糸井重里が毎日書くエッセイのようなもの

今日のダーリン

気仙沼に来て、ツリーハウスをめぐって、クルマで牽引できるサウナ車でサウナに入り、そのまま水風呂がわりに海に浮かんで夕焼けを眺める。漁から戻ってきた船の漁師さんが、いくつかの魚をプレゼントしてくれる。ほどよく疲れてきたところでバーベキューをして、倉庫を改装したバーで、WiiUのカラオケをする。ともだちが元気で夫婦仲もよろしくて、そこらへんをからかってから、また明日と手を振った。こんなに普通みたいな、しかも夢みたいな日が、あってもいいのでしょうかとさえ思う。

5年半ほど遡った日に、地震と津波が襲った場所で、こんな1日が過ごせるようになったとは、なんともうれしいし、これが欲しかったんだよねと思う。みんなさ、ここまで、よく前を向いて歩いてきたよね。足りないもの、できないこと、癒せないこと、まだまだあるのはよく知っているけれど、そんなことがありながら、ほんとに上手に笑う。もしかしたら、あの日になんでもなかった人たちより、幸せの見つけ方が上手になってるのかもしれない。

あの年の秋に、「これから冬が来て、正月を迎えたら、日本中の人がみんな東北のことを忘れちゃう」と、本気で心配していた人が、いま、ぼくの隣で、大きな声で歌なんか歌ったりしている。ブルーシートが敷かれていた場所は、きれいになって大広間として生まれ変わり、時には外国人のお客さんをもてなしたりしている。忘れてもいいことは忘れてるかもしれないけれど、なんだかともだちになってしまって、いっしょに、こんな1日を過ごしているんだね。不思議でもなんでもない。そんなふうに付き合おうと、思ったとおりに、時間を過ごしてきただけのことだよね。

まだまだ、たがいの用事もいろいろあるし、また会いに来なきゃいけないもんね。牡蠣もカツオもサンマもホタテも、バーベキューも、食べに来なけりゃいけないしね。

今日も「ほぼ日」に来てくれてありがとうございます。気仙沼のバーベキューは、いずれ名物になると思うよー。

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