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2017-08-20

おしらせ

糸井重里が毎日書くエッセイのようなもの今日のダーリン

・中学生や高校生たちに「将来なにになりたい?」と、
 大人たちはよく質問する。
 すっきり答えられる学生ばかりじゃない。
 大学生だって、まだわかってない人はいくらでもいる。
 いやいや、社会人になって仕事をやっているはずなのに、
 「なにになりたいんだっけ?」と思っている人もいる。
 高校生くらいのときには、職業というものを、
 だいたい30種類くらいしか知らないのだとも聞いた。
 そうだろうなぁ、さほどいろんな人にも会ってないしな。
 ぼく自身も、「わかんねぇなぁ」とずっと思っていた。
 ほんとは、なにをやったって、そいつの自由なんだしね。
 その職業に就くための免許みたいなものがあるなら、
 それを取得すればわかりやすいんだろうけれど、
 免許があるからって食っていけるとはかぎらない。
 なんか、「職業の名前」って、どうなんだろうねぇ?
 ぼく自身の職業名にしたって、コピーライター‥‥?
 コピーの仕事も、社内のことしか引き受けてないし。
 社長とか会社役員って職業名と言えないだろ?
 「ほぼ日」っていう社名が、いちばんしっくりくるよ。

 いや、吉祥寺の小劇場に「カクシンハン」という劇団の
 『タイタス・アンドロニカス』って芝居を観にいってさ。
 真剣で緊張感を持ってて、華やかさもあってね、
 とても見事な時間と空間を共有させてもらったんだよ。
 その舞台を創っているスタッフも、役者さんたちも、
 たくさんの裏方の人たちも、みんな、
 「それで食えているのか?」とあらためて訊かれたら、
 そうは言えないかもしれない、とは思うんだよ。
 だけど、食えるかどうかを超えて、
 「これがやりたい」「これをやっている」と、
 堂々と言える人たちって、尊敬できるんだよなぁ。
 もちろん、演劇だけで食えていくことを遠景に持つことは
 とても大事なことではあるのだけれど、
 まるごとのじぶんのすべてを燃焼させられる時間を、
 ちゃんと持っているっていうことは、たいしたことだぜ。

 「将来なにになりたい?」の答えは、
 職業名なんかじゃなくていいんだよな。
 どういう人間でありたいか、どういうふうに生きたいか。
 そっちのほうを、しっかり考えろということだよね。

今日も、「ほぼ日」に来てくれてありがとうございます。
会社にいても、フリーでも、どういう人間でありたいか?

土曜日、日曜日と祝日の「ほぼ日」は9時に更新しています。
昨日の「今日のダーリン」を読み逃した方はこちら。

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