糸井 |
こんにちは。
今日は手帳の取材に、ありがとうございます。 |
石田 |
呼んでくださってありがとうございます。
今日、ブイヨンちゃんはいないんですね。 |
糸井 |
あ、いた方がよかったですかね。 |
石田 |
すごく会いたかったです。
『Say Hello! あのこによろしく。』、
私はもう、あの本が好きで好きで。
あの本を、共演した人とかにあげたりしてます。
あと、糸井さんの『小さいことばを歌う場所』も。
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糸井 |
そうですかー。ありがとうございます。
手帳もね、使ってくださって。嬉しいです。
しかも、カバー・オン・カバーまでかけて。 |
石田 |
便利ですね。このボールペンも使いやすい。 |
糸井 |
これから、もっとよくしますからね。
楽しみにしていてください。 |
仕事のこと、とか。 |
糸井 |
あらゆる仕事に言えることですが、
石田さんの女優というお仕事も、
それぞれの仕事を引き受けるかどうかって、
けっこう大きいですよね。 |
石田 |
そうですね。そこが唯一、
自分の守らなきゃいけないとこでもありますから。 |
糸井 |
なんでもOKですって言っていたら、
ある種の免疫がなくなってしまうというか、
壊れますよね、やっぱり。
そういう意味で、僕は、昔、人に習って、
人に押し付けがましく教えてることがひとつあって、
ひじょうにいいからお教えします。
まず、何か頼まれたときって、頼んできてくれた、
その人の方が頼みたいことなんですよ。
プロポーズした人が結婚したいんですよ、まずはね。
だけど、そのとき「はい」と言う状況が
いくらあったとしても、1日置いて、
同じことを自分が頼むだろうか、って
問題をひっくり返しにして考えるんです。
そうするとほんとの答えが出る。
たとえば、石田さんだから映画の話で言うと、
「釈迦」っていう映画があります、と。
仮にね。「釈迦」じゃなくてもいいんだけどさ。
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石田 |
(笑)。 |
糸井 |
この「釈迦」っていう映画に、
あなた、出てくださいって言われたときに、1日考えて、
私はこの映画にお願いしてでも出たいだろうか
っていうふうに思うんですよ。 |
石田 |
あー、なるほど。 |
糸井 |
つまり、こちらからお願いしたいことに
チェンジして考えるんです。
そうすると、あ、是非やらせてください、
という答えが言いやすくなって、逆に言うと、
自分からこれは頼まないな、
と思ったら断っていいんですよ。 |
石田 |
はい。 |
糸井 |
僕は今、だいたいそれでやっていて、
そうすると断ることも増えるけど、
引き受けたときに一生懸命やる度合いが変わりますね。
ほぼ日を10年もたせてくれたのは、それだと思うな。
難しいんですよ、ほんとにこう、
断れないようになってるんです、あらゆる仕事はね。 |
石田 |
そうですね。
何かどこかで、やらないことを選ぶほうが、
簡単なことに思っていて、一方で
やってみなきゃわからないという思いもあるので、
私の場合、まずはやってみようかな、というのが
基本にあるんですけど、
でも結果、やっぱり共感できなかったということも
ないとは言えないんですよね。
でも、やる以上は責任があるので、
やっぱり、自分の言葉で自分がいいと思ったように
言いたいですし。 |
糸井 |
言いたいよね。
やらせてくださいと言いたいくらいのところまで
持っていけたら最高ですよ。 |
石田 |
そうですね。メモします。
今、しなきゃ。今、メモ(笑)。
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糸井 |
「頼まれた話は、頼む話に変換して考える」。
これ、原則なんですよ。 |
石田 |
ほんとですね。 |
脳のこと、とか。カワイイもの、とか。 |
石田 |
最近私、ロケ先の伊豆の本屋さんで
『海馬』を買ったんです。 |
糸井 |
あ、ありがとうございます。
面白いでしょ。 |
石田 |
これ、いい本ですね。
ほんとに可能性が広がったなあと思って。
面白いですよね、脳は嘘をつくとか。
そんなふうにしか見えないと思うから見えないとか、
あと、30歳を過ぎて“海馬”が発展するなんて、
全然思ってなかった。
脳細胞は、叩いたら何万個死ぬとか言われてるから、
頭を打っちゃいけないと思って生きてきたんです(笑)。
池谷さん、若い方なのに面白いですね。 |
糸井 |
学生さんみたいな人なんです。
そのへんに、ふらーっといるみたいなね。
裸犬を飼ってるんですよ。 |
石田 |
え? 裸犬? |
糸井 |
奥さんとどこかを歩いていたら、犬屋さんがあって、
そこに、この犬売れるのかなあって思うような
犬がいたんだって。裸の、毛のない犬。 |
石田 |
はいはい、あの、シワシワな。 |
糸井 |
ええ。それからも通るたびに見ると、売れ残ってて。
で、値段が下がってる。 |
石田 |
うーん。 |
糸井 |
で、とうとう、半値ぐらいになったときに、
買えってことかなと思って、自分が買ったって。 |
石田 |
優しい。 |
糸井 |
うん。その犬を飼ってる池谷さんって思うと
またいいでしょ。
「可愛いんですよ、飼うと。汗かくんですよ」みたいな。 |
石田 |
(笑)。 |
糸井 |
「そばにくっ付くとペタペタするんですよ。
それがちょっと気持ち悪いんですけどね、
可愛いですよ」ってね。いいでしょ? |
石田 |
ほんと。私はそういう人が好きですね。 |
糸井 |
いいんですよ、池谷さんは。
池谷さんと石田さんの対談とか、いいかもしれない。 |
石田 |
(笑)是非お話したい、お聞きしたいこと
いっぱいありますね。
脳というものに、ほんとに興味があるんですよ。
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糸井 |
そうですか、そういうご縁のある方とは
思いもよりませんでした。 |
石田 |
糸井さんは、ぬいぐるみとかあみぐるみ、
お好きなんですよね? |
糸井 |
好きですねー。 |
石田 |
「俺は普通の人に比べてぬいぐるみが好きすぎる」って。
それを読んで、おかしいなーと思ってて(笑)。
私も、動物の形をしたヘンテコリンなものが
大好きなんです。家はすごいですよ。
小学生の部屋じゃないかと言われそうなくらい(笑)。 |
糸井 |
そうですか。じゃあですね、ちょうど今、
タカモリ・トモコ先生のあみぐるみで
準備している企画があって、ここに
先生のあみぐるみたちが一部集まってるので、
見せびらかしてもいいですか(笑)?
あの、すごいですよ。
抱っこしたりするとまた、かわいいんです。
(タカモリ・トモコさんのあみぐるみ登場) |
石田 |
うわー、かわいい! けっこう大きいのもあるんですね。
あ、かわいい。かわいいー!
どれもかわいいですね。
この子も、これもかわいいし。これ、かわいいー! |
糸井 |
ひとつずつ手に取ると、みんなかわいいんです。 |
石田 |
友達になりたいですね。
私、デジカメを持ってきたんですけど、
写真を撮ってもいいですか? |
糸井 |
どうぞどうぞ。
そのデジカメ、俺と同じですね。 |
石田 |
これ、いいですよね。何かいい写真が撮れる。
(ひとしきり写真を撮りながら)
あ、この編地が見えないと‥‥ |
糸井 |
すごいツウな発言が多いね(笑)。
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