おとなの小論文教室。

受験のテクニックとして、小論文の書き方を勉強した?
その後は、ナイスなテキストを書いていますか?
考えること伝えることの愉快を、ここで味わいましょう。
ありがたいことに、小論文というものを
考えたり、たのしんだり、たくさん読んできた
カジュアルで優しい先生がいるんです。
さぁ、山田ズーニー先生、お願いしまーす。

Lesson1036
家族は私の選ぶ動画にイヤと言わない

甘えさせてくれる環境は、
感謝すべきだけれど、

でも、例えば、失礼なことをしても、
いいよいいよと
大きな愛情で包み続けてくれる環境に、

甘んじていれば、

人に失礼なことをする習慣を
日々自分の中に刻み付けることにもなる。

…………………

私は、故郷にいる家族と、
オンラインで夕飯を一緒に食べるのを
楽しみにしている。

食後、よく一緒に動画を見る。

ミュージックビデオだったり、
お笑いだったり、
私が面白いと思った短い動画を
オンラインで共有する。

純粋に家族に喜んでほしい気持ちも
もちろんだけど、それよりも、

わがまま。

どんな面白いものも、
ひとりで見るばっかりは時折さみしい。
誰かと一緒に見たい、
感想を言い合いたい、
そういう自分の満足のほうが強い。

当然、自分と家族の好みはちがう。

はずす(家族にとってつまらない)
こともよくある。

それで家族が喜びそうなものを、
頑張って探した時期もあったが、
これがうまくいかない。

私もYouTubeを見るようになって、
まだ歴史が浅く、しょせん、
私が思う家族の好みであって、

それではずすと目もあてられない。

もともと、「自分はそうでもないけど、
家族は喜ぶんだろうな」と選んだものだ。
結果、「家族も喜ばない」、となると
だれも、ちっとも、嬉しくない、やるせない。

それからは、あんまり誰のためとか考えず、
直感で選ぶようになって、
なんだか結局、
わがままにやってきてしまった。

それでも家族はいつも優しい。

一緒に笑ったり、
感想を語り合ったり、
辛抱強くつきあってくれる。
そのことに心底、感謝している。

ある日、
動画を見終わって、顔を見たら、

家族の目が死んでいた。

「ああ、本っ当っにつまらなかったんだなあ。
きょうは、はずしたなー、
ごめんよー」

そのあと考えた。

「逆だったら私は耐えられるか?」

相手の趣味を押しつけられて、
そこに、私だったら
辛抱強くつきあい続けることができるだろうか。

「甘えている。」

私は家族に甘えている。

その分、家族は譲ったり合わせたり
している。

それが「習慣」になると恐ろしい。

人生を変えるものは、
才能より、勉強より、習慣、
と近ごろ私はヒシヒシ実感している。

私は風呂掃除が苦手で、
ずっと汚かった風呂が、
「習慣づける」、ただそれだけで、
いまや排水溝の蓋の裏まで
ピカピカの生活に変わった。

運動も続くようになった。

すると気持ちも明るくなる。

自信もついてくる。
この先、何か弱点が出ても、
そこに良い習慣をつくって、
のりこえればいいんだと。

習慣で、生活も健康も考え方まで変わる。

「甘い習慣」

甘えさせてくれる環境は、
感謝すべきだけれど、

でも、例えば、失礼なことをしても、
いいよいいよと
大きな愛情で包み続けてくれる環境に、

甘んじていれば、

人に失礼なことをする習慣を
日々自分の中に刻み付けることにもなる。

いつも一緒にいる人が、
自分に甘いからとか、厳しいからとか、
目先の反応に左右されない

「自分の美意識」

をしっかり持って日々鍛えていかなければ。

おたがい自由であるように、
おたがい尊重されるように、
公平に、人道的に、楽しく。

家族だからこそ、
おたがいが気持ちよい関係を
つくっていかなければ。

でもどうやって‥‥。

あっちがこっちに合わせるとか、
こっちがあっちに合わせるとか、
我慢、とか、甘え、とか、
そういう一方的ではなくて、

一緒に、やりとりを通して、
いい塩梅をつくっていく。

まず家族の反応をよく見る。

動画がウケた、はずした、で
一喜一憂するんじゃなくて。

表情をちゃんと見て、
感情の機微を受け取って、
感想をよく聴いて。

気持ちがよくわからない時は、
家族だからこそ、率直に聞いてみる。

そう心がけて先日、

いつものように、
食後の動画を選んでいる時に、
あっ、とひらめいて、

「自分的には選ばないけど、
家族は好きかも」

というのを、とっさに入れた。

すると、本当に面白かったようで、
表情、声、感想、楽しさが伝わってきた!
「楽しませてもらってありがとう」
と、あとで御礼まで言われた。

この先も、なにかうまくいかない時、

自分だけで解決、でもなくて、
ましてや相手だけが我慢、でもなくて、

「自分と相手の間に」

コミュニケーションを通して、
一緒にいい塩梅を編み出していく。
失敗を糧に、試行錯誤で、積み重ねて。

それが私と家族の習慣になるといいな

と私は思う。

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株式会社ウチダシステムズ フェア事務局
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お問い合せ先:北日本新聞就職情報センター(kinet) 
メールアドレス:kitanippon.kinet@gmail.com 
電話:076-445-3337(平日9:00〜17:00)「とやま就活」まで


【満員御礼!】この講座は満席になりました。
キャンセル待ちも締め切りました。
たくさんのお申込みありがとうございました。

宣伝会議 表現力養成コース

編集・ライター養成講座20周年記念講座

山田ズーニー専門クラス
——–伝わる・揺さぶる!文章を書く

山田ズーニーです。
私は、これまで北は北海道から南は鹿児島まで、
大学・高校生から
ビジネスマン・プロのライターから作家まで
幅広い層に、数えきれないほど表現講座を開いてきました。
その原型が生まれたのが、
宣伝会議の編集・ライター養成講座でした。
現在も講師をつとめており、毎回、
受講者に次のような声をいただき手ごたえを感じています。

 

・自分の想いの根幹を探るという経験を
こんなにじっくりと時間をかけてやったことはなかった、
得難い経験でした。

・終了したとき、この講義の意図が
身体にしみわたるように理解できた。
コミュニケ―ションが苦手だったが、
非常に楽しく有意義に受講できた。

・自己開示が苦手だったが、一気に開くことができた。

・現実の出来事を多角的に見て、表現のヒントを探すことは
全ての実務に活かせると思います。

・自分の可能性を信じようと思えた。
自分はつまらない人間ではない。

今回20周年を記念して、ご担当者の、
「この先を行く特別な講座をひらきたい。
表現力をつけたい気持ちはあるものの、
そもそも自分に伝えたいことはあるのか、
と悩む人も多く、その人たちに、
自分を貫くテーマを発見したり、
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ひとりでは気づけない自分の潜在力も、
多彩な仲間とともに引き出しあえるから開花します!
表現を通して他の受講者と心底通じ合える
「感動」の授業です。
心を揺さぶる文章を書きに、ぜひ、来てください。

あなたには書く力がある。

●詳細・お申し込み・お問い合わせは、すべて
こちらのページから
(株)宣伝会議 教育事業部 担当:小林Tel.03-3475-3030まで
*「ほぼ日」へのお問い合わせはしないでください。
*コラムの感想メールでお問い合わせはしないでください。

………………………………………………………………………

「おとなの小論文教室。」を読んでのご意見、ご感想を
ぜひお送りください
題名を「山田ズーニーさんへ」として、
postman@1101.com までメールでお送りくださいね。
★仕事のご依頼はここに送らないでください。
山田ズーニーtwitter( @zoonieyamada )へお願いします。
または山田ズーニーの本を出している出版社に
連絡先をおたずねください。


表現して人とつながる勇気のレッスン!



『理解という名の愛がほしい。』
河出文庫

会社を辞めた私がツラかったのは、まわりが
平日の昼間うろうろしている
無職のおばさんと見ることだった。

それまで仕事をがんばって経験を積んできた
他ならぬ私をわかってほしい。

この発想・考え・想い・感性が、
かけがえなく必要とされたい。

理解という名の愛がほしい。

「理解されたいなら、自分を表現しなきゃだめだ。」

やっとそう気づいた私は、
インターネットの大海原で
人生はじめての表現へ漕ぎ出した。


山田ズーニーワークショップ満員御礼!

いったんウェイトリストを締め切ります。

2017年6月開講したワークショップ型実践講座
「伝わる・響く!言葉の表現力をつける」
にたくさんのお申込みをありがとうございました。

大好評で即日満席、
2期、3期、4期と増設するも追いつかず、
1年待ちのウェイトリストのみ受け付けておりましたが、
現在までに12期分のお申込みがあり、
2年待ち以上の方が出てくる見込みが強くなりました。

責任を持って対応するため、
ここでいったんウェイトリストを締め切ります。

言葉の表現力をつけたいと
申し込んでくださった方々の想いを大切に
受け入れを進めてまいります。

 

●この講座に対するすべてのお問い合わせはこちらへ。

お問い合わせ先 
毎日文化センター東京 TEL03-3213-4768

http://www.mainichi-ks.co.jp/m-culture/each.html?id=699

2018年以降、東京開催、詳細未定、1年待ち。

*「ほぼ日」へのお問い合わせはしないでください。
*コラムの感想メールでお問い合わせはしないでください。

 

ワークショップ型実践講座
「伝わる・響く!言葉の表現力をつける」

――3回で一生ものの書く力・話す力が育つ

書くことによって、人は考える。
自分の内面を言葉で深く正しく理解する。
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言いたいことを、相手に響くように伝えられるようになる。
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書く力=想い言葉で表現するチカラを鍛えれば、
自分を知り、自分を表現することができる。

自分の想う人生を、この現実に書いて創っていける。

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山田ズーニーワークショップ型実践講座、
2017年6月東京で開講しました!


「おとなの小論文教室。」を読んでのご意見、ご感想を
ぜひお送りください
題名を「山田ズーニーさんへ」として、
postman@1101.comまでメールでお送りくださいね。

注:講演など仕事の依頼メールは、
上記アドレスに送らないでください。
山田ズーニーのtwitter(@zoonieyamada)に
直接ご連絡いただくか、
山田ズーニーの本を出している出版社に
連絡先をお問い合わせのうえで、
ご依頼くださいますようおねがいします。


★出演情報などお知らせのあるときは
 山田ズーニーのtwitter(@zoonieyamada)にも掲載します。



『半年で職場の星になる!
 働くためのコミュニケーション力』
 ちくま文庫

あなたが職場の星になる!コミュニケーション術の決定版。
一発で信頼される「人の話を聞く技術」、
わかりやすい報告・説明・指示の仕方、
職場の文書を「読む技術」、社会人としてメールを「書く技術」。
「上司を説得」するチカラ、通じる「お詫び」、クレーム対応、
好感をもたれる自己紹介・自己アピールのやり方。
人を動かし現場でリーダーシップを発揮する表現力から、
やる気が湧き・上司もうなる目標の立て方まで。
この1冊で仕事のフィールドで通じ合い、チームで成果を出していける!
自由はここにある!


ラジオで、山田ズーニーが、
『おかんの昼ごはん』について話しました!

録音版をぜひお聞きください。
「ラジオ版学問ノススメ」(2012年12月30日〜)
 インターネット環境があれば、だれでもどこからでも
無料で聴けます。
 聴取サイトは、http://www.jfn.co.jp/susume/
 (MP3ダウンロードのボタンをクリックしてください)
 または、iTunesからのダウンロードとなります。


ほんとうにおかげさまで本になりました!
ありがとうございます!


『おかんの昼ごはん』河出書房新社
「親の老い」への哀しみをどう表現していいかわからない
私のような人は多いと思います。
読者と表現しあったこの本は、思い切り泣けたあと、
胸の奥が温かくなり、自分の進む道が見えてきます。
この本が出来上がったとき、おもわず本におじぎをし、
想いがこみ上げいつまでもいつまでも本に頭をさげていました。
大切な人への愛から生まれ、その先へ歩き出すための一冊です。



『「働きたくない」というあなたへ』河出書房新社
「あなたは社会に必要だ!」
ネットで大反響を巻き起こした、おとなの本気の仕事論。
あなたの“へその緒”が社会とつながる!



『新人諸君、半年黙って仕事せよ』
―フレッシュマンのためのコミュニケーション講座(筑摩書房)
私は新人に、「だいじょうぶだ」と伝えたい。
「あなたには、コミュニケーション力がある」と。
            ――山田ズーニー。



『人とつながる表現教室。』河出書房新社
おかげさまで「おとなの小論文教室。II」が文庫化されました!
文庫のために、「理解という名の愛がほしい」から改題し、
文庫オリジナルのあとがきも掲載しています。
山田はこれまで出したすべての本の中でこの本が最も好きです。



『おとなの進路教室。』河出書房新社
「自分らしい選択をしたい」とき、
「自分はこれでいいのか」がよぎるとき、
自分の考えのありかに気づかせてくれる一冊。
「おとなの小論文教室。」で
7年にわたり読者と響きあうようにして書かれた連載から
自分らしい進路を切りひらくをテーマに
選りすぐって再編集!



▲文庫版でました!
 あなたの表現がここからはじまる!

『おとなの小論文教室。』 (河出文庫)


ラジオ「おとなの進路教室。」
http://www.jfn.co.jp/otona/

おとなになっても進路に悩む。
就職、転職、結婚、退職……。
この番組では、
多彩なゲストを呼んで、「おとなの進路」を考える。
すでに成功してしまった人の
ありがたい話を聞くのではない。
まさに今、自分を生きようと
もがいている人の、現在進行形の悩み、
問題意識、ブレイクスルーの鍵を
聞くところに面白さがある。
インターネット、
ポッドキャスティングのラジオ番組です。



「依頼文」や「おわび状」も、就活の自己PRも
このシートを使えば言いたいことが書ける!
相手に通じる文章になる!

『考えるシート』文庫版、出ました。



『話すチカラをつくる本』
三笠書房

NHK教育テレビのテキストが文庫になりました!
いまさら聞けないコミュニケーションの基礎が
いちからわかるやさしい入門書。


『文庫版『あなたの話はなぜ「通じない」のか』
ちくま文庫

自分の想いがうまく相手に伝わらないと悩むときに、
ワンコインで手にする「通じ合う歓び」のコミュニケーション術!


『17歳は2回くる―おとなの小論文教室。III』
河出書房新社


『理解という名の愛が欲しいーおとなの小論文教室。II』
河出書房新社


『おとなの小論文教室。』
河出書房新社


『考えるシート』講談社


『あなたの話はなぜ「通じない」のか』
筑摩書房</small



『伝わる・揺さぶる!文章を書く』
PHP新書

内容紹介(PHP新書リードより)
お願い、お詫び、議事録、志望理由など、
私たちは日々、文章を書いている。
どんな小さなメモにも、
読み手がいて、目指す結果がある。
どうしたら誤解されずに想いを伝え、
読み手の気持ちを動かすことができるのだろう?
自分の頭で考え、他者と関わることの痛みと歓びを問いかける、
心を揺さぶる表現の技術。
(書き下ろし236ページ)



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