おとなの小論文教室。

受験のテクニックとして、小論文の書き方を勉強した?
その後は、ナイスなテキストを書いていますか?
考えること伝えることの愉快を、ここで味わいましょう。
ありがたいことに、小論文というものを
考えたり、たのしんだり、たくさん読んできた
カジュアルで優しい先生がいるんです。
さぁ、山田ズーニー先生、お願いしまーす。

Lesson939
伸びない心

いっせいのせい、で何かを教わっても、

伸びない人と、伸びる人がいる。

学びの場で、これやっちゃ伸びないわ、
という「心」の働き、私も、
ついやってしまいがちなのが「2つ」ある。

1つは、

「問題を10問も出された、解かされた、
点をつけられた。」、

「グループをつくらされて、
ディスカッションをさせられた。
黙ってたらグループの人に
“あなたはどう思う?”と聞かれて、
むりやり意見を言わされた。」、

「師匠に、何回もギターを弾かされてる。
できるまで、帰らせてくれない。」、

「先輩に営業に連れて行かれた。
取引先の会社で、何十人もの前に出さされて、
説明させられた、
なんで私がこんな目にあわされなきゃ‥‥」、

というように、

「られた・された」で語る心。

すべて受け身。それも嫌々やらされている
という心が全面に働いてしまっている。

受け身のポジションにいると、自分から動けない。

人から言われるまで待つしかないし、
悪いのは全部人のせいになる、
なんとなく卑屈にもなっていく。

受け身のポジションに身を置いてしまったら、
そこから主体的に動くのは物凄く大変だ。
「心を入れ替えねば」ならない。
そこで莫大な労力を消耗する。

もとから受け身でない人は、
さほど主体的でなくてもニュートラルにいる人は、
そんな心を入れ替える手間いらずで、
さっと、動ける。だから差がつく。

もう1つの伸びない心は、

「まわりはスゴイ人ばかり、
クラスでできないのは私だけ。」、

「みんななんでスラスラできるの、
私だけ場違いなとこに来てしまってるんですけど‥‥」、

「みんなはこういうの平気でしょうけど、
私、みんなと違って、
こういうの超ニガテな人だから‥‥」、

「私だけがニガテ」症候群。

自分は他の人とは違う、特別な存在だと、
それも特別できの悪い存在だと思い込む。

あー、言いながら耳が痛い。

私、これ、完全にやってしまってるわー。
パソコンの操作などを教えてもらう時、
「私、めちゃくちゃ機械オンチなんで‥‥」
「みんなバリバリの理系、
私一人だけ悲しいまでに文系‥‥」
聞かれてもないのに予防線はりまくってるわ、私。

なんで、こういう心が働くのかな?

人とおんなじ座標に並ぶのが恐い。

大人用のプールに飛び込んでクラスメイトと、
いっせいのせいで泳ぎを教わるのが恐くて、
「私だけ」、子供用の浅いプールにいさせるような言葉。

そこにいては、伸びない。

「みんな平気でやってる」、のか、ほんとに?

前の晩に、練習をしてきたんじゃないのか。
分厚い専門書にくらいついて予習してきたのでは。
人知れず、努力を積み上げているのではないのか。

自分だけを悲劇のヒロインにするのはやめよう。

自分以外を「みんな」と一括りにして、表面的に見て、
優秀と決めつけるのも、やめよう。

スラスラできるように見えてる人も、
水面下で努力している。そこを見よう。
先へ行くほど課題も大きくなる。

他の人と平等なスタートラインに着こう。

そして、「られた・された」をやめよう。

「問題10問に挑戦した、解いた、客観評価ももらえた。」、

「グループでディスカッションした。
黙っている人も話しやすいように、
“あなたはどう思う?”と質問してみた。」、

「師匠が根気強く見てくれる、ありがたい。
今日は、できるまで、とことんギターを弾くぞ。」、

「先輩の営業に同行した。
取引先の会社では、何十人もの前で、
実際に説明する機会を得た。学びが大きかった」、
というように、

学びの体験を、「能動態」で語ろう。

伸びない心は、多くの人が持ってしまう。
だからこそ、たった2つやめるだけでも、
「伸びる心」に変わっていく。

仕事でも、勉強でも、趣味でも、習い事でも、
きょう何かを教わるあなた、

「られた・されたで語ってないか?」

「自分1人だけ特別ニガテ、の予防線を
はろうとしていないか?」

あなたは伸びる!

伸びしろのない人などどこにもいない、と私は思う。

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「おとなの小論文教室。」を読んでのご意見、ご感想を
ぜひお送りください
題名を「山田ズーニーさんへ」として、
postman@1101.com までメールでお送りくださいね。
★仕事のご依頼はここに送らないでください。
山田ズーニーtwitter( @zoonieyamada )へお願いします。
または山田ズーニーの本を出している出版社に
連絡先をおたずねください。

 


表現して人とつながる勇気のレッスン!



『理解という名の愛がほしい。』
河出文庫

会社を辞めた私がツラかったのは、まわりが
平日の昼間うろうろしている
無職のおばさんと見ることだった。

それまで仕事をがんばって経験を積んできた
他ならぬ私をわかってほしい。

この発想・考え・想い・感性が、
かけがえなく必要とされたい。

理解という名の愛がほしい。

「理解されたいなら、自分を表現しなきゃだめだ。」

やっとそう気づいた私は、
インターネットの大海原で
人生はじめての表現へ漕ぎ出した。


山田ズーニーワークショップ満員御礼!

いったんウェイトリストを締め切ります。

2017年6月開講したワークショップ型実践講座
「伝わる・響く!言葉の表現力をつける」
にたくさんのお申込みをありがとうございました。

大好評で即日満席、
2期、3期、4期と増設するも追いつかず、
1年待ちのウェイトリストのみ受け付けておりましたが、
現在までに12期分のお申込みがあり、
2年待ち以上の方が出てくる見込みが強くなりました。

責任を持って対応するため、
ここでいったんウェイトリストを締め切ります。

言葉の表現力をつけたいと
申し込んでくださった方々の想いを大切に
受け入れを進めてまいります。


●この講座に対するすべてのお問い合わせはこちらへ。

お問い合わせ先 
毎日文化センター東京 TEL03-3213-4768

http://www.mainichi-ks.co.jp/m-culture/each.html?id=699

2018年以降、東京開催、詳細未定、1年待ち。

*「ほぼ日」へのお問い合わせはしないでください。
*コラムの感想メールでお問い合わせはしないでください。


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言いたいことを、相手に響くように伝えられるようになる。
インターネット時代に、広く社会に
説得力を持って自分の考えを発信できるようになる。

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自分を知り、自分を表現することができる。

自分の想う人生を、この現実に書いて創っていける。

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山田ズーニーワークショップ型実践講座、
2017年6月東京で開講しました!


「おとなの小論文教室。」を読んでのご意見、ご感想を
ぜひお送りください
題名を「山田ズーニーさんへ」として、
postman@1101.comまでメールでお送りくださいね。

注:講演など仕事の依頼メールは、
上記アドレスに送らないでください。
山田ズーニーのtwitter(@zoonieyamada)に
直接ご連絡いただくか、
山田ズーニーの本を出している出版社に
連絡先をお問い合わせのうえで、
ご依頼くださいますようおねがいします。


★出演情報などお知らせのあるときは
 山田ズーニーのtwitter(@zoonieyamada)にも掲載します。



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この1冊で仕事のフィールドで通じ合い、チームで成果を出していける!
自由はここにある!


ラジオで、山田ズーニーが、
『おかんの昼ごはん』について話しました!

録音版をぜひお聞きください。
「ラジオ版学問ノススメ」(2012年12月30日~)
 インターネット環境があれば、だれでもどこからでも
 無料で聴けます

 聴取サイトは、http://www.jfn.co.jp/susume/
 (MP3ダウンロードのボタンをクリックしてください)
 または、iTunesからのダウンロードとなります。


ほんとうにおかげさまで本になりました!
ありがとうございます!


『おかんの昼ごはん』河出書房新社
「親の老い」への哀しみをどう表現していいかわからない
私のような人は多いと思います。
読者と表現しあったこの本は、思い切り泣けたあと、
胸の奥が温かくなり、自分の進む道が見えてきます。
この本が出来上がったとき、おもわず本におじぎをし、
想いがこみ上げいつまでもいつまでも本に頭をさげていました。
大切な人への愛から生まれ、その先へ歩き出すための一冊です。



『「働きたくない」というあなたへ』河出書房新社
「あなたは社会に必要だ!」
ネットで大反響を巻き起こした、おとなの本気の仕事論。
あなたの“へその緒”が社会とつながる!



『新人諸君、半年黙って仕事せよ』
―フレッシュマンのためのコミュニケーション講座(筑摩書房)
私は新人に、「だいじょうぶだ」と伝えたい。
「あなたには、コミュニケーション力がある」と。
            ――山田ズーニー。



『人とつながる表現教室。』河出書房新社
おかげさまで「おとなの小論文教室。II」が文庫化されました!
文庫のために、「理解という名の愛がほしい」から改題し、
文庫オリジナルのあとがきも掲載しています。
山田はこれまで出したすべての本の中でこの本が最も好きです。



『おとなの進路教室。』河出書房新社
「自分らしい選択をしたい」とき、
「自分はこれでいいのか」がよぎるとき、
自分の考えのありかに気づかせてくれる一冊。
「おとなの小論文教室。」で
7年にわたり読者と響きあうようにして書かれた連載から
自分らしい進路を切りひらくをテーマに
選りすぐって再編集!



▲文庫版でました!
 あなたの表現がここからはじまる!

『おとなの小論文教室。』 (河出文庫)


ラジオ「おとなの進路教室。」
http://www.jfn.co.jp/otona/

おとなになっても進路に悩む。
就職、転職、結婚、退職……。
この番組では、
多彩なゲストを呼んで、「おとなの進路」を考える。
すでに成功してしまった人の
ありがたい話を聞くのではない。
まさに今、自分を生きようと
もがいている人の、現在進行形の悩み、
問題意識、ブレイクスルーの鍵を
聞くところに面白さがある。
インターネット、
ポッドキャスティングのラジオ番組です。



「依頼文」や「おわび状」も、就活の自己PRも
このシートを使えば言いたいことが書ける!
相手に通じる文章になる!

『考えるシート』文庫版、出ました。



『話すチカラをつくる本』
三笠書房

NHK教育テレビのテキストが文庫になりました!
いまさら聞けないコミュニケーションの基礎が
いちからわかるやさしい入門書。



『文庫版『あなたの話はなぜ「通じない」のか』
ちくま文庫

自分の想いがうまく相手に伝わらないと悩むときに、
ワンコインで手にする「通じ合う歓び」のコミュニケーション術!


『17歳は2回くる―おとなの小論文教室。III』
河出書房新社


『理解という名の愛が欲しいーおとなの小論文教室。II』
河出書房新社


『おとなの小論文教室。』
河出書房新社


『考えるシート』講談社


『あなたの話はなぜ「通じない」のか』
筑摩書房



『伝わる・揺さぶる!文章を書く』
PHP新書

内容紹介(PHP新書リードより)
お願い、お詫び、議事録、志望理由など、
私たちは日々、文章を書いている。
どんな小さなメモにも、
読み手がいて、目指す結果がある。
どうしたら誤解されずに想いを伝え、
読み手の気持ちを動かすことができるのだろう?
自分の頭で考え、他者と関わることの痛みと歓びを問いかける、
心を揺さぶる表現の技術。
(書き下ろし236ページ)



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