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ほぼ日刊イトイ新聞

2024-05-05

糸井重里が毎日書くエッセイのようなもの今日のダーリン

・いよいよやってきた「こどもの日」ですが、
 「母の日」のカーネーションだとか、七夕の笹飾りだとか、
 バレンタインデイのチョコレートみたいな「なにか」が、
 「こどもの日」にはありませんねー。
 日本には昔からの「端午の節句」という行事があって、
 そこには鯉のぼりだとか、兜、柏餅なんかがあるのですが、
 これだと男の子だけのお祝いみたいになっちゃうから、
 「こどもの日は柏餅」とは言われてませんね。
 せっかくの「こどもの日」なのだから、
 なにかこどももよろこんで、大人にもたのしいような
 「なにか」があったらいいですね。
 ぼくは、ずいぶんと昔のこどもですが、
 娘の娘に「なにか」をあげる役をやりたいです。

・で、5月5日は「こどもの日」でよろしいのですが、
 実はぼくは、次の日、5月6日を心待ちにしていたのです。
 東京ドームでのボクシングWBA・WBC・IBF・WBO
 世界スーパー・バンタム級タイトルマッチ 
 井上尚弥対ルイス・ネリの試合が行われるのです。
 まだ寒いころにこの試合の開催が発表されて、
 それからずっと静かにその日を待っていたのです。
 テレビ中継はなくて、Amazon Primeで見るんですね。
 この試合についての詳しい話はさておいて、です。

 2月24日に行われた弟の井上拓真選手の試合で、
 セコンドについた井上尚弥が弟にかけた声のことです。
 「攻撃がディフェンス。
 攻撃がディフェンスになるからね!」
 「攻撃は最大の防御」、よく言われることなんですが。
 セコンドが試合中の選手に向けて、なにを伝えるのか。
 これは、ものすごく重要なことだと言われます。
 記録映像のなかの、井上尚弥選手の振り返りでは、
 拓真選手はこの試合、あとは「守りきれば勝てる」
 という状況だったらしいんです。
 しかし、そこで「どう守るか?」を意識していると、
 たぶん完璧な守りなんてないからスキができる
 (サッカーでも、そういう場面がよくあります)。
 そんな状況で「攻撃がディフェンス」の声がけ。
 その声をかけた井上尚弥選手本人の試合が、
 いよいよ明日、見られるというわけです。

今日も、「ほぼ日」に来てくれてありがとうございます。
「こどもの日」は、ゴールデンウイーク終わりのベルの音。


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