座長に話を聞いてみて、
20年以上続けていた劇団をやめた理由は、
私が思っていたよりも感覚的なものでした。
もしかしたら私は「やめること」を
大きなものとして捉えすぎていたのかもしれません。

今まで、「やめること」というのは私にとって、
ずっと紡いできた糸を切ってしまうようなイメージでした。
でも、今回の対話の中で、
自分の中にある原点からずっと続くものがあり、
そこにある結び目のようなものが「やめること」だと
考えるようになりました。
紡いできた糸の先に
ひとつの区切りとして結び目があるだけで、
またなにかがそこから紡がれていくのだと思います。
できればその結び目は、
やっぱりキレイで愛着のある形だと嬉しいのですが‥‥。
不格好な結び目や、触ると痛い結び目もありますが、
それもいつか大切な結び目のひとつになるように、
自分の答えを紡ぎながら向き合っていきたいと思います。
(おわります)
写真協力:劇団 奏天(舞台写真) / Gift・Kou(華あかり写真)