糸井重里
・ちょっとひさしぶりに京都に行った。
ちょっと余裕のあるスケジュールになったので、
顔なじみの店に二軒顔出すことができた。
もちろん、その店であれが食べたいこれが食べたい
ということでもあるのだけれど、
その店に寄って、そこで料理をいただくこと、
店の人と少しばかり(ともかぎらないが)しゃべること、
入口の扉やらカウンターやら献立の札やらが、
昔と同じであることを確かめて、
前からこんなだったなと思い出すこと。
そういうことがまるごとしたくて、そこに行くのだ。
ぱっと顔を見せたとき、よろこんでくれていたら、
もうそれだけでとんでもなくうれしい気持ちになる。
どうだろう、京都には、そんな感じで行きたい店が、
数えてみたら何軒かあった。
そのうち一軒は、お好み焼きやだったけど、
店じまいしてしまって、もう行けない。
肉屋のやってるコロッケ屋も、勘定に入れてもいいかな。
やっぱり、ひんぱんに京都に通ってた時期の店ばかりだ。
そうだな、そういう店があるのは、京都と気仙沼だけだな。
前橋にそういう店が思いつかないのは、少々残念だが、
ああ、焼きまんじゅうの原嶋屋があったか…。
ほんとうは、京都の大学の企画だったのかな、
清水寺のあの場所での「鼎談」に参加するのが仕事で、
それはそれでとてもたのしかったが、
おまけみたいに顔なじみの店に寄れたことと、
細見美術館での「良寛」の展覧会が、
偶然この土曜日からで、そこに行けたのも幸運だった。
好きなんだよね、良寛さんの書、いいとかなんとかじゃなく
好きだというのがいちばんぴったりだ。
展示されている文字の書かれている様子を、
目で追って想像しているとじーんとくるものがある。
いかにも毒舌そうに思えていた北大路魯山人が、
良寛の書については褒め切っていたのも驚いた。
さて、東京に戻って、まずは「ちいかわ臨書」をした。
◆今日は素直にno.040「なじみの店はありますか?」で。
思いついたら、メールでも送ってくださいな。よろしく。
今日も、「ほぼ日」に来てくれてありがとうございます。
東京にはなじみの店が何軒かある、やっぱり地元なんだな。
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