もくじ
第1回趣味の延長線に。(ひとりめ・でんさん) 2017-05-16-Tue
第2回どっちの立場も体験しないと。(ひとりめ・でんさん) 2017-05-16-Tue
第3回ないとできないけど、あるとできる。(ひとりめ・でんさん) 2017-05-16-Tue
第4回実はあんまり、意識していないかも?(ふたりめ・ぶんちゃん) 2017-05-16-Tue
第5回自分が食いしん坊だから、共有したい。(ふたりめ・ぶんちゃん) 2017-05-16-Tue
第6回おもてなしは、コミュニケーション。 2017-05-16-Tue

三重県生まれ。新卒で大手電気メーカーに入社するが、編集の仕事に挑戦したいと上京。出版社にて編集、Web制作会社にて編集・Web制作ディレクターを経て、2016年からフリーランス。
Web制作半分・メディア半分。カメラと旅行とお酒が好き。

おもてなしって</br>どういうことだろう?

おもてなしって
どういうことだろう?

担当・八木あゆみ

誰かの家にお邪魔したとき、
「ああ、今もてなしてもらっている‥‥!」と感じた覚えはありませんか?

ホームパーティだったり、
「家で一緒にご飯を食べようよ」だったり。
誰かのおうちにお邪魔するたび、
おもてなしの片鱗を感じて嬉しくなります。

わたし自身が極度のものぐさだからこそ、
そういう気持ち良さを持っている人に強く憧れるのかもしれません。

今回、わたしの周りのもてなし上手なふたりに
もてなす時の心構えやポイントを聞いてみました。

ひとりめは、わたしの飲み友達でもある田 美智子さん。
飲食店まわりのWebサービスを開発する会社
トレタの広報で、美味しいご飯やお店の情報通。
よくホームパーティも開催していて、度々ご相伴に預かっています。
わたしはいつも「でんさん」と呼んでいます。

ふたりめは、大学時代の同級生の中村 文香さん。
ダンスミュージックの総合情報サイトblock.fmにて
広報からプロデューサーまでなんでもこなすやり手です。
美味しいものが大好きで、料理の腕はプロ級!
わたしはいつも「ぶんちゃん」と呼んでいます。

おもてなしは、とても密接なコミュニケーション。
なんでそんなにご飯が素敵で美味しいの?
なんでおうちがいつもこんなにきれいなの?
ふたりから、ちょっと探ってみようと思います。

プロフィール
田 美智子(でんさん)さんのプロフィール
中村 文香(ぶんちゃん)さんのプロフィール

第1回 趣味の延長線に。(ひとりめ・でんさん)

でんさん
わたし家では水だけど、
今日来るってことだったから、はい!カルピスサワー。
——
ありがとう!‥‥でも、サワーって、お酒?
昼だけど(笑)
でんさん
ああ!いつも一緒にいるときは
お酒を飲んでるから言い間違えちゃった‥‥。
カルピスソーダだよ、安心して!
——
(笑)
そんなわけで、いつものようにお家にお邪魔して
のんびりしちゃってますが、
今日のテーマは「おもてなし」ということで‥‥
でんさん
そう!だからわたし
「なんで家に人を呼んだりしてるんだっけ?」
って考えてみたんだけど、
わたしの実家は人がほとんど来ない家だったの。
たまに親戚くるかなくらいで、近所の人も玄関までだし、
家の中に誰かが入ってくるって事がほとんどなかったから
あんまり家はルーツではないなとは思う。
でも、お母さんが食材とかこだわるタイプだったのね。
——
両親の実家が農業やってた、とか?
でんさん
ううん、全然。でも、料理はちゃんとしてて、
調味料や米、野菜は無添加とか有機のものを取り寄せてた。
食材も北海道だったから無茶苦茶美味しいもの
ばっかりだったし‥‥。(※でんさんは北海道出身)
だから、人に美味しいものを食べさせたい!という想いが
親のそういった姿勢から自然と染み付いてて。
 
大学生になって一人暮らしをはじめて、
友達が家にきた時に、遅くまで飲んでそのまま
雑魚寝とかしてても、朝起きたらご飯と味噌汁を
作って食べさせてたんだよね。
あと、鮭もちゃんと焼いてた。
——
え、大学生で朝から焼き鮭!?
でんさん
そう、吉野家の朝定食みたいな(笑)
——
中でも値段の高いセットだ(笑)
でんさん
みんなを起こして、朝食をちゃんと食べさせて、
「学校行きなさい!」ってやっていた。
そういうのを普通にやってたから、それの延長上なのかな、
おもてなしって?
——
すごい‥‥。
そもそもなんだけど、今回おもてなしでテーマを考えた時に、
でんさんが前にSNSで
「ホームパーティとかやると、ご飯も作らせてもらえるし、
部屋も片付けるきっかけもらえるしいい事しかない!」
って言ってたのが印象的で。
でんさん
いやあ本当に‥‥家にみんなが来てくれるって
ありがたいことだなぁと思ってて(笑)
だって誰かに見られるって思ったら、
変なもの置いておきたくないから片付けるし、
今日も、話聞きに来るから掃除したし。
わたし、部屋は人を反映するのかなって思ってて。
——
絶対そう!今の我が家本当にやばい‥‥。
でんさん
誰かを呼ぶ時に、自分をよく見せようと思うじゃない?
だから頑張る事は頑張るけど、見栄を張るために物を買ったり
するのはちょっと違うなと思ってて。
日頃から好きなものに囲まれてて、それを一番よく見せる方法を
考えるのが自然な感じなのかなと‥‥。
 
iittala のキャンドルホルダーとか好きで置いてるけど、
ちょっと汚くなってたりするのがわたしらしいのかなって(笑)
後ろにうっすら巨人の応援に使って、洗って干してる
オレンジ色のアフロとか写り込んじゃうしね‥‥。
どこかダサかったり、適当なところがあったりするのが
私らしくていいと思う。

でんさん
トレタで広報として働き始めてから、「外食に精通している人」
というセルフブランディングをちゃんとやろうって決めたの。
もともと食が大好きで外食もよくしていたけど、
前以上にいろんな飲食店に行くようになって。
あらゆるジャンルの美味しいものをたくさん食べていたら、
今度は家で再現したくなってきちゃったんだよね。
味も盛り付けもお店のスキルを自分のものにしたくなって。
今はそれを自宅で作るのが楽しくてしょうがない感じ。
 
そういうのは、前職のオイシックスでデリメニュー開発を
していたのが影響しているかも。
そうだ、あとその飲食の現場の影響で、
最近のブームがアルコール除菌なの(笑)
——
え、ここで急にアルコール除菌!?
でんさん
仕事で飲食の現場にいた時は、
とにかく清潔な環境を保つ努力が必要で。
毎日漂白殺菌して、アルコール除菌剤を使って
調理場の片付けをしていたんだけど、
それを家のキッチンでやり始めたら
すっっっごいハマっちゃって!
——
わたしもカフェでバイトしてた時にやってたけど、
確かに気持ち良さそう、あれを家でやるのは。
でんさん
もうね、気持ち良すぎてやばいですよ‥‥。
まぁもともとのわたしの趣味、排水溝掃除だからね‥‥。
友達の家行って、汚れていたりしたら
「ちょっと排水溝掃除やらせてもらっていい?」
ってやらせてもらってた。
——
やらせていただくって表現になっちゃうんだ(笑)
でんさんって排水溝掃除とか、靴磨きとか好きですよね。
家にいつ行っても、水周りが本当にキレイで
いつも本当にすごいと思います。
でんさん
好き!ピカピカにするのが、すごく快感なんだよね。
やったことに対する成果が確実にでるものが大好き!
達成欲が強すぎて(笑)
洗剤も色々あってたくさん試してきたんだけど、
その中でも一番好きなのは‥‥やっぱりアルコール!
期待させないあのさらさらした感じなのに、
「あら、こんなに油とれんのー!?」みたいな。
みんなにも、騙されたと思って使ってみてもらいたいです。
——
それはいつも気をつけてやってるんですか?
でんさん
毎日やるって決めると疲れちゃうから、
日曜日の夜はキレイにして寝るっていうのだけ
最低限の自分のルールにしてる。
——
清らかにして一週間をはじめる、みたいな。
でんさん
そうそうそう。
おもてなしとはちょっと違うかもなんだけど、
うちに人が来てくれて、キッチン見るじゃん。
すると「え、なんでこうなの!?」って自分の家との違いとかに
驚いていたりする。
どっちがすごいとかいう話ではなくて、
要は、人の家に行く機会って、それほどないから、
家の中でも機能性高い場所に対する価値観の違いって
思ってる以上にあるよね、多分。
 
わたしの実家ね、基本的にみんなお風呂はシャワーなのに、
お父さんがお風呂に入ると1時間以上かかるの。
なんでだと思う?

(つづきます)

第2回 どっちの立場も体験しないと。(ひとりめ・でんさん)