日本代表に選ばれた上垣さんのパネットーネ。

ほぼ日

前回「ほぼ日のおかし」でサブレを作ってくださった
「le fleuve(ルフルーヴ)」から、
クリスマスシーズンに人気の
「パネットーネ」が登場します。
シェフの上垣河大さんは、
来年開かれるパネットーネの世界大会(FIPGC)の
日本代表にも選ばれました。

バターと卵黄、バニラたっぷりの生地に
3種の柑橘ピールと香り高いチョコレートを混ぜ込んだ
パネットーネ。
上垣さんが「これ以上リッチなお菓子はない」というほど
贅沢なお菓子ですが、
出来上がるまでの工程を知れば
お手頃に感じてしまうほど、
作るのが難しいものでもあるんです。
パネットーネのひみつ、ぜひのぞいてみてください。
食べたときのたのしみ方が
きっと増えるはずです。
上垣河大さんのプロフィール

経験と手間の結晶

──
一つのパネットーネができるまでに
どれぐらいの時間がかかるんでしょう。
上垣
酵母種が出来上がっているところから数えると
約28時間ですね。
僕の場合、朝起きてすぐに
種をリフレッシュ(水と小麦粉を加えてこねる)します。
4~5時間くらい発酵させてから、
もう一度リフレッシュ。
それら発酵しきった状態──
朝からだと10時間後くらいに
はじめてココナッツシュガーや卵などの材料を入れて
ミキシングします。
これでベースの生地ができるのが夜10~11時ぐらい。
温度管理をしながらひと晩発酵させて、
翌朝だいたい3倍くらいに膨らんでいればOKです。
ピールやチョコなどの香り成分を入れて、
2回目のミキシングをします。
さらに6~8時間発酵させて、
一番いい状態のときに窯に入れます。
──
ものすごく手間と時間がかかってますね。
上垣
もうずっと作っているような感じです(笑)。
工程以外の準備も含めると、
1回焼くのに1週間がかりで調整しています。
でも、イタリアではクリスマス前に
よく起こることらしいんですが、
たくさんの量を作りたくて
短時間で種を増やそうとすると、
酵母がバランスを崩して失敗してしまうんです。
──
無理して体調を崩しちゃうんですね。
ほんとに生きものですね。
上垣
まさにそうなんですよ。
パネットーネの品質は
種の状態が8~9割といわれているので、
そこを無視すると台無しです。
常に五感をフル活用しながら生地の具合を見て
エサの量を増やしたり減らしたり、
温度を上げたり発酵時間を延ばしたりして
調整します。
それらの要素の組み合わせが、
無限にあるんですけどね。
──
どうするのが正解か、
わかるものなんでしょうか。
上垣
たぶん熟練の人たちは
種をちょっと味見すれば
最適解が見えるんでしょうけど、
僕はまだ時間がかかっています。
だから、収益性みたいなことは全く考えていないです。
──
パネットーネって普通のお菓子よりは高いですけど、
今のお話を聞くと
すごくお手頃なんじゃないかと思えてきました。
上垣
そうそう、僕もそう思っています。
値段だけを見たら他のお菓子より手が出にくいですけど、
それぞれの職人の経験や手間の結晶だと思えば
全然高くないよなぁと。
──
それでも、
そんなに手間のかかるパネットーネを
なぜ作ろうと思われたんでしょうか。
上垣
それはもう、好きだからです(笑)。
初めて食べたとき、
こんなにおいしいものがあるんだ! 
と思いました。
毎年、百貨店でイタリアから輸入されたものを買って
いろんなパネットーネを食べているんですけど、
風味もテクスチャーも
こういうお菓子って他にないというか、
唯一無二だなと。
──
食べておいしかったから、
作ろうと思われたんですね。
上垣
はい。
まず、イタリアの友人のところへ行って
酵母種をもらってきました。
でも、帰国してうちの工房で1~2回
リフレッシュ(小麦粉と水を加えてこねること)すると、
それまでしていたイタリアのラボの香りが
消えてしまったんですよ。
パン屋さんの蔵付き酵母と一緒で、
その場所の空気中にいる菌が付着して、
種の中で培養されてるわけですよね。
とくに天然酵母の場合は顕著なんですけど、
育った場所の香りになるんです。
──
じゃあ、私たちが今回食べさせてもらうものは
上垣さんのところの工房の。
上垣
はい。
うちの香りがするパネットーネです。
──
今回作ってくださったパネットーネの
内容をお伺いできますか。
上垣
生地の材料はバター、小麦粉、卵黄、砂糖で、
そこに伊予柑、レモン、ブラッドオレンジの
ピール(皮の砂糖漬け)と
チョコレートを入れています。
──
ピールだけで3種類も。
上垣
3つとも広島の農家さんから買っています。
伊予柑を探していて出会ったんですけど
「こんなおいしい伊予柑、食べたことない!」
というくらい味が濃厚で、衝撃でした。
レモンとブラッドオレンジも格別です。
畑も見学させてもらったんですけど、
除草剤を使わずに手で草刈りをしたり、
とても丁寧に育てられています。
それからチョコは、
うちのビーントゥバー(加工済のチョコレートではなく
指定した農園のカカオ豆から作る)を
独自にブレンドして入れています。
──
すごく贅沢ですね! 
上垣
チョコレートは通常タブレットで食べるもので、
焼き込んだりしたらバチが当たるんじゃないか
というくらいの代物です(笑)。
そういう贅沢さがパネットーネのたのしみなんですけど、
作るにはいろいろと工夫が必要です。
通常、ピールやチョコレートは
最後にミキシングして生地の全体に混ぜ込むんですけど、
パネットーネの生地って
ある一定の糖度を超すと発酵を阻害されて
膨らまなくなるんですね。
だからピールのシロップをしっかり切っておいたり、
チョコレートも生地に溶け込まないように
フレーク状にして入れたりしています。
──
細かい計算がされているんですね。
「発酵菓子」は日持ちするイメージですが、
どのくらい持つでしょうか。
上垣
工場で作られたものには1ヶ月以上持つものも
あるんですが、
うちのように手づくりしたものは
なるべく新鮮なうちに食べきってもらうのがベストです。
風味が落ちていくのと、
水分が飛んでしっとりさがなくなっていくんですね。
乳化剤を足せば乾燥は防げるようですが、
僕は酵母種の力で作ったものの方が口溶けが好みなので、
生地には入れていません。
おいしいうちに食べていただけたらと思います。
(つづきます)
2025-12-06-SAT

菓子職人の集大成。贅沢で繊細なパネットーネをご堪能ください。

「ほぼ日のおかし」シリーズで、
すばらしい動物のサブレをつくってくださった
「ルフルーヴ」の上垣河大さんに、
今度はクリスマスシーズンにあわせて、
パネットーネをつくっていただきました。
パネットーネとは、パンのように
酵母種で発酵させてから焼き上げるお菓子。
繊細で扱いがむずかしいと言われ、
上垣さんは「パネットーネは職人の集大成」と
おっしゃるほどです。
このたびつくってくださったのは、
バターと卵黄、バニラたっぷりの生地に、
伊予柑、レモン、ブラッドオレンジの
3種類の柑橘ピールと
香り高いチョコレートを混ぜ込んだ、
オリジナルパネットーネです。
贅沢で繊細なパネットーネを
今年のクリスマスにどうぞご堪能ください。

ルフルーヴのパネットーネ 6.500円(税込・配送手数料別)

20251212日(金)午前11

※他の商品とのとりまとめが可能です。
その場合は、「出荷時期のいちばん遅い商品」に合わせて、
すべての商品が出荷されます。
とりまとめる場合には、どうぞご注意ください。

「ルフルーヴのパネットーネ」
バターと卵黄、バニラたっぷりの生地に、
広島県の伊予柑、レモン、ブラッドオレンジ3種類の柑橘ピールと
チョコレートが入ったクリスマスにぴったりのお菓子です。

原材料名

小麦粉(国内製造)、バター、卵、グラニュー糖、チョコレート、いよかんピール砂糖漬け、オレンジピール砂糖漬け、メイプルシュガー、ココナッツシュガー、レモンピール砂糖漬け、蜂蜜、バニラビーンズ、塩、発酵種 / 乳化剤

  • ※蜂蜜を使用しているため、1歳未満の乳児に与えないでください。

特定原材料28品目

小麦・卵・乳成分・オレンジ・大豆

内容量

1個(500g)

保存方法

高温を避け常温で保存してください。

賞味期限

2025年12月25日(木)
  • ※お手元に届きましたらお早めにお召あがりください。

商品のお届けについて

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