おとなの小論文教室。

受験のテクニックとして、小論文の書き方を勉強した?
その後は、ナイスなテキストを書いていますか?
考えること伝えることの愉快を、ここで味わいましょう。
ありがたいことに、小論文というものを
考えたり、たのしんだり、たくさん読んできた
カジュアルで優しい先生がいるんです。
さぁ、山田ズーニー先生、お願いしまーす。

Lesson1069
初心者だからこそ傲慢

「初心者のくせに傲慢だ。」

以前、SNSで、ある分野の初心者が、
炎上しているのを見た。

“何もできないくせに何様のつもり?”
“何も知らないくせに偉そうな口をたたくな”と。

初心者・新人・新参者は、

偉そうにしてはいけない、
謙虚でなくてはいけない、
口をつつしまねばならない、
という先輩たちの想いはよくわかる。

でも、私は思う、

「初心者だからこそ傲慢だ。」

去年の正月、

私は、運動のレベルを、
初級から「中級へ」進めた。

あまりのできなさに、ずーん、と
地に落とされたように、落ち込んだ。

どうにも気持ちを挽回できず、
その日は、自分のトロクサさを嫌悪しながら寝た。
(あの時のことはここにも書いた。
「たった1回うまくいかなかったぐらいで落ち込んでしまったときに」

あの時の自分をふりかえると、

「なんて傲慢だったのだろう!」

と、自分でもあきれる。

「自分はできる」っていう幻想があるから、
それが打ち砕かれて、落ち込んでるのだ。

中級は、動作もぐっと複雑になり、
強度もグンと上がるのに、
どうして、いきなりできると思っていたんだろう。

経験が足りてないから、
自分がどの程度できるか、できないか、
わからない。

思う自分の能力と、現実の自分にズレがある。

これぞ「初心者」なのだ。

今年、

私は、運動レベルを、
中級から「上級へ」進めた。

当然、できない。けど、落ち込まない。

いきなり上級はできないだろうと、
中級に上がった時の経験から予想はついた。
案の定、できない。
だから努力するのみ。

これが「経験者」なのだ。

現実にコツコツ運動経験を積み上げてるから、
思う自分の能力と、現実の自分のズレが、
小さくなっている。つまり、

「身のほどを知る」

身のほどを知る、って、
月日も経験も要る、結構スゴイことだ。

初心者が哀しいのは、
その世界の秩序がわかってない、
組織の構造も、人物の関係性も、だから、

「初心者は、その世界の秩序の地図が描けない。」

描けないならと、白紙に、しておくこともできない。

無自覚に、欠落した情報を、
先入観でつないだ、ズレた、地図を持つ。

さらに哀しいのは、

「自分がその地図のどこに立ってるかわからない。」

だから、

「その世界の理解に致命的・構造的なズレがある」

それが先輩たちの神経を逆なでする。

先輩たちは、
「正しい理解に基づく批判」よりも、
「ズレた理解を貼り付けられること」に、
心をかき乱される。

例えば、
(あくまで例として作ったものだが)、

自分が長年勤めてきた職場に、
「職場の宝」、「仕事の象徴」、
と言われるような、

誰もが尊んでいる年長者がいるとする。

創業以来、
あえて役職にはつかず、現場で、
ずっと会社を支え続けてきた人で、
いまも衰えを知らず敏腕で、
社長も頭があがらない、
そんな人を、

もしも、新人がやってきて、

自分の祖母に似てるからと、
「おばあちゃん」呼ばわりしたり、
「かわいい」と言ったり、
「おばあちゃんなのに、
私らZ世代よりITに詳しいね」
と褒めたりしたら、

先輩たちは、「よくも、うちの職場の宝を…」と、

何から、どう正していいのかわからない、
その根本的な理解のズレに、かき乱されるだろう。

初心者は、
自分を取り巻く世界の秩序の地図に
ズレがあり、

その地図で自分の立っているところにも
ズレがあり、

現実の自分の能力と、思う自分の能力にも、
ズレがある。

そんな状態の人に、

「そんな偉そうなことは10年勤めてから言え」とか、
「なんでその程度で落ち込むの」とか、
言っても通じないのはあたりまえだ。

でも1年もすれば、

ひととおり仕事でアウトプットして
思う自分の能力と現実の自分とのズレは、
おのずと縮まっていく。

自分を取りまく世界の秩序も、
ざっくり地図に描けるようになっていく。

そうなると、もう、
だれが注意をしなくとも、
職場の国宝を、決して
おばあちゃん呼ばわりしないどころか、
かつてそんなことを言った自分に、
のたうちまわっているだろう。

そう思うと、

身のほど知らずの傲慢をかましたり、
かと思えば、引くほど、
自分を卑下して落ち込んだり、
ブレブレなのも限られた期間、

「初心者だもの、あたりまえ。」

この先、もし、

自分のフィールドに、
初心者がズカズカと、
ズレた理解で踏み込んできて、
自分の大事なものを踏んだ、
ように見えても、でも、

「自分もかつてそうだった。」

そこで自分を、
許して、許して、許して、
育ててくれた諸先輩を思おう。

自分も許されてここまで来た。

だから、

「初心者の傲慢は、1年先を楽しみに」

長い目で見守りたい、
と私は思う。

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【満員御礼!】この講座は満席になりました。
キャンセル待ちも締め切りました。
たくさんのお申込みありがとうございました。

宣伝会議 表現力養成コース

編集・ライター養成講座20周年記念講座

山田ズーニー専門クラス
——–伝わる・揺さぶる!文章を書く

山田ズーニーです。
私は、これまで北は北海道から南は鹿児島まで、
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ビジネスマン・プロのライターから作家まで
幅広い層に、数えきれないほど表現講座を開いてきました。
その原型が生まれたのが、
宣伝会議の編集・ライター養成講座でした。
現在も講師をつとめており、毎回、
受講者に次のような声をいただき手ごたえを感じています。

 

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身体にしみわたるように理解できた。
コミュニケ―ションが苦手だったが、
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●詳細・お申し込み・お問い合わせは、すべて
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(株)宣伝会議 教育事業部 担当:小林Tel.03-3475-3030まで
*「ほぼ日」へのお問い合わせはしないでください。
*コラムの感想メールでお問い合わせはしないでください。


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他ならぬ私をわかってほしい。

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かけがえなく必要とされたい。

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やっとそう気づいた私は、
インターネットの大海原で
人生はじめての表現へ漕ぎ出した。


山田ズーニーワークショップ満員御礼!

いったんウェイトリストを締め切ります。

2017年6月開講したワークショップ型実践講座
「伝わる・響く!言葉の表現力をつける」
にたくさんのお申込みをありがとうございました。

大好評で即日満席、
2期、3期、4期と増設するも追いつかず、
1年待ちのウェイトリストのみ受け付けておりましたが、
現在までに12期分のお申込みがあり、
2年待ち以上の方が出てくる見込みが強くなりました。

責任を持って対応するため、
ここでいったんウェイトリストを締め切ります。

言葉の表現力をつけたいと
申し込んでくださった方々の想いを大切に
受け入れを進めてまいります。

 

●この講座に対するすべてのお問い合わせはこちらへ。

お問い合わせ先 
毎日文化センター東京 TEL03-3213-4768

http://www.mainichi-ks.co.jp/m-culture/each.html?id=699

2018年以降、東京開催、詳細未定、1年待ち。

*「ほぼ日」へのお問い合わせはしないでください。
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自分を知り、自分を表現することができる。

自分の想う人生を、この現実に書いて創っていける。

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山田ズーニーワークショップ型実践講座、
2017年6月東京で開講しました!


「おとなの小論文教室。」を読んでのご意見、ご感想を
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注:講演など仕事の依頼メールは、
上記アドレスに送らないでください。
山田ズーニーのtwitter(@zoonieyamada)に
直接ご連絡いただくか、
山田ズーニーの本を出している出版社に
連絡先をお問い合わせのうえで、
ご依頼くださいますようおねがいします。


★出演情報などお知らせのあるときは
 山田ズーニーのtwitter(@zoonieyamada)にも掲載します。



『半年で職場の星になる!
 働くためのコミュニケーション力』
 ちくま文庫

あなたが職場の星になる!コミュニケーション術の決定版。
一発で信頼される「人の話を聞く技術」、
わかりやすい報告・説明・指示の仕方、
職場の文書を「読む技術」、社会人としてメールを「書く技術」。
「上司を説得」するチカラ、通じる「お詫び」、クレーム対応、
好感をもたれる自己紹介・自己アピールのやり方。
人を動かし現場でリーダーシップを発揮する表現力から、
やる気が湧き・上司もうなる目標の立て方まで。
この1冊で仕事のフィールドで通じ合い、チームで成果を出していける!
自由はここにある!


ラジオで、山田ズーニーが、
『おかんの昼ごはん』について話しました!

録音版をぜひお聞きください。
「ラジオ版学問ノススメ」(2012年12月30日~)
 インターネット環境があれば、だれでもどこからでも
無料で聴けます。
 聴取サイトは、http://www.jfn.co.jp/susume/
 (MP3ダウンロードのボタンをクリックしてください)
 または、iTunesからのダウンロードとなります。


ほんとうにおかげさまで本になりました!
ありがとうございます!


『おかんの昼ごはん』河出書房新社
「親の老い」への哀しみをどう表現していいかわからない
私のような人は多いと思います。
読者と表現しあったこの本は、思い切り泣けたあと、
胸の奥が温かくなり、自分の進む道が見えてきます。
この本が出来上がったとき、おもわず本におじぎをし、
想いがこみ上げいつまでもいつまでも本に頭をさげていました。
大切な人への愛から生まれ、その先へ歩き出すための一冊です。



『「働きたくない」というあなたへ』河出書房新社
「あなたは社会に必要だ!」
ネットで大反響を巻き起こした、おとなの本気の仕事論。
あなたの“へその緒”が社会とつながる!



『新人諸君、半年黙って仕事せよ』
―フレッシュマンのためのコミュニケーション講座(筑摩書房)
私は新人に、「だいじょうぶだ」と伝えたい。
「あなたには、コミュニケーション力がある」と。
            ――山田ズーニー。



『人とつながる表現教室。』河出書房新社
おかげさまで「おとなの小論文教室。II」が文庫化されました!
文庫のために、「理解という名の愛がほしい」から改題し、
文庫オリジナルのあとがきも掲載しています。
山田はこれまで出したすべての本の中でこの本が最も好きです。



『おとなの進路教室。』河出書房新社
「自分らしい選択をしたい」とき、
「自分はこれでいいのか」がよぎるとき、
自分の考えのありかに気づかせてくれる一冊。
「おとなの小論文教室。」で
7年にわたり読者と響きあうようにして書かれた連載から
自分らしい進路を切りひらくをテーマに
選りすぐって再編集!



▲文庫版でました!
 あなたの表現がここからはじまる!

『おとなの小論文教室。』 (河出文庫)


ラジオ「おとなの進路教室。」
http://www.jfn.co.jp/otona/

おとなになっても進路に悩む。
就職、転職、結婚、退職……。
この番組では、
多彩なゲストを呼んで、「おとなの進路」を考える。
すでに成功してしまった人の
ありがたい話を聞くのではない。
まさに今、自分を生きようと
もがいている人の、現在進行形の悩み、
問題意識、ブレイクスルーの鍵を
聞くところに面白さがある。
インターネット、
ポッドキャスティングのラジオ番組です。



「依頼文」や「おわび状」も、就活の自己PRも
このシートを使えば言いたいことが書ける!
相手に通じる文章になる!

『考えるシート』文庫版、出ました。



『話すチカラをつくる本』
三笠書房

NHK教育テレビのテキストが文庫になりました!
いまさら聞けないコミュニケーションの基礎が
いちからわかるやさしい入門書。


『文庫版『あなたの話はなぜ「通じない」のか』
ちくま文庫

自分の想いがうまく相手に伝わらないと悩むときに、
ワンコインで手にする「通じ合う歓び」のコミュニケーション術!


『17歳は2回くる―おとなの小論文教室。III』
河出書房新社


『理解という名の愛が欲しいーおとなの小論文教室。II』
河出書房新社


『おとなの小論文教室。』
河出書房新社


『考えるシート』講談社


『あなたの話はなぜ「通じない」のか』
筑摩書房</small



『伝わる・揺さぶる!文章を書く』
PHP新書

内容紹介(PHP新書リードより)
お願い、お詫び、議事録、志望理由など、
私たちは日々、文章を書いている。
どんな小さなメモにも、
読み手がいて、目指す結果がある。
どうしたら誤解されずに想いを伝え、
読み手の気持ちを動かすことができるのだろう?
自分の頭で考え、他者と関わることの痛みと歓びを問いかける、
心を揺さぶる表現の技術。
(書き下ろし236ページ)



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