ミリオンセラーの、あとの景色は。

第4回 「見える位置」に、立つからこそ。
- 古賀
- 今回、こんなに本が売れていくのを
初めて経験して、分かったことがありまして。
- 糸井
- はい。
- 古賀
- みんな、全然知らないんです。
その本(嫌われる勇気)のこと。

- 一同
- (笑)
- 古賀
- いや、実際に経験する前はもう、
ミリオンセラーといえば、
全国津々浦々の人々へ届くもの、
と思っていたんですけど。
- 糸井
- …大騒ぎしてくれているのは、
身近な人たちだったり、ね。
- 古賀
- はい(笑)
まだまだみんな、全然知らない状態で。
周りに褒めて頂いているほど、
そんなに届いてないんじゃないか、
とも思うんです。
もちろん、「100万部」という数字は、
大きいんですけど。

- 糸井
- でもさ、そこには、
それがあることによる信用や、
発言権というものが、
生まれていると思いますよ。
- 古賀
- う〜ん、そうなのかなぁ…
- 糸井
- あの、古賀さん、
アルプスとか、ヒマラヤとか、
ああいう途方もなく大きいものが見える場所に、
立ったことあります?
- 古賀
- いや、ないです。
- 糸井
- 立ってみるとね、
すごくいいんですよ。
- 古賀
- どんなふうに?
- 糸井
- うんとねぇ、
「大きいなー」って(笑)

- 一同
- (笑)
- 糸井
- 「来て良かったなー」って、思うんです。
- 古賀
- はあぁ。
- 糸井
- それでね、
その近くに行く友人がいたりすると、
「絶対、行った方がいいよ」って、
すすめるようになる。
僕は実際に、何度かピラミッドを、
すすめてますからね。
- 古賀
- ピラミッドを(笑)
- 糸井
- うん(笑)
それで言いたかったのは、
古賀さんは今、
そういうものが見える位置に
立たれていると思うんですよ。

- 古賀
- ああーー…
- 糸井
- ミリオンセラーというかたちで、
実際にそういう大きなものが
見える位置に、立っている。
- 古賀
- …なるほど。
- 糸井
- 実は僕、仕事を通じて、
途方もなく大きいものを見たことって、
そんなにないんです。
だから、エベレストの麓で、
「登れないけど、やっぱり大きいなあ」
と、見上げているような感じで。
- 古賀
- はい。
- 糸井
- 実際にその場所に立つからできること、
というのが、やっぱりありますよね。
たとえば「ヒマラヤなんて見たことないです」って子を、
古賀さんがそれを見える位置にまで連れて行って、
「これがヒマラヤだよ」って、見せることができる。

- 古賀
- …それは、できますね。
自分が見ている光景は、伝えられるというか。
- 糸井
- ですよね。
それで、その光景を見せてもらったその子は、
「うわぁ」って思いますよね。
その「うわぁ」という気持ちから、
何かを感じてくれるだろうし。
- 古賀
- …そうですね。
うん、そうだと思います。
- 糸井
- 大きいものが見える位置に立つと、
自分の仲間もいっしょに、
その景色を眺めることができる。
これはもう、すごく良いことだと思うんです。