気仙沼のほぼ日便り

去る、12月16日に行われた
矢野顕子の音楽の稽古場
ご参加いただいたみなさま、
テキスト中継をご覧いただいたみなさま、
ご協力いただいた気仙沼のみなさま、
ほんとうにありがとうございました。

無事終了いたしまして、
そんなこんなでちょっとホッと……
していたんですが、
なんにせよ、はく息も真っ白。
風がつめたいです。正直こたえます。
「海沿いよりも内陸のほうが寒い」とか
「もっと北のほうが寒い」とか
そりゃそうなんですけど、今、自分が、
この気仙沼の寒さに耐えられてないんです。
それなのに、コートも着ずに学生服のみで帰宅する
気仙沼の子どもたちよ!
北の生まれのみなさんは、
寒さに強いっていうだけで、
もっと尊敬されたり、
サービスされたりしても
いいんじゃないかなって思います。

でも寒い季節は、
美味しいものが増えますよね。
それは、なんとなく
本能的に知っていました。

冬の海の美味しい恵みと言えば、
何といっても「牡蠣」でしょう!
気仙沼市内から車で20分ほど、
気仙沼市唐桑町の「かき小屋唐桑番屋」なる
牡蠣や帆立が食べられるお店が
あると聞きつけ、
張り切って行ってきました。

窓の外はウッドデッキと海。
ちいさな湾になっているので、
波はおだやかです。
メニューはこちら。
・かき
・ミックス
・白飯
・ビール

かなりシンプル…。
私はミックスを注文しました。

ほどなく登場したのは、
プラスチックのかごにたんまりもられた
殻付きの牡蠣!

どどーーん!
あまりの迫力に、
みんなワアワア立ち上がって写真を撮っています。
対照的に、淡々と黙って牡蠣を並べる
お店のおかあさん。
「まだあるよ」と、次々乗っけて、
あっというまに牡蠣の山です!
目の前の鉄板のテーブルの上で、
牡蠣を蒸して、そのままいただきます。
食べ方もシンプルです。

手元には、
ゴム手袋、殻むきへらが用意されています。
もちろん、自分で牡蠣むきをします!
ゴム手袋をはめてみたら、
気持ちは一気にワイルドモードです。

待つこと約10分…
蒸し器のふたを開けると、
おまちかね!ほかほかの牡蠣が登場しました。

牡蠣殻をあけるには、
上下の殻をしっかりとくっつけている
貝柱を切り離すといいよと教えてもらいました。
ああ、こないだそういえば、
会社のバーベキューで牡蠣を焼いたとき、
さんしか殻をあけられなかったんだ……。
私もこのコツを知っていればなぁ。
全部の殻をさんにあけさせてしまって、
あのときはすみませんでした……。

さて、こんな風に牡蠣が出てきたら、
あとは食べるだけ!
ただただ牡蠣を、
海の潮味でいただきます。
味はいうまでもなく、ですが…
甘くて、ぷりぷりしてて、
……うまいっ。

ああ……あっという間に山は消えました。
ワイルドに牡蠣をくらう、って感じです。
本能的な気持ちで時を共にするので、
一緒にいったみんなの結束力も
高まりました。

表に出たらたっくさんの殻がありました。
すごい量、海の恵みに感謝です。
冬の気仙沼をワイルドに攻めてみたい方!
ぜひおためしあれー。

こんにちは。気仙沼のほぼ日のサユミです。

12月16日開催の「矢野顕子の音楽の稽古場」、
その終了後の「おいしい打ちあげごはん」を
プロデュースしてくださっている
斉吉商店の和枝さん、
アンカーコーヒーの紀子さんと一緒に、
先週は、たいへんおいしい打ち合わせが
たくさんありました。
そのお店をご紹介するシリーズも、
今回でひとまず最終回。

これまでのご紹介はこちらをご覧ください!
山形 文四郎麩
岩手 館ヶ森アーク牧場
岩手 世嬉の一酒造

そもそもこの打ち合わせメンバーが
だいぶおもしろすぎるので、
話に夢中になりすぎて
行った事のある場所で迷ったり、
右と左を間違えそうになったり、
珍道中もありましたが、
アーク牧場さん、世嬉の一さんときて、
岩手県水沢市の和食処きくすいさんまで
ようやくたどり着きました。

「きくすいさんのお料理てどういうものなんですか?」
と車内で私が聞くと
和枝さんは力強く答えます。
「なんていうか…すばらしいの……
これぞ『料理』!って感じで」
「料理……あの、海老ハンバーグが美味しいって、
おっしゃってましたけど」
「そうなの!すっばらしいの……
すばらしい『料理』だよ、あれは!」
……そんなやりとりで、
私はこの時全く理解できていなかったのですが、
「行ったらわがっから!」という和枝さんの一声で、
あとはお店についてからのお楽しみ、
ということになりました。

きくすいさんは、
懐石料理のほか、
前沢牛しゃぶしゃぶ・鉄板焼きなどを
頂く事ができる、日本料理店です。
こちらの総料理長である佐藤功和さんは
和枝さんいわく
「料理の事をなんでも教えていただいた」
いわば、師匠のような存在なのだとか。

なかでも和枝さんが太鼓判を押すのが、
海老ハンバーグです。
斉吉商店の店頭で
東北のおいしいものを集めた
「うんまいもの市」という
イベントを開催することがあるのですが、
その時に斉吉従業員さんが競って買うほどだそうで、
和枝さん、そして斉吉のみなさんが、
「これは必ず食べて!」と
大プッシュしています。

そんな話をお聞きしていたこともあり、
私には、海老ハンバーグの皿が、
打ち合わせをしていた部屋に
やってくるときから
なんだかキラキラ光って見えました。
海老ハンバーグがお皿にそっと並んでいます。
バター醤油のソースがかかっています。
彩りの野菜が、おいしいよと語りかけてきます。

私は、おなかいっぱい
ということを忘れました。
(この打ち合わせの前に、
豚と餅をたくさん頂いています)
これは別腹……。
私が食べる前に写真を撮っている間、
「おーいしぃいー!!」
という、紀子さんのコール、
「……ねっ!!!!」
という和枝さんのレスポンスが
エンドレスで繰り返されます。

うう、早く食べたい!
一口食べて、私の一言目は
「今すごくおいしい海老を食べている……」
という実況中継のような感想でした。
海老はぷりぷりしているものですが、
ほんとうの海老よりも「ぷりぷり」
しているように感じます。
濃厚な甘みがありますが、
甘すぎるというようなことはありません。
ああ、ほんとに、すごくおいしい。
おいしい海老……。

和枝さんが「これぞ料理」とおっしゃっていたのは、
よい食材を最大限活かす。それが「料理」である。
そういうことだったのかも、と思いました。

さて、こちらの海老ハンバーグは、
打ちあげのメニューになるほか、
会場のお土産として購入することができます。

あと、先に断っておきますが、
打ちあげのお土産としては購入できない、
「トマトのレモン煮」も
頂きました…。
こちらも本当に、
「すごくおいしいトマトを食べている…」
です。
こちらはぜひお店にて、
お召し上がりいただきたいと思います。

マネージャー、そして料理長!
おいしいお料理をありがとうございました!

さて、そんなこんなで、
さいごまでおいしいものを
(はらいっぱい)頂いてしまいましたが、
打ちあげメニューは、
まだまだあるんですよ……。
恐るべき東北のうまいものたちよ!
詳しくは当日16日の
テキスト中継などで、
ご紹介したいと思います!!

どうぞみなさまお楽しみにー!
そして、今回ご紹介したものの多くは
実際にお店に行けば、
いつでも食べたり買ったりできますので、
今回「矢野顕子の音楽の稽古場」の
打ちあげにご参加できないみなさんも、
ぜひ、チェックしてみてくださいね。
こちらも近いうちに、気仙沼のほぼ日で
まとめたいと思います。

12月16日と、あと数日に迫った
矢野顕子の音楽の稽古場
その終了後の「おいしい打ちあげごはん」の
打ち合わせを兼ね、
ご協力いただいたお店に
お伺いしてきました。

これまでのご紹介はこちらをご覧ください!
山形 文四郎麩
岩手 館ヶ森アーク牧場

さて、館ヶ森アーク牧場さんでの打ち合わせの後、
斉吉商店の和枝さん、
アンカーコーヒーの紀子さんと一緒に、
私たちは、岩手県一関市の
世嬉の一(せきのいち)酒造さんへと向かいました。

江戸時代から続く、由緒ある蔵元。
ホームページにも書かれていますが、
世嬉の一という名の由来は
『大正時代、戦前の宮家の一つで「髭の宮さま」
として知られた閑院宮載仁親王殿下が当所へ
お越しになりました。
その際、「世の人々が喜ぶ酒を造りなさい」
ということで命名されたもので、
1957(昭和32)年、現社名としました。」
とのこと。
「せきのいち」さんが、
この漢字であると知ったとき、
やっぱりお酒って、めでたいとか、
うれしいとか、そういう時に飲まれるものだなと
改めて思ったのと、
人に喜ばれるのを願って、という由来を知り、
あぁ良い名前だなぁ…と思ったのでした。

さて、打ち合わせでは、
別件でいらしていた、
アンカーコーヒーのやっちさんも同席です。
やっちさんと紀子さんは、ごきょうだいです
今回の打ちあげでは、
世嬉の一酒造の地ビール、
そして、お餅料理を
出していただける事になりました。

お正月でもないのに、
お餅料理?と思った方も
いらっしゃるかと思いますが、
ここ一関市周辺では、
かねてより「餅食文化圏」といわれ、
その種類もさることながら、
冠婚葬祭で食べる機会も多く、
なんでも「餅食儀礼」という
厳格なお作法まであるとか。

お箸やお椀の取り方はもちろん、
進行係の口上!
餅を食べる順番!!
奥が深い……。
それはそうと、餅膳が目の前に!
すみませんがごちそうになります!

こちらは、敷地内にある
「蔵元レストラン せきのいち」で、
いただくことができる「果報もち膳」です。
例えば、関西と関東では餅の形がちがうとか、
お餅に関しては様々な地域性がありますが、
一関のお餅の特徴は、
あんこ、ずんだ、えび、納豆…といった、
さまざまな味のお餅が
食べられるということです。

「お餅って、神様におそなえもする食べ物でしょう。
だから、お餅のお膳を出すというのは、
いちばんのおもてなしなの」

これを聞いて、和枝さんも大興奮。
「お餅が、いちばんのおもてなし!」
音楽の稽古場のために、
遠くから来たみなさんに、
そんな意味を込めた、お餅を召し上がっていただける。
「すばらしい!!」
一同、おおきくうなずきました。

それにしても、色とりどりの餅の華やかなこと!
例によっておなかいっぱい!
(この数時間前、
アーク牧場さんで豚を食べています)

ビール製造の様子も、
見学させていただきました。
なんだかカッコいい機械。
もくもくと湯気がたちこめています。
醸造長さんに、
「登ってみますか?」と言っていただいたので、
釜の中をのぞいてみます…が、
さらにもくもく!けっこう熱いです。

あまり、中までは見えませんが、
この過程は、
麦芽エキスにホップを加えたところのようです。
そういわれれば、工場内にも、
ビールの甘くて苦みのある香りが
広がってる感じがします……。

地元産の麦、麦芽を使った、
そんな、世嬉の一さんの地ビールは、
山椒エールや、牡蠣のスタウト…
青いビールなんてのもあるそうで、
いろんな味が楽しめるんですよ。
ぜひおためしあれ!

そうそう、余談になりますが、
以前一度、こちらの酒造を
プライベートで訪れたことがありまして、
その時はオリジナルラベルの
一升瓶を購入しました。
こちらは店頭にて、
筆でりっぱなラベルを書いていただけるので、
お土産にするとかなり喜ばれます。

最後に、こちらも敷地内にある、
酒の民俗文化博物館にて、
佐藤航社長、
そして「お餅は最高のおもてなし」と、
教えてくださった、佐藤紘子専務を
記念に一枚……。
打ち合わせのはずが、
いろいろ勉強させていただきました。
どうも、ありがとうございました!

さてさて、私たちの
おいしい打ちあげのための
おいしい打ち合わせは
まだもう少し、つづきます。

つづく…。

前回からひきつづき
今回も12月16日(日)と
間近に迫った、
「矢野顕子の音楽の稽古場」、
終了後のおたのしみ
「おいしい打ちあげごはん」ご協力の
お店を紹介していきます!

今回ご紹介するのは、岩手県一関市藤沢町の
館ヶ森アーク牧場です。
打ちあげのプロデュースから、
当日の準備まで、いろいろとお世話になっている
斉吉商店の和枝さん、
カッパとウサギのコーヒー屋さんでおなじみ
アンカーコーヒーの紀子さん
(やっちさんのお姉さんです)の
打ち合わせに同行させていただきました。

ひろびろとしたレストラン。
打ち合わせがはじまります。
そもそも、今回私たちがやってきたのは、
打ちあげのおかずの一品として、
アーク牧場さんのおいしい豚を
出していただくためです。

アーク牧場さんのホームページを
ご覧頂いてもよくわかるのですが、
鶏や豚の牧場のほか、
ウサギ、羊、ロバなどとふれあえる広場、
ハーブガーデン、野菜畑、ラベンダー畑など……
とにかく見どころがもりだくさんの牧場なのです。

そう、そしてそんな牧場にあるレストランですから、
牧場産のうみたて卵、
とれたて野菜、高原豚、手作りパン……
といったメニューを食べる事ができ、
お土産も買う事ができるという、
なんともぜいたくに、
自然の恵みのいいとこどりができる牧場です。

ですが今回は打ち合わせのみ!
これだけで帰ってしまうなんて、
そのことが悔やまれます。
ああ、ヒツジやヤギとふれあいたい。
一面にひろがる花畑を散歩したい。
手作りパン教室にも参加したい。
たまごひろい農園で有精卵を拾いたい。
くーっ、今度、ゆっくり来るぞ!
心の中で葛藤を繰り広げていると、
なんと、夢のような皿がやってきました。
こちら!
館ヶ森高原豚 吟醸漬!

吟醸漬は、その名のとおり
ロース肉を大吟醸の酒粕と、
本醸造の味噌に漬け込んでいるそうです。

「サユミちゃん、
若いんだから食べなさい!」
という和枝さんの言葉に
後押しいただきながら、
えんりょせずに食べました。
……しっかりとしたお肉の味がします。
おいしい!!

お皿が登場した瞬間の
「私たち、肉に飢えてるからっ」とは、
これまた和枝さんのお言葉ですが、
そうなんです、おいしいお魚はたくさん食べる機会に
恵まれ過ぎているほどなので……
確かに私もすこし、気仙沼に来てから、
「肉を見る目」が変わったかもしれません。
なんというか、
肉にたいする、積極性が増し、
肉への欲求が、強くなったような気がします。
高校生以来の、
よみがえった肉への恋心!
ですが、ですが、その想いを差し引いても、
このお肉は大変おいしかったということを
記しておきます……。
そして、このお肉は打ちあげメニューとして
登場するほか、
会場でもお土産として購入することができます!

個人的な再訪を強く誓った私ですが、
冬期期間(1月〜3月)、
一部施設が休業となるそうです。
遊びにいかれる際は、
事前にホームページで、
チェックするのがおすすめですよ。

さてさて、このメンバーの
打ちあげうちあわせ、
この日はもっといろいろありました。
ご紹介をつづけていきたいと思います。

つづく…

みなさんこんにちは。
気仙沼のほぼ日のサユミです。
山形で江戸時代から続く老舗のお麩屋さん、
文四郎麩さんにお邪魔しました。

急に気仙沼を飛び出して、
山形まで取材に出かけましたが、
それには訳があります。

12月16日(日)と間近に迫った、
矢野顕子の音楽の稽古場
この最後を飾る
おいしい打ちあげごはん、ですが、
こちら、気仙沼・三陸地方だけでなく、
北の美味しいものがたくさん食べられるような
ご用意を進めているのです。
(くわしくは、こちらをご覧ください

そして、そのおいしい打ちあげで
ご協力いただくお店の
一つがこの「文四郎麩」さんというわけです。
お店の中に入ると、沢山のお麩の製品が
並んでいました。

焼き麩、生麩、麩のお菓子、お惣菜…と、
さまざまな種類の麩製品が並んでいます。
こちらの「麩どーなつ」「麩かりんとう」は、
かりんとうのほうには黒糖が、
どーなつのほうにはシナモンがからめられ、
麩のやさしい味わいがひろがります。
ざくざくとした食感で、
ぜんぜん油っこくないので、どんどんいけます。
私はお土産にと買ったものの、
ばくばくと、帰りの車で食べきってしまいました。
お店のおすすめ商品でもありますが、こちらは、
16日の音楽の稽古場打ち上げ会場で、
お土産として購入することができますよ!

さて、ここからは
文四郎麩のみなさまに、
ご案内をしていただくことになりました。

文志郎麩さんのお店では、
お店の中の囲炉裏端で麩の煮物を
いただく事ができます。
これは、お写真中央のお母様が、
毎朝お客さんの為に炊いているものだそうで、
つまりは、山形県東根市のお店に行かないと、
食べられない味なんです。

これが、お麩の煮物。
ちなみにこの日は「麩のからあげ」つきでした。

正直、お麩料理を食べたのは久しぶりでした。
懐かしいなぁと思いつつ、
こんなにつるんとした、
なんというかコシのある麩の食感は初めてです。
香ばしい麩に、おいしい出汁が
しっかりとふくまれていて、
しみじみとおいしい。
そうそう、そうなんです。
このお麩の煮物。
こちらもおいしい打ちあげ、で
特別にご用意をしていただけるそうです。
ご来場のみなさまはお楽しみに!

すっかりおなかもあたたまったところで、
工場のほうを見学させていただくことに。
文四郎麩さんのある
東根市六田地区には、
8件の麩の製造所があるそうです。
麩作りにかかせない六田の水は、
参勤交代で都に向かう道中、
殿様が飲まれた水といわれています。

工場内は香ばしいかおりです。
麩の材料は小麦粉と水、
練って焼いて…
というのを説明するのに、
大変わかりやすい看板をバックに
麩作りの職人さんが
もくもくと作業をしていらっしゃいます。
小麦粉を練ったものがぴっちりと棒に
巻き付けられていきます。
これが麩の芯となるそうです。

さらにここにグルテンが巻かれ、
窯で焼かれます。
びよーんと伸ばして、
クルクルっと巻き付ける、
あざやかな手つき。
見ていて気持ちいい!
材料も作り方もシンプルですが、
良い材料を使い、
一つ一つの工程に職人さんの技が光る、
手作りの麩。
そりゃあおいしいはずだなぁと思いました。

文四郎麩さんでは、
様々な麩料理をコーディネートされており、
工場、販売店にも併設する
「六田ふ懐石料理処 清居」があります。
懐石料理のお造り、吸い物、煮物…と、
さまざまお召し上がりいただけるようですよ。

こちらの懐石は要予約となります。
私はこのとき、懐石にいけず、
今回、打ちあげごはんを
プロデュースしていただいている、
斉吉商店の和枝さんに、
「サユミちゃん、懐石食べなかったの?!
…ほんっとうに、すばらしいんだよ…」と
帰ってきてからもその美味しさや、
みごとな創作料理についてたくさんお聞きし、
ああ!ほんとうに、次こそ!と
思っているところです……。

さて、ほかにも打ちあげにご協力の
魅力的なお店が沢山あります!
できるかぎり、
こちらのページでも
ご紹介していきたいと思います!

つづく……。

来る2012年12月16日(日)
矢野顕子の音楽の稽古場」が
開催されます!

矢野顕子さんが、気仙沼で!音楽を作る?
最初に聞いた時はびっくりしました。
音楽を作るところなんて、
見た事もないですから、
それはもう、
気仙沼のほぼ日にとっても
嬉しい嬉しい大事件です。

会場は、気仙沼市民会館の中ホール。
ここに入るお客さんは350人ほどです。
矢野顕子さんの普段のコンサートからしたら、
かなり少人数の規模ですよね。
会場の下見をして思いました。
一番後ろの席でも、同じ空間にいる、
という近さを感じます。

慰問でも、見学でもない何か、
その実現に向けて何度も話し合いが行われ、
この稽古場が生まれました。
詳しくは、ぜひこちらをご覧になってほしいです。

矢野さんと糸井が作った
「気仙沼においでよ」という歌は、
何度聞いてもじーんとします。

かなしいこと つらいこと 山もり あるなら
たのしいこと うれしいこと その倍はあるのだ

と、歌詞にありますが、
ほんとうにそうなんですよね。
12月の気仙沼も「たのしいこと」がまってます。

さて、稽古場ともう一つ楽しみにしているのが、
稽古場終了後の「打ちあげ」です。
詳しくはこれもこちらをご覧いただきたいのですが、
紹介文で、
ーーーー
まずは入口でほかほかのごはんと
汁物をみなさまにお取りいただきます。
そのあとは、三陸海岸、
東北各地から集めたおいしいおかずを
好きなだけお取りいただくたのしいシステム。
ーーーー
と、あるとおり、
この打ちあげご飯は美味しいだけでなく
「たのしい」と思います!

斉吉商店の斉藤和枝専務プロデュース、
美味しいおかずをたっくさん予定しています。
これが……また、
話しているだけでおなかがすくような、
打ち合わせでした。

言い換えればあれです、
三陸の美味しいものを集めた
デパ地下にご飯茶碗を持って入れて、
しかも好きなだけ食べてよい、
といようなことです。



これを私たちは
「夢のデパ地下システム」
と名付けました。

矢野顕子の音楽の稽古場、
チケットは、本日、追加発売です


ぜひチェックしてみてください!

みなさんこんにちは。
秋の行楽シーズン、
お出かけしまくっている、
気仙沼のほぼ日のサユミです。

さて、前回更新の羽田神社の投稿から
すぐあとですが、
紅葉を見に出かけました。
今回もお出かけメンバーは、
貞子さん、
貞子さんの夫であり、斉吉商店の会長、健一さん。
そして斉吉商店のサポートのお仕事をしているほか、
港のスズメさん便りでの投稿もしている、藤野さん。
そして私です。
※これまでのお出かけシリーズは
こちらをご覧ください。
魚市場に行った日。
貞子さんとお出かけー浜甚句編ー
貞子さんとお出かけー徳仙丈山編ー
貞子さんとお出かけー神社編ー

今回は、珍しく午後からのお出かけ!
だったのですが、
車に乗って早々、
なんと貞子さんがおにぎりをくださいました。

〜今日のおにぎり〜
鶏ゴボウの炊き込みご飯

貞子さんのおにぎりって、
塩加減、握り具合、本当にすばらしく、
美味しくて、これも一瞬で食べ終えました。
貞子さんは、料理上手で、
お出かけの時はいつも
本当においしいお弁当を用意してくださるんですよ。
……で?あ、いや、
うらやましいでしょう!という自慢でした。

まずは、陸前高田の八木澤商店さんの、
できたばかりの工場へとお伺いしました。
八木澤商店の河野社長ともお会いします。

こんにちはー。
この日、社長は打ち合わせ中で
いらっしゃいましたので、
私たちはまわりの工場をぐるっと見学します。
こちら、元小学校の校庭だった所に
工場を建てたそうです。
広い敷地に広い工場。
震災前よりも縮小したとお聞きしましたが、
あたらしく白い壁の工場は、
とても立派。輝いて見えます。

ところで、私も自宅で
八木澤商店さんの
ぽん酢「君がいないと困る」※商品名です
を使っていますが、
ほんとに、一度使うと、
きらしておけないくらい、美味しいです。
お醤油、みそ、つゆ……など、どれも美味しい!
ネットで買う事もできますよ。

では次は、おいしい八木澤さんの商品を買いに、
店舗へと向かいましょう、
ということになりました。
藤野さんの運転で、
秋の紅葉ルートを進んで行きます。

窓を開けて、じっと外を見つめる貞子さん。
「すばらしいねぇ。大自然に感謝だねぇ。」
ほんとうですね。
色の折り重なる
山々の美しい事といったら!
田舎育ちの私は、子どもの頃こういう景色を
なんとも思わなかったところがありますが、
紅葉をきれいだね、と言い合える
このみんなでのお出かけ、すべてが合わさって、
素晴らしいのだなと思いました。
そうこうしているうちに、国道343号名物
「ループ橋」にさしかかります。

ぐるっと一周、回る道、
来た道を戻るようで、らせんのように道は続き、
今来た道のカーブが目の前に見えて、
不思議な気持ちになります。
ループ橋じたいが初めてだったもので、
うわーっと感動しているうちに、
ループを抜けてしまい、
ぜんぜん写真が上手く撮れませんでした。

とにかくこの辺りは、
紅葉ドライブを楽しむには最高です。
ちょっと車から降りて写真を取りました。
貞子さん、
「樹間をみてください!きれいだよ!」
とツウなコメントをくださいました。

その後、陸前高田の矢作というところにある、
八木澤商店さんの事務所&店舗にお邪魔しました。

貞子さんはお味噌を、
私は「割みそせんべい」を買いました。
岩手は南部せんべいが名物なのですが、
老舗おせんべい屋さん巖手屋さんとの
コラボ商品です。
これは割ってあるところに染みた
味噌の味がまたおいしくて、
お土産にと思ったのですが、
帰りの車内で食べきってしまいました。

ここはかつて、旅館だった建物を改装したそうです。
ちなみにこちら、
気仙沼のほぼ日事務所の内装をお願いした、
京都の三角屋さんが手がけていらっしゃいます。
木製でできたサッシなど、
随所にこだわりがみられます。
貞子さんも感心されていました。

今回のお出かけは、
非常にゆるやかなものだったのですが、
ドライブ中の窓から、
美味そうな、気になるお店を沢山発見しました。
今度、陸前高田の街を中心に
ご紹介してみたいと思います。

だいぶ寒くなってきた気仙沼ですが、
ほぼ日でも大変お世話になっている、
「金のさんま」の
斉吉商店のおかあさんである貞子さん。

最近では、二子玉川の高島屋で
ばっぱの台所」という催事に立つなど、
ひっぱりだこです。

そんな貞子さんと、前々から決めていた、
「羽田神社に行こう」というお約束を
実行する日がやってきました。
ひさしぶりの貞子さんとお出かけ!
※これまでのお出かけシリーズは
こちらをご覧ください。
魚市場に行った日。
貞子さんとお出かけー浜甚句編ー
貞子さんとお出かけー徳仙丈山編ー
今回もお出かけメンバーは、
貞子さん、
貞子さんの夫であり、斉吉商店の会長、健一さん。
そして斉吉商店のサポートのお仕事をしているほか、
港のスズメさん便りでの投稿もしている、藤野さん。
そしてそれから貞子さんのご飯をよく食べている、
気仙沼ニッティング、リーダーの
そして私の5人です。
行き先は、
気仙沼でも長い歴史がある、羽田神社。

会長のお話だと
「行くのは『お山がけ』以来だなぁ」と
のことでした。
お山がけ、とは、数え年7歳の男の子が、
羽田神社の山のさらに上に登って、
奥にある院にお参りをしてくる、という
通過儀礼のような行事です。

ええと、7歳の時以来……
「約70年ぶりくらいですか」
とすかさず突っ込む藤野さん、さすが!
会長は今日の日をたいへん楽しみにしていたそう。
それはそれは、久しぶりですもんねぇ
などと言いながら、
車は羽田神社のある山に到着しました。

社務所のみなさんにご挨拶をしたのち、
まず、羽田神社の御神輿を見せていただきました。
この御神輿は、毎年旧暦の9月29日にあたる日
(今年は11月12日)に、
この山から海のほうへ担がれていくのだとか。
そうすることで「海と山に守られる」と
言い伝えられているのだそうです。
その昔「神輿を買った」こともある
気仙沼のお祭り男、健一会長は、
御神輿を真剣なまなざしでじっくりと見ていました。

さっそく189段の石段をのぼります。
石段の両脇にある灯籠は、
震災でほぼ倒れてしまったそうです。
ところどころ、傷跡が見て取れました。

ところで、この日を待ちわびていた会長は、
さっきよりもいっそう足取りが軽やかです。
と、いうより早すぎて、
全然追いつけません。
気仙沼の車生活にどっぷりと浸った私にとって、
この石段は大変な試練でした……。

ようやく上りきったところで、
右手に、すばらしい景色。
わあーと、みんなの歓声です。
ここから、大島の亀山、唐桑半島が見えます。
晴れていたので、遠くのほうまで
綺麗な緑が見えました。
気仙沼出身の作家水上不二は、
「海はいのちのみなもと 波はいのちのかがやき 
大島よ 永遠に緑の真珠であれ」
と謳ったそうですが、
この日、ここから見た大島は、
まさに「緑の真珠」にふさわしい、
美しさ、鮮やかさでした。

「お山がけ」の際にのぼっていく坂道は、
さらに上の山頂へと続いています。
女人禁制で、お母さんはついていけないため、
ここで子どもたちの帰りを待ちます。
けっこうな急勾配の斜面、
お母さんは、ドキドキでしょう。
そしてきっと、戻ってきた子どもたちを見て、
「たくましくなった」と感じるのでしょう。
私は自分が親になった気持ちで、
やや妄想にひたりながら、
この、健一会長も、かつてはそうやって
お母さんに見守られながらここを
登っていったんだなぁと
しみじみ思いました。

みんなでお参りをしたあと、
貞子さんが、上を見上げています。
上には何があるかというと……
大きな大きな杉の木。ご神木です。

杉の木には太郎坊、次郎坊と名前がついていました。
はてしない歴史を感じる太い幹は、
神々しくもありました。
すっかり気持ちもリフレッシュしたところで、
羽田神社を移動、
ツツジで有名な徳仙丈山
ちょっと手前で、
おまちかね、お昼ご飯です。
またもや、貞子さん手作りのお弁当を
いただくことになりました。

〜今日のお弁当メニュー〜
・焼き鮭
・ホウレン草とベーコン炒め
・ピーマン炒め
・たまごやき
・おにぎり
・デザートは柿

おいしい、おいしいです!貞子さん!
お皿にとって頂きました。
そしてさらにおかわりしました。
毎回毎回ご飯いただいていいんでしょうか。
おなかいっぱい。ごちそうさまでした。

よく、
「サユミちゃんは、どんな仕事をしているの?」
と聞かれるので、
「いろいろあってなんて言うか難しい……」
と思っているのですが、
気仙沼の人に支えられながら、
ご飯を食べさせてもらったり、
この街のことを伝える仕事をしています、
というのが答えかもと思いました。

帰り足、もう一つ
気仙沼に古くからある羽黒神社にも
立ち寄る事にしました。

境内には「山神」と書かれた石碑があります。
約1200年の歴史があると言われる
この神社の周りには、
これまた歴史を感じさせる
巨木がきれいに並んでいて、
この神社や土地が、
長く住民に親しまれてきたのだと
いうことが分かりました。
気仙沼は海のイメージが強いですが、
その歴史は山から始まったのだということを
たびたび感じることがあります。

夕暮れにさしかかる街を走りながら、
「今日はほんとうに素晴らしい日だ」と
会長が何度もおっしゃっていました。
「素晴らしい日」
私はそんな言葉を
ほとんど使ったことがありませんでしたが、
今日は本当に素晴らしかった。
気仙沼の歴史も、景色も、ご飯も!

これからも、気仙沼で、
そんな一日が過ごせたら良いなと思いました。

みなさんこんにちは、気仙沼のほぼ日のサユミです。
気仙沼のほぼ日は、
本日11月1日、一周年を迎えました。

そもそも、気仙沼のほぼ日は…
ということで、開設時の記事を見てみますと、
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今日からスタートした
この「気仙沼のほぼ日」のページでは、
糸井重里やほぼ日のスタッフが
「気仙沼のほぼ日」に足を運びながら、
思ったこと、感じたこと、決まったこと、
進んでいることなどを伝えていく予定です。
また、全国のみなさんに
「気仙沼のほぼ日」のことをお伝えする一方で、
地元のみなさんの生活に役立つような情報も
お伝えしていければと思っています。
ーーーー
私が、気仙沼のほぼ日に入ったのは、
今年の4月からですが、
そこからの気仙沼でも、
ほんとうに
いろんなことがありました。

震災からの日々の中での
街の移り変わりであったり、
逆に変わらない東北の港町の出来事であったりで、
良い事も、あんまり良くない事もたくさんあり、
ただその出来事の総数は、
私が東京にいたときよりも多いように感じています。

気仙沼は、
元気な人も入れば、
悲しい気持ちの人もいて、
楽しく明るい話題もあれば、
憤るような話題もあります。
遠くにいるみなさんからすると
思っているよりも元気で、
思っているよりも復旧していないというのが、
今の姿かなぁと思っています。

そんな中で、気仙沼のほぼ日は、
開設当初に掲げていた
「思ったこと、感じたこと、決まったこと、
 進んでいることなど」
今の気仙沼のことを、そのかたちのまま、
これからもお伝えしていきたいと思っています。

よく
「被災地で何かしたいけれど、
 行っていいのかどうか、迷っている」
と言われる事があります。

そういう声に対して、
気仙沼の人はきっと
「まずは気仙沼に遊びにきてください」
と言うんじゃないかなと思います。

震災によって
家や仕事をなくしたり、
大切な人をなくしたり、
今も辛い状況におかれている方は
多いわけですが、
気仙沼における
悲しい事と、楽しい事の起こる割合は、
震災前と変わらないはずです。

いや、もしかして、
楽しい事が起こる確率は、
ずっと増えているかもしれません。

「気仙沼に行こうかな、やめたほうがいいのかな」
と思っている方も多いでしょうが、
「気仙沼に行ってみよう」と思って、
震災後「来ちゃった」という方も
たくさん増えたみたいです。
誰かが遊びにきてくれると、
楽しい事が起こります。

だから気仙沼は、今すんごく、
楽しい事が起こりやすい街になってきている!
と、気仙沼市民である私は感じています。

11月にミナペルホネンさんのワークショップ
12月に矢野顕子さんの音楽の稽古場
ふたつのイベントを目前に、
ふたつの楽しい事が起こるということが、
決まっています。

そして「行こうかな、どうしようかな」と
迷っている誰かが、
よし、気仙沼に遊びに行こう!
と思って来てくれたら、
楽しい事が起こる可能性は
もっと高くなるんじゃないでしょうか。

そんなところで、
気仙沼のほぼ日乗組員、サユミの
1周年の記念更新とさせていただきます。

あっ!
もうひとつ、お知らせがありました!
1周年を迎えたこのページ、
現在ゆるゆると
デザインリニューアルの準備を
すすめています!
今すぐには、変わらないのですが、
ちかいうちに、1歳になって、
ちょっとパワーアップした
気仙沼のほぼ日ページを
見ていただければなぁと思います。

とはいえ、今日は何もなし……
というのも寂しいですよね。
せっかくですから、
この曲を聴いていただきつつ、
これまでの気仙沼のほぼ日で撮りためた
日々の思い出写真をご覧くださいませ。

こんにちは。続けてお送りしてきた
アンカーコーヒーオーシャン事業部のご紹介ですが、
いよいよこれが最後です。
その1、その2はこちらをご覧ください。
マグロはえ縄船の中へ!オーシャン事業部その1
船のくらしを垣間みる。オーシャン事業部その2

甲板長室、船室、食堂、厨房…とやってきまして、
つづきまして、お風呂です。
当然、お風呂やトイレもありますよ。
お風呂はシャワーが4つあり、
何人か同時に入る事ができますね。
ちなみに、湯船のお湯は「海水」で、
お風呂から上がるときだけ真水で流すそうです。

そして洗濯機は二層式です。
省スペースっていうのもあると思いますが、
やっぱり、脱水がしやすいからでしょうか?

最後、機関室・エンジンルーム!
か、かっこいいー!
映画で、ドラマで、
見た事があるような光景です。

この複雑に入り組んだようなパイプ、
「テープで色分けしてあるのは、
緑は海水、青は清水、赤はオイル……など、
それぞれなんのパイプか分かるように」
なんだそうです。

そして最後に教えていただいたのが、こちら
燃料清浄機。
これは燃料を精製する機械。
国によって燃料の粘度が異なるため、
海外で補給した油の
水分量を整えるもの、とのこと。
船の中、本当に知らない事ばかりでした…。
海の男ってすごいな〜と改めて
思いました。

ご案内いただいた、
やっちさん、お父さんの忠夫さん、紀子さん。
本当にありがとうございました。

さて、後日、
この船が出港していくところにも
お邪魔させていただきました。

船員さんたちと、見送りの家族をつなぐ紙テープが、
するするとのびて行きます。
見送る側の声援と、
船からの見送り感謝のご挨拶。
バックで「We Will Rock You」が
かかっていたのが印象的でした。

みなさんが戻ってくるのは、再来年の1月の予定です。
なんだか私も名残惜しい気持ちになりました。
最後の最後は映画「ロッキー」のテーマソングを
かけながらの出航でした。

勢いをつけながらすすんでいく第5八幡丸。
航海安全でいってらっしゃい!!