「この『なんだ、これは!』を読んだ人たちは
きっとTAROを身につけて
外に出たいと思うにちがいない」。
TARO-Tシャツは、スタイリストの伊賀大介さん
デザイナーの秋山具義さん、糸井darling重里の
鼎談をきっかけにはじまりました。

TAROに捧げるTシャツに
ふさわしいものって、なんだろう?
Tシャツをつくるだけでなはく、TAROが喜ぶような、
いまの時代に活かせるような、なにかがしたい。

TARO-Tシャツプロジェクト、
スタートします!

TARO-Tシャツの収益は、
メキシコで発見された岡本太郎の壁画「明日の神話」を
日本へ運ぶための費用へ寄付します。
※TARO-Tシャツの販売は2004年9月に終了いたしました。


すべてのTARO-Tシャツをみる。

■6月7日■
TAROがもういちど生まれかわる日。
巨大壁画「明日の神話」が
日本に帰ってきました。




昨日6月6日、
「ほぼ日」の7度めの創刊記念日と日を同じくして、
都内で、ある記者発表が行なわれました。
TAROこと岡本太郎さんが、
1968年にメキシコで描いた巨大壁画
「明日の神話」が日本に帰ってきたのです。



長く行方不明になっていた
「明日の神話」が日本に到着したことの報告と、
これから修復を行なうこと、
最終的な設置場所をさがすこと、
その一連のプロジェクトを支援する応援団
「太郎の船団 TARO'S BOATS」が結成されたことなどが
たくさんの報道陣の前で発表されました。
(「太郎の船団 TARO'S BOATS」の
 ネーミングは糸井darling重里、
 ロゴデザインはアッキィさんこと秋山具義さんです)
昨日の夜のニュース番組や、ネットニュースのページで
ごらんになった方も、
いらっしゃるかもしれません。


アッキィさんがデザインした「太郎の船団」ロゴ。
37年の時を経て日本の地を踏むために
壁画が乗ったコンテナをイメージしています。



「太郎の船団」メンバー(左から)
山口小夜子さん、村上隆さん、福原義春さん、糸井重里、
ヤノベケンジさん、一青窈さん。
このほか、TARO-Tシャツのアーティストでもあった
浅野忠信さん、田島貴男さん、タナカカツキさんらも
「太郎の船団」のメンバーに加わっています。

思い起こせば2年前、
このコンテンツ「なんだ、これは!」の企画を
岡本敏子さんにご相談していた2003年9月、
「『明日の神話』という大きな絵が
 メキシコで見つかったのよ。
 知ってる? 『太陽の塔』と対をなす、
 すごい絵なんだよ。
 岡本太郎でいちばん大きな絵だよ。
 これから忙しくなるぞ。
 みんなで日本に持ってこようね」
と、敏子さんが、うれしそうにおっしゃったのです。
darlingも、
TARO-Tプロジェクトを引っ張った伊賀大介さんも、
秋山具義さんも、
TARO-Tシャツを制作したアーティストのみなさんも、
わたしたち乗組員も、
この日をほんとうに待ち望んでいました。
このページを読んでいただいているみなさんや、
Tシャツの抽選販売に申し込んだみなさん、
全国各地のTARO-T展に足を運んだみなさんも
この発表をうれしく受け止めてくださっていると
思います。

結局、このうれしいニュースを発表できるその日に、
ご存知のとおり、
言い出しっぺの敏子さんだけが、不在でした。
でも、その理由が昨日、わかった気がします。



それは、記者発表の場で
糸井darlingが言った言葉でした。



「僕は、この『明日の神話』という絵の存在と
 岡本太郎という人の存在とが
 似ているように思えてしかたがありません。
 岡本太郎という人は、何度も死んだ人です。
 亡くなったときには文庫本が1冊、
 世の中に出ていただけでした。
 死後、記念館ができ、美術館ができて、
 いま、書店に行けば
 岡本太郎関連の書籍が80冊くらい出版されている。
 生き返ったんです。すごいことです。
 『明日の神話』は、
 メキシコで、もしかしたら朽ち果てて
 誰にも見られないままになったかもしれない絵です。
 この絵も、岡本太郎と同じ運命を
 たどろうとしています」

敏子さんがいなくなったすぐあとに、
帰ってくることになった壁画「明日の神話」。
遠い地で行方不明になり、時間と風雪を耐え抜き
よみがえろうとしている壁画。
たくさんの報道陣の前で華々しく、
うれしさいっぱいに発表されたこの壁画の再生。

darlingの言うとおり、TAROはこの日、
敏子さんのいない、この状況で
さらにもういちど生き返ったのかもしれません。
敏子さんは、自分のいない環境で
みんなにこの日を迎えさせたかったのでしょう。
会場にいた伊賀さんといっしょに、
わたしたちはそんなことを考えていました。





村上隆さん
「これは、日本ではできなかった作品です」


ヤノベケンジさん
「この絵で、また"イマジネーション爆発"を
 被爆させられる若い力が生まれると思います」

37年前、大阪万博のために制作していた
「太陽の塔」と同時期に、
下絵からすべてひとりで、
この巨大壁画を描き上げたTARO。
中央には、惨劇を誇らしげに乗り越えようとする人が
描かれています。
縦5.5メートル、横30メートルの巨大なこの絵は、
TAROの代表作品となるのかもしれません。
修復には1年〜1年半を必要とし、
数億規模の資金が必要だと言われています。
いま、「明日の神話」は神戸港に到着し、
協力を申し出た愛媛県のある工場で
絵画修復家の吉村絵美留さんが編成したチームによって
修復作業が進められます。
修復中のようすも、できれば一般公開できるように
したいのだそうです。
明日の神話を間近で見られるような
チャンスがあったら、
このページでも、その都度お知らせしますね。

この「なんだ、これは!」では、この壁画が
いちばんいい場所に設置されるその日まで、
応援をしていきたいと思っています。


「みんながTAROの魂のたき火に
 いつでもあたりに行けるような場所に
 置かれるといいね」



「明日の神話」(写真は下描きとなる原画)
メキシコ人実業家の依頼で、1968年から1年あまりで
完成した、TAROの絵画では最大の作品。
大阪万博のテーマプロデューサーを務めていた当時、
30回以上も日本とメキシコを往復して描いた。
原爆が炸裂する瞬間がモチーフとなっており、
残酷な悲劇を乗り越える人の美しさが描かれている。

この「みんなのTARO-Tシャツ」コーナーで製作した
岡本太郎トリビュートTシャツの収益、
各地で行なった「TARO-T展」での募金と
パンフレットやスタンプTシャツの売り上げを
合わせたお金は、
1,297,300円
になりました。
このお金は「明日の神話」を
日本に運んだ資金に充てます。
ご協力、ほんとうにありがとうございました。
 

<岡本敏子さんお別れ会>

「岡本敏子と語る広場」
6月18日(土)13:00〜17:00
青山・スパイラル3階「スパイラルホール」
主催:財団法人岡本太郎記念現代芸術振興財団
※どなたでも自由に参列できます。
 ( 供花、供物はご辞退されるそうです)
 くわしくは、岡本太郎記念館の
 こちらのページをごらんください。



いままでのTシャツ。
2003-10-24 この「なんだ、これは!」コンテンツから
Tシャツが生まれます。
2003-10-31 Tシャツ鼎談第1回
50年前の言葉に、胸をつかまれました。
2003-11-07 Tシャツ鼎談第2回
空気をつくる、スタイリスト。
2003-11-14 Tシャツ鼎談第3回
やりたいことが、わかっているということ。
2003-11-21 Tシャツ鼎談第4回
「嫌だけどしょうがない」の、たいせつさ。
2003-11-28 Tシャツ鼎談第5回
自分と未来を、信じてる。
2003-12-05 Tシャツ鼎談第6回
横をみていないものを、みたい。
2003-12-12 Tシャツ鼎談第7回
俺はそうとう文句を言われてると思う。
2004-03-05 Tシャツ鼎談第8回
Tシャツをつくろう。
2004-07-27 どんなふうに
Tシャツをつくろうか?
2004-07-30 まず、この人に。
MAYA MAXXさん。
2004-08-06 このTシャツを
なにかにつなげるために。
2004-08-11 田島貴男さんがつくるTシャツ。
「もし売れ残ったら俺が着る!」
2004-08-18 田島貴男さんのTシャツ発表。
いったいなにを描き加えるというの?
2004-08-23 おなじ歳の、TAROへ。
タナカカツキさんのTシャツ。
2004-08-27 TARO-Tシャツが一堂に会する
たったいちどの機会がやってきます!
2004-09-01 ふたりでひとつの風景。
早乙女道春さんのTARO-T。
2004-09-03 こんなに人が集まりました。
トークイベントチケットは明日発売!
2004-09-04 伊賀さんと田島さんがTAROを語る
トークイベントのチケットが今日から発売!
2004-09-06 YO-KINGさんがひらめいた
ちゃんと「着にくい」Tシャツ。
2004-09-08 TAROのバイタリティをあらわした
楽しい楽しい!ポー・ワングさんのTシャツ。
2004-09-10 バクハツのチカラで、
「明日の神話」に会える日を。
2004-09-14 TAROスタンプにTAROタグ、TAROゴミ袋プレゼント。
TAROづくしの展示会です。
2004-09-16 明日から抽選販売開始!
明後日からTシャツ展!!
2004-09-18 岡本太郎TributeTシャツ展。
ラフォーレで会いましょう。
2004-09-19 会場内を回遊して
めいっぱい楽しめます。
2004-09-20 なごりおしいけど、最終日。
TAROの撒いた種が芽を吹いたTシャツ展。
2004-09-21 「TAROにみてもらいたいTシャツ」
それが、TARO-Tシャツでした。
2004-10-10 TARO-Tシャツの販売は終了しました。
しかし・・・!!
2004-11-05 TARO-Tシャツに与えられた爆発の力。
名古屋での開催が決定ニューーーース!!
2004-11-16 金曜からは名古屋パルコで
TARO-Tシャツがわっせわっせの大騒ぎ!
2004-11-20 いよいよ、今日からTARO-T 展が
名古屋パルコで開催されます!
2004-11-26 TARO-T 展 名古屋のようすを
お知らせいたします!
2005-01-19 TARO-T展は、あと2回。
今度は最北、新潟に向かいます。
2005-02-23 TARO-Tシャツ、
最後にTAROのもとへ。
2005-04-13 グランドフィナーレの
シークレットパーティ。
2005-04-23 敏子さん、いよいよです。
TARO-Tシャツが出発します。

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