、
1つだけではなくて、
「きれいめに着てお食事に行けるな」とか
「動きやすいかから散歩にもいいな」とか、
「ピクニックもできそう」って、
たくさん思い浮かべられる方が、
作っていても楽しいんです。
このスカートは、
ぜひ旅に連れて行ってほしいなと思いますね。
- 伊藤
- そういうことって、
小林さんの日常の活動からヒントを得られてるんですか?

- 小林
- いえいえ、私の日常はそんなことしてないんです。
旅もピクニックも、そんなにありませんよ、
アトリエから明治神宮にちょっと散歩に行くくらいで。
- 伊藤
- ふふふ。それも立派なピクニックです。
- 小林
- でも、よく来てくださるお客さまだったり
頭に思い浮かんだ方に、
「あの方はこんな服を来て、
ちょっと大きめのお帽子を被ると
素敵だろうなあ」なんて考えながら、
想像を膨らませてます。
- 伊藤
- 帽子といえば、このスカートはキャップも合いますね。
- 小林
- キャップも、ハットも合いますよ。
そんなふうに、自分の中で
どんどんスタイリングのアイデアが生まれてきて、
「これが足りないから作ろう」
って、次のアイテムづくりのきっかけになったりします。
- 伊藤
- 人を思い浮かべてものづくりを考えるって、
小林さんらしいというか、
すごくいいお話を聞けた気がします。
色んなところへ穿いていきますね。
小林さん、金井さん、
今回も、どうもありがとうございました。
- 小林
- ありがとうございました。
- 金井
- またお越しくださいね。

weeksdaysの日めくりカレンダー使い方募集のお知らせ
2023年版からスタートした
weeksdaysの日めくりカレンダーは
来年2026年版で4年めをむかえます。
たくさんの方にご愛用いただいて、ありがとうございます。
weeksdaysの日めくりカレンダーは
カレンダーとしてはもちろん、メモとして使ったり
コラージュ用素材として使ったりなど、
人それぞれ色々な使いかたで
たのしんでくださっているとうかがいます。
そんなみなさんの使いかたを、教えていただきたい!
ということで、日めくりカレンダーの使いかたを
Instagramで募集します。
企画への参加はかんたん。
#weeksdaysの日めくりカレンダー
#weeksdaysの日めくりカレンダーの使いかた
このどちらかのハッシュタグをつけて
ご自身のアカウントで
Instagramにアップしていただくだけ。
募集期間は7月1日(火)~22日(火)です。
ご参加いただいた中から、
weeksdaysチームで選考のうえ、
9月に発売するカレンダーの
発売前のコンテンツのなかで、ご紹介いたします。
(コンテンツでの採用をもって、
発表とさせていただきます。)
みなさまのご参加を、
weeksdaysチーム一同、たのしみにお待ちしています!
身体の線が出ないよう
- 伊藤
- 以前作っていただいたダンボールパンツ、
冬のあいだ、ずっと穿いていました。
- 小林
- ほんとですか。
うれしいです!
- 伊藤
- 今回は同じ素材で作られたスカートを
「weeksdays」で紹介させていただきます。
ありがとうございます。

- 小林
- こちらこそです。
- 伊藤
- あらためて、生地の特徴からお伺いできますか。
- 小林
- はい。
このダンボールニット(表と裏の2枚の生地を重ねて
中糸で繋いだ編み地で、ダンボールのように
立体的な構造)は、
とにかくキックバック(伸びたあとに戻る力)が抜群で、
洗っても変わらないのがいいところです。
あと、触ってもらうとわかるんですが、
ちょっとしっとりしていますよね。
これ、ペットボトルのリサイクル糸の特性なんです。
- 伊藤
- リサイクル素材なんですね。
- 小林
- 少しでも環境にいい素材をということで、
生地屋さんが開発してくれたものなんです。
ペットボトル由来のポリアミド系ナイロンを使用した
合成繊維なんですけど、
すごく動きやすくて、
穿き心地もいい生地なんですよね。
- 伊藤
- うんうん、
わたし、飛行機で移動するときも
ダンボールパンツを穿きました。
長時間でも楽ちんだから、
絶対これ! と思って。
- 金井
- ストレスがない穿き心地なので、
飛行機にいいですね。
- 伊藤
- 同じ生地で、
どうして今回スカートを作ろうと思われたんでしょう。

- 小林
- 私が、タイトスカートが欲しかったんです。
はじめは別のニット生地で作ってみたんですけど、
試着したら身体のラインがしっかり出てしまって、
なんだか居心地が悪かったんですね。
私たちの年代だとお尻やお腹が気になってくるので、
「タイトになりすぎないけれどすっきり見えて、
気負わずに着られるようなスカートでないと」
と思いました。
- 伊藤
- 確かに。
身体のラインが出るものは
避けたくなってしまいます。
- 小林
- じゃあ、縦にリブ線が入っている
カットソー生地(編み物生地を裁断したあと
縫製したもの)はどうかなと考えたんですが、
どこかモサッとして、欲しいイメージと違いました。
大人っぽい雰囲気にしたいので、
後ろにスリットを入れてみたりもしたんですけど、
形的に、いまいちピンとこなかったんですよね。
いろいろ悩んでいたときに、
頭を切り替えて、
「いっそスポーツライクに、
ダンボール生地でタイトスカートを作ってもいいかも?」
と思い立ったんです。
- 伊藤
- パンツを作った、あの生地がある!
って?

- 小林
- そうなんです。
これなら穿き心地がいいし、
すごく伸びるので、
タイトでもスリットはいらない。
- 伊藤
- なるほど。
スリットが入っているタイトスカートって、
それを忘れて、大きな動作をした時にビリって裂けて
悲しい思いをしたことが‥‥(笑)。
- 金井
- ありますよね!
この生地なら、そんな心配もいらないです。
- 小林
- この、腰が少し膨らんで、
下からストレートになるラインは、
タックを入れることで調整したんです。

- 伊藤
- 撮影のときにモデルさんが着ているのを見て、
このタックがすごく効いてるなと感じました。
これがなくて均一にギャザーが寄ると、
また全然形が違いますものね。
- 小林
- そうなんです。
若い方は大丈夫かもしれないですけど、
腰回りのラインが気になる年代の私たちにとっては、
タックがあることで無理なく膨らむというか。
- 伊藤
- そう、無理がない感じ。
- 小林
- この膨らみを作ろうと思うと、
ギャザーをかなり寄せないといけないので、
仕上がりの形が
ギャザースカートみたいになってしまうんです。
- 伊藤
- もたついちゃうんですね。
- 小林
- なので、
タックを2本入れることで、
すっきりしたラインに仕上げています。

- 伊藤
- この内側の紐を絞れば、
ウエストサイズに合わせられるし、
丈も、身長によって少し落としたり、
自分の好きに調整して穿けますよね。
- 小林
- はい。
幅広い体型の方に、
ちょうどよく着ていただけると思います。
ベルト幅も太めにしているので、
紐を絞ったときに自然なシワがうまれるんです。
- 伊藤
- うんうん。
モデルさんに絞って穿いてもらったんですけど、
しっかりめに絞ってもギャザーが気にならなくて、
すごくかわいかったです。
今回、撮影でスタイリングに使わせていただいた
ツイルワイドシャツとの相性もいいですよね。
このシャツは、次の週に、
「weeksdays」であらためて紹介するんですけれど。

- 小林
- とってもいいと思います。
ツイルワイドシャツは丈が短めだから、
お尻まわりの見え方が気になりがちですけれど、
このスカートは後ろのポケット部分に
デザインを入れてるので、
ヒップラインの目くらましにもなって、
後ろ姿もきれいに見えますよ。
下着の透け感も気になりません。
- 伊藤
- いつもながら、
細かい工夫がうれしいです。

再入荷のおしらせ
完売しておりましたアイテムの、再入荷のおしらせです。
7月3日(木)午前11時より、以下の商品について、
「weeksdays」にて追加販売をおこないます。
SAITO WOOD
MAGAZINE RACK
(テラコッタ、グレー)

サイトーウッドに取材に行った時に、
ふと目に留まったのがこのマガジンラック。
すっきり、無駄のないデザインながら、
ちょこんとついた足が、
なんだかかわいい。
愛嬌あるその姿に一目惚れしたのでした。
使ってみて分かったのは、
本や雑誌を置くだけではなく、
いろんな用途に使えるということ。
ものを「ちょっと置く」場所、
としてとても重宝するのです。
(伊藤まさこさん)
SAITO WOOD
BASKET
(ストーングレー、ブルーグレー)

控えめながらも、
部屋の片隅にあるとなんだかうれしい、
インテリアにしっくり馴染む
バスケット。
このバスケットを使いはじめてから、
我が家はゴミのことを
今一度、考えるきっかけができて、
ゴミが減りました。
だって、せっかくの気に入り、
中に入れるものだって
「ぐちゃぐちゃ」はいやですもの。
さてこのバスケット、
その名の通り、中に入れるものはなんでもいいんです。
撥水加工もされているので
(とは言っても、水を直接入れることや、
湿ったものをずっと入れておくのはダメですが)、
お客様用の使い終わったタオルを入れたり、
子どものおもちゃを入れたり、
領収書の一時保管場所にしたりと、
用途はいろいろです
(コンテンツをどうぞご参考くださいね)。
(伊藤まさこ)
いくつになっても
1週間にいちどほど、
母に会いに行っています。
88歳になりましたが、
とても元気。
体に不都合なところは少々あれど、
それはまぁしょうがないこと、と思うようにして、
うまくつきあっているみたい。
だから、
私の役目はそんなになくて、
買いものに行く時に運転手をするくらい。
あとは、
お昼ごはんを作ってもらったり、
庭に咲いた花をもらったり。
ありがたいことです。
先日、母に会った時、
なんだかぱりっとしているなぁと思ったら、
Tシャツを新調したのだとか。
姉と買いものに行って何枚かえらんだんだって。
ネイビーとホワイトのボーダーTシャツは、
白い髪にもぴったり合っていたから、
すごく似合うと褒めると、
ちょっとうれしそう。
いくつになっても、
新しい服って、いいものなんだなぁと
思ったのでした。
今週のweeksdaysは、
Le pivotのダンボールスカート。
腰回りがぴたっとしないから、
すごく涼しい。
私にとっての「うれしい」服なのです。
BARIのサンダル こんなコーディネートで 02 伊藤まさこ
単調にならないように

ホワイトのサンダルでも言いましたが、
ワンピース+サンダルは、
私の好きなスタイル。
コーディネートに悩まなくていいし、
なによりシンプル。
でもその分、
単調にならないように、
デザインや色えらびには気をつかうようにしています。
SLOANEのワンピースに合わせたのは、
グリーンのサンダル。

ブラック同士、
またはホワイトのサンダルでモノトーンでまとめてもいいのだけれど、
ここはメリハリをつけて。

スリットが入っているので、
歩くたびにグリーンのサンダルが見え隠れ。
あまり隠すと暑そうだし、
見えすぎてもちょっと。
夏のよそおいは肌の分量を加減して。

茶や白もグリーンと好相性。

ネイルも肌に馴染む色にして、
サンダルの色を引き立てます。

上のパンツの色違い。
ブラック×ブラックのコーディネート。
同じアイテムでも色が違うと雰囲気はずいぶん変わるもの。
ブラックはかっこよさがプラスされるとともに、
足元がしまって見えます。

ネイルはブラックチェリーみたいな深い赤。
今回、サンダルに合わせて、
草場さんがネイルの色を考えてくれましたが、
どれも、なるほど!という色合わせ。
足元のネイルって、見られていないようで、
じつは見られてる。
足先まで気を配りたいものです・・・

ちょっと肌寒い時はリネンのジャケットを羽織ります。
中に合わせたのはレースのキャミソール。

バッグを持てば、
仕事にも行けそうなスタイルに。
サンダルって、
あらゆるシーンに履いて行けるアイテムなのです。
BARIのサンダル こんなコーディネートで 01 伊藤まさこ
夏の白

過去に何度か販売をして、
すっかりweeksdaysでもお馴染みになったBARI。
やわらかな革は足に馴染み、
履き心地よし。
何足か持っていますが、
「夏はBARIのサンダル」が、
私の定番になっています。

今回ご紹介するのは3色。
まずは、夏にえらびたい、
「まっしろ」という表現がぴったりなホワイト。

ボリュームのあるパンツに合わせると、
足元がかろやかな印象に。

指先が出るので、ネイルとの相性も楽しみたい。
この日は透明感のあるオレンジに。

ワンピースとも相性よし。
きれいなブルーのワンピースは、
SLOANEのもの。
ワンピースもサンダルも、
シンプルながら、ちょっと小技の効いたデザインだから、
素っ気ない印象にはなりません。
夏、暑くてコーディネートが思い浮かばない!
なんて時も、
これさえあれば。

バッグを持つとしたら、
かごバッグが気分です。
ここではサンダルの白に合わせて、
持ち手も白をえらびました。
かごの素材もくわわって、
さわやかで涼しげなスタイルに。
デニムとまっしろTシャツも合いそうだし、
白いコットンのワンピースで全身白もいいなぁ。
または、
黒いシャツに黒のパンツで、
足元だけ白もかっこいい。
‥‥と妄想が膨らみます。
夏の白、おすすめです!
再入荷のおしらせ
完売しておりましたアイテムの、再入荷のおしらせです。
6月26日(木)午前11時より、以下の商品について、
「weeksdays」にて追加販売をおこないます。
The care
TREATMENT COAT

指先の美しい人に憧れます。
手も、足も。
ここ最近、私は、
トリートメントコートを塗ってから、
ハンドローション→ハンドセラム→
ハンドモイスチャライザーの順にお手入れ。
肌に近い色合いなので、
多少はげても気にならない、というところも、
助かっています。
足のネイルに関しては、サンダルに合わせて
毎回塗り替えていたのですが、
今年の夏は、このトリートメントコートだけでも
いいかな‥‥というくらい気に入っています。
自然な色合いはどんな色のサンダルとも相性よし。
落として塗って‥‥を繰り返すと
肌や甘皮に負担がかかるし、
ちょっと面倒。
トリートメントコートを塗ることで、
爪がすこやかに。
コンテンツも合わせてどうぞ。
(伊藤まさこさん)
ベランダで
去年の夏に引っ越してから、
ずっと使っていなかったベランダ。
窓の外の景色がいいから、
リビングから眺めるだけで満足していたけれど、
今の季節、
ここで過ごしたら気持ちいいはず!
と一念発起。
デッキブラシでごしごし掃除をし、
バケツで水を流して、
きれいさっぱり。
ちょっと時間があると、
ニーチェアを持ち出して本を読んだり、
夕暮れ時、ビールを飲んだり。
日に日に濃くなっていく、
緑を眺めながら、
のんびり過ごしています。
もっと早くこうしていればよかったな。
気に入りのチェアにガーデンテーブル、
クッションも持ち出して、
部屋の延長のように、
ベランダをしつらえる。
と同時に、
せっかくならと、
買ったばかりのワンピースを着てみる。
仕上げにとえらんだのは、
グリーンのサンダル。
だれも見ていないけれど、
だからこそ好きなものをえらびたい。
今週のweeksdaysは、
BARIのサンダル。
ベランダで過ごす時はもちろん、
街でも履きたい。
旅にも持って行きたい。
そんなすてきなサンダルです。
ドレッシーすぎず、気軽に
- 森内
- SLOANEのこういうタイプの服に
ポケットがつくようになったのは
以前、まさこさんの提案があったからなんです。
- 伊藤
- え! そうでしたっけ。
- 森内
- ボーダーのワンピースのとき、
まさこさんの提案で
ポケットをつけることになりましたよね。
そこからなんです、
「次からは必要な服にはポケットをつけなきゃ」
となったのは。
- 伊藤
- ほんとうに? でも、言ったかも。
ポケットのないワンピースを着て、
ポケットを探すときがあるんですよ。
- 川原
- ね! そうですよね。
ポケット、あったほうがいいと思うんです。

- 伊藤
- ないほうがきれいに見えるデザインもあるけど、
これだったらあったら嬉しいですよね。
でも、服によりますよね。
- 森内
- そうなんです。
「オーガニックコットン ショルダーギャザーワンピース」
のほうは、あえて、ポケットをつくりませんでした。
- 伊藤
- こちらは、ブラウジングをするから、
ポケットがあって携帯とか入れると、
重くなっちゃいますよね。
だからなくてもいいと思う。

- 森内
- ちなみに、ギャザーワンピースは、
もっと丈が長いほうがいいかなっていう
意見もあったんだけれど、
これもまさこさんのひと声で──。
- 伊藤
- 覚えてます。
ブラウジングすると膝下ぐらいになるのを見て、
「それがかわいい!」って。
- 森内
- マキシ丈にする方向だったところを、
「え? いいですよ、このままで」って。
- 川原
- その意見、嬉しかったです。
これはブラウジングしていただいてなんぼ、
っていうデザインにして、
着たときに自分のウエストに合わせた
バランスになるようにつくっているんですよ。
だから私は長くなくていい、と思っていて。
- 森内
- 私はどちらがいいか迷っていたんです。
着丈の長いものを必要としているお客さまが
いらっしゃるんじゃないかなと思って。
でも、たしかにこれはブラウジングをする服。
あんまり長すぎるとドレッシー感が強まっちゃうから、
結果、この長さにしてよかったなって思います。
- 伊藤
- これなら、スニーカーも合いそうですよね。
- 川原
- はい。ギャザーを寄せ、ブラウジングもすることで、
ドレッシーっぽく見える要素を入れたので、
逆にスニーカーでカジュアルダウンして
着ていただきたいな、って。
素材も、「タックショルダーワンピース」のような
光沢のあるものを使うと
一気にドレッシーになっちゃうので、
ちょっと薄くて、ちょっと柔らかく、
ふだんから馴染みがあるような素材を使いました。
オーガニックコットンのベア天竺は、
きれい過ぎず、いい素材ですよ。
特別な一枚ではなく、
日常でカジュアルに着てほしくて、
取り扱いしやすい素材を使ったんです。
- 伊藤
- しかも天然由来の成分で抗菌防臭加工を?
- 森内
- そうなんです。
グレープフルーツから抽出した天然成分由来の成分を使い
抗菌防臭加工を実現しているんです。
加えて、加工過程で使用の溶剤に、
シルクの粉末が含まれていることによって
しなやかさと艶感がプラスされています。
- 川原
- 夏に1枚で着て汗をかいても、
気にせずに取り扱ってもらえますよ。
カジュアルに、という意図では、
ドロスト(ドローストリング)コードを使い、
スポーティーな要素を入れました。

- 伊藤
- それがかわいいなって思いました。
- 川原
- これをリボンにすると、
急にドレッシー感が増しちゃうんです。
さっきまさこさんがおっしゃってくださったみたいに、
スニーカーを合わせたり、
あるいはキャップをかぶってみたり、
大人の女性が、そのくらいのカジュアルさで
何も考えずに着ても様になっちゃう、という服にしたくて。
- 伊藤
- 助かります。今度旅行に持って行きます。
- 川原
- ああもう、ぜひぜひ!
- 伊藤
- 森内さん、川原さん、
今回もたくさん聞かせてくださって
ありがとうございました。
またぜひ、よろしくおねがいします。
- 森内
- どうもありがとうございました。
- 川原
- ありがとうございました!

日常から離れて、ちょっとお出かけを
- 伊藤
- 森内さん、川原さん、よろしくお願いします。
「ヘビーコットン ドロップショルダーTシャツ」
に続いて、今シーズンはワンピースも
取り扱わせていただくことになりました。

- 森内
- ありがとうございます。
ワンピースは、今回、ふた型ですね。

- 伊藤
- どちらも、一枚で着るだけで、
ちゃんと様になるという一枚ですよね。
- 川原
- そうですね。
まさにそんな印象を念頭に、
デザインをしたんです。
- 伊藤
- どちらも、袖がないんですけど、
うまい具合に二の腕の気になる部分を
隠してくれるんですよ。
腕をおろしていると、とくに後ろからの姿が、
とてもきれいに見えるんです。
これはパターンの工夫ゆえ、ですよね。
- 川原
- はい。どちらも、肩幅を広くとって、
後ろ身頃に生地をたっぷり使い、
二の腕の後ろ側をカバーするようにしました。

- 森内
- 夏はノースリーブでいたいけれど、
ちょっと二の腕が気になりますよね。
それを、パターンで、どう解決しようかと。
- 川原
- なかなかうまくいかなくて、
何回もやり直したんですが、
結局、行き着いた構造は、
いたってシンプルなものでした。
横に大きくとった生地を
内側にたたんでいるんです。
さらに「タックショルダーワンピース」は
すとーんとした縦のラインに添って、
「ギャザーワンピース」は
ウェストを絞ることでできるブラウジングで、
どちらも二の腕が気にならないデザインになっています。
全部が隠れるわけではないのですが、
そういった工夫で、ほっそり見えるんですね。
そして着たときにちょっと分量感を持たせることで、
部屋着みたいにならないように、
ほんのすこしのドレッシーさを加えて。

- 森内
- 日常から離れて、
ちょっとお出かけできちゃうみたいな。
- 川原
- いつも言ってるんですけど、
「サンダルにパールを合わせれば、
ハワイでちょっとした夕食に
行けるぐらいのイメージ」です。
- 伊藤
- ハワイなんですね!
- 森内
- 川原さんのイメージはハワイなんです。
絶対ハワイ。
- 川原
- はい、なぜだか、ハワイなんです。ふふふ。

- 伊藤
- それぞれについてお訊ねしていきますね。
「タックショルダーワンピース」は
素材にきれいな光沢感が出ていますね。
- 森内
- 細番手のスーピマコットン(超長綿)を
ハイゲージで打ち込んでいる素材です。
- 川原
- コットンなんですけど、ちょっと膨らみがあって、
シワにもなりにくい“ポンチ”
(ダブルジャージ素材の一種。
厚みと張りがあり、型くずれしにくく、
シワがつきにくく、なめらかで着心地がよい)
素材なんです。
さらにバイオシルケットという
(表面の毛羽を落とし、光沢を出す)
特殊加工を施すことにより、
目の詰まったフラットな表情に仕上がっています。
着ていると安心感が感じられる厚みがありますよね。
- 森内
- この厚さ、迷ったんです。
もしかしたらちょっと重たいかなあ? って。
でもこのぐらいの重さがあるからこそ、
きれいなドレープが生まれるんですよね。
裾にはすこしスリットを入れ、足さばきをらくに、
軽い印象を出しました。
- 伊藤
- 着ていて、重さ、気にならないですよ。
- 川原
- よかったです。あんまり薄いと、
ほんとにお家のくつろぎ着みたいになっちゃうし。
- 伊藤
- そうですよね。でもこれなら、
麦わら帽子、サンダルを合わせてもいいし、
ジャケットも合いそう。
- 森内
- きっとかわいいですね!

- 川原
- とにかく着るときに難しくない。
そんなに考えなくても、
パッとそのシチュエーションに
きれいにおさまる服ができました。
- 伊藤
- SLOANEではサイズ1と2をつくられていますが、
「weeksdays」ではサイズ2を選びました。
わたしが着ると、長さはくるぶし丈くらいです。
- 森内
- 私は身長があるので、すこし足首が出ますね。
- 川原
- 全部すっぽり隠してしまうと、
ほんとにドレッシーな印象になるから、
ほんのちょっと裾を上げているんです。
- 伊藤
- 身長によって足首の見え方が
少し変わるということですね。
でも身幅は気にしなくてよくって。
- 川原
- はい。脇からたっぷりとタックを取ることで、
厚みが確保できているので、
細い人が着ても、厚みがある人が着ても、
前から見た分量の印象が
変わらないようになっています。
- 伊藤
- しかも、着ると、
まったくもたつかないんですよ。
- 川原
- はい、モタモタしません。
- 伊藤
- だから一枚で着てもいいし、
重ねて着ることもできるんですね。

再入荷のおしらせ
完売しておりましたアイテムの、再入荷のおしらせです。
6月19日(木)午前11時より、以下の商品について、
「weeksdays」にて追加販売をおこないます。
MEYAME
COTTON KNIT TEE
(CHARCOAL、NAVY)

一見、とてもシンプルなのに、
着ると「おや?」と目を引く。
その理由は、
少し高めのネックや、
肘が隠れるくらいの長めの袖丈、
身頃の幅の塩梅がいいからかもしれません。
袖を通すと、
しゃりっとした感触。
Tシャツのように気軽に着られて、
でもカジュアルになり過ぎない、
これから夏の暑い時期までの数ヶ月間、
活躍しそうな一枚です。
MEYAMEでは色違いで持っている人も多いという、
定番のニットです。
(伊藤まさこさん)
これさえあれば
ゴールデンウィークが終わったら、
夏休みはどこに行こうかなと考える。
今年の夏もきっと暑いだろうから、
東京を離れて、
涼しいところに行きたい。
旅支度は年々、簡単になっていて、
用意するのはだいたい当日の朝。
外国に行くのだったら、
パスポートとクレジットカードと多少のお金、
それからスマートフォンがあれば、
どうにかなるさ、と思ってる。
いつもの暮らしをそのまま持っていくのではなく、
多少の不便も旅の醍醐味。
あれもこれもと詰め込まず、
身軽に行きたい。
だから服も最小限。
必ず持っていくのは、
街歩きの時も、
またちょっとした食事にも着られるワンピース。
合わせる靴やアクセサリーで、
雰囲気の変えられるワンピースが一枚あれば安心です。
もしかしたら、
パスポートやスマホと同じくらい、
私の必需品なのかもしれないな。
今週のweeksdaysは、
SLOANEのワンピース。
旅にはもちろん、ふだんにも。
これさえあればこの夏は乗り切れそうな気がしています。
かごバッグと パリで2週間 伊藤まさこ
ゴーデンウィークを挟んでの2週間、
パリを旅してきました。
2週間も何をするの?
と思われるかもしれませんが、
友人と会ったり、
美術館に行ったり、
時々、原稿を書いたり‥‥
で、いつもの毎日とあまり変わらず。
あれもこれもと詰め込みすぎない。
最近は、のんびりとした旅になっています。
たいていいつも、
アパートを借りるのですが、
今回もまた。
週末の楽しみはマルシェに行って、
食材を仕入れること。


買いもののおともはもちろん、
Fatima Moroccoのかごバッグ。

ライラックの花束、
ワイン2本、チーズにキッシュ、
お惣菜‥‥と買い込みましたが、
マチが広いので容量もたっぷり。
頼りになる存在です。
ケーキの箱がそのまま入るところもいいなと思っています。
また、買いものだけでなく、
ふだんの街歩きにもとても重宝。
アパートを出る時に、
何も入っていなくても、
途中で水や、
フルーツを買ったりと、
なにかと増える荷物。

そんな時にも、このかごバッグさえあれば安心です。

丈夫さ、かっこよさ、丁寧さ
- 伊藤
- 今回、「weeksdays」のために
別注を受けてくださって。
わたし、今日は黒っぽい格好をしているんですが、
そんな日は黒い革のバッグだと重いんです。
けれど、このかごなら大丈夫なんですよ。

- 大原
- ちょっと抜け感が出ますからね。
とっても素敵だと思います。
原型となったFatima Moroccoのかごバッグは、
革でデザイン(意匠)が施されていたんです。
「weeksdays」は、それを無くしましたね。
そして、留め金も変えました。
- 伊藤
- そう、平たいタイプにしていただいたんです。
- 大原
- そして、ステッチを、革と同色に。
そして茶色を作りましたね。
もともと、黒はありましたが、茶色が無かったので。

- 伊藤
- 最初の印象は「かわいい」ですけれど、
革を使っていることで、高級感もあって。
- 大原
- そうですね。
革が多い分、印象が変わって、
いろんなシーンで使えますよね。
かごって、一年中、どんなシーンにも
合わせることができるから便利ですよね。
いま、ラグジュアリーブランドも
いろいろなかごバッグを発表していますけれど、
多くが、このバッグと、同じ工場製なんです。
同じ工場で、同じ職人さんが担当しています。
- 伊藤
- 今回も、パリで、ウィンドウにかごバッグがあるのを
いろいろ見てきましたが、遜色がないですよね。
- 大原
- はい、品質には自信があります。
ただ、ハイブランドが使う革は、
ヨーロッパのそれぞれの国から
持ってきたものが多いんです。
私たちが使う革はモロッコ国内で仕入れています。
そこが違うけれど、手は同じ。
見てのとおり、編む人の力加減などで、
ちょっとだけ個体差がありますけれど、
それが味だと思っていただければと思います。
- 伊藤
- なにより丈夫ですよね。
- 大原
- ほんとうに、丈夫。
ナチュラル&オーガニックコスメを扱う
全国展開のセレクトショップで使う、
小さな店内お買い物かご、うちが作ってるんですが、
いろんな人が毎日ヘビロテして使って、
壊れたという報告を受けていないんです。
うちのかごバッグは、それぐらいヘビーに使っても
大丈夫なくらい、強いんですよ。
- 伊藤
- こまごました物を入れても中が一目瞭然。
それがいいですよね。
マチがあって、口が広くて。

- 大原
- そうなんですよね。
夏の軽い格好に、こういう大きめのかごって、
いいですよね。
- 伊藤
- ちょっと買い物したのに
エコバックを持ってなかったときも、
これさえ持っていれば大丈夫ですし。
- 大原
- そうですね、確かに。
ぜひ、ヘビロテしてください。
私、玄関のスリッパ入れ、これですよ。
バブーシュを入れているんです。
- 伊藤
- そうだ、バブーシュもありがとうございます。
再入荷させていただいて。
とっても好評ですよ。
みんな、待ってたんだと思います。
- 大原
- 嬉しいです。
- 伊藤
- このかごバッグも、夏に限らず、
またぜひにって思います。
- 大原
- そうですね、ぜひ。
冬もいけますからね。
コートにかごとか、可愛いじゃないですか。
- 伊藤
- そう、かごって夏だけのものじゃないですね。
ざっくりしたタートルにもいいと思います。
- 大原
- 私、一年中、かごなんですよ、
もう重たいカバンを持てなくて。
- 伊藤
- ほんと、それですね(笑)。
ところで、最近のモロッコはいかがですか。
わたし、パリで、
急に「今日、この駅は使えません」とか、
バスも「はい、次の駅で止まります。降りてください」
みたいなことがあったんですが、それに馴れてきて、
「もう、どうにでもなれ」みたいな気分になって。
日本にいるときの「ちゃんとしなくちゃ」の感覚と
ずいぶん違うなあって感じたんです。
モロッコの人たちもそうですか?

- 大原
- それの×10(かける10倍)ぐらいです。
- 伊藤
- じゃ、逆に、かご職人の方は、
特別に勤勉なタイプなんですね。
- 大原
- そうですね。こういう伝統工芸の人たちっていうのは、
子どもの時からものを作っているので勤勉です。
イスラム教徒の真面目な人たちが多いから、
1日5回のお祈りの時間になると
手を休めてお祈りに行って、
あとはもう、真面目に仕事をして。
- 伊藤
- この前のバブーシュの時もお聞きしましたね。
少年の頃からずっと、って。
- 大原
- そうです、そうです。
この職人さんは、20年ぐらいのお付き合いです。
- 伊藤
- そういう職人さんって、減ってたりはしないですか?
- 大原
- してますね。結局、世代交代ができないでしょ。
今の時代の若い子たちは、
そういうのはやりたくなくて、継承できていない。
かごを編む内職として女性たちができるんですが、
この縁を付けるとか、ハンドルを付けるとか、
ちょっと難しい技になると、人が減っていく。
昔はできてたけど、今、できないことが増えました。
- 伊藤
- ほんと、どこもそうですね。
- 大原
- バブーシュの刺繍もそうなんです。
もう世の中の流れがそうなっているのか、
あんまり継承できてない。
どこの国もそうですよね、
若者はみんな、都会に出たがる。
スマホでいろんな情報が入ってくるから、なおさら。
- 伊藤
- やっぱりスマホを。
- 大原
- すごく見てます。
砂漠のノマド(遊牧民)たちも見てますよ。
砂漠の真ん中でも携帯の電波はつながりますから。
- 伊藤
- パリは、前よりは増えたけど、日本ほどじゃないなと。
まだ、本を読んでいる人もいて。
- 大原
- 素敵! モロッコ人は、もう、みんな携帯です。
ラクダに乗ってるラクダ引きも。
- 伊藤
- そうなんですねえ。
- 大原
- 町も変化しています。
旧市街の中のロバしか通らない道とかも、
昔はガタガタで屋根も無かったのが、
最近、屋根が付いたり、道が舗装されたり。
今度、ワールドカップをモロッコで開催するので
(2030年、モロッコ・ポルトガル・スペインの共催)、
それに向けて、国を挙げての大工事をしてるんです。
サッカー、強いんですよ、ベスト4に入ったのかな。
なので、国を挙げてやってます。
時代は変わっていくんですね。
- 伊藤
- もう、しょうがないと言えば、
しょうがないですよね。
- 大原
- そうですね、職人のおじいさんたちも、
まだ頑張ってくれていますけれど、
年を取っていくので‥‥。
けっこうな年じゃないですか。
- 伊藤
- そうですよね。
でも、こうして、いいものをつくってくださって、
ほんとうによかったです。
大原さん、ありがとうございました。
またぜひ、ご一緒に。
- 大原
- こちらこそ、ありがとうございました。

フランスのマダムたちが使い始めて
- 大原
- 伊藤さん、かごバッグ
(2WAYレザーベルトバスケット)を
使ってくださってありがとうございます。
旅先のパリに持っていってくださったと聞きました。
いかがでしたか? 使い心地。

- 伊藤
- バスケットの縁が革で覆われているから、
すごくしっかりしていて安心でした。
パソコンも入る大きさですし、
こうやってパチンと、フックで留められるので、
機内にも持ち込んだんです。
この中に、肩掛けのショルダーを
ぽん、と入れて。
- 大原
- そうそう、もうひとつ入れておくと便利ですよね。
私、miiThaaiiのキャンバス地のバッグを入れてます。
- 伊藤
- 二つ持ちすれば完璧ですよね。
- 大原
- ほんとに。
そして、いいところは、軽さ。
だから負担にならないんです。
重たいの、嫌なので。
- 伊藤
- そうですよね。
肩掛けもできるのもよくって。
現地ではマルシェにも持って行きましたよ。
ワインなど瓶ものを買って、
重くなったら肩掛けはやめて、
手持ちにしたり。
- 大原
- ほんとうにマルシェバッグとして
お使いになってくださったんですね。
- 伊藤
- アパートの近くにいいマルシェが出て、
これを持ってそこに行って、いろいろ買いました。
今回2週間いて、パリに詳しくなった気がします。
- 大原
- そうですよね。たくさん歩くし。
そういうときに、丈夫で、
重さに耐えてくれるバッグ、いいですよね。
なかなか特別なバッグだな、と思います。
- 伊藤
- ほんと何でも入って便利でした。
ワイン2本くらい、へっちゃら。
- 大原
- このかごのことを、
マルシェバッグっていうぐらいですからね。
フランスのマダムたちが、
モロッコ製のかごバッグを
マルシェに持って行ったのが、
今に続いているんです。
- 伊藤
- それがモロッコ製だったとは。
- 大原
- そうです。フランスにあるものは、
多くがモロッコ製です。
モロッコでも、たとえば八百屋に行ったら、
これに野菜を入れて売っていますよ。
ジャガイモとかタマネギとか。
- 伊藤
- わぁ、その姿も見てみたいです。
- 大原
- それは取っ手もなかったり、
革も使っていないシンプルなタイプですけれど。
あとは、例えば、モロッコの旧市街は
車が入れないので、荷物を運ぶ手段がロバ。
そのロバが荷物を運ぶ時に
背中にこのかごを背負うんですよ。
- 伊藤
- 昔もいまも変わらず?
- 大原
- はい、いまだにそうなんです。
かごは、モロッコ人にとって
生活に密着した大事な道具の一つなんです。
そこにこんな風に革を付けたりすると、
街で持てる、お洒落なバッグになるんですよね。
- 伊藤
- じゃ、モロッコの人たちは
「えっ、これを、お洒落して、街に?」
みたいな感じなのかな。
- 大原
- きっとそうですね、生活の道具だから。
モロッコの人は、自分がお洒落して出かけるときに、
かごを持って行くことはまだありません。
でも、モロッコに遊びに来ている
フランスのマダムやイタリアのマダムは、
みんな、お洒落に持っていますよ。
- 伊藤
- どんな感じで持つんですか。
- 大原
- やっぱりリゾートな感じ。
- 伊藤
- そうか、日焼けして‥‥。
- 大原
- そう、日焼けして、原色のTシャツなんか着て、
かごを持つんです。
- 伊藤
- 現地調達なのかな。
- 大原
- きっと現地調達だと思います。
- 伊藤
- じゃ、「モロッコへ行ったら、かごを買おう」
って思ってるんでしょうね。
- 大原
- そうですね。
飛行機でモロッコから
フランスやイタリアに行く便に乗ると、
皆さん、かごを持ってたりしますよ。
ハイブランドを持ってる人はぜんぜんいない。
- 伊藤
- なるほど、わたしは、昔、パリに行くとき、
荒物屋さんみたいなお店でマルシェバッグを買って、
そこに割れ物を入れて
抱えて持って帰ってきてました。
- 大原
- まさしく、そういう使い方!
モロッコだと、旧市街の店頭のディスプレイは、
かごが多いんです。
薬屋さんに行っても、お花屋さんに行っても、
店頭で売っているものは、
かごに入っているんですね。
例えばこの中で石けんが香ってる。
- 伊藤
- 花はどうやって?
- 大原
- 中にお皿を入れて水を張ったり、
鉢カバーとして使ったり。
これは革がついているから別ですが、
モロッコのかごバッグは汚れてきたら水洗いするんです。
歯ブラシみたいな道具でゴシゴシこすって汚れを取って、
天気のいい日に天日干しで、
からっと乾かすのがコツなんです。

- 伊藤
- 直射日光で?
さすがモロッコ。
- 大原
- 生乾きだと、カビが生えてきちゃうから。
私はいつも、8月の暑い日に
かごのお掃除を家のベランダでしています。
タワシで洗って、水をかけて、
日なたに吊しておくんですよ。
もし形がくしゃって崩れてきたとしても、
水をつけて、形を整えて干すと戻るんです。
- 伊藤
- モロッコの方たちは、
そういう手入れの仕方を‥‥。
- 大原
- これはもう、お皿を洗うのと一緒だから、
ガシガシ洗って使っています。
絨毯も、洗剤をつけて踏んで洗ったりする。
- 伊藤
- 今回は、革だから、
丸洗いというわけにはいかないですね。
でも革で縁をとっているので
そんなに型くずれはないですよね。
- 大原
- そうですね。
天然素材なので、使えば使うほど
経年変化が出て来て、
色が変わってくるのが楽しめますよ。
最初は、ちょっと緑っぽい、
新しい草の色をしていますけれど。
- 伊藤
- この草は‥‥。
- 大原
- ヤシの木の葉なんです、
いろんなヤシの木のタイプがありますが、
これはドームという木の葉っぱです。
モロッコって、砂漠地帯なんだけれど、
水があるところにはオアシスがあって、
その木が生えてるんです。
- 伊藤
- 知りませんでした、ずっと使ってたのに。
でも、そんなに汚れは気にならないですよ。
今回もパリで道ばたに置いたりしていましたが、
ぜんぜん大丈夫でした。
- 大原
- 大丈夫です。
外に置いていただいても。

- 伊藤
- このかごバッグ、
わたしには、大きさがちょうどいいんです。
- 大原
- 革のバッグだと、これだけ大きいと重いから、
この大きさで軽いって、本当にありがたいですね。
だから、ついつい私も、持ち歩くのはかごか布系。
万能ですよね!
- 伊藤
- ほんと、万能でした。
- 大原
- 三段活用じゃないですけど、
新品のときからしばらくは
出勤とか、街に行く時に持つ。
そしてもうくったくたになって、
そろそろ卒業かなと思ったら、
家で収納として使うんですよ。
これが第二段階。
- 伊藤
- なるほど!
- 大原
- 私は、靴下のかごとか、
キャミソールのかごとか、
アイテムごとにかごを全部分けて
クローゼットの中に入れてるんです。
- 伊藤
- いっぱいあるんですか、部屋に。
- 大原
- いっぱいあります。
そして第三段階は、
ベランダに置いて、植木とか入れて、
もう外に置きっぱに。
- 伊藤
- すごい!
- 大原
- だから、なかなか捨てないんですよ。
いろんな使い方ができるから。

モロッコのマルシェかごで
旅をすると気になるのは、
「荒物屋」と呼ばれる、
暮らしの道具を売る店。
その昔、香港で買ったのは、
真鍮の打ち出し鍋。
台北では古い薬瓶を。
最近のヒットは、
軽井沢で買った剪定鋏。
いつもは気にも留めないけれど、
ないと困るもの。
私たちの暮らしに欠かせない道具。
そんなものが愛おしいのです。
パリに行くと必ず寄っていた荒物屋があって、
そこでいつも買っていたのが、
モロッコのマルシェかご。
滞在中は、それをぶら下げて買い物に行き、
帰りの飛行機では蚤の市で買った
器や瓶などの割れものを入れて、
大事に抱えて持って帰る。
もちろん帰ってからも、
ふだんの買いものに、
仕事に行く時に、と大活躍。
30年以上、
モロッコのマルシェかごは、
私の暮らしに欠かせない道具になっています。
今週のweeksdaysは、
Fatima Moroccoのかごバッグ。
ふだん使いのかごに、
あれこれ要素を加えて、
お出かけにも持てる洒落たかごができました。
かごバッグ好き、必見です!
あのひとのHENRI ~ふだんのコーディネートで~ 多田薫さん・行待尚果さん
多田薫さんのプロフィール
ただ・かおる
株式会社金万の営業・店舗部東京営業課所属。
東京出身、青山学院大学卒。
アパレルメーカー営業職を経て金万に入社、
Harriss他レディス全般の営業を担当している。
「クラフトビール好きが高じて、
とうとうホームサーバーを導入。
全国のビールの飲み比べを家でも楽しんでいます。」
行待尚果さんのプロフィール
ゆきまち・なおか
京都出身、平安女学院短期大学生活学科
衣生活専攻テキスタイルコース卒業後、
株式会社「金万」に入社。
販売職、店長を経て、店舗バイヤーに。
現在はHarrissを担当。
「最近は、時間がある時にご近所美味しい物巡り。
思わぬところでいろんな美味しいものを
発見するのを楽しんでいます。」
金万の展示会で一目惚れした、
HENRIのキャミソール。
一年を通して夏の必須アイテム、ということは
エッセイでも書きましたが、
コンテンツでは、
「下着」としてだけではなく、
キャミソールを取り入れた、
ふだんのコーディネートを
金万の多田薫さんと、
行待尚果さんのおふたりに取材。
さすがいつも服と向き合っているプロ。
おおー! という着こなしを披露してくれました。
最初に多田さんが着てくださったのは、
レースキャミソールの黒。

ノースリーブのワンピースの胸元にちらりと、
レースがのぞいている。
一枚でさらりと着るのもいいけれど、
こんな風にレースを効かせると、
やさしい雰囲気に。
「肌着感のないレースのキャミソールは、
一枚持っているととても助かる存在です」

ワンピース ¥49,500/RaPPELER
パンツ ¥22,000/Harriss
サンダル ¥45,100/trippen
パンツを合わせ、
trippenのサンダルを。
肌の見え方の分量がいい感じ。

「言葉では説明しづらいのですが、
インポートならではの黒色がいいな、と思っています。
レースやパイピングも特有の繊細さがあるんですよね」
そう。
HENRIはイタリアからやってきたブランド。
「特有の繊細さ」という表現、なんだか分かる。
ぐっときた理由はそんなところにあるのかもしれません。

ニットフーディ ¥27,500/Harriss
デニムパンツ ¥26,400/le ciel de HARRISS
バレエシューズ 参考商品/meher kakalia
続いては、レースキャミソールの白を。
「パーカにデニム、それにタンクトップだと
ふつうになってしまうので、
あえてレースを合わせました」

足元は素足にバレエシューズ。

このレース、
見えても「下着が見えちゃった」感がないから着ていて安心。
パーカの色合いもかわいくて、
黒もいいけれど白もまたすてきだなぁ‥‥。
キャミソールのグレーには、
オレンジのジレと、
同素材のパンツをセットアップで。

ワンピース ¥33,000/le ciel de HARRISS
パンツ ¥24,200/le ciel de HARRISS
サンダル ¥45,100/trippen
「オレンジはやや冒険?と思ったのですが、
夏は、こういった思い切った色もいいかなと思って」
グレーは万能なカラー!
こんなオレンジとも合うんですね。

シェルのボタンの色とキャミソールのグレーがぴったり。
「ここに白や黒のキャミソールだと強い印象になるので、
グレーをえらびました」
ちらりとのぞくところに、
どんな色を持ってくるかで、
全身の印象が変わるんだ。
「それからこのキャミソール、
胸元がすっきり見えるデザインというところも
気に入っています」

行待さんは、キャミソールの黒を。

シャツ ¥24,200/le ciel de HARRISS
パンツ ¥23,100/le ciel de HARRISS
シューズ ¥70,400/trippen
合わせたのは、
黒いボーダーのマリンパンツ。
「黒にもいろいろありますが、
キャミソールの黒とボーダーの黒がぴったりだったので」と行待さん。
多田さんもおっしゃっていましたが、
ひとくちに「黒」と言っても
いろんな色合いがあるんですね‥‥。
やはりこれは、
日々、お仕事でたくさんの服を
見ている方々だからこそのお言葉。
勉強になります。

足元はtrippenのワンストラップシューズを。
「幅が細いので、足元がすっきり華奢に見えるんです」
どんなコーディネートにも合うので
出番が多いんですって。
また、
「甲の部分から肌がちらりとのぞくので
全身のバランスが取りやすい」
のだそう。
多田さんもそうでしたが、
肌の分量の見せ方が絶妙。
行待さんは、毎朝、出かける時に、
バランスが取れているか、
玄関で全身をチェックするのだそう。

カットソー ¥28,600/RaPPELER
デニムパンツ ¥28,600/RaPPELER
サンダル 参考商品/trippen
「シアー(透ける)なニットやシャツが多いのも、
今シーズンの傾向。
お客さまにもHarrissの服のインナーとして
おすすめしています」
インナーとして、
またこんな風に、カーディガンの前ボタンを開けて。

「シアーな服とインナーとの組み合わせを
考えるのも楽しいんです」と行待さん。
たしかに、下に着るもので印象はずいぶん変わる。
ネイビーに白、さわやかですね!
お勤めの金万の社内でも
持っていない人がいないくらい人気という、
HENRIのキャミソール。
「でもじつは派閥があるんです」
派閥?
と思って聞いてみると‥‥。
「レースありのタイプと、
レース無しのすっきり派とに!」
なるほど!
わたしは、おふたりの着こなしを見ていたからか、
「どっちも派」かなぁ。
全種類、揃えたい。
そんな前のめりな気持ちになっています。
多田さん、行待さん、ありがとうございました。
知らなかった HENRIのこと
ミラノのちいさな工房から

HENRI(エンリ)は1957年イタリア・ミラノで創業。
家族経営の小さな仕立て屋からスタートした、
インナーウェアメーカーです。
イタリアにはこうした「小さな家内制手工業出身」の
メーカーがいくつもあるそうで、
それがのちの「イタリアの奇跡の経済」
(高度経済発展)を支えたといわれています。
HENRIも、そんなメーカーのひとつ。
創設者のCav. Enrico Aldasio は、
当初から男性・女性・子供向けの下着の製造に
取り組んできました。
Maglificio Henri
(Maglificio とはニット工場のこと)は
ミラノの老舗メーカーとして着実に成長し、
もの作りへの真摯な姿勢と品質の高さによって、
国内外で信頼を獲得してきました。
現在では、イタリア全土はもちろん、
カナダ、ベルギー、日本、ラトビア、
リトアニア、サウジアラビア、アルバニアで
代理店を通して販売しています。
ちなみに創設者Cav. Enrico Aldasio の「Cav.」とは「cavaliere」の略で、
「カヴァリエーレ勲章の佩勲者」を意味します。
これは「イタリア共和国功労勲章」のことで、
各分野で功労のあった個人に対して
大統領から授与されるものだそうですから、
Enricoさん、そしてHENRIは、
イタリア国内でも公に高く評価されていたのですね。

生産はすべてイタリア国内で
HENRIのすべての製品の背景には、
「創造、企画、良質の糸の選択」
というストーリーがあります。
まず、スタイリストが製品を企画し、
使用する最高の糸を探して、
モデルを作り上げていきます。
そのあと、生地の製造、裁断、縫製、
加工、アイロンがけ、梱包までのすべてのステップを、
確かな技術を持つスタッフによって、
イタリア国内で行ないます。

吟味された材料と糸の入手先も、
もちろんイタリアの企業から。
糸は、「光学制御装置」を備えた機械で織られます。
この機械によって、
縫い目がなく、立体的な縫製が可能な
「ホールガーメント」がかなえられます。

生地の裁断は、
常に正確な寸法で行えるよう、
Bierrebi 社のプレス機で行われます。
このBierrebi も
HENRIと同じイタリアの老舗メーカーで、
高い技術を持つ裁断機を生み出してきました。
最終工程の縫製と加工は、
ミラノ郊外の工場や、
近隣の「外部研究所」と呼ばれる手工業チームに委託して、
丁寧に仕上げられます。

上質な肌着をつくりつづける
製品のラインナップは、
現在も創業時から変わらず、
男性・女性・子供用のインナー。
綿100%、Filoscozia(フィロスコッチア/
世界最高品質と称されるブランド綿糸)、
プラッシュ(長い毛羽の織物)、ウール混紡など、
さまざまなバリエーションで展開されています。
HENRIを象徴する上質な素材と
縫い目のない「ホールガーメント縫製」。
抜群の着心地と、
ストレスを感じさせないフィッティング感は、
多くの方から愛され続けています。

一年を通して
シンプルなんだけれど、
シンプル、だけじゃない。
かわいいんだけれど、
かわいい、だけじゃない。
レースやサテンのパイピングのあしらい方が、
なんだかほどよくて、
わぁいいな、ほしいな。
そう思ったのが、HENRIのキャミソール。
というのも私、
上はキャミソール、
下はパジャマのパンツというのが、
夏の寝る時のスタイル。
春夏秋の3シーズンはシャツの下に、
冬はニットの下に着たり‥‥ということで、
キャミソールは一年を通しての必須アイテムなのです。
キャミソール好きが高じて、
チェストの2段をキャミソールが占めている、
そんな時期もありましたっけ‥‥。
今は落ち着いて、チェスト一段。
それも半分ほどになりましたけれどね。
今週のweeksdaysは、
イタリアからやってきたHENRIのキャミソール。
レースとサテンのパイピングの2種類をご紹介します。
お気に入りが見つかりますように。
SLOANEのTシャツ こんなコーディネートで 伊藤まさこ
何気ないけれど、考えぬかれたかたち

このTシャツが「いい感じ」に見える理由のひとつが、
絶妙な丈。
写真のようにアウトしても、
「腰回りやお腹を隠していますね」
という感じにならなくて(ここ、すごく大事)
かっこよく決まるし、


インしてももたつかない。
袖丈も短すぎず長すぎずで、
ちょうどいいんです。

身頃はゆったりとした着心地ながら、
シャツと合わせても、
すっきりまとまります。
夏は一枚で、
秋はシャツやジャケット、
冬はニットの下に‥‥と一年中着られるので、
各色、何枚か欲しいくらい。
私の定番になりそうな予感がしています。

また、
シルエットがタイトすぎないのもいい。

体のラインを拾わないけれど、
「ブカブカ」ではない。
だから、ボリュームのあるスカートと合わせても、
バランスがいいんです。

何気ないけれど、
じつは細かく計算されたSLOANEのTシャツ。
こちらのコンテンツも合わせてどうぞ。
張りがあり、肌離れよく
- 伊藤
- 森内さん、川原さん、
今回もお世話になりました。
「ヘビーコットン ドロップショルダーTシャツ」、
「weeksdays」のために別色もつくってくださって。

- 森内
- こちらこそありがとうございます。
別注色でネイビーをご注文いただきましたね。
(SLOANEではホワイト、ブラック、ピンクを展開。)
- 川原
- この「ヘビーコットン ドロップショルダーTシャツ」は
SLOANEでも定番で、ベストセラーの商品なので、
こうして取り上げてくださって、私たちも嬉しいです。

- 伊藤
- わたし自身、長く着ているTシャツなんです。
じつはこのTシャツと出会って
「Tシャツ観」が変わったんですよ。
それまでは「一枚だけでTシャツを着るなんて、
もう無理だなあ」なんて思っていたんです。
- 川原
- ちょっと肩が落ちて、
若干、ボックスシルエットになるような
パターンとサイズ感ですから、
一枚で着たときの縦横のバランスがいいんですよね。
今回、伊藤さんに選んでいただいたサイズ「2」は、
一般的なサイズ「2」よりも
おっきめを着ている印象になりますから、
「Tシャツって、やっぱりちょっと貼りつく感じが苦手」
とおっしゃる方にも、すごく着やすいバランスなんです。
わかりやすく言うとちょっと“細見え”して、
スタイルアップして見えるバランス。
生地もちょっと厚手のものを使っているので、
その点でもちょっと着たときに張りが出て、
肌離れがいいんですよね。
身体が中で泳ぐみたいに、
フワッとしたかんじで着られるデザインです。

- 伊藤
- ほんとうに、そう。
定番とおっしゃいましたが、
毎年、お使いになる素材や形は見直すんですか。
- 川原
- 5年以上、つくり続けているんですけれど、
形はデビュー時から変えていません。
- 森内
- 素材は2回チェンジしていますね。

- 川原
- そう、最初の素材はもうちょっと硬くて、
男性的でした。
もうちょっとパリッと、硬かったんですよね。
- 伊藤
- それ、私持ってます。
- 川原
- いまは、似たような厚みで張り感がありながら、
やわらかさもある素材に変えました。
- 伊藤
- なるほど。
当時、オーバーシルエットでいいなぁ、
って思ったんですよ。
- 川原
- ありがとうございます。
やっぱり女性は、夏、肌の見える分量とか、
外に行ったとき汗をかいたらどうしようとか、
Tシャツを着るときって、
そういういろんなことを考えますよね。
でもこれは、袖幅を広くとっているので、
いろいろ考えずにパッと手にとって着やすいんです。
アクセサリーを足すだけでも、
簡単な格好なのにそれなりによく見えますし。
- 伊藤
- ほんとうにそうですよね。
どういうお洋服で合わせるのがおすすめ、
とかってありますか。
レイヤードで着て、襟や裾から少し見える、
というような着方とか?

- 森内
- そうですね‥‥サイズ「2」だと、
一般的なサマーニットなどの下に
インナーとして使うには、
ちょっと袖が太いかもしれませんけれど。
- 川原
- ゆったりしたジャケットの下なら大丈夫ですけれど。
- 伊藤
- そっか、やっぱり一枚で、ですね。
袖丈も絶妙なんですよ。
気になる肘を、いい具合に隠してくれる。
- 森内
- そうなんですよ! そこ、嬉しいポイントですよね。
ドロップショルダーでおっきめに作っているから。

- 伊藤
- ボトムスの合わせ方はいかがですか。
- 川原
- どんなボトムスでも大丈夫ですよ。
たとえばボリュームのあるスカートでも
丈のバランスがすごくとりやすいですし、
逆にうんと細いパンツを合わせても、
スタイルよく見えますよ。
- 森内
- 伊藤さん、いつもきれいに着てくださって
ありがとうございます。
- 伊藤
- じつは、外着にするTシャツ、
毎年新しいものを揃えるようにしているんです。
去年までのTシャツは、部屋着にして。
- 森内
- さすが!
男性のお客さまで、
毎年10枚、同じ色、同じサイズの
Tシャツをご購入なさる方もいますよ。
そのかたも、プロのスタイリスト。
きっと仕事着としてもお使いなんでしょうね。
- 伊藤
- 同じものを10枚って、男子っぽい!
かっこいいですね。
わたしの友人にも「黒いTシャツを20枚買う」
という人がいます。
「食事に行くときは新しいのを着る」そうで、
年齢を重ねたからこそ、そういう場面では、
新しいものを着るようにしているんですって。
- 川原
- ああ!
- 森内
- すてき!
先日、「ほぼ日」でも連載をなさっている加賀美健さんに、
SLOANEでインタビューをさせてもらったんですが、
加賀美さんは基本ずっと黒いTシャツ姿で、
10年選手で色がちょっと褪せたものも
大事になさっているんですって。
きっと黒の褪せていく感じがお好きなんでしょうね。
そういうのもいいなって思います。
どちらも、すてき。
- 伊藤
- 加賀美さんのように、個性のあるかただったら、
褪せた色のTシャツもお似合いになりますよね!
- 川原
- その人ならではの、いろんな着方がありますよね。
- 伊藤
- 今回の「ヘビーコットン ドロップショルダーTシャツ」も、
いろんなかたが、いろんな着方で
たのしんでくださるといいですね。
森内さん、川原さん、
どうもありがとうございました。
またぜひ、近いうちに。
- 森内・川原
- ありがとうございました!

Tシャツ迷子の人へ
じつはTシャツには、
苦手意識が少々あって、
堂々と一枚で着る、というよりは
ニットに合わせて、
首元から少しのぞかせる、とか
部屋で着る、とか。
私にとっては、そんな控えめなアイテムでした。
ことに、
ベーシックなTシャツは、
「一枚でさらりと」
なんて、きっと無理。
身体作りやスキンケアをちゃんと
(しかもかなりストイックに)した人だけが、
許されるアイテムだと思っていたのでした。
ところがSLOANEのTシャツと出会って、
私の意識は変わりました。
試着をして鏡の前に立った時、
あれ?
なんだかいい感じではありませんか。
聞けば、
身丈とか襟ぐりの開きとか、
サイズ感とか。
さすがはプロ。
私のように、Tシャツ迷子になった人のために、
ちゃーんと考えられた一枚だということが分かりました。
それともうひとつ、
似合わないと思っていたのは、
自信のなさが姿勢にあらわれていたからなのかも。
だから今年の夏は、
Tシャツ一枚を堂々と着こなしたい。
「似合うんだぞ」という意識が、
じつはとても大切だと思うんです。
今週のweeksdaysは、
SLOANEのTシャツ。
今年の夏はこればかり着そうな予感。
MOJITOのキャップとパンツ、あのひとのコーディネート 02 有賀傑さん
有賀傑さんのプロフィール
ありが・すぐる
フォトグラファー。静岡県出身。
スタジオ勤務の後、2001年に独立。
静物、人物、料理、空間などの
衣食住に関わる写真を主に撮影。
「weeksdays」には創刊から参加、
雑誌、書籍、Web、広告などの媒体で活動中。

weeksdaysでいつもお世話になっている有賀さん。
過去のコンテンツにも、
幾度か登場してくださっているのですが
(STAMP AND DIARY、
CONVERSEなど)、
いつも思うのが、
「どんなアイテムも有賀さんのスタイルになる」
ということ。
えらぶシルエットなのか、色なのか?
素材なのか?
撮影中はいつもチーム内で試着大会になり、
みんなで盛り上がるのですが、有賀さんは、
「これ、いいな‥‥」などと言いながら、
ひとりひっそりと試着。
オーバーシルエット多めの最近、
レディースでも有賀さんにしっくりくる服があって、
今日も、私物のt.yamai parisのジャケットが
とてもよくお似合い。


ジャケットは、
GULF STREAM PANTSとの相性もよし。
「このパンツ、穿いた時にはかなりゆとりがあるけれど、
前から見るとほっそり見える。
さらりとした素材だから夏にもいいですね」
ふだんショートパンツは滅多に穿かないという有賀さん。
だからこそ、
素材や形など、夏のパンツえらびは気を配るのだそう。
ウェストの紐はラフに結(ゆわ)いて。
細を取って手持ちのベルトと合わせても、
また雰囲気が変わるかもしれません。
今日、なんだかいつもと
雰囲気が違うなと思っていましたが‥‥
「ふだん撮影の時には着ない、
色ものと柄ものを合わせてみました」
なるほど。
有賀さんもへアメイクの草場妙子さんも私も、
撮影の時は写り込みを気にして、
黒か白、それにくわえて動きやすいスタイルをえらぶから、
なんとなく3人ともコーディネートがかぶるんです。

今日は新鮮な姿が見られてうれしい!

歩きやすそうなシューズはイギリスのもの。
色違いで白も持っているとか。
「これ、かかとが下がっていて、
きれいな姿勢を保てるらしいんです」
きれいな姿勢を保てる靴?
それは気になるなぁ‥‥。

「キャップタイプの帽子は子どもの頃の野球帽以来かも」
と少し照れた様子ですが、よくお似合い。
ふだん帽子はかぶるとしたら、
ニットキャップか
ハットタイプが多いという有賀さんですが、
この夏、ぜひキャップもかぶって欲しいな。

続きまして、
GULF STREAM PANTSのストライプを。

そして有賀さんといえば、
のクルーネックのシャツ。

取材中、
何度か「しっくりくる服」という言葉が出てきましたが、
有賀さんにとってクルーネックのシャツ
(またはスタンドカラー)
そしてサイズはゆったり、が
「しっくり」なのかな。
定義はご自分でもはっきりとは
説明がつかないとおっしゃるけれど、
好きなものや似合うものの方向性が、
しっかり分かっている。
そんな風にお見受けしました。