ぼくのおじさん。
担当・中村 駿作
好きなものについて、自由に書いていい。
そう言われて、たくさんの「好き」を探しました。
漫画も、音楽も、スポーツも好き。
そのひとつひとつを整理していると、
ある人物がずっと頭に浮かんでいました。
「そうだ、おじさんだ」
ぼくをいま、囲っている大好きなもの。
その原点には、いつもおじさんがいました。
だからぼくは、
「好き」をくれたおじさんのことを、
書いていこうと決めました。
北杜夫さんの著書に、
『ぼくのおじさん』という小説があります。
はじめてこの本を読んだときに、
ぼくは少しだけ、じぶんのおじさんを思い出しました。
それは、表紙に書かれた和田誠さんのイラストが、
すごくおじさんに似ていたから。
丸顔で、メガネをかけていて、
肩をゆらしてニヤリと笑う。
もし読んだことがある人は、
物語のおじさんを想像しながら。
読んだことのない人は、あなたの周りにいる、
マイペースなんだけど憎めない人。
そんな人を、ちょっと想像しながら、
読んでくれたらうれしいです。
では、ゆっくりどうぞ。