Sponsored by Nintendo.
勉強サイド

勉強の夏、ゲームの夏。2017

yoko.hasada

僕も同じ!

2017/08/25 15:00
最後に、
小学校5年生からの
可愛らしい質問です。

ーーー
私は小学校5年生の女の子です。
いつも勉強や宿題など
やることは頭ではわかっていて、
35分になったらやろうと
決めても、
その時間がくると、
45分になったら、
50分になったら、
と、どんどん先にのびていって
なにもできないまま
1日がおわってしまいます。
どうしたらいいですか?
ーーー

三浦先生、どうですか?

「僕も同じです。」

あははは。
三浦先生もそうですか。
私も同じです。

「いいものを見つけると、
みんな寄り道しちゃいますから。
人生はそういうものですよね。」

なんだか、安心しました。
勉強するって、おもしろいですね。
三浦先生の授業、
とっても遊びに行きたいです!

「ぜひぜひ、来てください!
おもしろいですよー。」

いやあ、
貴重なお時間をいただき
ありがとうございました。

おでんも
「美味しい〜!」と感動いただきました。
またぜひ、いらしてください!
yoko.hasada

三浦先生の
座右の銘

2017/08/25 14:50
三浦先生は、
小林秀雄さんも、蓄音機も、
好きでたまらない気持ちが
いつもあふれていますよね。

「漢字学の白川静さんが
おっしゃった、
『狂(きょう)・癡(ち)・愚(ぐ)』
という言葉があります。
狂=なりふり構わず没頭し、
癡=好きなことに溺れ、
愚=動きが鈍い動物のことを
指すのですが、
動きが鈍い分、その空間を、
誰よりも味わえるのだそうです。
僕の座右の銘です。」

はあー。
素敵な言葉ですね。

あの、個人的に聞いてみたいことが、
どうしたら勉強を好きになるのか?
と問われたら、
三浦先生ならどう答えられますか?

「女の子を好きになるように、
勉強を好きになるんだと思います。
目的なんてわからなくて、
なんともいえないものも、
世の中にはあると思います。」

た、たしかに。
そうですね。
yoko.hasada

お魚を焦がしても、
子どもの問いを聞こう

2017/08/25 14:47
「だから、先生は問われたら、
疑問を持つ、ということを肯定して、
同じ無知な位置に立って、
問いと向き合うことが大切ですよね。

僕の姉が言った言葉で、
お魚を焦がしても子どもの問いを聞き、
正面向いて答えよう、と。
子どもの悩みをつまらないものと
決めつけないで、
問われたら一緒に問う。
そうすると彼らは、
問うことを一生やめません。」

大人だから、子どもだから、
そんなこと関係ないですよね。

「大人は知っている立場に
立ちたがりますけど、
子どもも子どもなりに
答えを持っています。

セミはなんでなくの?と聞かれて、
子どもに聞き返しますよね。
そうすると、わかった、と言う。
お母さん、お母さんって
ないているんだと言うんです。
なぜなら、
自分もお母さん、お母さんと
思ってなくから。
セミと自分を重ねているんです。
科学的には違うかもしれませんが、
とっても美しい考え方だと思います。」

素敵なお話しですね。
みんな自分なりの、
問いと答えを持っているものですね。
yoko.hasada

肯定すること

2017/08/25 14:45
お次は、同業の方からの質問です。

ーーー
塾の先生を初めて約半年です。
宿題をしてこない子がいます。
親に怒られるから、
来ることはくるけど、の生徒たちです。
受験対策の塾でもないし、
さしあたって自分の中に
目的や目標が持てず、
勉強そのものにも
面白さを感じていないのだろうな……と
思います。
人に希望や夢を持たせるって
難しいですね。
やればできる子たちに、
なんとかしてあげたいのですが。
ーーー

これは悩ましい質問ですね。
三浦先生、いかがでしょうか?

「全部宿題をやってこなくても、
3問やってきただけでも
充分立派なことだと思います。
なので、
どうやって褒めるのかが、
一番大事ですよね。」

どうやって褒めるのか、ですか。

「僕もどうやって褒めようか、
いつも一生懸命考えますね。
人に希望や夢をもたせることは
たしかに難しいのだけど、
それは、現実を否定して、
理想を実現しようとするからかもしれないですね。
理想を持つことはいいことですが、
今の現実をちょっと変えること、
それも立派な、理想への歩みです。
結果ばかりに目がいきますが、
人生はプロセスが大切。
自分がちょっと変わることも、
実はとても尊いことだと思います。」

なるほど。
いま、ジーンときました。

「だから、僕ら講師は
そのちょっと変わったところを見逃さずに、
一生懸命褒めるべきだと思います。
何かをする、考えるって、
すごいことじゃないですか。
1問やってきたことを否定しない。
次の日は、3問やってくるかもしれませんよ。
そうやって毎日が積み重なると、
もしかしたらすごいことが起こるかもしれないです。」

そうですね、
肯定していくことは
とても大事なことですね。
なんだか、
うれしい気持ちになりました。
yoko.hasada

42.195キロ

2017/08/25 14:32
「ひとつ、好きな話をしてもいいですか?」

どうぞ、どうぞ。

「メキシコオリンピックで
メダルをとった君原選手が、
42.195キロを思うと
気が遠くなりそうですけど、
辛い時は「次の電信柱まで」と
思うようにしていたそうです。
次の電信柱までって、
かなりリアリティがありますよね。
ひとつひとつ辿り着いたら、
達成できそうな気がします。
勉強もそういうものだと思いますね。」

たしかにそうですね。
それでも勉強が苦手な場合は‥‥。

「好きな領域から
勉強するのがいいと思います!
でも苦手なことよりも、問題なのは、
そういう教えを聞く素直さが
あるかどうかですね。
素直なのは、大切ですよ。」

はい!
yoko.hasada

浪人生の方からの質問

2017/08/25 14:29
お次は、浪人生の方からの質問です。
ーーー
今年の春から浪人生をしていて、
予備校に通っています。
模試を受ける度に
「去年の合格した先輩は
これだけ取っていた」
という表を渡され、
憂鬱な気持ちになります。
勉強はしているつもりですが
点数が取れるか取れないかが
気になってしまい、
遠回りしてきた
自分の勉強を正して
効率的にやるべきか
今更ですが悩みます。
ーーー

これは悩ましいですね‥‥。
いかがでしょうか、先生。

「これはよく聞く悩みですね。
点数や偏差値という目的を設定すること自体、
達成できない時、虚無感に襲われるのは、
当然だと思います。
大学へ行くことが目的になってしまうと、
勉強は手段になりますよね。
だからつまらなくなるんです。」

そういうものですか。

「目的合理主義はつまらないですよ。
この間野球を観に行ったんです。
某球団が13連敗をした日で、
もう勝敗が決まったなという時に
帰り始めた人がいて。
僕は彼らに言いましたよ、
「ファンなら、最後まで見届けていけ」
と。
勝敗しか楽しめないのは違うだろう、と。」

な、なんと良いことをおっしゃいますか!
まさにその通りですね。

「一発逆転ではなくて、
学ぶプロセスを楽しめたらいいですね。

目標が富士山の高さくらいまで
あったとしても、
目標の遠さを悲観するのではなく、
今日1日で出来たことの成果を
楽観して、毎日続ける。
わかったことを1つずつ重ねる。
1問ずつできたことを喜べる、
そういう学び方は楽しいですよ。
そしてぐーんと延びます。
できないことを悲観するよりも、
できることを喜ぶ。
そしてひたぶるにやりましょう。」

先生、わたし、
道のりが明るくなってきました。
yoko.hasada

読み方はいろいろ

2017/08/25 14:20
でも、
でもですね、先生。
長い文章が苦手です、という人も
きっといると思うんです。
そういう方はどうすればよいですか?

「短い古典的な小説で、
自分が気に入ったものを
繰り返し読むこともいいですね。
いろいろ読むよりも、
繰り返すことでいろんな読み方が
自分の中で見えてくるのはおもしろいです。」

ほおお。
それはいいことを聞きました。

「僕はデカルトの
「われ思う、故に我あり」を知った時に、
夏目漱石の『吾輩は猫である』が
つながったんです。
間違った解釈かもしれませんが、
自分の中ではそう読んで。
読み方を発見できた時はうれしいですし、
そういう発見を生徒が報告してくれる時も、
僕もとってもうれしいです。」

まだまだその域に達していませんが、
いいですね。
そういう読み方ができること、
いいですねえ。
yoko.hasada

国語の勉強法

2017/08/25 14:19
それではここから、
皆さんからの質問に
答えていきたいと思います!

ーーー
いつも楽しく拝見してます。
国語の勉強法について質問です。

中学生に
「国語はどうすれば点数が上がるの?」と
時々質問されます。

漢字・古文・文法などは
比較的努力した分だけ
結果にも表れやすいのですが、
文章を読んで解く
いわゆる読解問題になると
なかなか難しいように感じます。

本を読むこともいいのでしょうが、
ほかに何かおすすめの学習方法は
ありますか?
ーーー

先生の担当科目、
現代文に関する質問ですね。
いかがでしょうか、三浦先生?

「本を読むことは、とても大事です。
なので、やっぱりおすすめは、
本を読むことですかね。
でも本を読むのが
苦手な子もいると思うので、
そういう人は「人の話を聞く」というのも、
読書と近い体験になりますね。」

人の話を聞く、ですか!

「僕の授業は90分の授業で、
本文解説と称して60分しゃべります。
でも、解き方を教え込むのではなくて、
読み方や視点を伝えるための話なので、
授業後は、
小論を1本読んだような気分になると思います。
そして、もっとその作家を知りたくなる。
毎年、近代文学史という
2時間の特別講義をしているのですが、
翌日、みんな文庫本を持っていますよ。」

わあー。
それはすごいですね。
三浦先生の作家への愛情を
みんな感じているのですかね。

「近代作家への敬意を、
本気で伝えていますから、
古いとか難しそうという先入観が
なくなるのだと思います。
あとは、
作家の映像を見せるのもいいですね!
芥川龍之介の木登り姿とか。」

芥川龍之介の木登り!
それはとっても気になります。

「完成した文章だけでなく、
作家の顔や肉体をみると、
書いた人の人間性が見えてきて、
おもしろいです。
そうすると、
その小説を批評するのではなく、
作家の作品に対する愛に
包まれるといいますか。
書かれたことを理解するのではなく、
書いた人を理解するような
人間愛が生まれるんです。」

人間愛。
そういう読み方もあるんですね。

「現代文はいろいろな読み方ができるので、
おもしろいですよ。
そしてその時々の自分の読み方を、
決して否定しないことも大事です。」
yoko.hasada

質問を選ぶ

2017/08/25 14:17
それでは、三浦先生。
質問を選びましょう!
たくさんありますねー、
どうしましょう。

「どうしましょう。
全部答えたくなりますね。」

たしかに三浦先生なら、
全部答えられそうですね。
あ、塾講師の方からの
質問もありますよ。

「おお、同業者ですね。
ふむふむ。
これは答えましょう。」
yoko.hasada

箸の上げ下げまで
マネしたい

2017/08/25 14:12
教えるという中で、
大事にされていることはありますか?

「無知に近い段階から、
知っていく過程を伝える、
ということは大事にしています。

勉強はたのしくないと、
続かないんですよね。
今は僕自身も
随分と勉強するようになりましたが、
それは対象に対する敬意があるからです。
学ぶはマネぶ、と言いますが、
その文章を書いた作家や周りの方々を、
箸の上げ下げまでマネしたくなるほど
憧れてしまう。
その動機が、
勉強にはいちばん重要だと思います。」

はあー。
オードリー・ヘップバーンを真似て、
ベスパに乗ってしまうような。

「そうですね。
憧れが、もっと知りたい、
もっと勉強したいと思う気持ちをかき立てます。
僕の授業は作家を褒めたたえるんですよ。
こういう視点で世界を見ているなんて
すごいことだと、
彼らの魅力を存分に語ります。
世の中は多様性に満ちていますから。」

答えがすでに用意されて、
服従するような勉強はつらいと思います。
それよりも、知りたい、読みたい、
主体性が生まれてから
勉強はたのしくなりますよ!」

はああー。
そうですね。
私も三浦先生の本気っぷりに、
勉強したい欲がわいてきました!

この記事をシェアする