映画監督・三宅唱さんの最新作『旅と日々』は、
つげ義春さんの『海辺の叙景』と
『ほんやら洞のべんさん』を原作に生まれました。
行き詰まった脚本家が旅先での出会いをきっかけに、
ほんの少し歩みを進める──
旅が日常的だったつげ義春さんの“感じ”を表すような、
圧巻の景色と映画の情緒。
「映画を観ていて、たまらなかった」と
感嘆した糸井は本作をどう観たのでしょうか。
ふたりの対話は、まったくあたらしいものを生むことが
難しい時代のものづくりを考える時間でもありました。

>三宅唱さんプロフィール

三宅唱(みやけ・しょう)

映画監督。1984年、北海道生まれ。
映画美学校フィクションコース初等科終了後、一橋大学社会学部を卒業。
長編映画『Playback』がロカルノ国際映画祭インターナショナル・コンペティション部門に正式出品されると、『きみの鳥はうたえる』『ケイコ 目を澄ませて』などで注目を集める。『夜明けのすべて』はベルリン国際映画祭フォーラム部門に正式出品されたほか、国内の映画賞を席巻。星野源のMV「折り合い」を手がけるなど、幅広い映像分野で活躍する。

  • 映画『旅と日々』

     

    強い日差しが注ぎ込む夏の海、雪荒ぶ冬の山。
    息を呑むようなうつくしい景色に
    佇む人々の小さくて大切な日常の歩みが、
    しっかり映し出されている映画です。

    原作は、つげ義春さん。
    フランスのアングレーム国際漫画祭で
    特別栄誉賞にかがやき、
    「マンガ界のゴダール」と評されます。
    原作となった『海辺の叙景』と
    『ほんやら洞のべんさん』、
    そして日常的に旅をしてきた
    つげさんのエッセンスが汲み取られ、
    映画になりました。
    独特な静けさを持った作品世界をつくりあげるのが、
    俳優シム・ウンギョンさんや堤真一さん、
    河合優実さん、髙田万作さんといった俳優陣です。
    ぜひ劇場で、音とともにお楽しみください。

    11月7日(金)より、TOHOシネマズ シャンテ、テアトル新宿ほか全国ロードショー

     

    旅と日々の劇場情報は公式サイトよりご確認ください。
    監督:三宅唱
    出演:シム・ウンギョン、河合優実、髙田万作、佐野史郎、堤真一
    配給:ビターズ・エンド ©2025『旅と日々』製作委員会

     


     

    連載「俳優の言葉」では『旅と日々』主演の
    シム・ウンギョンさんにお話をうかがいました。