斉吉さんと、八木澤さんと アンカーコーヒーさんと、糸井重里で 六花亭を訪問しました。
はい、ザッツ・タイトルどおりです。 斉吉商店の純夫社長・和枝専務ご夫妻と 八木澤商店の河野社長と アンカーコーヒーの小野寺やっちさんと 糸井重里で、 六花亭の小田豊社長を訪ねてきたんです。 震災の話は、もちろん出ました。 でも「仕事の話」が、もっと出ました。 お菓子づくりの工程や 工場のお掃除のしかたなどににじみ出る 六花亭の考えに、いろいろ学びました。 和枝さんの「六花亭ファンぶり」には 小田社長もびっくりしてました。 帰り道、糸井重里が 「地方にしかできないことって  あるんだよなあ」 と感想を漏らしていたのを覚えています。 みのり多かった取材旅行のこと、 ぜんぶで8回の連載にしてお届けします。
 
第0回 みんなで六花亭を訪問しました。

こんにちは、「ほぼ日」の奥野です。

終わってしまった夏が
まだ、はじまったばかりのころに
マルセイバターサンドで有名な
北海道のお菓子屋さん、
六花亭製菓を、訪問してきました。

メンバーは
斉吉商店の斉藤純夫社長・和枝専務、
八木澤商店の河野通洋社長、
アンカーコーヒーの小野寺靖忠専務
(いわゆるやっちさん)、そして糸井重里。

以前、六花亭を取材したことがあったので
僕とデザイナーの田口も
いっしょに、連れていってもらいました。

(六花亭がどんな会社かについては
 そのときのコンテンツを読んでもらえると
 いいかなと思います)

あの会社のお仕事。六花亭製菓編 

今回の取材旅行、
ものすごく明確な目的があったわけでは
なかったんですけど、
たくさん感じて、いろいろ学びました。

ふだんは受け入れていない
お菓子工場の見学も、
とくべつに、ゆるしていただきました。

これには
単なる六花亭ファンの僕&田口はもちろん、
同じ食品をあつかう
斉吉さんご夫妻、やっちさん、河野社長はとくに
感激していました。

みなさん、案内くださった佐藤哲也専務に
つぎつぎいろいろ、質問、質問。


「ぼく、帽子は免除されてるんです」と、周囲を和ませる佐藤専務。

僕たちも、なるほどーと感心したり、
へぇ〜とか言いっ放しでしたが、ひとつだけ。

「六花亭といえば」のマルセイバターサンド、
最盛期には
一日の生産量が「40万個」に及ぶそうです。

うまく想像できない数ですけど、
工程のなかでも重要な
「ホワイトチョコレート入りのクリームと
 レーズンを混ぜる作業」は
すべて従業員さんの「手作業」でした。

「機械で混ぜると
 レーズンが潰れてしまうことがあるから」
というのが、その理由。


これくらいの容器で、ひとり1日「60杯くらい混ぜる」そうです。
そういう職人さんが、何人もいらっしゃいました。

ビスケットの生地も
若い職人さんが全身を使って捏ねていましたし、
「40万」という数が
人間の手作業によって支えられていること知り、
六花亭の、あの甘くて可愛らしいお菓子に
何だか「すごみ」を感じました。

ひとつひとつ
積み上げていって「40万」なんだなあ、と。

この他にも、六花亭がつくって運営している
中札内美術村六花の森など
緑にあふれた場所で、深呼吸をしたり‥‥。


こちら「六花の森 坂本直行記念館」の風景。
中札内美術村では、美味しいレストランでお昼を食べました。

六花亭の社内保育園、つまり
従業員さんのお子さんが通う「ごろすけ保育園」で
いっしょにダンスを踊ったり(主に糸井が)。


子どもたちは、みんなのびのび、本当に元気。
なぜか「側転」が流行っていて、そこら中でくるくるしてました。

取材で行ったのに、2日間、最初から最後まで
たいへん気持ちのよい
「おもてなし」を受けた気分になりました。

このことは
六花亭のつくっているお菓子や
六花亭の社風にも関わることだと思うんですが
次回からの
六花亭・小田社長と
糸井はじめ訪問団との座談会のなかでも
何となく感じてもらえると思います。


前回は「照れくさい」という理由で「イラスト」でのご登場だった小田社長。
今回は「お顔のお写真、掲載オッケー」をいただきました!

原稿にも残っていますが
僕たちが六花亭に滞在しているあいだじゅう、
小田社長は、何度も
「ようこそ、おいでくださいました」と
おっしゃっていました。

そして、そういう場面には、いつも
「六花亭のお菓子」が置かれていました。
僕たちは、それを喜んでいただきました。

六花亭にとっては
まったく当たり前のことかもしれませんが
自分たちのつくる商品で
「おもてなし」をすることができるのって
とても素敵だなあと感じました。

それでは次回から、
六花亭の小田豊社長と、東北三社のみなさん、
そして糸井重里の座談会を連載します。

そのまえに、ちょっとでも読んでもらえたら
いろいろいいなと思うので
もういちど
前回の取材記事を、ご紹介しておきますね。

あの会社のお仕事。六花亭製菓編 

<つづきます>

2012-10-02-TUE
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もくじ
第0回 みんなで六花亭を訪問しました。 2012-10-02-TUE
第1回 「その日暮らし」だった。  2012-10-03-WED
第2回 原材料に「シークレット」を。 2012-10-04-THU
第3回 憧れの「十勝日誌」。 2012-10-05-FRI
第4回 コーヒー屋さんとお醤油屋さん。 2012-10-08-MON
第5回 行ってから、見てからなんだね。 2012-10-09-TUE
第6回 「正解」はなかった。 2012-10-10-WED
第7回 気仙沼へおいでよ。 2012-10-11-THU
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第0回