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ほぼ日刊イトイ新聞

2024-10-10

糸井重里が毎日書くエッセイのようなもの今日のダーリン

・ホームとアウェイという概念がある。
 じぶんのよく知っている親しい環境のことがホームで、
 その逆、相手の親しい環境がアウェイだということかな。
 どんなことをするにも、自陣でやるのは有利で、
 敵陣で力を発揮するのはむつかしいと言われる。
 ほんとに、そうだろうと思う。
 味方が周囲にたくさんいるような場所で、
 信頼され応援されているところでなにかをするのは、
 じぶんたちはリラックスもできるし強い気持ちでいられる。
 それは、逆に相手にとってのプレッシャーにもなる。

 というくらいの認識しかなかったんだけど、
 このごろ、まったくちがう次元で考えるようになった。
 ホームっていうのは、足りないものがあっても、
 知ってるあの店で買ってくればいいんだよね。
 人手が足りないにしても、急いで来てくれとかも頼める。
 でも、アウェイで足りないものがあったら、どうする? 
 仮に、それが国内の、福岡だ札幌だという場合は、
 ことばも通じるし訊いたり調べたりすればいいけど、
 たとえばサウジアラビアだったりしたら、どうよ? 
 場合によっては宿舎の手配ができてなかったとか、
 緊急に医療が必要になったなんて場合に、
 ある程度大きなシステムのなかでやってることでも、
 不足や不自由の可能性はいつでもたっぷりあるはずだ。
 つまり、スポーツの場合でも、
 フィールド上の選手ではなくそれを支えるスタッフも
 アウェイでの仕事は大変だということなんだよね。

 先月、広島での雨のなかでの試合中継を見ていて、
 雨の中でのプレイはどっちのチームも条件同じなのだが、
 着替えのユニフォーム、シャツや靴など、
 アウェイのチームは何枚持ってきているのだろうと、
 妙なところが気になりだしてしまった。
 ホームの場合は、着替えもなんとかなるし
 試合が終われば家に帰って風呂にも入れるけれど、
 敵陣にやってきたチームの人たちは、そうはいかない。
 アウェイにいることって「旅人で敵チーム」なんだよな。
  
 ぼくは、じぶんのしょうもない話を聞いてくれてる
 「ほぼ日」がホームで、ありがたいと思ってます。

今日も、「ほぼ日」に来てくれてありがとうございます。
アウェイで力を発揮する人って、すっごくかっこいいと思う。


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