気仙沼のほぼ日便り

みなさんこんにちは、サユミです。
今回は、前回のつづき、
アンカーコーヒー(オノデラコーポレーション)、
オーシャン事業部のご協力をいただき、
第5八幡丸の船内部を見学させていただいたときの
様子を紹介します。

さて、この第5八幡丸、
震災で全損した第8八幡丸の
代船として建造されたものだそうです。
全長57メートル。
総トン数は439トン。
建造費は約6億4000万と発表されていました。

船の中、
まずは甲板長の倉庫。
船の修理用具、備品が入れられています。
やっちさんのお父さんこと、小野寺忠夫さんもまた、
船の知識をつぎつぎと教えてくれます。
ペンキでも、金具でも、
海の上に出たら、
手に入れる事が難しくなります。
ちいさな修理も丁寧にきちんと直す。
長い航海の中では大変重要なことなのかもしれません。

おつぎは、マグロの冷凍、加工、保存する魚倉です。
こ、この床部中央にある穴はもしや…。
冷凍したマグロを下の倉庫にいれるためのもの!

すべり台のようになっていて、
キンキンに凍ったマグロが、
ここをつるつると、流れていくのでしょう。
となりには、凍結室があります。
ライトはLED。
熱を発しないため、効率が良いというわけです。

操業中は、マイナス60℃。
当然身も凍るように寒いわけで、
こんな風にゆったり見学するのはおろか、
撮影もできないですよね。
この冷凍室、床下の倉庫ふくめて、
350トンほどのマグロが積めるそうです。
「マグロは海からあげたら一匹一匹、
真水に通してから凍らす」のだそうです。
海水がマグロの表面についたまま凍らすと、
魚が乾燥してしまうのだとか。

さて、つづいて、船室です。
船頭さんの部屋。
テレビもあり、ソファーもあり、
一番立派なお部屋です。

ここでポイント、ベッドのサイズは、
船頭さんも、船員さんもおんなじ。
見た感じ、結構狭い。
というのも、ベッドが広いと、
船の揺れで落っこちてしまう可能性があるため、
ベッドはあえて狭いのです。
「布団は船用っていうのがあるんだよ」
とも教えてもらいました。

そして、サロン(食堂)と厨房です。
スペースを有効活用するため、
椅子の下には食器!

船内にはいたるところにこういった工夫があります。
厨房も省スペースながら、
大変機能的に作られているのがわかります。

船橋上では、
たくさんの大漁旗がはためいていました。
マグロが大きく描かれた、
オノデラコーポレーションの旗もあります。
大漁旗は、新造船を祝うためのもので、
このお披露目の時のためだけに
贈られるものだそうです!
色とりどりの大漁旗、
やっぱりかっこいいですね。

初めてじっくり見せていただいた船の中は、
面白いことばかり……。
紹介しきれなかったこともあり、
せっかくなので、あともう一回続きます。
どうぞみなさんおつきあいください。

カッパとウサギのコーヒー屋さんでおなじみ!
気仙沼のコーヒーショップ、
アンカーコーヒー」。

アンカーコーヒーの専務、
やっちさんこと小野寺靖忠さん、
やっちさんのお姉さんである、
小野寺紀子さんには、
ほぼ日ともども、私も気仙沼に来てから
ずっとお世話になっています。

とある、飲み会でご一緒したとき、
じつは、アンカーコーヒーは、
株式会社オノデラコーポレーションの
コーヒー事業部であり、
「オーシャン事業部」っていうのも
あるんだよと、紀子さんが教えてくれたのでした。

オーシャン事業部、なんて聞いた事もなくて、
すごい、ダイナミックな事業部ですねと
ぼんやりした感想を言ってしまった私でしたが、
それから、オーシャン事業部は、
漁船のエサとなるイワシやイカ、アジなどを
輸入販売していること。
遠洋漁業に必要な資材や部品などの、
「船の仕込み」をしていることなどを知りました。

紀子さんと話していると、
「気仙沼で『ラス』って言ったら、
ラスベガスじゃないから、ラスパルマスだから」
とか
「船の仕込み用で、一年分の週刊誌が
まとめて売ってるんだよ」
とか、
そんな「遠洋漁船あるある」がいつも面白くて
いつか船の取材をさせてもらいたいなぁと、
思っておりました。

そして10月になり、遠洋漁業シーズン到来!
いよいよ船の取材に行くことが決定しました。
なんと船の中も見せていただけるとのことで、
こんなチャンスはなかなかありません。

当日、岸壁には大きな遠洋マグロはえ縄船
第5八幡丸が停泊していました。

この日は、船の完成披露と一般公開でした。
8年ぶりの地元籍大型船の施工ということもあり、
たくさんの見学者と、報道関係者が
集まっていました。

さっそく小野寺家と
関係者のみなさんのご紹介をいただきます。

左から、一等機関士さん
やっちさんのお父さん、紀子さん、
甲板長さん、八幡丸の社長さん、
通信長さんです。
船の上にいるのは関係者の方ばかり!

こちらは本日初航海という船員の田山さん。
写真は苦手、ということだったのですが、
「若手のホープ」
「期待の大型新人」ということで、
無理矢理撮らせていただきました。

そして、こちらが船頭(漁労長)さんです。
これ、ちょっとややこしいのですが、
船長さん、というのは船の運航を取り仕切りますが、
船頭さんは漁、船団の指揮を執ります。
「船頭さんはラスパルマスに家族がいるんだよ」
と教えてもらいました。
ちなみに、ラスパルマスは、
スペインのカナリア諸島にある都市です。

ああ、ラスパルマス。
気仙沼に来てから何度この地名を
聞いた事でしょう!
行った事ありませんが、
私も気仙沼に来てからは、
親しみを感じる街になりました。

そしてお二人並んでいる左が機関長さん、
右の白いタオルを巻いているのが船長さんです。
遠洋マグロ漁、
約一年三ヶ月の長い航海が迫っていますが、
船員のみなさんと談笑しつつ、
とてもリラックスされていました。

さて、やっちさんが指差しているのは
「BOSN'ST」(ボースンストア)
甲板長の倉庫で、船の修理道具や、備品がおさめられて
いるところだそうです。
やっちさんからすれば、
漁船は小さい頃から
当然のように身近に見てきた存在。
ということで、
ここからは、小野寺家のみなさんに
ご案内していただくことに!

さて、いよいよ船内部へ。
続きは次回!

三陸映画祭in気仙沼が行われた先週末、
気仙沼で行われていたもう一つのイベント、
気仙沼Tシャツアート展2012
にもお伺いしてきました。

そもそもの「Tシャツアート展」とは、
高知県黒潮町の「砂浜美術館」で
行われているイベント。
Tシャツをキャンバスに、
絵や言葉などを自由に彩色したものを
砂浜で洗濯物干しのように、
ずらっとならべて
展示するというものです。

「今回、なぜ気仙沼でこの展示を?」
その理由について、
実行委員の方は、
「きっかけはカツオつながり」と
お話されていました。
高知県と言えば土佐ガツオ。
そして、黒潮町のカツオ船が気仙沼に水揚げするなど、
震災前からずっと、
この二つの町は「カツオ」を通じて
関わりが深かったそうです。

すでに、この夏には
気仙沼市唐桑町で
気仙沼・唐桑Tシャツ海岸」という
Tシャツアート展が行われていました。
※こちらは長野県、
小布施町の「おぶせTシャツ畑
というイベントのコラボで行われたもので、
写真2枚目が、Tシャツ海岸の展示風景です。
(撮影:Takuma Hidehira)

このTシャツ海岸で展示されたTシャツのほか、
表面を気仙沼の小学生が、
裏面を全国各地の方が描いたというコラボTシャツ、
お気に入り写真をプリントしたTシャツ……など、
約800点のオリジナルTシャツが、
気仙沼の5つの会場で披露されました。

この中から、せんえつながら、私が
「気仙沼のほぼ日賞」を
選ばせていただくことになりました。
ずらりと並んだTシャツの景色は、壮観な眺めですが、
Tシャツを一つ一つ見ていくと、
どれも個性的な力作ばかり。
気仙沼をイメージした絵が多く、
中でも子どもたちのデザインしたTシャツには
魚の絵が多かったです。
ヒレの数にもこだわるような魚の描写の細かさと
「ヨシキリザメ」といった種類のマニアックさは
さすが気仙沼の子どもたち……と、
毎度のことながら感心させられました。
かなり迷いつつも、
ふたつの作品を選ばせていただきました。

また、黒潮町のおかあさんがた、高校生たちが、
気仙沼の戻りガツオを使った、
カツオの藁焼きたたきと、
カツオたたきバーガーというとても気になる
グルメを振る舞っていただけるというイベントも、
同時開催されていました。

カツオたたきバーガーは大人気のため
一瞬で配布終了となってしまい、
私は食べられなかったのですが、
(写真だけ撮らせていただきました……)
藁焼きカツオにはありつけました!
これが、ほんっとうに美味しかった!

カツオつながり、というだけで(?)、
全国の人と気仙沼の人との
コラボTシャツが何百枚も集まって、
高知からたくさんの方が気仙沼にやってきてくれて、
しかもおいしいカツオを
振る舞っていただけるなんて、
すごいイベントです。

Tシャツアート展は、今回に限らず、
継続的に行っていきたい、と
実行委員の方が話されていました。
カツオのご縁ではじまった、このアート展。
潮風を感じながら、
ひらひらとはためくTシャツを、
ぜひ見に来てほしいです。

今週末(10/5〜7)、気仙沼で
三陸映画祭in気仙沼」が開催されます。

もともと気仙沼にある広い会場に加え、
被災した建物を劇場として使用し、
大小あわせて10以上の会場で
映画を見られるそうです。
なんと入場はすべて無料!

ハリウッド映画から、
新旧の名作邦画、
子ども向けアニメなど、
多種多様な映画が楽しめます。

SF、ラブロマンス、
ドキュメンタリー、青春ドラマと
ジャンルもさまざまです。

その昔、大人たちが「良い時代」だったと
振り返るかつての気仙沼は、
街中がにぎやかで、
映画館もたくさんあったと聞いていますが、
郊外のシネマコンプレックスが登場すると、
しだいに街の映画館は下火になり、
震災前には、
気仙沼のすべての映画館が閉鎖されていました。

「気仙沼で映画を観る」
というのが、
私は初めての経験ですが、
地元の大人の皆さんは、
懐かしくキラキラした思い出とともに、
映画を楽しまれるのではないでしょうか。

今回、上映にあたって、
数々の監督や俳優さんからのビデオメッセージ、
ゲスト登壇もあるそうです。
舞台として気仙沼が登場する
映画『自虐の詩』の上映にあたっては、
堤幸彦監督、俳優の津川雅彦さんが登場予定。

そして、映画祭クロージングでは、
公開前の映画『希望の国』が上映されます。
つまり、本放映が
「ジャパンプレミア」となるもようです。
こちらは、東日本大震災のその後を
テーマにした作品で、
園子温監督の舞台挨拶も行われます。


前日も会場設営に追われていたスタッフのみなさん。
夜遅くまで、準備が続いていました。

上映スケジュールはこちらから
チェックしてみてください!

夏休み中の8月。
東京・高円寺のボードゲームショップ
すごろくや」さんが、
気仙沼でボードゲーム教室を開きました。

あまり聞き慣れない方も
いらっしゃるかと思いますが、
ボードゲームは、
コマやカードを使って行うテーブルゲームのことで、
すごろく、モノポリーなどもボードゲームの一つです。

数年前、私は
初めて海外のボードゲームに出会いました。
世界中には、信じられないくらい
無数のボードゲームがあること。
ゲームによって、プレイヤーは魔法使いにもなれるし、
宇宙人にも、探検家にもなれること。
大人になっても、
みんなでわいわい騒ぎながらゲームをすることが、
ものすごく楽しいのだということを、
すごろくやさんのおかげで知る事ができました。

相手の心理を読んだり、
コミュニケーションをとりながら楽しむ
ボードゲームは、デジタルゲームとは
また違った面白さがあり、
気づけば私もすっかりハマっていました。

そんなご縁もあり、すごろくやさんが
気仙沼で、ボードゲーム教室をする!
ということになったので、
私もお邪魔してきました。

すごろくやの店長、丸田さんとスタッフのみなさんは、
ワークショップ前にも気仙沼へ訪れ、
震災後の街の様子や、
気仙沼の名所など、たくさん見て回られました。
そして、ワークショップ会場は、
震災後に作られた子どもたちの集会所、
みなみまちcadoccoに決定。
ボードゲームは
ほとんどの気仙沼の子どもたちにとって、
これまでにない遊びのはずです。
子どもたちがどういう反応を示すか、
ドキドキと不安を抱えつつも、
当日を迎えました。

最初は「何やってんの……?」
と怪しんでやってきた子どもたちも、
ひとたびボードゲームの輪に入れば、
すぐにゲームの世界に入りこんでしまいます。

3枚や5枚など複数枚を集める
神経衰弱の「イチゴリラ」
危険な鉱山でダイヤをあつめる「ダイヤモンド」
時間内で積み木を組む「メイクンブレイク」
逃げるネズミをつかまえる「キャッチマウス」
などなど、
たくさんのゲームを体験した子どもたち。

勝てば「ヨッシャー!」と雄叫びをあげ、
負ければ「もう一回!」と泣きの一回を要求します。

慣れてくるとボードゲームをみんなに教える
「指南役」になるためのレクチャーも始まりました。
これは「ゲームを遊べるようにして残していきたい」
というすごろくやさんの狙いです。

遊び方が分かれば、ボードゲームは
いつだって、どこだって、
時には電気がつかないときだって遊ぶ事ができる、
子どもたちの楽しい相棒になります。
ハマりすぎて
「これ、お小遣いためて、絶対買おう!」
と興奮して帰っていった子もいました。

すごろくやさんでは、
今回のような出張教室を
継続的に行っていきたいとのことでした。
次の気仙沼での開催予定は
10月(もうすぐ!)だそうです。
覚えて、ゲームが広まれば、
友達の輪もひろがります。

ボードゲームにハマった気仙沼のみんな!
次遊ぶときはぜひ、私も誘ってほしいです。

みなさんこんにちは。
気仙沼のほぼ日のサユミです。

さて、本日9/16(日)に行われる目黒のさんま祭。
気仙沼から目黒に、
さんまをどどーんと持ってきています!
今の様子は、さんま祭のテキスト中継ページ
ご覧ください!

さて、気仙沼では直前に準備会と
全体会が行われました。
全体会では、参加者のみなさんがずらりとならび
目黒のさんま祭会長の松井さんからご挨拶。
松井さんは、目黒のさんま祭の企画立案者であり、
いわば、目黒と気仙沼のご縁が生まれるきっかけを
作った方です。

そしてこの全体会に集まった参加者のみなさんは、
気仙沼で暮らし、
気仙沼でさまざまなお仕事をされているみなさんです。
一人ずつ、簡単な自己紹介をし、
スケジュール確認をした後は、
班ごとに分かれて確認。

「サユミちゃんはすり身班だからいいけど、
 焼く人たちには、すごい臭いがつくから。」

と、くれぐれも着替えと着替えを入れる袋を
忘れないようにと言われました。

そう、われらほぼ日からは、
チーム気仙沼の

そして、

さらに!

が、参加します!

「東京のみなさんにも、伝えてね。
 焼く人は靴までさんまの臭いがつくからね。」

なんども言われました。

さんまの臭いがつく事も、
おいしくさんまを食べるためですから!
ご参加のほぼ日の乗組員は、
くれぐれも、着替えを忘れずに。

ということで、
この全体会も終わり、
最後に「どや節」練習でしめます!
どや節とは、漁師の労働歌として歌いつがれてきた
大漁歌「大漁唄い込み」をアレンジしたもので、
聞いてみると、ラップのような印象もあります。
さんま寄席でのどや節の紹介が詳しいです。
さんま祭でも毎年披露されています。

メインの方々以外は、あいの手を歌います。

「エーエーエー ヨーイドコラサ」
「ヨイヨイヨイドサット」
「トラヤッサイヤッサイナ」

を覚えればOK!
これだけなんだから、歌詞の紙を見ない!
とにかく元気よく!
という指示がありました。

私は新人なので、さんま祭Tシャツも頂きました。
さんまを手にはしゃぐ殿様のイラストが描かれています。
落語の目黒のさんまにちなんでいるわけですが、
何千匹とさんまが焼かれていく豪快な景色は、
殿様でなくとも心おどるはず!
この記事がUPされているころは、
私もさんまのにおいに包まれていることでしょう!

改めましてこんにちは。
気仙沼のほぼ日のサユミです!
どうぞ、サユミと呼んでください。

みなさんは覚えていらっしゃいますか?
今年3月に行われた「気仙沼さんま寄席」
気仙沼で行われた立川志の輔師匠の寄席に、
遠くからたくさんのお客様がいらっしゃいました。
気仙沼のみなさんと一緒に、
「目黒のさんま祭」のさんま代をみんなで稼ごう!
というのが、この寄席の目的でもありました。
あの寄席から数ヶ月……。
ついに、明日9月16日(日)、
お待ちかね!「目黒のさんま祭」が行われます!!

まずは簡単なお知らせです。

場所:目黒区 田道広場公園
時間:10:10〜さんま終了まで
内容:炭火焼きさんまの焼きたて無料配布、
   気仙沼和太鼓、虎舞い
   かぼす音頭(大分県)
   気仙沼市月立小学校鹿踊り、阿波踊りなど

さんまのすり身汁、一杯なんと100円で販売!
ほかにも、ほぼ日でおなじみ、
斉吉商店さんはじめ、
気仙沼からも各店舗が物産展を行います。
また、東北からは宮城県角田市、山形県(山形屋)、
福島県郡山市などの物産品も購入できるほか、
かぼす提供の大分県、茨城県も出店……という
食べるもよし、見るもよし、買うもよしの
魅力的なお祭りなのです。

ところで、肝心のさんまは…?

ご安心ください!
先日、気仙沼にもさんまが水揚げされ、
このとおり!
たっぷりのキラキラの、みずみずしい、さんまさま。

さんまが初水揚げされた日、
まず、水産関係のみなさんから、

「さんまが水揚げされたぞー!」

の報告写真が送られてきます。
そして、地元紙「三陸新報」には、
一面で「初サンマ」の文字が踊っています。

魚屋さんに行けば、店内は大忙し!
今日の夜にお店で出す初さんまの注文に
追われています。
そしてその夜は、確かにたくさんのお店で、
「初さんまあります」の看板が出されていました。

私も食べました。
美味しいし、なんとも嬉しかったです。

みなさんも、味わいたい……ですよね?
気仙沼のお母さんがたが作った、
さんまのすり身汁、もあるんですよ!

この写真は、お店で撮ったものですけど……。
続きは、明日16日の目黒のさんま祭で!
ちなみに私は、本日の夜、気仙沼から、
「目黒のさんま祭実行委員会 気仙沼支部」の
みなさんと一緒に、
夜行バスで目黒に向かいます。
その模様はさんま祭のテキスト中継ページ
UPしていきたいと思いますので、
応援よろしくお願いします!

※今回の写真、さまざまな方にご協力いただきました。
水揚げしたてのさんまの写真:
目黒のさんま祭実行委員長 梅津覚太郎さん
さんま祭の会場写真:
目黒のさんま祭実行委員会 畠山和絵さん
焼きさんまの写真:
「福よし」さんにて撮影 初沢亜利さん
ありがとうございました。

音楽家の坂本龍一さんらが発起人となり、
全国楽器協会のプロジェクトとしてスタートした、
こどもの音楽再生基金」。

同プロジェクトは、被災地の幼稚園〜高校に対し、
これまで、被災地域の2,562の楽器を点検、
1,459の楽器の修理を行ってきたそうです。

そして今回、8/5に仙台で行われたコンサート
School Music Revival Live」を皮切りに、
「希望の音を鳴らそう。」を合い言葉とした、
音楽を楽しむための活動をスタートさせました。

気仙沼からは、2つの学校が出演するということで、
私も仙台まで取材に出かけました。

会場は東京エレクトロンホール宮城。
坂本龍一さんの
「戦場のメリークリスマス」の演奏で、
コンサートはスタートしました。
坂本さんが演奏するピアノは、
石巻の高校で被災したものですが、
基金によって修理、補修をされ、
この日、こうして大きなステージの上で、
美しいメロディを響かせていました。

今回の出場は、被災した学校から、
吹奏楽部や軽音楽部、
合唱部やマンドリン部など23組が出場し、
さまざまなジャンルの演奏を披露しました。
学校をいくつか紹介していきたいと思います。

まずは、気仙沼市立津谷中学校吹奏楽部。
仙台の聖和学園高校と一緒に、
「銀河鉄道」というコンクール課題曲を演奏します。
「うまくなりたい、向上したいという気持ちは
誰にもまけない子どもたち」と、
校長先生からの激励のメッセージも紹介され、
ジャケット姿の高校生に混じって、
白いワイシャツの中学生たちが、
素敵な演奏を披露してくれました。

そして、次にご紹介するのは
宮城県気仙沼高等学校軽音楽部です。
バンド名は「かなえっ子U」。
かなえっ子、というバンド名は、
A、B、C……と代々受け継いできたものだそうで、
彼らはU=21代目ということだそうです。
気仙沼ではなぜか、先輩後輩の関係が、
大人になってからも続くことが多いので、
気仙沼らしくて面白いなぁと思いました。

曲はオリジナルで、
震災後に作ったものだそうです。
パワフルでかっこいい演奏を見せてくれました。
若いって、すばらしい!

私が個人的に大好きになってしまったのが、
宮城県白石工業高等学校軽音楽部、
MONGOLIAN DEATH WORMです。
「モンデスって呼んでください!」と、
イントロから「モンデス!」コールをあおります。
演奏曲はAC/DCの「Whole lotta rosie」。

司会のつるの剛士さんに
「AC/DCなんて聴くの?」と聞かれると
はい!と答える彼女たち。
きっかけは顧問の先生に薦められ、
以降、ハードロック好きの先生の影響で、
レッドツェッペリンや、
Rainbowを聴くようになったそう。
ミニスカート、ショートパンツに
光る角のカチューシャをつけた彼女たち。
演奏も上手で、私だけでなく、
会場のお父さん方は
ガッチリ心をつかまれたはずです。

そして、郡山市立安積中学校合唱部は、
「エレミアの哀歌」という
正統派の合唱曲を披露しました。
中学生というのに驚くほど堂々たるものでした。
代表でインタビューを受けた女の子は、
新しい仲間も加わったけれど、
県外に越してしまった友達もいて……
と話したところで、声を詰まらせてしまいました。

「それでも私たちは合唱を愛していて、
今をがんばっているということを
音楽で伝えていきたい」

そう言ってインタビューを終えた彼女。
原発のこと以上には
なかなかスポットがあたらない今、
福島で一生懸命部活を続けて、
音楽を奏でている彼女たちの姿を教えてくれました。

震災によって、
仲間がバラバラになってしまったり、
練習場所が使えなくなってしまったり、
楽器が壊れてしまったり、
いろんなことがあったみんな。
ステージの上で、
本当に楽しそうに演奏していました。
この日の音楽は、どれも素敵でした。

夏休み。
気仙沼の街の中でもたくさんの
子どもたちの姿を見かけるようになりました。

8月1日、みなみまちcadocco(かどっこ)では、
絵本のよみきかせ会と
旗作りワークショップが行われ、
私もお手伝いをさせていただきました。

テーマとなる絵本は『にじいろのさかな』です。
キラキラのホログラム印刷が使われた、
いろとりどりの美しい魚たちが印象的な絵本で、
全世界でベストセラーになっています。
今回のワークショップは、
この絵本の作者である
マーカス・フィスターさんと、
気仙沼の子どもたちが一緒になって
気仙沼みなとまつりで飾るための旗を、
作ることになっています。

フィスターさんは、
ワークショップ前日から気仙沼に訪れ、
まずは市内の様子をごらんになりました。
はじめて、津波の被害を受けた土地を
訪れたというフィスターさん。
津波の威力や、被害について、
ご本人からたくさんの質問を受けました。

『にじいろのさかな』シリーズは、
キラキラのうろこを持つさかなが主人公です。
どのお話も、美しい海と、
さまざまな海の生き物たちが登場し、
仲間や家族の大切さ、優しさを教えてくれます。

ここ、気仙沼は
「海と生きる」という
スローガンを掲げた街でもあります。
津波でたくさんのものを奪っていった海ですが、
たくさんの恵みや喜びを与えてくれるのも、
また海です。

生まれたときから海に親しんできた
子どもたちにとって、
海の美しさ、楽しさは、身近なもの。
フィスターさんと子どもたちが、
どんな作品を生み出すのか、
私たちスタッフも楽しみにしながら、
ワークショップのスタートを迎えました

まずは、絵本の朗読から。
読み手は、ラジオ「けせんぬまさいがいFM」の
ナビゲーターを勤める藤村洋介さん、
気仙沼でお仕事をしながら、
歌い手としての活動も行っている
佐々木裕子さんです。
「あおくふかい とおくのうみに……」
と、優しい声でお話がはじまると、
子どもたちも、
すっと物語の世界に入り込んでいきました。

そして、フィスターさんが登場。
フィスターさんが大きな紙に
スラスラとさかなたちの絵を描くと、
子どもたちから歓声と拍手が!

旗作りワークショップは、
まず厚紙を魚の形に切り取り、
そこに濃いめに溶いた絵の具をつけて、
布にスタンプをしていく手順で行われます。
厚紙へ下書きをしているとき、
「背ヒレがないじゃないの!」とお母さんが指摘し
「これはマンボウだから…」と答える子もいて
さすが気仙沼!というやりとりも見られました

さらに、厚紙に色を塗り始めると、子どもたちから
「銀色ないの?」と聞かれます。
青ではなく、銀色……。
私も言われるまで気づきませんでした。
みんなが見慣れたさかなといえば、
絵本の世界のおさかなさんではなく、
スーパーの切り身でもなく、
まるまる一匹の魚なのだ、ということに。
みんな、私よりもずっと、
さかなのことに詳しかったです。

絵の具スタンプを何度も繰り返すうちに、
色とりどりの色が加わってきます。
模様にこだわる子、色の混ざり方を楽しむ子
それぞれに個性が出てきて、
私も見ているだけで面白かったです。

最後にラメが入ったのりをつけ、
キラキラさかなの旗が完成!
みんなで記念撮影をしました。

完成した旗は、みなとまつりでも飾られました。
海の街におよぐ、みんなのさかなの旗。

わくわくするような、
元気になるような、
そんな旗ができました。

みなさんこんにちは。
改めまして気仙沼のほぼ日のサユミです。

まずは告知をさせてください!
今週(といっても明日、明後日)、
8/18(土)、19(日)に、
IID世田谷ものづくり学校にて、
IID KIDS WORKSHOP IN SUMMER 2012
子どもの体験教室

というイベントが行われます。
子どもはもちろん、大人も楽しめるような
ワークショップやブースが目白押しなのですが、
じつは気仙沼からも2つのコンテンツが参加します!

一つは、気仙沼出身のイラストレーター、
奥原しんこさんの
気仙沼への暑中見舞い
ワークショップです。
気仙沼で半分が描かれたハガキに、
もう半分の絵を描いて完成させます。
出来上がったものは「残暑見舞い」として、
気仙沼で絵を描いた作者に届きます。
※タイトルが暑中見舞いですが、
時期的に残暑見舞いということになりました。

ワークショップは、2日間とも13:00〜16:00。
予約不要でいつでも参加できます。

先日行われた気仙沼でのワークショップでは、
たくさんの方がハガキの半分を作成してくれました。
この時同時に、写真家の熊谷聖司さんご協力のもと、
「写真をきったりはったり
ぬったりかいたりしてあそぼー」
というワークショップが行われたのですが、
写真のコラージュで、
思いがけない組み合わせがどんどん生まれ、
楽しい作品がたくさんできました。

ちなみにこちらの作品は、
缶バッヂになってこのブースに登場する予定です。

そして、もう一つの出店は、
気仙沼のお茶屋で美術家の斉藤道有さんによる
ほうげん屋がやってきた」です。

この「ほうげん屋」は、
方言を売ったり買ったりする店。
2009年の気仙沼みなとまつりで行った、
ほうげん屋の様子は、まちづくりサークル
気楽会のブログで紹介されています
この時仕入れた方言を持って、
ほうげん屋が東京行商に!

今は気仙沼周辺の方言が多いようですが、
これまでにない地域の
方言の仕入れをしたいそうです。
出店は、2日間とも10:00〜16:00。
休憩中以外はいつでも空いてますとのこと。

両方とも、世田谷ものづくり学校の入り口すぐ、
野外ブースとなっておりますので、
お近くの方もぜひお越し下さい。
私も、両日ともにお手伝いをしております。

また気仙沼アイテムも少し販売予定です。
まずは奥原しんこさんデザインの、
「LOVE KESENNUMA」Tシャツ。
ちょうど準備中のしんこさん、
お手伝いをしてくれた写真左の
ボランティアの方も
このTシャツを着ています!
アルファベットがサメだったり、ホヤだったり…
気仙沼ゆかりの絵文字になっています。
わたしも3着持っていて、愛用しておりますが、
このさりげなさ、かわいらしさ。
来てるといろんな方にほめられます。
男性、女性用共にありまして、
ドルマンスリーブタイプもあります。
こちらの収益金は、
気仙沼の復興のために使われます。

そして、もうひとつは、
斉藤道有さんが実行委員長をつとめた、
3月11日からのヒカリ」プロジェクトTシャツ。

今年の3月11日、祈りをこめて
気仙沼の内湾に立ち上げられた三本のヒカリの柱。
プロジェクト開催前に、画家の武谷大介さんが
描いたプロジェクトイメージのTシャツです。
ヒカリの柱の元には、
美しい気仙沼の内湾の街並み、
上方には満点の星空が描かれています。
私も、プロジェクト当日、
本当にこの絵のとおり、まっすぐに光る柱を
気仙沼で見ることができました。
着てみるとカッコいい感じです。
男性、女性ともに着られるサイズがあります。
こちらの収益金は、
来年のプロジェクト運営費となります。
このほかにも、
気仙沼グッズを鋭意準備中です。
みなさんとお会いできるのを楽しみにしております!

会場へのアクセスは、
こちらをごらんください。