YAMADA




↑クリック↑

第23回 
忘年会的な中締めでございます。


いやはや、ごぶさたしてました。
「いつもさみしい」人もそうでない人も、
O型の人もそうでない人も、
ホモサピエンスに分類される
善男善女のほぼ日ッチャーのみなさんがた!
す、す、すまんでした!!
一身上の都合以上に、
更新を滞らせてました、
いや、実はトドを凍らせておりました、
「いつもさみしい問題」対策本部所属、
O型の田中宏和でございます。

あっという間に、
2004年も残りわずかになっておりまして、
え、もう一年を振り返るに旬な時期であります。
今年のテレビでは、
やれ「韓流」だ、やれ「ヨン様」だと、
取り上げられておりましたが、
もうひとつのブームは、
間違い無く「血」だったと思うわけです。

そうです、あのおびただしいほどの
「血液型番組」であります。
さすがに、最近になって、
「子供への悪影響」だとか、
「血液型差別」だとかと言われはじめ、
自粛ムードを感じるわけですが、
ここ「ほぼ日」における
今年の血液型モノといえば、
なんといっても
「血液型がO型の人は、
 いつもさみしい問題」、
「O型の86.3%は、いつもさみしい。」

(「ほぼ日」調べ)につきるわけです。
たくさんメールをいただきましたー。
ほんと血眼になって読んだりもしましたが、
どうもありがとうございました。
今日はこの連載を振り返りつつ、
新たなメールもご紹介しつつの
中締めの回とさせていただきたいと思います。

まずは、この二行だけのメールからご紹介。

=
はじめまして。
最近ほぼ日を読み始めた者ですが、
このタイトルを見て愕然としました。

そうなんですよね。
なによりも、
まず「いつもさみしい」という言葉が、
どうしたって変なんでした。
ザ・異物感なんですよ。
そもそもの連載のはじまりが
今年7月の今日のダーリン上でなされた、
イトイオブジョイトイさんによる、
「いつもさみしい」という言葉への違和感、
その現象に向けた謎がきっかけでありました。

うっかりすると、
初心は失念しちゃうものなんですよね。
「初心忘るべからず」、大事です。
「新婚も忘るべからず」と実感する日々ですが、
さて「いつもさみしい」の発見から、
連載担当をお引き受けした際に、
google で「いつもさみしい」を
検索したことがありました。

その時は、200件ちょっとの検索結果だったんです。
しかも「いつもさみしい」の
一連のまとまった語句で挙がってきたのは、
50件ぐらいで、
「ほぼ日」での発端となった
今日のダーリンページであり、
それに触れたブログの書き込みであり、
あとは、「いつも」と「さみしい」が、
バラで出てるページだったんです。
それが、
さきほど検索にかけましたところ、

「いつもさみしい の検索結果
 約 2,420 」


すごい!
10倍に言葉が成長してますよ。
今年の流行語大賞は逃してしまいましたが、
次の広辞苑の改訂には、
「いつもさみしい」追加といきたいですね。
新村出様、よろしくお願いします。


さて、そんな「いつもさみしい」の
衝撃デビューから、
怒濤のごとくのメールのにぎわいで、
スタートした連載ですが、
まずは、「いつもさみしい」の
傾向を分類することから手をつけました。
以下、ご紹介してきたものを並べますと、

●『いつもさみしい』は、
 大勢といっしょにいるほうが感じやすい。

●『いつもさみしい』は、
 楽しいときのほうが、感じやすい。
 (「先走りさみしい症候群」)
 
●『いつもさみしい』は、
 さみしさを人に見せないように
 がんばっているほうが感じやすい。
 
●『いつもさみしい』は、
 人に頼らず、
 ひとりが嫌いじゃないほど、感じやすい。
 
●『いつもさみしい』は、
 他人の本音がわからないほど、
 感じやすい。
 
●『いつもさみしい』は、
 さみしさの原因が
 わからないほど、感じやすい。

この6つの特徴を見つけていくうちに、
「いつもさみしくない」を自称していた
わたくしですが、
なんとなく「いつもさみしい」が
つかめてきたような気がしたものです。

それから話題は移って、
「O型はいつもさみしい」に対抗する
他の血液型の新仮説も登場しました。

B型は、自然と集まる!?
B型女は、いつも悲しい!?
AB型は、いつも考えている!?
A型は、いつもつらい!?

どの仮説にも熱い共感の
ご意見をいただきましたが、
みなさんのマイ血液型への
肩入れっぷりにも驚かされました。

それから、熱くなったネタとしましては、
「O型は最も古い血液型なのか論争」がありました。
もともとは、
O型は最も古い血液型で、
ヒトの血液型に
O型しか無かった時代があったから、
原始的で、人なつっこさがあり、
「いつもさみしい」のであるという投稿が発端でした。
その後、
「O型は実は一番新しい血液型」
というメールをいただき、
さらには、
「やはりO型は最古の血液型なのです」
との反論をいただき、
もう「ここは血液型学会か?」という
理系激論ワールドが展開されたのですが、
ついにこんなメールを寄せていただきました。

=
ほぼにちは。
とうとう、エンディングへ向かうときいて、
こうしてはおれん!とメールします。

ABO式血液型の進化論についてですが、
決着させていただきます!!
富山医科薬科大学付属病院平成15年度輸血検査研究会班
定例勉強会に発表された内容が
HPにて記載されていたのを発見しました。

ABO式血液型の抗原抗体、日本人の出現頻度など、
これまでの「さみしい問題。」に登場してきた内容があり、
最期の方に、大事なことがありました。

なんと、血液型抗原の出現は、A→O→B !!!
分子生物学で明らかにされたとあります。
分子生物学とは、
簡単に言うと分子レベルで細胞内の物質を研究する分野で、
その基礎部分はDNAや遺伝子レベルの研究を
行うためには必須となっているのです。
はじめに現れたのは、A型で、
A型が変異して抗原が作られずO型になり、
時を経てB型が出現した、とありますので、
AB型はその更にあとということでしょう。

分子生物学やってました、専門は微生物学です。
(OLならぬLL Labo.Lady )

どうもありがとうございました。
ブラボー、分子生物学!
分子生物学って、
うすうすできる奴って感じがしてたんですが、
とうとう結論を出しやがった感がありますよね。
そうか、A→O→B→ABだったんですね。
みなさんにおかれましては、
忘年会でのネタ、
年末年始のご挨拶に詰まったらの話題に
ご活用ください。
それにしても、
「輸血検査研究会」って、
名刺に刷ったらとてもこわいですよね。

そういえば、投票コーナーも設置しました。
「いつもさみしい音楽」投票です。
そうです、結果発表をしておりませんでしたね。
たくさんのクリックをいただき、
どうもありがとうございました。
ここで年末にふさわしく、
1位受賞曲の発表といきましょう。

まずは、3位から!
中島みゆき

って、いきなり人名じゃないか!

=
30年近くに渡る「さみしいソング」の宝庫!!
(しょうた)


=
歌声、たたずまい、曲調など
どれをとっても中島みゆきには
勝てないでしょう。
ただちょっと露骨に寂しい気もするが。
(まっちゃ)


=
寂しい時には「みゆき」を聴いて泣けばいいんだよ。
(muyu)


ありゃありゃ、
「いつもさみしい」に宿るかわいさが抜けて、
どす黒い寂しさが満載ですよね。

つづいて、2位!
『ドナドナ』

=
私の口ずさみソングNo.1です。
荷馬車に揺られながら見つめる子牛のつぶらな瞳、
という情景を想像しながら、
さみしい感情を込めて歌います。
(くまにんげん)


=
これしかありません!ドナドナ
私は最近、牛肉を買わなくなりました。
狂牛病のせいじゃなくて、
牛を食べる事がイヤになってきたんです。
あ、関係ないですね…
(まる)


はい、関係ないです。

=
いつも寂しいO型なのですが、
ついつい一人でいると「ドナドナ」を口ずさんでいます。
そんな私のことを、
家族(私以外全員B型)は非常に嫌がります(苦笑)
(きよぴぃ)


わたくしはO型ですが、
家族だったら嫌がると思います(笑い無し)。

そして、見事一位に輝いたのは、この曲です。
『小さな木の実』

=
これはもう、タイトルを見ただけでも泣けてきます。
(ぽち)


=
学生時代に合唱するたびに、
泣かない努力をした事を思い出します。
「さめざめと泣く」んじゃなくて、
眉間に縦皺寄せながら、感極まる感じ。
(すずらん)


=
このどうしようもないさみしさが大好きです。
私の中でさみしい音色代表格のオカリナで吹いた日にゃ
……もうたまりません。
(mu)


この曲への意見については、
ほぼ8割がた泣きが入ってました。
圧倒的に1位でしたですよ。

ちなみにわたくしの好きな『パルナス』は、
次点の4位でありました。


さて、そろそろ中締めの時間が近づいてまいりました。
ここで、直近にいただいた
代表的なメールを一通ご紹介です。
涙腺の虚弱体質の方におかれましては、
ハンカチのご用意を。

=
はじめまして。
O型女性です。
もちろんいつもさみしいですとも。
私の母もO型ですが、いつもさみしいそうです。
あと友達(O型、女性)もいつもさみしいそうです。
ひとりでいるのは嫌いではないですが、
常にさみしいという感覚があります。
だって人は完全にわかりあえることはないですもの。
なので人として生きるって
さみしいことなのだと思っていました。
血液型のせいかどうかわかりませんが
いつもさみしい人が
そんなにたくさんいたという事実を知って
なぜだかちょっぴり救われました。
とりあげてくれてありがとう。

ではさようなら。



こういう共感の想いで
連載を楽しみにしていただいた匿名の方の存在が、
わたくしとってもうれしかったです。

そもそも思いかえせば、
「O型の86.3%は、
 いつもさみしい。」
なんて統計を発表していましたが、
すべての有効回答数1198通から、
いつもさみしい率を計算すると、
なんと53.3%の方が、
「いつもさみしい」という結果でした。

つまり、二人に一人は、
「いつもさみしい」ってことですよ。
うーむ。
人間という生き物の深みを感じます。

最後にもう一通、メールを紹介します。
8月にいただいていたものなのですが、
この企画の締めには、
ぜひこのメールを、と思っていたんです。
『ほたるの光』的な味わいをどうぞ。

=
いつもさみしい無常観を、
昔から「暗愁」といいますね。
さみしい無常観を
しっかりかかえて、
普通に生活することで
いい人生だったと最期に思えるよう願っています。
人はみんなずーっと代々同じことを考えてきたのですね。
暗愁をしっかり胸に秘めることは、
とても健全で大切なことではないでしょうか。
(ゆうのママより)


「いつもさみしい」は消えることなく、
「いつもさみしい問題」が、
ひとりひとりにとって
「問題」で無くなっていけばいいのですが。

これから寒さが増してくると、
さみしいのハイシーズンになりがちです。
O型のみなさんも、そうでないみなさんも、
お気持ちとお体にお気をつけて!

また、『感心力がビジネスを変える!』コーナーで
お会いできればおれしいです。
案外、このコーナーも再開したりもして。

では、よいお年を!



2004-08-19 第1回 
「いつもさみしい」って、何?
2004-08-20 第2回 『いつもさみしい』は、
大勢といっしょにいるほうが感じやすい。
2004-08-23 第3回 『いつもさみしい』は、
楽しいときのほうが、感じやすい。
2004-08-24 第4回 『いつもさみしい』は、
さみしさを人に見せないように
がんばっているほうが感じやすい。
2004-08-25 第5回 募集します!
『いつもさみしい』音楽、
『いつもさみしい』に効く歌って、
ありますか?。
2004-08-26 第6回
『いつもさみしい』は、
人に頼らず、
ひとりが嫌いじゃないほど、
感じやすい
2004-08-27 第7回 『いつもさみしい』は、
他人の本音がわからないほど、
感じやすい。
2004-08-30 第8回 『いつもさみしい』音楽、
ノミネート作品を中間発表!
2004-08-31 第9回 『いつもさみしい』は、
さみしさの原因が
わからないほど、感じやすい。
2004-09-01 第10回 衝撃の手集計結果を発表!
O型の人は、
いつもさみしいのか!?
2004-09-02 第11回 なぜ血液型がO型だと、
いつもさみしくなるのか?
2004-09-03 第12回 
他の血液型は
どうなっておるのか?
4つの新仮説発表!
えっ、「A型は、いつも●●●」???
2004-09-07 第13回 
新仮説検証その1: B型は自然と集まる?
2004-09-08 第14回 新仮説検証その2:
B型女はいつも悲しい?
2004-09-09 第15回 新仮説検証その3:
AB型は、いつも考えている?
2004-09-10 第16回 新仮説検証その4:
A型は、いつもつらい?
2004-09-16 第17回  『いつもさみしい』音楽、
2次選抜曲を発表!
2004-09-17 第18回 
『いつもさみしい』音楽、
2次選抜曲を発表!(昨日の続き)
2004-09-22 第19回 
新説! O型は最も新しい血液型?!
2004-09-23 第20回 なぜ血液型がO型だと、
いつもさみしくなるのか?(その2)
2004-09-24 第21回 
血液型とのつきあい方を
考えてみたんです。
2004-10-13 第22回 
やっぱり血の話は濃いもので。

■件名を「いつもさみしい問題。」にして、
  postman@1101.comまで、
 ぜひ感想をくださいね!
このページを 友だちに知らせる。

2004-12-27-MON

HOME
ホーム