糸井重里
・2026引く2011は、えーと15だから、もう15年か
なんて、ひき算してたしかめるくらいの年月が経ちました。
昨日、気仙沼の友だちが言ってました。
「長い勝負になるなぁ、10年とか
覚悟しないといけないのかと思ってたのに、
それも過ぎて、ここまで来るのが早かったなぁ」と。
ぼくらの泊まっているホテルの駐車場に、もちろん、
テレビの中継車はありませんし、混雑もしてません。
街を歩いていて「あの時の、この場所」とか思い出して、
「そうだったよなぁ」と言い合ったりしますが、
これも特別な3月11日を意識すればこそで、
たぶん、いつもは、何気ない日常の流れている場所です。
そういう日々が帰ってくるのを、願っていたことさえ、
もう忘れかけているのは、とてもいいことだと思います。
15年、毎年この日には気仙沼に来ています。
「今年はどうしますか?」と聞かれたことはありません。
予定には必ず入れているのですが、
どんなふうに行くかだけ、相談して決めているのです。
気仙沼のみんなに会うことになっているから、来ています。
最初の年とか次の年とかには、ここにやってきても、
帰りの新幹線のなかでとても落ち込んでいたんですよね。
それは、「無力感」が理由であると、考えていました。
「じぶんには何もできない、できていない」という悲しみ。
これが落ち込みの原因だと思っていたのですが、
ねぇ、無力感とか言えるほどのおまえかよ、ですよね。
いまにして思えば、無力は前提なんです。
ぼくなんかが無力であろうが怪力であろうがに関係なく、
15年経ったいま、みんなが日常を取り戻している。
それは、一人ひとりは無力な人たちが、力を寄せ集めて、
知恵を使ったり、機械やら道具を使ったりして、
なんとかつくってきた「未来」だったんですよね。
ぼくの無力なんかも、そのうちの材料の一部なんですよ。
いまは、そんなふうに考えられるようになりました。
もしかしたら、ぼくの会いたい人がいちばん多くいる町。
みんなと元気で会えて、なによりうれしいです。
今日も、「ほぼ日」に来てくれてありがとうございます。
忘れてないこと。それだけは約束を守れていますよ、15年。
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