気仙沼のほぼ日便り

前回書きました
「気仙沼に行ってみて、おどろいたこと」
のつづきは、まだまだあるのですが
本日は、
「先日、糸井重里が気仙沼に行った日」のことを少し。

11月15日、イトイをはじめとして
ほぼ日の何人かのスタッフが
気仙沼市のとなり、南三陸町を訪れました。

「宮城県本吉郡南三陸町」、
平成の大合併により
志津川町と歌津町が
ひとつになってできた町です。
わたしたちは、
ふんばろう東日本支援プロジェクト西條さん
にお誘いを受け、
南三陸町の「ミシンでお仕事プロジェクト」を
見学させていただきました。

朝7時に東京駅を出て、東北新幹線で
岩手県の一ノ関駅に向かい、レンタカーを借りて
車で約1時間の南三陸町にある「ホテル観洋」へ。
(ちなみに、写真1枚目は、
 別の機会に撮影した
 ホテル観洋から見える朝日の写真です。)
南三陸町「ホテル観洋」の女将さんにごあいさつをし、
お昼をいただきながら、震災当時のお話を聞きます。
その後、「ミシンでお仕事プロジェクト」の会場へ。

第4弾となる、
このワークショップでは、
前回までにワークショップに参加した人が先生となり、
今回の生徒さんに教えるのだそうです。
ミシンを前にした、お母さんやお姉さん、
おばあさんやおじいさんたちが、
先生役の人や隣の席の人と
ワイワイガヤガヤ話しながら

「ダダダッ、ダダダダダダッ、ダダダダダダダダダッ」

と、音を立てて、手を動かしている光景は、
ほんとうにあたたかい雰囲気が漂っていました。

あらためて、家庭科のミシンの授業ってすごいですねぇ。
何年間ものあいだ、ミシンに触ってなかったとしても、
ほんの何分か教わっただけで、
使い方やコツを思い出す人が大半なんですもの。

その後、場所を移動し、わたしたちは、
南三陸町で、とても大きな被害を受けた
志津川付近を歩きます。
その中でひときわ目を引く

「よみがえれ故郷
 ふんばれ
 南三陸町」

の文字が。

こちらは、震災前
地元のかただけでなく
観光客のかたにも有名なお店
「さかなのみうら」さん。
鮮魚、乾燥海産物の商店を
地元で営んでいらっしゃった店主の三浦さんは
3月に現地調査に訪れた西條さんに出会い
「ふんばろう東日本プロジェクト」の現地拠点として
高台にあるご自身の倉庫とトラックを使って
物資の仕分けと配送を担っておられました。
行政の手が届かない、小さな避難所、
集会所、個人宅を1件1件回っておられたそうです。

鉄骨だけになってしまった
「さかなのみうら」から見える
冠水した土地と破れた堤防、
すごい高さのがれき、
ほんの数台のショベルカー。
海に反射するまばゆい陽の光とともに
目に焼き付いたこの光景のことを、
一緒に行ったスタッフは
だれもきっと忘れないだろうと思いました。

さらに場所を移動して、お伺いした
「さかなのみうら」仮店舗には
地元のみなさん、全国のみなさんからの
あたたかいメッセージと
新鮮なお魚がならんでいましたよ。

このあと、「気仙沼のほぼ日」で行われた
西條さん×糸井の対談のようすは、
いづれ近いうちに、
ほぼ日のページでご紹介する予定です。
南三陸町のみなさん、またお会いしましょう。

それでは。