反対意見を言われて 「私がまちがっているのかもしれない」と思うのは、 「私は正しい」と思いこむのより健康で建設的です。 そこから始めるほうが 「私は正しい」と思いこむところから始めるより、 ずっと相手とうまく行くと思う。 問題は人に反対されるとパワーが落ちるというところ、 そこで自信を失いがちってところ、 日本人は基本的に「和」を尊ぶから、 他人と違うのを恐れるんだね。 でも、自分に自信があれば 「自分がまちがってる」ということも、 受け入れられるはずだよね。 絶対に正しい人なんてどこにもいないんだから、 自分と他人を相対的にとらえて、 ちょっと引いた視点で見るのもいいんじゃないかな。 意見は正しい、まちがっているという二分法では 割り切れないことが多いし。 私は何か決断したあとに、 反対意見を言われると、 「私、まちがっているのかな」 と不安になって、結果的に、 がんばりに対するパワーが減ってしまいます。 こんなとき、「私は正しい」って思いこめたら、 もっとがんばれると思うのです。 自分が正しいって思いこみたいときは、 どうしたらいいですか?  (ゆるりこ 二十九歳) みなさんから届いた質問に、 谷川俊太郎さんから 答えが届きました。 年末年始をはさんだ11日間、連載します。 冬休み、毎日ひとつずつ おたのしみください。 冬休み特別企画 谷川俊太郎質問箱 なんもん、ぐもん、うけつけます。 回答編