2017年2月20日、月刊誌SWITCHは
「ほぼ糸井重里」という特集号を出す。

助走開始は昨年の5月ごろだった。
変わりゆく、この時期の糸井重里とほぼ日が
SWITCHの目線で分厚い特集になることで
自分たちでは気づかなかったものが見えてきた。

SWITCH編集部の制作進行、取材姿勢に圧倒された。
なぜこんなことができるんだろうと何度も思った。
ほぼ日と似ているところ、違うところ、
たくさんのことがわかった10か月。

校了まぎわ、ほぼ日編集部数名は、
SWITCH編集部を訪問することにした。

(レポート:ほぼ日刊イトイ新聞 菅野)

NEWS

SWITCH「ほぼ糸井重里」特集号は
2017年2月20日に全国書店で
一般発売されます。
2月18日よりTOBICHI2で
特典つき先行販売を行います。

第1回
SWITCHの謎。

スイッチ・パブリッシングは、
東京の西麻布にある出版社です。
刊行している雑誌は、
月刊誌の「SWITCH」、
年3回発行の「Coyote」、
同じく年3回発行の「MONKEY」の3誌。

インタビュー誌「SWITCH」と
旅の雑誌「Coyote」の2誌は
スイッチ・パブリッシング代表である
新井敏記さんが編集長をつとめます。
文芸誌「MONKEY」は翻訳家の柴田元幸さんが編集長。
書籍は『職業としての小説家』(村上春樹)、
『黄色いマンション 黒い猫』(小泉今日子)、
『きみはうみ』(西加奈子)など、
ビッグヒットをかなり出しています。

自社ビル地下でカフェ「レイニーデイ」を開いていたり、
イベントを開催したり、
コラボレーショングッズを販売することもありますが、
基本的に、1994年の設立以来、
「雑誌と書籍を制作販売して運営している出版社」です。
現在のところ電子書籍は発行しておらず、
扱うのは紙媒体オンリー。

編集部のメンバーは、
「SWITCH」=編集長を含めて5人。
「Coyote」=編集長を含めて2人。
「MONKEY」=4人
(うち2人が「Coyote」と重なっている)。
「SWITCH」の誌面をデザインするのは2人、
「Coyote」と「MONKEY」のデザイナーは
1人で、兼任。
足し算すると11人。

この人数で、刊行数は雑誌だけでも年間18回。
「ほぼ糸井重里号」は
10か月の時間がかかっていることを考えると、
「SWITCH」全号、同時進行と言えます。
おそらく、編集長を含め、
編集部のおひとりずつが担当号を持って
回しているのでしょう。

編集のほかに、
販売(書店営業を含む)、
営業(広告制作を含む)、
そして経理総務の方がいます。
受付やすべての補助として、
アルバイトのアシスタントさんが2名。

このところ、雑誌「SWITCH」が
特集したものは以下のとおり。

ももいろクローバーZ
小泉今日子
マツコ・デラックス
樹木希林
ミレニアム世代のための未来教室
木村拓哉
若木信吾
福山雅治
みんなのラップ
古舘伊知郎
荒木経惟
Suchmos
 ・
 ・
 ・
ここに「ほぼ糸井重里」が並びます。
旬の人もいるし、大御所もいる。
人に焦点を当てたものもあればテーマを設定した月もある。
何をどう特集するかを、どうやって決めるのでしょう?
そして、ここになぜ、
糸井重里とほぼ日が入ったのでしょう?

どうやって、少ない人数で、
年間18回も、内容の濃い雑誌を
出していけるのでしょう?

出版不況と言われて長い時期に、
電子書籍に見向きもせず、
独自の販売ルートと編集方針を貫きながら
痛快に、たのしんでいるように見えるのは
なぜでしょう?

意欲的な特集を継続して出す動機、
制作スピードはどうやって生み出せるのでしょう?

そこをわかりたくて、私たちは
「SWITCHとあそぼう」という
ほぼ日のコンテンツシリーズをはじめました。
まずは新井敏記編集長と糸井重里の対談です。

それから、いっしょにTOBICHIでイベントをしたり‥‥

サウナの取材に行ったり‥‥

インタビューを受けたり

合同取材したり

しました。

「MONKEY」の編集会議に
潜入させていただいたりもしました。

▲柴田元幸編集長ふくめて4人の編集のみなさんが会議。

雑誌「SWITCH」のみなさんが
「ほぼ日」に密着したのであれば、
私たちもその反作用のように
「SWITCH」に密着してきたのかもしれません。

そんなことを考えながら、私たちは
SWITCHのビルに到着しました。
ほぼ日デザインチームの
田口、杉本、岩黒、
そして、ほぼ日読みものチームの
奥野、田中、藤田、平野、菅野。
8人がぞろぞろと
「SWITCH」のビルに足を踏み入れました。

▲まずは地下のレイニーデイでお茶。

▲SWITCH受付。レンガ造りの3階建てのビル。

ちょうど受付のすぐ奥で、
新井敏記編集長とSWITCH編集部のみなさんが
会議をしていらっしゃいました。

▲新井敏記編集長と、「ほぼ糸井重里号」を担当した猪野さん。

編集部のみなさんは
SWITCHの、次の号の会議を
なさっていたのでしょうか。

新井さん
「いや、いま、
この半年くらいの特集について
決め込まないといけないんで、
その話し合いをしているところだったんです」

半年というと、SWITCH6冊分。

「そうですね、8月くらいまでの号について、
何の特集をするかを固めておく必要があります。
SWITCHは毎月出すので、
早くから考えておいて、
なるべく遠くに飛ばせるように、準備します。
そうすると、深さがでますし」

ちなみに「ほぼ糸井重里」の次の号はなんですか?

「ドーバーストリートマーケットの特集です。
ファッションのあたらしいモードの世界を伝えるのも
SWITCHの役割だと思ってるんですが、
SWITCHはファッション誌ではないので、
独自の伝え方を模索しながらやってます」

独自の伝え方‥‥。
もうすこし、編集部のみなさんに
お話を訊いてみましょう。


(つづきます)

2017-02-13 (MON)
BOOK

SWITCH Vol.35 No.3 2月20日発売 特集「ほぼ糸井重里」

1998年6月6日、糸井重里は
インターネットという手段で
自前のメディアを持った。
それから18年、いまの「ほぼ日」で
なにが起こっているのか?
株式会社ほぼ日として新たなスタートを切った
糸井重里と「ほぼ日」をSWITCHが徹底取材した
大幅増ページの永久保存版総力特集!
価格:1,512円(税込)

詳しくはこちら

EXHIBITION

SWITCH 特集 ほぼ糸井重里 発刊記念
あふれたこと展

特集号の発刊を記念して、
TOBICHI2とレイニーデイで
特典つきの販売イベントを行います。

1

SWITCH「ほぼ糸井重里」特集号に掲載された
貴重なイラストや写真、
掲載できなかったオフショット写真を展示します。

2

SWITCH「ほぼ糸井重里」特集号を購入できます。
購入いただいた方には、1冊につきひとつ、
この号から「あふれたこと」をまとめた
非売品の特別小冊子をさしあげます。
※SWITCHのWEBサイトから購入された場合も同じ特典がつきます。

3

TOBICHIとSWITCHのレイニーデイをつなぐ
ごほうびおみくじつきスタンプラリーを開催します。
下田昌克さんによる「似顔絵サービス」もあり!

【期間】
2017年2月18日(土)〜26日(日)
11:00〜19:00
【場所】
TOBICHI②2階レイニーデイ
(レイニーデイの営業時間:8:30〜19:00
18日のみスイッチ・パブリッシングのオフィス1階にて実施します)
くわしくはTOBICHIの案内ページをごらんください。