これで、冬休みの 谷川俊太郎質問箱はおしまいです。  谷川俊太郎質問箱が 次にみなさんにお会いできるのは、きっと、 谷川俊太郎質問箱の本ができあがる頃だと思います。 それまで、どうぞお元気で。 この連載への感想メールや、 本の制作(いま、がんばって執筆&編集中です) についてのメッセージなど、 もしよろしければどうぞこちらにお寄せください。
大切なひとが単数なのか複数なのかによって 「ありがとう」の伝えかたは違ってくるね。 始めのところではあなたは「大切な人達」と言い、 終わりのほうでは「大切な人」と言ってるので、 一応大切な人は単数扱いで答えますが、 その大切な人とあなたとの関係がまた問題なんだよ。 ぼくは人生は一般論では割り切れないことが ほとんどだと考えているので、 本当はもっと具体的に質問して欲しいんだけど、 まあ一般的に言うと、 「ありがとう」をお金で伝える、 物(プレゼント)で伝える、 言葉にする(書く、言う)、 行動で伝える(手伝う、支える)などいろいろあるけれど、 もちろん大事なのは気持ちの深さだよね、 大学生活四年分と言うとなんだか量みたいだけど 実際には質でしょ、 ぼくだったらどんなことがあっても、 一生その人を裏切るような行動をしない、 そんな伝えかたをするかもしれない。 私は来年三月に、 たくさんの大切な人達と「さよなら」をします。 どうすれば、この大学生活四年分の 「ありがとう」の気持ちを 上手に伝えることができるでしょうか。 谷川さんだったら、 大切な人にどうやってありがとうを伝えますか。  (はち 二十二歳)